Claude Code v2.1.128 — MCP接続状態の可視化と、ツール並列実行で兄弟処理が巻き込まれない修正
Claude Code v2.1.128は /mcpのツール数表示、channelsのAPIキー認証対応、ツール並列実行で1つの失敗が兄弟処理を巻き込む不具合修正、サブエージェントのprompt cache改善などを含む運用品質リリースです。
このリリースで何ができるようになるか
Claude Code v2.1.128は、ツール並列実行・サブエージェント・MCPの3領域で「長く使うと詰まっていた経路」を整える30項目超の運用品質リリースです。
- 並列で叩いた読み取り系コマンドが、1つの失敗で兄弟callまで巻き込まれてキャンセルされなくなった: grep / git diff / lsを並列に叩くフローが、片方の失敗で全部止まる現象が解消される
- サブエージェントを多段で動かしたときのAPI課金が下がる: 進捗サマリでprompt cacheを取りこぼしていた問題が直り、
cache_creationが約3倍削減 /mcpが接続済みサーバごとのツール数を表示し、ゼロツールで繋がっているサーバを目で見て分かるようになった: 再接続時のtool list噴出も要約表示に変わり、長時間セッションのconversationが汚れない
直前のv2.1.126がclaude project purge等の機能追加を含む大型版だったのに対し、本版は運用品質の地ならし側面が強い更新です。
あなたの開発フローはどう変わるか
サブエージェントを多段で運用しているチーム
sub-agent progress summariesがprompt cacheを取りこぼしていた問題が直り、cache_creationが約3倍削減されます。idleサブエージェントに対してもsummaryが繰り返し発火していた問題も同時に修正されており、worst-caseのトークンコストが抑えられます。
| 観点 | 修正前 | 修正後 |
|---|---|---|
cache_creation | 通常の3倍消費 | ベースライン |
| idle時のsummary発火 | 静的transcriptに対しても繰り返し | 抑制 |
Forked Subagent / チャネルベース運用を本格的に入れているケースほど、本版でのトークン消費の差が大きく出る範囲です。月次のAPI課金に直接効く更新です。
並列でshellコマンドを叩くフロー
並列shell tool callsで、失敗したread-onlyコマンド(grep / git diff / ls等)が兄弟callまでキャンセルする挙動が止まりました。1つのpathが見つからずgrepが落ちただけで、別ディレクトリのgrepまで止まる現象が解消されます。エージェントが並列にツールを叩いていく前提のloop設計と一致した挙動です。
MCPサーバを多段で使うチーム
/mcpの表示が改善されました。
- 接続済みサーバごとにツール数を表示(0ツールで接続したサーバはフラグ表示)
- MCPサーバ再接続時に全ツール名で会話を溢れさせない(再announceされたツールをサーバprefix単位で要約)
workspaceは予約サーバ名となり、同名のexistingサーバは警告とともにスキップ
長時間セッションでMCPサーバが何度か切れて再接続するケースで、conversationがtool listで埋まる現象が大きく減ります。
CI / 自動化でAPI key認証を使うチーム
--channels(チャネルベースのagent運用機能)が、これまでOAuth認証セッションのみだったところからconsole(API key)認証でも動くようになりました。managed設定下のconsole orgではchannelsEnabled: trueを明示的に設定する必要があります(opt-in)。
API keyベースで自動化を組んでいるケースで、channels機能を試せるようになります。
EnterWorktreeでworktreeを切るチーム
EnterWorktree(worktree作成)で、新ブランチがorigin/<default-branch>ではなくlocal HEADから作られるようになりました。本来のドキュメント通りの挙動です。これにより、unpushed commitsが落ちる挙動が止まります。default branch起点を期待していた既存運用には挙動変化なので、本版以降の動きを把握しておく必要があります。
主な変更点
/mcpの可視性向上
接続済みサーバごとにツール数を表示し、0ツールで接続したサーバをフラグ表示。再接続時の全ツール名フラッディングをサーバprefix単位の要約に圧縮。workspaceは予約サーバ名となり同名サーバは警告スキップ。
--channelsがconsole(API key)認証で動作
OAuthセッションのみだった--channelsがAPI keyベースの認証でも動作。managed設定のconsole orgではchannelsEnabled: trueが必要(opt-in)。
--plugin-dirが.zipアーカイブを受理
ディレクトリだけでなく.zipプラグインアーカイブも直接指定可能に。プラグイン配布をzipで行うフローや、ダウンロード→展開→指定の3ステップが圧縮されます。
/modelピッカーの整理
- 重複していたOpus 4.7エントリを統合
- 現行Opusの表示が
Opus 4.7からOpusへ
subprocessのOTEL_*非継承
Bash / hooks / MCP / LSPなどのsubprocessが、Claude Code自身のOTEL_*環境変数を継承しなくなりました。OTel計装済みアプリをBash経由で実行したとき、CLIのOTLPエンドポイントを誤って拾ってメトリクスが混線する現象が解消されます。
SDKホストへのlocalSettings提案
SDKホストでBash permission promptが出たとき、Always allowが選ばれた場合に.claude/settings.local.jsonへ書き出すことを提案する挙動が追加されました。SDK経由で対話ツールを作っているチームで、permission付与の永続化フローが整理されます。
EnterWorktreeの挙動修正
新ブランチがorigin/<default-branch>ではなくlocal HEADから作られるように。これにより、unpushed commitsが落ちる挙動が解消されます。
Auto modeのエラーヒント
classifierがactionを評価できなかった場合、エラーメッセージにretry / /compact / --debugの3つの対処を含めるようになりました。stuck時のリカバリ経路が見えやすくなります。
並列ツール実行・サブエージェント
- 並列shell tool callsで失敗したread-onlyコマンドが兄弟callをキャンセルする問題を修正
- sub-agent progress summariesがprompt cacheを取りこぼす問題を修正(
cache_creation約3倍削減) - idleサブエージェントでsummaryが繰り返し発火する問題を修正
セッション安定性
- 1Mコンテキストモデル + 小さいautocompactウィンドウで、本来のAPI上限到達前に
Prompt is too longでブロックされる問題 /rename引数なしが、最終エントリがcompact境界のresumed sessionで失敗する問題- stale
remote-control is active行が--resume/--continueで前セッションから残る問題 - stale
installed_plugins.jsonが削除済みcacheディレクトリを指してPATH汚染する問題
入力 / 表示
- リスト項目内のfenced code blockがコピペで先頭whitespaceを引きずる問題
- markdown link labelがOSC 8非対応端末でURL丸出しになる問題(
label (url)形式に) /configのtab navigationでフォーカスがstrandする問題- 長いURLがフルスクリーンモードで折り返し行ごとに個別にクリックできない問題
- drag-and-drop image uploadが読み取り失敗時に
Pasting text…でハングする問題 - focus modeで前のresponseが新prompt送信時に一瞬dimになる問題
細かい修正
- 裸の
/color(引数なし)でランダムなセッションカラーを選ぶ /exit時にKitty等(OSC 9をnotificationと解釈する端末)でstray4;0;デスクトップ通知が出る問題- バナーがeffort未対応モデルで
with X effortを表示する問題 - terminal progress indicator(OSC 9;4)がツール呼び出し間でちらつく問題
Bedrock / Remote Control / その他
- Bedrockデフォルトモデルが
global.*に解決されていた問題(リージョン適切なprefixに) - Remote Controlのrate limitで空の
Opening your options…ではなくactionableなupsellを表示 /fastが3Pプロバイダでfuzzyマッチでアンレレートなskillにヒットする問題(not available表示に)- MCP toolの結果でstructured contentとcontent blocks両方が返るとimageが落ちる問題
- MCP stdioサーバで
CLAUDE_CODE_SHELL_PREFIX設定下、空白やshell metacharを含む引数が壊れる問題 /plugin updateがnpm-source pluginの新バージョンを検出しない問題/pluginComponents panelが--plugin-dir経由のpluginでMarketplace 'inline' not foundを表示する問題- vim modeのNORMALモードで
Spaceがカーソルを右に移動するように(標準vi/vim準拠) - stdin >10MBで
claude -pがクラッシュループする問題
Headless mode
--output-format stream-jsonのinit.plugin_errorsに--plugin-dirロード失敗が含まれるように
ツール並列実行で「片方の失敗が全体を止めない」設計に揃ったことの実務影響
本版で地味ですが運用に効くのが並列shell tool callsの兄弟キャンセル修正です。read-onlyコマンド(grep / git diff / ls)が複数並列で走っているとき、これまでは1つが失敗するだけで他の兄弟callが全部cancelされる挙動でした。
これはツール並列実行のふるまいが「all-or-nothing」だったことになりますが、read-onlyの探索系では各callが独立しているのが普通です。1つのpathが見つからずgrepが落ちたとき、別ディレクトリのgrepまで止める必要はありません。本版で「失敗は局所的、他は継続」に変わったことで、エージェントが並列に複数の探索を投げる典型的なloop設計と挙動が一致しました。
実務面では、エージェントが「3つのディレクトリを並列にgrepして、1つ存在しなくても残り2つの結果は手元に届く」という、シェルで普通に書く grep ... & 並列と同じ感覚で読める結果になります。失敗1件で全体を投げ直すリトライが減るため、長時間セッションのトークン消費にも効きます。
v2.1.117でNative Glob/Grepが内蔵化されて並列探索が増える方向に動いている流れと合わせて見ると、ツール並列実行のふるまいを「シェルでの並列実行と同じ常識」に寄せていく方向の更新と捉えることもできそうです。
サブエージェントのprompt cache修正でAPI課金はどの程度変わるか
sub-agent progress summariesがprompt cacheを取りこぼす問題の修正は、コスト面で実害のあったアップデートです。cache_creationが約3倍削減と明示されており、サブエージェントを多用するワークフローでは月次のAPI課金に直接効きます。
加えて、idleなサブエージェントに対してsummaryが繰り返し発火していた問題も修正されました。組み合わせると、サブエージェントを多段で立てる構成のtoken効率が体感レベルで改善する想定です。Forked Subagentやチャネルベース運用を本格的に組み込んでいるほど、本版の更新による効果が大きい範囲に入ります。
まとめ
利用形態ごとに本版が効く範囲は次の通りです。
| 利用形態 | 本版での変化 |
|---|---|
| サブエージェントを多段で運用 | prompt cache修正でAPIコストが下がる(cache_creation約3倍削減) |
| ツール並列実行を多用 | 1つの失敗が兄弟callを巻き込んでキャンセルされる動きが止まる |
| MCPサーバを多段で使う | 再接続時のtool listノイズとツール数の可視性が改善 |
| 1Mコンテキスト + 小さいautocompactウィンドウ | API上限到達前のPrompt is too long誤ブロックが解消 |
EnterWorktreeをdefault branch起点で使っていた | 本版以降はlocal HEAD起点が正規(unpushed commits保護のため、挙動変化として把握しておく必要あり) |
直前版はv2.1.126です(v2.1.127は欠番)。更新はclaude updateで取得できます。
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