Claude Code v2.1.9 — Hookが追加文脈を返せるようになり、長時間セッションのAPIエラーも解消
Claude Code v2.1.9はPreToolUse Hookが additionalContext を返してモデルに追加文脈を注入できるようになり、MCPツール検索の auto:N 閾値構文、${CLAUDE_SESSION_ID} 文字列置換も追加されました。長時間セッション + 並列ツール呼び出しで残留tool_resultのAPIエラーが起きる問題も解消されています。
このリリースで何ができるようになるか
Claude Code v2.1.9は、v2.1.0で広げた拡張機構(Skill / Hooks / MCP)を実運用で馴染ませるための、表現力追加と詰まり解消が同時に走るリリースです。
PreToolUseHookがadditionalContextを返せる: フックから「ブロック / 許可」だけでなく追加文脈をモデルに注入する経路が開きました- MCPツール検索の
auto:N構文: コンテキスト使用率がN% を超えたときだけ自動有効化する段階制御が可能に ${CLAUDE_SESSION_ID}をSkill内の文字列置換で参照可能: セッション単位の一時ファイル名 / ログ / キャッシュキー設計が素直になります- 長時間セッション + 並列ツール呼び出しで起きていた残留
tool_resultのAPIエラーを修正 - MCPサーバ再接続のハングとGhostty / iTerm2 / kitty / WezTermでのCtrl+Zサスペンドが効かない問題も解消
あなたの開発フローはどう変わるか
Hookで独自の制御を書いているチーム
これまで PreToolUse Hookはツール呼び出しを「ブロック / 許可 / 入力変更」する制御が主軸でした。本版から additionalContext を返してモデルに追加情報を差し込めるようになり、強制力ではなく情報提供で誘導する書き方が可能になります。
想定される使いどころ:
Bashツール実行前に.envの有無や直近のgit状態を注入し、モデルの判断材料を増やすEditツール実行前に該当ファイルのlintルール違反を注入し、編集と同時に直すよう誘導する- 社内固有のコーディング規約をツール条件で注入する
MCPサーバを多数繋いでいるチーム
v2.1.7でMCPツール検索の自動遅延ロードがデフォルト化されましたが、本版では auto:N 構文によって閾値を自分で指定できるようになりました。
{
"mcp": {
"toolSearchAutoEnable": "auto:70"
}
}auto:70 と書けば、コンテキスト使用率が70% を超えてから初めて自動有効化されます。小規模タスクではコンテキストを節約し、文脈が膨らんだ段階だけツール探索に切り替える、という段階運用が設定ファイルで完結します。
Skillを書いている人
${CLAUDE_SESSION_ID} がSkill内の文字列置換として使えるようになりました。
- セッションごとに分離した一時ファイル名にする
- ログをセッション単位に整理する
- キャッシュキーにセッションIDを混ぜて並列実行時の衝突を避ける
といった運用が素直に書けます。
プランファイルの保存先を変えたい人
plansDirectory 設定でプランファイルの保存先をカスタマイズできるようになりました。デフォルトの場所がCIのキャッシュ対象から外れるケースなど、保存先を制御したい場合に有用です。
長時間セッション + 並列ツール呼び出しでAPIエラーに遭遇していた人
長く回しているセッションで、APIが「孤立した tool_result ブロック」を理由にエラーを返してセッションが死ぬ問題が修正されました。並列ツール実行を多用するワークフロー(リファクタリング、複数ファイル一括変更など)で安定性が上がります。
Ghostty / iTerm2 / kitty / WezTermでCtrl+Zが効かなかった人
Kittyキーボードプロトコル下で Ctrl+Z サスペンドが無効化されていた問題が解消されました。fg でセッションを復帰させる運用に戻れます。
主な変更点
追加機能
auto:N構文: MCPツール検索の自動有効化閾値をコンテキスト使用率(0-100)で指定plansDirectory設定: プランファイルの保存先をカスタマイズAskUserQuestionの「Other」入力で外部エディタ対応:Ctrl+Gで長い自由記述を流し込み可能- Webセッション由来のコミット / PRにセッションURLを付与: どのセッション由来かの帰属情報
PreToolUseHookのadditionalContext返却: モデルに追加文脈を注入可能${CLAUDE_SESSION_ID}文字列置換: Skill内で現セッションIDを参照可能
バグ修正
- 長時間セッション + 並列ツール呼び出しで残留
tool_resultブロック起因のAPIエラーを修正 - MCPサーバ再接続のハング: キャッシュされた接続Promiseが解決されないままになる問題を修正
- Kittyキーボードプロトコル下の
Ctrl+Zサスペンド: Ghostty / iTerm2 / kitty / WezTermで効かない問題を修正
v2.1.0で広げた拡張機構を運用で馴染ませる流れ
本版の9項目を俯瞰すると、その多くがv2.1.0で広げられたSkill / Hooks / MCPの周辺に分布しています。
| 運用課題 | 本版での対応 |
|---|---|
| 拡張が増えた結果コンテキストが膨らむ | auto:N で段階的な自動有効化 |
| Skill間の状態管理が難しい | ${CLAUDE_SESSION_ID} という一意キー |
| Hookの表現力が足りない | additionalContext での追加文脈注入 |
| 長時間セッションで壊れる | 残留 tool_result / MCP再接続ハングの修正 |
新機能と修正が別々の狙いで入っているのではなく、「v2.1.0で広げた拡張機構を日常運用に馴染ませる」一つの方向で表現力追加と不具合修正が同時に進んでいる構成です。
前後版との位置付け
本版は「拡張機構の表現力を足す側」に寄ったリリースで、後続のv2.1.14が動作の地固めに寄る、という役割分担で読むと整理しやすい構成です。
まとめ
- 長時間セッション + 並列ツール呼び出し運用: 残留
tool_resultAPIエラーの修正で安定性が上がります - Hookで自作制御を書いているチーム:
additionalContextで情報提供型の制御に踏み出せます - MCPサーバ多数接続環境:
auto:Nで段階制御を入れるタイミングです - Skill開発者:
${CLAUDE_SESSION_ID}でセッション単位の状態管理が素直に書けます - MCP / Hook / Skill未使用: 直接の影響は小さく、任意更新で問題ありません
派手さはないものの、拡張を重めに使っている運用者ほど恩恵が明確なパッチです。
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