Claude Code v2.1.77 — Opus 4.6の出力上限引き上げと、長時間運用の足回りを44件改善
Claude Code v2.1.77はOpus 4.6の出力上限を64k/128kへ引き上げ、--resumeの履歴消失・PreToolUse hookの権限迂回・tmux/vim周りの表示崩れなど44項目を一気に潰した基盤補強リリースです。
このリリースで何ができるようになるか
Claude Code v2.1.77は、目立つ機能追加こそ少ないものの、Opus 4.6の出力トークン上限を引き上げ、長時間セッションの信頼性と権限システムの正しさにまとめて手を入れた基盤補強リリースです。
- Opus 4.6のデフォルト出力上限が64kトークンに、Opus 4.6 / Sonnet 4.6の上限が128kトークンに引き上げられ、長文出力で途中打ち切りが減る
- PreToolUseフックが
"allow"を返したときにdenyルールをバイパスしていた権限バグが修正され、企業の管理ポリシーが意図通りに効く --resumeの会話履歴が静かに切り詰められるレース条件が修正され、再開後の履歴欠落が起きなくなる
つまり「Opusに長文計画を書かせて途中で打ち切られていた」「PreToolUseフックでallowを返している運用がポリシー的に怪しいと感じていた」「--resume後にさっきの会話が消えた気がしていた」のいずれかに該当する場合は、本版で運用が落ち着きます。
あなたの開発フローはどう変わるか
Opus 4.6で長文出力を扱うフロー
Opus 4.6のデフォルト出力上限が64kトークンに、Opus 4.6 / Sonnet 4.6の上限が128kトークンに引き上げられました。長いリファクタリング結果の一括出力や、巨大なテスト生成で途中打ち切りが減ります。「Opusに長文計画を書かせてから実装させる」フローでは恩恵が直接効きます。
企業管理下のポリシーで権限制御を敷いている組織
PreToolUseフックが"allow"を返すと、本来優先されるはずのdenyルールを飛び越えてツール呼び出しが通る権限バグが修正されました。エンタープライズ管理下の設定にも影響していたため、企業向け管理ポリシーを前提に運用している組織は、本版以降に揃えることが監査観点でも重要です。サンドボックスにはallowReadが追加され、denyReadで広く閉じた領域の内側に再度読み取りを許可する例外パスを書けるようになりました。
{
"sandbox": {
"filesystem": {
"denyRead": ["~/.ssh", "~/secrets"],
"allowRead": ["~/secrets/public-config.json"]
}
}
}「ディレクトリ単位で禁止、だが特定ファイルは読ませたい」運用が一行で表現できます。
長時間セッションを常用する開発者
--resumeが会話履歴を静かに切り詰めていたレース条件(メモリ抽出書き込みとメインのトランスクリプトの間)が修正されました。昼休みを挟んだ再開や深夜再開で「さっき話した内容が消えた気がする」経験に心当たりがあるなら、この修正が該当します。
加えて、--resumeがfork-heavyな大規模セッションで最大45%高速化、ピークメモリ100〜150MB削減。長時間セッションでのprogressメッセージがcompactionで消えずメモリが肥大化する問題、5GB超えバックグラウンドbashタスクの自動kill、apiKeyHelperが10秒以上かかるとnotice表示などが束で入ります。
tmux / vim / VS Code環境で表示崩れに悩んでいたユーザー
tmux関連だけで5件以上、vim NORMALモードでBackspaceとDeleteが効かない問題、←/→が設定やサンドボックスダイアログでタブを誤って切り替える問題などがまとめて修正されました。
Agent toolのresumeパラメータを使うスクリプト
破壊的変更として、Agent toolがresumeパラメータを受け付けなくなりました。SendMessage({to: agentId})に書き換えが必要です。SendMessageは停止済みエージェントをバックグラウンドで自動レジュームするようになっています。
主な変更点
合計44項目で、Opus 4.6の出力上限引き上げを軸に長時間運用の足回りが整います。
Opus 4.6の出力トークン上限引き上げ
Opus 4.6のデフォルト最大出力トークンが64kトークン、Opus 4.6 / Sonnet 4.6の上限が128kトークンに引き上げられました。
サンドボックスにallowReadを追加
denyReadの内側に再度読み取りを許可する例外パスを書けるようになりました。
/copy Nで過去の応答をコピー
/copyにオプションのインデックスが付き、/copy 3で3番目に新しい応答をクリップボードに入れられるようになりました。
/forkが/branchにリネーム
/forkはエイリアスとして当面残ります。
claude plugin validateの厳格化
プラグイン配下のskill / agent / commandのfrontmatterとhooks/hooks.jsonのスキーマ検証まで行うようになりました。CIで早期に叩けます。
起動とresumeの高速化
- macOSで起動が約60ms高速化(キーチェーン資格情報読み出しをモジュールロードと並列化)
--resumeがfork-heavyな大規模セッションで最大45%高速化、ピークメモリ100〜150MB削減
運用面の小さな改善
- プラン採用時にセッション名がプラン内容から自動命名
- バックグラウンドbashタスクは出力が5GBを超えると自動kill
apiKeyHelperが10秒以上かかるとnotice表示- Escでnon-streaming APIリクエストを中断できるように
SendMessageが停止済みエージェントをバックグラウンドで自動レジューム
重篤な権限バグの修正
PreToolUseフックが"allow"を返すと、本来優先されるはずのdenyルールをバイパスしていた問題を修正。エンタープライズ管理下の設定にも影響していました。
--resumeの履歴切り詰めレース条件を修正
メモリ抽出書き込みとメインのトランスクリプトの間にレース条件があり、--resumeで再開したセッションから直近の会話が黙って欠落することがありました。本版で解消されています。
「Always Allow」が複合コマンドで誤って丸呑みしていた問題を修正
cd src && npm testのような複合bashコマンドに対して「Always Allow」すると、サブコマンド単位ではなく文字列全体で1ルールとして保存され、結果として死にルールが溜まり権限プロンプトが繰り返し出る症状がありました。サブコマンド単位での保存に直っています。
スロー・リークしていた経路の修正
- スラッシュコマンドのオーバーレイ開閉が重なると、自動更新が二重ダウンロードを始めて数十GB食う不具合
- 長時間セッションでのprogressメッセージがcompactionで消えずメモリが肥大化
- APIが非ストリーミングにフォールバックした際にコストとトークン使用量が計上されない
CLAUDE_CODE_DISABLE_EXPERIMENTAL_BETASがbeta用tool-schemaフィールドを剥がしていなかった(プロキシゲートウェイでリクエスト拒否の原因)
ターミナル / tmux / IDE周辺のUI修正
| 症状 | 修正内容 |
|---|---|
| tmux既定設定下で背景色が端末デフォルトに落ちる | レンダラを修正 |
| tmux越しSSHでiTerm2テキスト選択が落ちる | クラッシュ回避 |
| tmuxセッションでクリップボードコピーが無言で失敗 | トースト通知で⌘Vかprefix+]か明示 |
| tmux / screen配下でIDE統合が自動接続しない | 自動接続ロジック修正 |
| CJK文字が右端で隣接UIにはみ出す | 描画クリップ修正 |
vim NORMALモードでBackspaceとDeleteが効かない、vimモード切替時にステータスラインが更新されない、←/→が設定やサンドボックスダイアログでタブを誤って切り替える、といった入力系の修正も入っています。
その他、見落としがちな地味な修正
- CRLFディレクトリ下のファイル上書きで改行コードが無言でLFに変換されていた(Write toolの挙動)
git-subdirプラグインが同一モノレポの異なるサブディレクトリで同一コミットだとプラグインキャッシュが衝突- 順序付きリストの番号がターミナルUIでレンダリングされない
- 0バイト画像ファイルをドラッグするとAPIエラー
- Claude Desktopセッションが誤ってCLI設定のAPIキーを使ってしまう(正しくはOAuth)
- ステイルなworktreeのクリーンアップが、クラッシュから再開したばかりのagent worktreeを消してしまうレース
- Cmd+clickでVS Code / Cursorのハイパーリンクが二重で開く
破壊的変更
Agent toolがresumeパラメータを受け付けなくなりました。SendMessage({to: agentId})への移行が必要です。
44件の修正が示す方向性
44件の内訳を眺めると、新機能 / 設定追加が3件・修正が30件超・高速化 / UX改善が10件弱という比率です。修正の比率が圧倒的で、しかも「静かに効いている不具合」(--resumeの履歴欠落、フックの権限バイパス、メモリリーク、auto-updaterのGB級ダウンロード二重化)に重きが置かれています。
特筆すべきは、PreToolUseフックの"allow"がdenyをバイパスしていた問題の修正です。Claude Codeは権限設定・サンドボックス・hooksを多段に組み合わせる構造を取っているため、「フックが強く作用しすぎる」状況は企業導入でそのまま監査リスクになります。ここを正しく直したうえで、allowReadを追加してdenyの内側に抜け穴を開ける作法を整える構成は、権限モデル全体を一段キレイにしたい意図が読み取れます。
--resumeの45%高速化・ピークメモリ100〜150MB削減、progressメッセージのメモリリーク修正、5GB超えバックグラウンドbashタスクの自動kill。これらは単独では地味ですが、「Claude Codeを一日つけっぱなし」で運用するユーザーを前提にしたチューニングとして束で効きます。セッションが数時間〜数日に及ぶ使い方が標準化しつつあることを前提にした、長時間運用に耐える版への静かな昇格と見ることもできます。
まとめ
- PreToolUseフックやenterprise managed settingsで権限制御を敷いているなら最優先で更新:
"allow"がdenyを越えていた挙動はセキュリティ性質上、放置できません - 長時間セッション常用なら推奨:
--resumeの履歴欠落修正・メモリリーク修正・5GB超bashの自動killが束で効きます - Opus 4.6で長文出力を扱うなら推奨: default 64k / 上限128kへの引き上げで途中打ち切りが減ります
- Agent toolの
resumeパラメータを使うスクリプトがあるなら書き換え必須: 破壊的変更でSendMessage({to: agentId})への移行が必要
それ以外の利用形態でも、気が付いたら安定性が一段上がっている読後感が残るリリースで、後続の機能追加の土台になる版です。更新はclaude updateで取得できます。
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