Claude Code v2.1.80 — レート制限の可視化とプラグイン情報源の追加
Claude Code v2.1.80はstatuslineのrate_limits追加、settings.jsonインラインplugin宣言、skills/slash commandsのeffort frontmatter、--resume並列tool復元など17項目をまとめたマイナーリリースです。
このリリースで何ができるようになるか
Claude Code v2.1.80は機能追加5件・修正6件・改善5件・その他1件の17項目を含むマイナーリリースで、運用可視性と拡張性を静かに底上げしています。
- statuslineにClaude.aiの5時間/7日レート枠の消費率とリセット時刻が露出(
rate_limitsフィールド)し、シェルからセッション続行判断を自動化できる source: 'settings'でsettings.jsonにplugin宣言を直接書けるようになり、チームで共有するdotfiles的な運用が素直に書ける--resumeで並列tool呼び出しを含むセッションが[Tool result missing]で復元される不具合が解消され、再開後の文脈整合が崩れなくなる
つまり「Claude.aiのレート消費がCLIから見えず可視化に困っていた」「--resume後に並列tool callの結果が欠落していた」のいずれかに該当する場合は、本版で運用が落ち着きます。
あなたの開発フローはどう変わるか
Claude.aiプランで日常運用しているチーム
statusline scriptに渡されるJSONにrate_limitsフィールドが追加され、5時間ウィンドウと7日ウィンドウのそれぞれについてused_percentage(消費率)とresets_at(リセット時刻)が取得できます。これまでClaude.ai側のレート消費はブラウザやアプリ内でしか確認できず、CLIからセッション続行判断を自動化するのは難しい状況でした。消費率が閾値を超えたら表示色を変える、長時間バッチの前にリセット時刻をチェックしてスリープを挟むといった運用をシェル側で組み立てやすくなります。
--resumeや並列tool callを多用する開発者
--resumeで並列tool呼び出しを含むセッションを復元すると、tool_use / tool_resultのペアが一部欠落して[Tool result missing]と表示される問題が修正されました。再開後の文脈整合が崩れる種類の地雷だったので、並列tool callを使うワークフローでは影響が大きい修正です。
プラグイン / skill / slash commandを自作するチーム
3つの追加が効きます。
source: 'settings': plugin marketplace sourceにsettingsが追加され、settings.jsonにplugin entriesを直接書ける形に。従来の.claude-plugin/marketplace.jsonを併用できる選択肢として、チーム共有のdotfiles運用ではレビューが楽になります- skills / slash commandsの
effortfrontmatter:effortフィールドをfrontmatterに書くと、そのskill / commandが呼ばれた瞬間だけmodel effort levelを上書きできます。「このskillだけは高effortで回したい」という局所指定が宣言的に書けるようになります - plugin tipsがCLI tool usageも検知: ファイルパターンだけでなく、特定のCLIをセッション内で呼んだときに関連pluginを提案できるように
Bedrock / Vertex / API proxy経由のチーム
API proxy / Bedrock / Vertex経由でfine-grained tool streamingを使うと400エラーになる問題が修正されました。企業構成で詰まっていたケースに直接効きます。
モノレポで作業する開発者
250kファイル規模のリポジトリで起動時メモリが約80MB削減され、@ファイル自動補完も大規模gitリポジトリで高速化しました。体感差が出やすい改善です。
MCP連携を設計するチーム(research preview)
MCPサーバからセッションに対してメッセージをpushできる--channelsフラグがresearch previewで入りました。MCPはこれまでClaude → server方向のtool呼び出しが中心でしたが、サーバ側発のpushが可能になると、外部イベント(デプロイ完了、lint失敗、レビュー到着など)をセッション内に差し込む設計が描けます。プレビュー扱いなので仕様変更の可能性はありますが、MCPの表現力を一段広げる方向の布石です。
主な変更点
rate_limitsフィールドのstatusline露出
5時間ウィンドウと7日ウィンドウのused_percentageとresets_atがstatusline scriptに渡されるようになりました。
source: 'settings' plugin marketplace source
settings.jsonにplugin entriesを直接書ける選択肢が増えました。
skills / slash commandsのeffort frontmatter
呼び出し単位でmodel effort levelを上書きできます。
--channels(research preview)
MCPサーバからセッションへのpushを可能にするフラグ(プレビュー)。
plugin tipsがCLI tool usageを検知
ファイルパターンだけでなく、CLI使用も提案トリガーに。
使い勝手系の改善
@ファイル自動補完が大規模gitリポジトリで高速化/effortがauto時に現在のresolve先を表示(status bar indicatorと表示一致)/permissionsのリスト内でTab / 矢印キーによるタブ切替が効くように- バックグラウンドタスクパネルで
←キーがリストビューから閉じる動作に - pluginインストール手順が2ステップから
/plugin install1発に簡素化 - 250kファイル規模のリポジトリで起動時メモリを約80MB削減
修正
--resumeで並列tool呼び出しを含むセッションを復元すると、tool_use/tool_resultペアが欠落して[Tool result missing]と表示される問題を修正- voice modeのWebSocket失敗を修正(非ブラウザTLS fingerprintがCloudflareのbot検知に引っかかっていた事象)
- API proxy / Bedrock / Vertex経由でfine-grained tool streamingを使うと400エラーになる問題を修正
- gateway / third-party providerの構成では動作しない
/remote-controlが誤ってメニューに出ていたのを非表示化 /sandboxのタブ切替がTab / 矢印キーに反応しない問題を修正- managed settings(
enabledPlugins、permissions.defaultMode、policyで設定した環境変数)が、remote-settings.jsonがキャッシュされている状態で起動時に適用されないことがある問題を修正
--resumeの並列tool欠落修正と、managed settingsのキャッシュ起因不適用は、いずれも一見動いているように見えて挙動が崩れる類のバグです。個人ユーザーより、CI上でClaude Codeを回すチームや企業配布環境で効く修正です。
観測性・宣言性・信頼性の3軸で底上げ
v2.1.80は17項目のうち派手な目玉機能がない、いわゆる小粒リリースに見えます。ただ項目の並びをよく見ると、観測性・宣言性・信頼性の3つに綺麗に分かれています。
- 観測性: CLIからClaude.ai側のrate limitが見えるようになった → statuslineの表現が自動化前提に近づく(
rate_limits、/effortのresolve表示) - 宣言性: plugin / skill / commandのメタ情報がfrontmatterと
settings.jsonに寄っていく → チーム運用時のdiffレビューが効く(source: 'settings'、effortfrontmatter) - 信頼性: 並列tool / managed settings / MCP streamingの細かい破綻を潰す → enterprise / 長時間セッションの前提が固まる(
--resume復元、managed settings適用)
この3軸を整えにいく版として解釈すると、v2.1.80は「新機能が薄い版」ではなく、次の大きめの機能投入に向けて周縁を整地した版と読むのが自然そうです。MCP --channelsがresearch previewで入ってきていることと合わせると、pushベースのMCP表現力拡張がこの版の裏テーマと見ることもできます。
まとめ
--resumeや並列tool callを多用する環境では本版で復元欠落が解消:[Tool result missing]が出ていたケースに直接効きます- Claude.aiプランで日常運用しているなら推奨: statuslineで消費率を可視化できる
- Bedrock / Vertex / API proxy経由なら推奨: fine-grained tool streamingの400エラー修正
- プラグイン / skillを自作するなら推奨:
source: 'settings'とeffortfrontmatterの恩恵あり
派手な目玉はありませんが、rate_limitsのstatusline露出、source: 'settings'、effort frontmatter、--resumeの並列tool復元修正など、1つ1つが日常運用の摩擦を減らす方向に揃っています。後続のv2.1.83以降の変更と並べて読むと、plugin / skill周りの宣言フォーマットが徐々に整ってきている流れも見て取れます。
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