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Claude Code v2.1.63 — /simplifyと /batch同梱、HTTPフックとメモリリーク11件修正

Claude Code v2.1.63 — /simplifyと /batch同梱、HTTPフックとメモリリーク11件修正

Claude Code v2.1.63は/simplify/batchの同梱コマンド追加、HTTP Hooks、git worktree間での設定・メモリ共有、長時間セッションのメモリリーク11件修正を含む中規模リリースです。

読了目安 約6

このリリースで何ができるようになるか

Claude Code v2.1.63は、新しい統合パスの追加と長時間セッションの安定化を同時に進めた版です。

  • /simplify/batchが同梱スラッシュコマンドに追加(これまでユーザーが各自.claude/commands/で自作していた系統が公式装備に昇格)
  • HTTP Hooks追加: hookがシェルコマンドではなくJSONをURLにPOST / レスポンス受信する形で実装可能(クロスプラットフォーム対応の社内連携が書きやすくなる)
  • 同一リポのgit worktree間でproject configsとauto memoryが共有(複数ブランチ並行作業で片方の更新が他方に反映)
  • 長時間セッションのメモリ / リスナーリーク11件を集中修正(git root検出キャッシュ、JSONパースキャッシュ、MCP fetchキャッシュ等の無限成長を停止)

直前のv2.1.59が並走運用の安定化だったのに対し、本版は新統合パスの追加と長時間運用の地盤整備が同時に進む構図です。

あなたの開発フローはどう変わるか

監査・通知・承認をhookで組んでいるケース

これまでhookは「特定イベントでシェルコマンドを実行する」仕組みでしたが、HTTP Hooksはイベント発生時に任意のURLへJSONをPOSTし、レスポンスJSONをhook結果として受け取る拡張です。ローカルマシンにツールをインストールせず、社内の承認サーバー、監査ログサーバー、Lambda / Workers系エンドポイントに直接イベントを送れるようになります。

想定される使い方は以下のようなものです。

  • PreToolUse / SessionStartイベントを社内SIEMにPOST(監査ログ集約)
  • 特定のツール実行前に承認サーバへ問い合わせて可否を判定(承認ワークフロー)
  • Slack / Teamsへのwebhook通知をshell経由のcurlを挟まず直接(通知連携)

shellコマンドを書かずにJSONのやり取りだけで完結するため、Windowsとmacosで挙動差を気にする必要がないのも利点です。

git worktreeで複数ブランチを並行作業しているケース

git worktree addで複数ブランチの並行作業をしている開発者は、これまで各worktreeで同じ.claude/設定を維持する必要がありました。本版以降はプロジェクト設定とauto memoryがworktree間で共有されるため、片方で更新すれば他方にも反映されます。直前のv2.1.50で入ったisolation: worktreeと組み合わせると、worktree並行作業の運用負荷が下がります。

Claude Codeを長時間常駐させて使っている運用

メモリ / リスナーリーク11件が一気に修正されました。git root検出キャッシュ、JSONパースキャッシュ、bash command prefixキャッシュ、MCP tool / resourceキャッシュ、IDE host IP検出キャッシュ、WebSocketリスナーなどの無限成長が止まります。さらに/clearがスキルキャッシュをリセットしていなかった問題、long-running teammatesがコンテキスト圧縮後にメッセージ全部をAppStateに残す問題、subagent使用時のcontext compactionでの重いペイロード剥がしも入っています。数時間〜数日連続で走らせないと顕在化しない系の不具合のため、常駐運用ほど効果が大きい修正群です。

リモート開発環境でMCP OAuthが詰まっていたケース

MCP OAuthの認証完了に手動URLペーストフォールバックが追加されました。SSH先・コンテナ内・Codespacesなど、localhostリダイレクトが届かない環境で詰まっていた認証フローが、ブラウザのURLバーからコールバックURLをコピペすれば完了するようになります。

claude.aiのMCPサーバを企業ポリシーで使いたくないケース

ENABLE_CLAUDEAI_MCP_SERVERS=falseを立てると、claude.aiのMCPサーバを利用しない動きに切り替えられます。デフォルトは有効のままなので、明示的に切る必要がある環境向けです。

モデルを頻繁に切り替えるケース

/modelコマンドのスラッシュコマンドメニューで、現在選択中のモデルが横に表示されるようになりました。/copyには「Always copy full response」オプションが追加され、選択以降はコードブロック選択画面をスキップして直接フル応答をコピーできます。

VS Code拡張ユーザー

セッションリストにrename / removeアクションが追加されました。長期運用で溜まる「どれが何だっけ」問題が解消方向に動きます。リモートセッションが会話履歴に表示されないバグも修正されています。

主な変更点

新機能・追加

  • /simplify/batch同梱スラッシュコマンド: 公式標準のユーティリティとして利用可能
  • HTTP Hooks: イベント発生時にURLへJSONをPOST、レスポンスJSONをhook結果として受信
  • git worktree間でのproject config / auto memory共有: 同一リポの複数worktreeで設定が共通化
  • ENABLE_CLAUDEAI_MCP_SERVERS=false環境変数: claude.ai MCPサーバのopt-out
  • MCP OAuth認証の手動URLペーストフォールバック: localhostリダイレクトが届かない環境向け
  • /modelに現在のアクティブモデル表示
  • /copyに「Always copy full response」オプション

VS Code拡張

  • セッションリストにrename / removeアクション追加
  • リモートセッションが会話履歴に表示されないバグを修正

バグ修正(主要 — メモリ / リスナーリーク掃討)

  • git root検出キャッシュの無限成長を停止
  • JSONパースキャッシュの無限成長を停止
  • bash command prefixキャッシュのメモリリークを修正
  • MCP tool / resourceキャッシュがserver再接続時にリーク
  • IDE host IP検出キャッシュがポート間で誤共有していた問題を修正
  • WebSocket transport再接続時のリスナーリークを修正
  • bridge polling loopのリスナーリークを修正
  • MCP OAuthフロークリーンアップのリスナーリークを修正
  • hooks設定メニューのナビゲーションでメモリリーク
  • 自動承認時のインタラクティブ権限ハンドラのリスナーリーク
  • file count cacheがglob ignore patternを無視していた問題を修正

バグ修正(その他)

  • /clearがスキルキャッシュをリセットしておらず古いスキル内容が残る問題を修正
  • long-running teammatesがコンテキスト圧縮後にAppStateにメッセージ全部を残していた問題を修正
  • subagent使用時のcontext compactionで進行メッセージの重いペイロードを剥がしてメモリ改善
  • MCPサーバ再接続時のfetchキャッシュ未クリアによるメモリ増加を修正
  • REPLブリッジのレースコンディション(初回接続フラッシュ時に新着 / 履歴メッセージの順序が崩れる)を修正
  • ローカルスラッシュコマンド(/cost等)の出力がユーザーメッセージとして表示される問題を修正

bundled slash commandsとHTTP Hooksの組み合わせが示す方向性

/simplify/batchの同梱化、HTTP Hooksの追加、worktree間の設定共有を並べると、「Claude Codeを業務インフラに組み込む側のインターフェース整備」が一段進んだ印象になります。

  • bundled slash commandsの追加は、ユーザーが書いたカスタムコマンドが観察されて標準化されるサイクルが回っている兆候です。直後のv2.1.69でも/claude-apiが同じ流れで追加されています
  • HTTP Hooksは、シェル + curlで組んでいた連携フローを、構造化されたJSONインターフェースに置き換える選択肢です。Windowsを含むクロスプラットフォーム配布が前提の組織でhookを統一しやすくなります
  • worktree間の設定共有は、並行作業を「個別worktreeで設定を再構築する」のではなく「リポジトリ単位で共通設定を持つ」モデルに寄せる動きです

メモリ / リスナーリーク11件の集中掃討も見逃せない論点です。ここまで1リリースで11件を一気に直すのは、内部で長時間セッションの挙動を体系的に観測する仕組みが回り始めた兆しとも受け取れます。単発のユーザーレポートへの対応というより、キャッシュ系の共通パターンを横串で潰しにいった印象が強い修正セットです。

まとめ

  • 長時間常駐運用ではメモリ / リスナーリーク11件が本版で解消します
  • hook運用は推奨: HTTP Hooksで構成を簡素化できる選択肢
  • worktree並行作業は推奨: 設定 / auto memoryが共有
  • リモート開発環境のMCP利用は推奨: OAuth手動ペーストで認証が通る

直前のv2.1.59とは別系統の改善が並ぶため、両方を取り込んでも干渉なく恩恵を受けられます。直後のv2.1.68でOpus 4.6のeffort既定値が変更され、続くv2.1.69で103項目の超大型メンテが入る流れの中で、本版はインテグレーション口を整える土台として位置付けられます。更新はclaude updateで取得できます。

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