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Claude Code ReviewとCopilot code reviewの違い — 提供条件と指摘の出し方

Claude Code ReviewとCopilot code reviewの違い — 提供条件と指摘の出し方

Claude Code ReviewはTeam/Enterprise限定でAnthropic側が実行、Copilot code reviewはライセンス保有者やIDEまで届きます。対象プラン、実行場所、課金、指摘の形を表で比べます。

Claude Code ReviewとGitHub Copilot code reviewは、どちらもPull Requestに自動でレビューコメントを付けるサービスです。違いは機能の優劣より、使える条件と動き方にあります。Claude Code ReviewはTeamまたはEnterpriseプランの組織が対象で、レビューはAnthropicのインフラで動きます。Copilot code reviewはGitHub.comに加えてIDEやCLIからも呼べ、実行にはGitHub Actionsのランナーを使います。

提供条件の違いを先に確認する

導入できるかどうかは、機能比較の前に決まります。

観点Claude Code ReviewCopilot code review
対象プランClaude Code ReviewTeam / EnterpriseCopilot code reviewCopilotの各有料プラン。BusinessとEnterpriseの組織はライセンスのないメンバーにも開放できる
対応するコードホストClaude Code ReviewGitHub(GitHub Enterprise Server、データレジデンシー付きEnterprise Cloudを含む)Copilot code reviewGitHub.com。Azure DevOpsはパブリックプレビュー
呼べる場所Claude Code ReviewGitHub上のPull RequestCopilot code reviewGitHub.com、GitHub CLI、GitHub Mobile、VS Code、Visual Studio、Xcode、JetBrains IDE
有効化する人Claude Code ReviewClaude組織のOwnerCopilot code review組織のポリシーを管理する管理者(組織経由でCopilotを受け取る場合)

Claude側の除外条件は明確に書かれています。Zero Data Retentionを有効にした組織、HIPAA構成を適用した組織は使えず、AnthropicのBusiness Associate Agreement(BAA)の対象にもなりません。顧客管理の暗号鍵(CMEK)を使う組織も、まだ対象外です。

Amazon Bedrock、Google CloudのAgent Platform、Microsoft Foundry経由でClaude Codeを使っている開発者がいる組織でも、Code Reviewを使うにはTeamかEnterpriseのClaude組織が別に要ります。

Copilot側は逆に、条件が「誰の課金で動かすか」に集約されます。ライセンスを持たないメンバーに使わせるには、AI creditsの従量課金ポリシーを先に有効にし、そのうえで「ライセンスなしのメンバーにGitHub.comでのcode reviewを許可する」ポリシーを有効にします。後者は既定で無効で、リポジトリ単位では「最も制限的」に働きます。ライセンスなしのメンバー向けのレビューはIDEでは使えません。

実行場所と、コードをどう読むか

Claude Code Reviewは、Anthropicが管理する環境で動きます。セルフホスト環境では動きません。リポジトリへのアクセスは読み取り専用で、コミットのpushはしません。コードは差分と周辺コードを読んで調べるだけで、ビルドも実行もしません。

Copilot code reviewは、リポジトリ全体の文脈を集める機能とCopilot cloud agentへの提案の受け渡しを、GitHub Actionsのランナーで動かします。既定は標準のGitHub-hostedランナーです。大きいランナーに上げることも、セルフホストランナーを使うこともできます。大きいランナーは分単価が高く、セルフホストならActionsの分は消費しません。

ここに実運用の分かれ目があります。

  • 組織がGitHub-hostedランナーを無効にしている場合、Copilotのレビューは文脈収集などを欠いた限定的な形に落ちます。セルフホストランナーを用意すれば回避できます
  • Actionsが使えない場合やワークフローが失敗した場合も、レビュー自体は生成されます。ただし、エージェント的な機能は含まれません
  • Claude側はランナーを自分で用意する必要がなく、リポジトリにワークフローファイルも足しません

CI基盤を握っている組織は、Copilotのランナー設定が運用負荷になります。CIを触りたくない組織は、Claude側の「何も足さない」構成が楽です。

指摘の出し方 — 重大度付きインラインか、概要コメントか

Claude Code Reviewは、複数のエージェントが差分と周辺コードを並列に調べます。次に検証ステップで候補をコードと照合し、誤検知を落とします。残った指摘は重複を除いて重大度順に並べ、投稿します。

指摘は該当行へのインラインコメントになり、三段階の印が付きます。

印重大度意味
赤重大度Important意味マージ前に直すべきバグ
黄重大度Nit意味軽微。直す価値はあるが止めない
紫重大度Pre-existing意味このPRで入ったものではない既存のバグ

PRにはほかに、本文の要約と「Claude Code Review」という名前のcheck runが残ります。このcheck runは失敗では終わらず、レビューがPRを承認することもブロックすることもありません。何も見つからなければ、check runのタイトルは「Code review found no issues」になります。

デフォルトの観点は正しさです。本番で壊れるバグを探し、書式の好みやテストの不足は拾いません。

Copilot code reviewは、PRの概要コメントを残し、修正案を数クリックで適用できる提案として出します。各レビューには「承認してよいか」の評価が含まれます。ただし既定では、Copilotのレビューは必須承認の数に数えられません。Copilot approvalsを(リポジトリ・組織・エンタープライズの設定で)有効にすると、Copilotが承認レビューを出して必須承認のルールを満たせるようになります。承認後に新しいコミットがpushされると、その承認は取り消されます。パブリックプレビューの機能です。

Copilotのcode reviewのドキュメントには、指摘を重大度で分ける仕組みの記載がありません。重大度順に並べたい運用ならClaude側が合います。

レビューの深さと、いつ走るか

どちらも深さを選べますが、段数と既定が違います。

観点Claude Code ReviewCopilot code review
深さの段Claude Code ReviewQuick / Standard(既定)/ DeepCopilot code reviewLite / Balanced(既定)
モデル選択Claude Code Review管理画面に選択肢なし。Code Reviewが選ぶCopilot code review切り替え不可。調整済みの組み合わせを使う
自動で走る契機Claude Code ReviewPR作成時のみ / 毎push / 手動のみ(リポジトリごと)Copilot code reviewPRを開いたとき、Draftから初めて開いたとき。設定で毎pushやDraftも対象にできる
手動で走らせるClaude Code Review@claude review のコメントCopilot code reviewReviewersメニューから再依頼

Claudeの深さは、組織で1つ決めたうえでリポジトリごとに上書きできます。たとえば定型的なリポジトリはQuick、重要なリポジトリはDeepという分け方です。Copilotは、レビュー依頼時の指定、そのPRで前回使った値、依頼者の設定、リポジトリ、組織の順に探し、最後に既定のBalancedを使います。

Claude側の自動レビューには例外が2つあります。DraftのPRとフォークからのPRは、自動では走りません。コメントコマンドなら動き、Draftでは準備完了にする前でも依頼できます。フォークからのPRでは、コマンドを打つ人にベースリポジトリ(フォーク元)への書き込み権限が要ります。フォーク側の権限では動きません。

@claude review          # 1回だけ走らせる(以後のpushは購読しない)
@claude review always   # 以後のpushでもレビューする

コマンドが効くのは、リポジトリへの書き込み権限を持つ人が打ったときだけです。

課金の単位が違う

Claude Code Reviewは、トークン使用量に応じた課金で、プランに含まれる使用量とは別の使用量クレジットから引かれます。1回あたりの定額はありません。請求は開発者個人ではなく組織に付き、Bedrockなどを使っていてもAnthropicの請求書に載ります。

設定の既定値が費用を決める点には注意が要ります。管理画面から追加したリポジトリは、最も回数が多い「毎push」で始まります。pushのたびに走るので、1つのPRで何度もpushする運用では回数がそのまま増えます。月額の上限は、Claude Code Reviewのサービス単位で組織に設定できます。導入前に、レビュー回数が少ない設定で数リポジトリに試し、管理画面のAverage costで1回の平均を見る流れが示されています。

Copilot code reviewは、AI creditsとGitHub Actionsの分という2つの費用で構成されます。1回の目安は、Liteで0.05〜1ドル、Balancedで0.25〜5ドルのAI creditsで、PRが大きいほど、またカスタム指示が長いほど増えます。この見積もりにActionsの分は含まれません。

誰に請求が付くかも違います。自動レビューはPR作成者、手動依頼は依頼した人に付くのが既定です。有料ライセンスの保有者は、本人の割り当てから引かれ、管理者は組織への請求に切り替えられます。予算に達すると、ほかのAI credits消費機能と同じくレビューがブロックされます。

レビュー基準のカスタマイズは読む場所が逆

指摘の質を左右するのは、リポジトリに置く指示ファイルです。ここで読み込み元のブランチが違います。

Claude Code Reviewは、REVIEW.md をベースブランチ(またはデフォルトブランチ)から読み、PR自身の変更からは決して読みません。PRの中で基準を書き換えて指摘を逃れることはできません。書き方はREVIEW.mdカスタマイズで扱っています。

# REVIEW.md(例)
- 認証まわりのトークン更新は、並行する失効処理との競合を必ず確認する
- 生成コード(`generated/`)の指摘は出さない

Copilot code reviewは、カスタム指示・エージェント指示・エージェントスキルを、変更が入ったヘッド側のブランチから読みます。指示ファイル自体の変更を、同じPRの中でマージ前に試せる設計です。

<!-- .github/copilot-instructions.md(例) -->
- テストの期待値に実装と同じ式を書かない

Copilotの指示は種類が分かれています。.github/copilot-instructions.md はリポジトリ全体、.github/instructions/ 以下の *.instructions.md は対象パスごと、AGENTS.md は複数のAIツールで共有する常設ルール、スキルは必要なときに呼ばれる作業手順です。

Copilotはさらに、リポジトリに設定されたMCPサーバーから課題番号やインシデントIDなどの文脈を引き込めます。GitHub MCPサーバーとPlaywright MCPサーバーは既定で有効です。Claude Code Reviewのドキュメントには、MCPサーバーから文脈を引き込む設定の記載がありません。

読む場所の違いは、運用の考え方の違いに出ます。

  • Claude: 基準は信頼できる側(ベース)に固定され、PR作成者が動かせない
  • Copilot: 基準の変更を含むPRで、変更後の基準を使って試せる

どちらが良いかは、基準を誰が編集できるか次第です。外部コントリビューターが多いリポジトリでは前者の固定が安心材料になり、基準を育てる段階のチームでは後者の試しやすさが効きます。

指摘が閉じる条件と、レビュー対象外のファイル

Claudeの指摘は、スレッドをresolveするか、修正をpushすると閉じます。返信だけでは閉じません。次のレビューが過去の返信を読み、スレッドを解決するか1回だけ追撃の返信をします。詳細はResolve conversationの意味にあります。ブランチ保護で会話の解決を必須にしている場合は、各指摘のスレッドを解決しないとマージできません。

pushで走る2回目以降のレビューは、前回からの変更に絞り、Nitや既存バグの投稿を減らします。要約には、投稿しなかった件数が書かれます。

Copilotには、レビューしないファイルが決まっています。package.jsonやGemfile.lockのような依存管理ファイル、ログファイル、SVGです。PRに含めてもレビューされません。

どちらを選ぶかの早見表

状況向く側理由
ClaudeがTeam/Enterpriseで、GitHubが主向く側Claude Code Review理由追加のワークフロー不要。指摘が重大度付き
ZDR、HIPAA、CMEKの組織向く側Copilot code review理由Claude Code Reviewは対象外
IDEでPR前にレビューしたい向く側Copilot code review理由Claudeの管理レビューはPR上のみ(ローカルは /code-review)
GitHub-hostedランナーを禁止している向く側Claudeか、Copilot+セルフホスト理由Copilotは限定的なレビューに落ちる
承認を自動化したい向く側Copilot(承認機能を有効化)理由Claudeは承認も差し止めもしない

Claudeのレビュー経路全体(ローカルの /code-review、自作のGitHub Actions、ultrareview)との選び方は4つの実行経路の使い分けにまとまっています。GitHub Actionsで自作する場合の設定はPR自動レビューの設定・運用が手順です。製品全体の比較はClaude CodeとGitHub Copilotの違いで扱っています。

併用するなら

両者は排他ではありません。併用するときは、重複する指摘が増えるぶんのレビュー時間と、2つの課金が走る点を見込みます。ClaudeとCopilotの両方を毎pushにすると、pushのたびに2系統のレビューが動きます。まず片方を「PR作成時のみ」にして、もう片方を手動依頼に寄せると、回数を抑えられます。

どちらのレビューも、見つからなかったことは安全の証明ではありません。Claude側は、指摘がなくてもコードにバグやセキュリティ上の問題がないとは限らないと明記しています。Copilot側も、すべての問題を拾える保証はなく、人間のレビューで補うよう求めています。

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