Claude Code v2.1.43 — AWS認証が応答せず固まる問題を3分タイムアウトで解消
Claude Code v2.1.43は3項目のみのfix-onlyパッチ。AWS認証リフレッシュが無応答でハングする問題を3分タイムアウトで遮断し、.claude/agents/配下の誤警告と、Vertex/Bedrockで無条件送信されていたstructured-outputs betaヘッダーを整える修正回です。
このリリースで何ができるようになるか
Claude Code v2.1.43は新機能なし・修正3項目のみのfix-onlyパッチですが、内容は運用で踏むと刺さる種類の不具合を選んで塞いでおり、Bedrock / Vertex経由で使っている企業ユーザーと、.claude/agents/配下をノート置き場として併用している開発者に効きます。
- AWS認証リフレッシュが無限に固まる問題に3分のタイムアウトを入れて強制打ち切り
.claude/agents/配下の非agent.mdファイル(README、下書きメモ等)に出ていた誤った警告を抑制- structured-outputs betaヘッダーがVertex / Bedrock向けにも無条件に送られていた挙動を修正
いずれも機能追加ではなく静かな挙動是正ですが、「ハングして気付けない / 毎回警告が出て見落とす / プロバイダ側でbetaヘッダー非対応エラー」といった、ユーザー側の対処コストが高いタイプのバグが選ばれています。
あなたの開発フローはどう変わるか
Amazon Bedrock経由でClaude Codeを使う運用
Bedrock経由で運用する構成では、セッション中にAWS一時クレデンシャルをリフレッシュする必要があります。このリフレッシュ処理が応答なしのままスピナーが回り続ける事象が発生していました。本版では3分のタイムアウトが導入されたため、少なくとも有限時間で失敗が確定します。「固まっているのか、単に遅いのか」の区別がつかなかった状態からは明確な前進で、プロセスを殺してリトライするしかなかった運用から、エラーとして扱える状態に変わります。認証リフレッシュ周りはv2.1.44でも追加修正が入っているため、Bedrock利用の場合はv2.1.44までまとめて取り込むのが安全です。
.claude/agents/配下にREADMEや下書きを置いているチーム
.claude/agents/はサブエージェント定義(.mdファイル)を置く場所として定義されていますが、実運用では「agent定義ではないがagent関連の.mdファイル」を同居させたい場面があります。
README.md(エージェント群の説明)AGENTS.md(全体の概観ドキュメント)- 下書きや実験中の
.md(frontmatterがまだ揃っていない) - エージェントから参照する補助テキスト
これまでこれらに対しても「agentとして解釈できない」警告が起動時に出ていたため、正常運用でも警告が毎回出る状態になり、本当に問題のあるagent定義の警告が埋もれるリスクがありました。本版で判定ロジックが厳しく絞り込まれ、警告が出たら本当に問題があるというシグナルとして再び機能します。
Google Vertex AI / Amazon Bedrock経由で運用するチーム
structured outputsのbetaヘッダーは本来Anthropicダイレクト経由でのみ有効で、Vertex AI / Bedrockでは未対応またはヘッダー名が異なります。v2.1.42まではプロバイダ種別に関わらず無条件にヘッダーが送られていたため、プロバイダ側のリクエスト検証でエラーになったり、意図しない挙動を起こす可能性がありました。本版で送信先に応じて条件化されたため、Vertex / Bedrock経路でのリクエスト整合性が改善します。
Anthropicダイレクト接続のみの通常利用
体感差は小さく、.claude/agents/配下が綺麗な構成なら本版固有の影響はほぼありません。次の更新タイミングでまとめて取り込めば十分です。
主な変更点
- Fixed AWS auth refresh hanging indefinitely by adding a 3-minute timeout
- Fixed spurious warnings for non-agent markdown files in
.claude/agents/directory- Fixed structured-outputs beta header being sent unconditionally on Vertex/Bedrock
1. AWS認証リフレッシュに3分タイムアウト
Bedrock経由運用でセッション中のAWS一時クレデンシャル更新が無応答のまま固まっていた問題に、3分のタイムアウトを設定。タイムアウト時の挙動はchangelogに明記されていませんが、有限時間で失敗が確定するため、エラーとして扱えるようになりました。
2. .claude/agents/配下の非agentファイルへの誤警告を抑制
判定ロジックが厳しく絞り込まれ、agent定義として解釈できない正常な.mdファイル(README、ドキュメント、下書き)に対する誤警告が止まりました。
3. Vertex / Bedrockへのstructured-outputs betaヘッダー送信を条件化
ヘッダー付与が送信先に応じて条件化され、Anthropicダイレクト以外のプロバイダにbetaヘッダーが無条件で乗らなくなりました。
AWS認証3分タイムアウトが意味するもの
AWS認証ハングに3分タイムアウトを入れた1行は、単なるバグ修正というより「失敗を高速に顕在化させる運用設計」の一部として読めます。
外部依存(認証、ネットワーク、サードパーティAPI)の応答を待つ処理は、どこかで必ずタイムアウトを設けないと運用中にフリーズします。Claude CodeのようなCLIは、バックグラウンド実行・CI組み込み・headlessモードでの長時間実行が増えており、「固まりっぱなし」が一番困る挙動です。
3分という具体値は、体感的にはやや長めですが妥当な数字です。
- AWS STSのトークン取得は、アカウント設定やMFA構成によってはそれなりに時間が掛かる
- タイムアウトが短すぎると正常系のリフレッシュを誤って切ってしまう
- 一方で3分を超えても応答がないなら、ネットワークか設定の問題として扱うべき
この閾値設計はおそらく実運用ログから逆算されたもので、「失敗の可能性はあるが、少なくとも宙吊りにはしない」方針の表明と読めます。CLIの足回りをFail-fastに寄せる方向で整えている動きの一部と見ることができます。
前後版との位置付け
短い期間で連続する3版を並べると、パフォーマンス → 整合性 → 障害耐性という順で小刻みに改善が積まれていることが分かります。
| 版 | 性質 | 主な変更 |
|---|---|---|
| v2.1.42 | 改善 + 修正(5項目) | Zod遅延で起動高速化、dateをsystem promptから外しcache hit改善、Opus 4.6 callout、/resumeタイトル修正 |
| v2.1.43 | fix-only(3項目) | AWS認証ハングの3分タイムアウト、.claude/agents/誤警告、Vertex / Bedrockへのbeta header無条件送信 |
| v2.1.44 | fix-only(2項目) | ディレクトリパスが深すぎて発生するENAMETOOLONG、auth refreshの追加修正 |
v2.1.42で入った最適化系(cache改善)の周辺で見えた認証 / 設定の穴を、v2.1.43〜v2.1.44で順番に塞いでいる流れです。v2.1.42でsystem promptから日付を外したcache hit率改善はリクエスト送信経路の再整理を伴っていたはずで、その過程で見えたbetaヘッダーの扱いが本版で是正された、と見ることもできます(changelogに因果は明記されていないため、流れからの推測です)。
v2.1.44でさらにauth refresh errorsの追加修正が入っているのも、AWS認証経路の見直しが1回で完結しなかったことを示しています。タイムアウト導入(v2.1.43) → エラーケースの追加修正(v2.1.44)という2段構えで認証のハングと不正状態を塞ぐ構造です。一連の修正が落ち着いた先に、整備リリースのv2.1.47が控えています。
まとめ
- Bedrock / AWS認証経由の場合: 認証ハングが解消する更新価値があります。
v2.1.44までまとめて取り込むのが安全です - Vertex AI経由の場合: structured-outputs betaヘッダーが無条件送信されなくなる調整が入っています
.claude/agents/配下にREADMEや下書きを置いている場合: 起動時の誤警告が止まり、本物の警告が埋もれにくくなります- Anthropicダイレクトのみで
.claude/agents/がagent定義のみなら任意: 後続版とまとめて更新でも問題ない
更新はclaude updateで取得できます。本版単独で大きく挙動が変わるリリースではありませんが、Bedrock / Vertex経由で本番運用している場合は飛ばす理由があまりない版です。
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