Claude Code v2.1.97 — Focus View追加とコード補完のCedarハイライト対応
Claude Code v2.1.97はFocus View(Ctrl+O)、ステータスラインのrefreshInterval、Cedarのシンタックスハイライトを追加し、NO_FLICKERモードと権限・MCP周りの不具合をまとめて潰した品質仕上げリリースです。
このリリースで何ができるようになるか
Claude Code v2.1.97は、新機能よりも**NO_FLICKERモードと権限・MCP周りの安定化**に比重を置いた中規模リリースです。読者目線では次の3点が直接効きます。
Ctrl+Oで切り替えるFocus Viewが追加:NO_FLICKERモード下で「プロンプト + 1行ツールサマリ + 最終応答」のみに整理表示- ステータスラインに
refreshIntervalとworkspace.git_worktreeが追加: worktreeを意識した常時更新が可能に -
--dangerously-skip-permissionsの暗黙降格、MCP HTTP/SSEの約50 MB/hメモリリーク、429リトライの指数バックオフ不履行などをまとめて修正
加えて、Cedarポリシーファイル(.cedar / .cedarpolicy)のシンタックスハイライトが追加、画像添付のトークン予算がRead tool経由読み込みと同一に揃えられ、macOSサンドボックスのallowMachLookupが実効化されました。
あなたの開発フローはどう変わるか
長時間CLIを使う / NO_FLICKERモードを使う開発者
Ctrl+Oで切り替えるFocus Viewが加わりました。NO_FLICKERモード下で表示を「送ったプロンプト」「ツール呼び出しの1行サマリ(編集時はdiffstats付き)」「最終応答」だけに絞ります。長大なツール出力をスクロールせずに済むため、レビュー用途やペアプロ中の画面共有で効きます。フッターにもFocusインジケータが追加され、モード列に収まるようレイアウトが調整されました。
NO_FLICKERモード自体の手触り改善も多数入っています。
- 折り返されたURLをコピーすると改行位置にスペースが混入する
- zellij内でのスクロール描画アーティファクト
- MCPツール結果のホバー時クラッシュ
- API再試行のstaleなストリーミング状態が残るメモリリーク
- Windows Terminalでのマウスホイール速度低下
- 24行未満の端末でカスタムステータスラインが出ない
- WarpでShift+Enter / Alt・Cmd+矢印が効かない
- Windowsで韓国語・日本語・Unicodeテキストをコピーすると文字化け
NO_FLICKERを本命UIへ育てる路線が強く出た版で、Focus Viewの追加はその一手と読めます。
worktreeを使うチーム / カスタムステータスラインを書いている人
ステータスラインに2つの仕様追加があります。
| 追加項目 | 役割 |
|---|---|
refreshInterval | ステータスライン生成コマンドをN秒ごとに再実行 |
workspace.git_worktree | JSON入力に含まれる、リンク済みworktree配下で値がセットされる |
worktreeを使ったフィーチャーブランチ並行開発で現在どのworktreeにいるかをステータスラインで即時確認できます。refreshIntervalはビルド状態や残タスク数など時間で変わる情報をステータスラインに流したいケースで効きます。
--dangerously-skip-permissions / managed-settingsを使うチーム
権限まわりの地雷が複数潰されています。いずれも意図しない権限降格 / 権限無効化を引き起こしうる性質のものです。
--dangerously-skip-permissionsが、保護パスへの書き込みを一度承認した後に暗黙でaccept-editsに降格していた問題を修正- 権限ルール名がJavaScriptのプロトタイププロパティ名(
toStringなど)と衝突すると、settings.jsonが無音で無視されるバグを修正 - 管理者がmanaged-settingsのallowルールを消しても、プロセス再起動まで残っていた問題を修正
permissions.additionalDirectoriesのセッション中変更が反映されない不具合、および同値を--add-dirで渡していたディレクトリがsettings側から削除されるとアクセスごと取り消される挙動を修正- Bashツール権限のチェックをenv-varプレフィックスやネットワークリダイレクト方向で強化しつつ、よくあるコマンドでの誤プロンプトを削減
MCPサーバーを常時接続するチーム
MCP HTTP/SSE接続で、サーバーが再接続するたびに1時間あたり約50 MBのバッファがリリースされず溜まっていた問題が修正されました。長時間運用の構成では効きが大きい修正です。MCP OAuthでoauth.authServerMetadataUrlが再起動後のトークンリフレッシュで尊重されなかった不具合(ADFS相当のIdPで効きます)、429リトライが小さなRetry-Afterで全試行を約13秒で使い切っていた問題なども併せて修正されています。
--resumeを多用する開発者
/resume / --resume周りは1版で数件まとめて修正されています。
--resume <name>で編集不可のまま開くCtrl+Aの再読込で検索欄がワイプ- 空リストでナビゲーションが効かない
- タスクステータス文字列が会話サマリを上書き
- プロジェクト横断での情報混在(staleness)
- 10 KB超のファイルのedit diffが
--resumeで消える --resumeのキャッシュミス、添付メッセージ経由の途中入力がトランスクリプトに保存されない
加えてClaudeが稼働中に打ったメッセージがトランスクリプトに残らなかった不具合や、Stop / SubagentStopフックが長セッションで失敗する件、フック評価エラーが「JSON validation failed」と表示される件も併せて直っています。
主な変更点
Focus View
Ctrl+Oで切り替え、NO_FLICKERモード下で「プロンプト + 1行ツールサマリ(diffstats付き)+ 最終応答」のみに整理表示します。
ステータスラインの拡張
refreshInterval設定で生成コマンドをN秒ごとに再実行、workspace.git_worktreeがJSON入力に追加されます。
サブエージェントの稼働表示
/agents一覧に● N runningインジケータが出るようになり、どのエージェント種別にいくつのサブエージェントが生きているかを画面上で確認できます。
Cedarポリシーのシンタックスハイライト
.cedar / .cedarpolicyがコードブロックでシンタックスハイライト対象になりました。AWS Verified Permissionsやcedar-policy crateを扱うプロジェクトで読みやすくなります。
画像とサンドボックス、CJK入力の改善
- ペースト / 添付された画像が、Read tool経由の画像と同じトークン予算に圧縮されるよう統一(消費の予測可能性が上がる)
sandbox.network.allowMachLookupがmacOSで実効化、Auto / bypass-permissionsモードでsandbox network accessのプロンプトを自動承認する挙動も追加- CJK入力:
/や@の補完が日中文の句読点直後でも発火するように(日本語入力時にスペースを挟む必要がなくなる) - markdown: ブロッククォート(
>)の左バーが折り返し行でも連続して描画されるよう改善
Bridgeとトランスクリプト周り
- Bridgeセッションのclaude.aiセッションカードに、ローカルgitリポジトリ・ブランチ・作業ディレクトリが表示される
- トランスクリプトサイズ削減のため、空のhookエントリをスキップ、pre-edit copyの保存数に上限
- per-blockエントリがストリーミング中のプレースホルダではなく最終トークン使用量を保持するよう修正
- Bash tool OTELトレーシングで、子プロセスがW3C
TRACEPARENT環境変数を継承
Accept Editsモードの許容範囲拡張
安全な環境変数・プロセスラッパを先頭に付けたファイルシステム系コマンドが自動承認対象に加わりました。
LANG=C rm foo
timeout 5 mkdir out従来はenv varプレフィックスがあるだけで手動承認フローに落ちていましたが、安全な前置きを解釈できるようになり、運用中のクリックが減ります。
NO_FLICKERモードの手触り改善
折り返しURLコピー時のスペース混入、zellij描画アーティファクト、MCPツール結果ホバー時クラッシュ、APIリトライのstaleストリーミング状態メモリリーク、Windows Terminalマウスホイール速度低下、24行未満端末でのカスタムステータスライン非表示、WarpでのShift+Enter / Alt・Cmd+矢印不発、Windowsでの韓国語・日本語・Unicodeコピー文字化けがまとめて修正されました。
プラグイン・Bedrock・subagent
claude plugin updateがgitベースのマーケットプレイスプラグインで、リモート更新があっても「already at the latest version」と誤報告していた不具合- プラグインfrontmatterの
nameがYAML真偽値キーワード(yes/no/trueなど)だとスラッシュコマンドピッカーが壊れる件 - subagentがworktree隔離 /
cwd:上書きを使っていても、親セッションのBashツールへ作業ディレクトリが漏れていた問題 - prompt-too-longでの再試行時、compactionが数MBサイズのsubagent transcriptを重複書き込みする問題
- Bedrock SigV4認証で
AWS_BEARER_TOKEN_BEDROCK/ANTHROPIC_BEDROCK_BASE_URLが空文字のとき失敗していた問題(GitHub Actionsの未設定inputで発生)
加えて、/claude-apiスキルがManaged Agentsまでカバーするよう更新されました。
このリリースは何に比重を置いたか
46項目を「新機能」「修正」「改善」で粗く分けると、件数的には修正と改善が圧倒的多数です。カテゴリ別の件数感は次のとおりです。
| カテゴリ | 件数感 | 性格 |
|---|---|---|
| 新機能 | 5 | Focus View / refreshInterval / git_worktree / サブエージェント稼働表示 / Cedarハイライト |
| 権限・セキュリティ | 6 | --dangerously-skip-permissions降格、settings.jsonが無視される件、managed-settingsなど |
| NO_FLICKERモード | 9 | コピー文字化け、メモリリーク、zellij描画、Warp対応など |
| MCP / ネットワーク | 4 | SSEメモリリーク、OAuth再認証、429バックオフ |
| Resume / transcript | 7 | resume周りの一式、稼働中入力の保存、フックエラー表示 |
| subagent / plugin / Bedrock | 5 | worktree漏れ、transcript重複、plugin update、SigV4空文字 |
| 体感改善 | 10 | CJK補完、画像圧縮、markdownブロッククオート、footerレイアウトなど |
集中砲火が当たっているのはNO_FLICKERモードと権限系で、Claude CodeがCLIとして長時間使われる運用を前提に品質を引き上げている様子がうかがえます。直前のv2.1.94で企業向けの効率既定値引き上げが入った文脈と、本版の権限・観測まわりの厳格化を並べると、長時間 / 多人数 / 規制環境でClaude Codeを回す層に向けた地ならしが継続しているのが見えます。直後のv2.1.98ではVertex AIウィザード・Linuxサンドボックスなど企業導入の整備がさらに続きます。
まとめ
NO_FLICKERモード利用は推奨: Focus Viewの追加と多数の不具合修正で手触りが大きく変わる--dangerously-skip-permissions/ managed-settings利用は更新の効果が大きい: 権限系の重要修正が複数- MCP常時接続 /
--resume多用は更新の効果が大きい: メモリリーク修正と複数の復元バグ修正 - Bedrock / Windows Terminal / Warp / zellij利用は推奨: 環境別の細かい不具合がまとめて解消
派手な見出しを飾るような新機能はないものの、長時間CLIを使う開発者の画面の情報密度に直接効く変更で、運用中にちらつく小さな不満の多くがこの1版でまとめて軽くなります。
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