Claude Consoleでワークスペースを作成する手順 — メンバー・キー・支出上限
Claude ConsoleのSettings > Workspacesでワークスペースを作り、メンバー追加、APIキー、レート制限、支出上限と通知までを設定する流れです。
Claude Consoleのワークスペースは、1つの組織の中でAPIの資源を用途ごとに分ける仕組みです。作れるのは組織のAdminだけで、入口はSettings > Workspacesです。作成したあとにメンバー、APIキー、レート制限、支出上限をワークスペース単位で持たせられます。
この記事は、画面を開いてから支出上限の通知設定までを1本の流れで進める手順です。Consoleの画面表記は、サポート記事とプラットフォーム側のドキュメントとで呼び名が少し違います。その対応表も載せます。
分ける前に確認する4つの条件
作業の途中で止まりやすい条件を、先に並べます。
- 作成できる人: 組織のAdminだけです。Developerなどは、Adminに追加してもらう立場になります
- 数の上限: 1組織あたり100個です。プラットフォーム側のドキュメントには、アーカイブ済みは数えず、増やしたいときはアカウント担当に相談する、とあります
- Defaultワークスペース: どの組織にも最初からあり、名前変更・アーカイブ・削除ができません
- メンバーの前提: ワークスペースに入れる人は、先にConsoleの組織メンバーになっている必要があります
組織への招待そのものはワークスペースの画面ではなく、組織のメンバー管理側の作業です。ここを飛ばすと、Add to Workspaceの候補に名前が出ません。
ワークスペースを作成する
ワークスペース作成の流れ
- 1
Settings > Workspacesを開く
Consoleにログインし、上部メニューのSettingsを選びます。左のサイドバーでWorkspacesを選ぶと一覧が出ます。
- 2
追加ボタンを押す
ページ右上寄りにあるボタンを押します。サポート記事の表記は「Add Workspace」、プラットフォーム側のドキュメントでは「Create workspace」です。
- 3
名前と色を決める
表示されたモーダルで名前を入れ、色を選びます。色はConsoleの画面上でワークスペースを見分けるための目印です。
- 4
Createで確定する
作成すると一覧に新しいワークスペースが現れます。
名前と色はあとから変えられます。一覧で該当ワークスペースの三点メニューを開き、Edit detailsを選んで保存します。変更できるのはこの2項目です。
命名の考え方
ワークスペースは「用途」「環境」「チーム」のどれかで分けるのが定番です。たとえば Production と Staging のように環境で分けると、キーも上限もメンバーも環境ごとに独立します。
CLIから作る場合は、Admin APIで同じことができます。Admin API用のキーが必要で、通常のワークスペースキーでは通りません。
curl -X POST "https://api.anthropic.com/v1/organizations/workspaces" \
-H "x-api-key: $ANTHROPIC_API_KEY" \
-H "anthropic-version: 2023-06-01" \
-H "content-type: application/json" \
-d '{"name": "Production"}'Admin APIでの一覧・アーカイブ・メンバー追加まで含めた実装は、Claude Admin APIでワークスペース管理を実装するにあります。
メンバーを追加して役割を割り当てる
ワークスペースの詳細ページを開き、Membersタブから追加します。
- Membersタブを開く
- 右上寄りの「Add to Workspace」を押す
- 組織のメンバー一覧から追加する人を選ぶ
- ワークスペースでの役割を割り当てる
- もう一度「Add to Workspace」で確定する
プラットフォーム側のドキュメントでは、入口が組織のMembersページに置かれています。「Add to workspace」を押し、ワークスペースと人と役割をまとめて選ぶ形です。どちらの経路でも、結果は同じです。
外すときは、メンバー横のゴミ箱アイコンを押します。ただし組織のAdminとBillingの役割を持つ人は、全ワークスペースの権限を自動で持つため、ワークスペースから外せません。
| 組織での役割 | ワークスペースでの扱い |
|---|---|
| Admin | ワークスペースでの扱い全ワークスペースでWorkspace Adminとして自動追加される |
| Billing | ワークスペースでの扱い全ワークスペースの費用・使用量・上限の値を見られる |
| User / Developer | ワークスペースでの扱いワークスペースごとに明示的に追加が必要 |
BillingをWorkspace Billingとして個別に割り当てることはできません。組織のBilling役割から継承される扱いです。役割5種の権限差やロール継承の詳しい挙動は、Claude Workspacesのロール継承とAPIキーのスコープで扱っています。
APIキーはワークスペースの中で作る
キーの発行は、ワークスペースの詳細ページのAPI Keysタブで行います。Create Keyを押し、分かりやすい名前を付けて、もう一度Create Keyで確定します。
止めたいときは、キーの横の三点メニューからDisable API KeyかDelete API Keyを選びます。Deleteは取り消せません。一時的に止めたいだけならDisableが安全です。
落とし穴
キーは作ったワークスペースから動かせない
APIキーは作成したワークスペースに紐づき、別のワークスペースへ移せません。「StagingのキーをProductionへ移す」といった運用はできないため、環境ごとに作り直します。
Defaultワークスペースのキーを見るには、一覧でDefaultを開きます。Claude Codeを使い始めた人がいる組織では、Claude Codeワークスペースが自動で作られ、サインインした人ごとにキーが払い出されます。このワークスペースでは、Consoleから手動でキーを作れません。通常のワークスペースでキーを作る流れはClaude APIキーの取得方法にあります。
レート制限と支出上限を設定する
ワークスペースには、リクエストの流量を絞る「レート制限」と、月額を絞る「支出上限」の2種類があります。設定する場所も効き方も別物です。
レート制限
サポート記事では、ワークスペース詳細ページのLimitsタブを開き、モデルの階層と制限の種類ごとに鉛筆アイコンから値を入れます。設定した値を組織の値へ戻したいときは、その横のRefreshアイコンを押します。
プラットフォーム側のドキュメントでは、Rate limitsページでWorkspaceのドロップダウンから対象を選び、モデル横のEditでリクエスト数、入力トークン、出力トークンを設定する流れです。
見落としやすいのは、ワークスペースの上限が未設定でも組織の上限は必ず効く点です。リクエストごとに、ワークスペースと組織の両方の制限が評価されます。ワークスペースの値は組織の値を引き上げるためのものではなく、組織の枠を取り合わないように「上から押さえる」ための値です。上限値の決め方と、効き方の癖はClaude APIでWorkspace単位のレート制限を設定する手順に詳しくあります。
支出上限と通知
支出上限は、ワークスペース詳細ページのLimitsタブで次のどちらかを選びます。
- Change Limit: ワークスペースに月ごとの具体的な上限額を置く
- Add notification: ワークスペースの支出が指定額に達したときにメールで知らせる
置ける上限は、組織の上限より低い値だけです。未設定のときは組織の上限がそのまま使われます。プラットフォーム側の説明では、Settings > Workspacesで対象ワークスペースを選び、開いたパネルのSpend limitsから、月次の上限とアラートのしきい値を設定します。
上限と通知は別の項目です。上限を置かず、通知だけを設定することもできます。
組織全体の月間上限がティアで決まる仕組みは、Claude APIの月間支出上限はティアで決まるで扱っています。ワークスペースの上限は、そのティアの枠の内側にしか置けません。
画面の呼び名が、2つのページで違う
同じ操作でも、サポート記事とプラットフォーム側のドキュメントとで、ボタンや場所の名前が異なります。手元の画面と手順書が合わないときは、次の対応表で読み替えます。
| 操作 | サポート記事の表記 | プラットフォーム側の表記 |
|---|---|---|
| 作成ボタン | サポート記事の表記Add Workspace | プラットフォーム側の表記Create workspace |
| メンバー追加の入口 | サポート記事の表記ワークスペース詳細のMembersタブ | プラットフォーム側の表記組織のMembersページ |
| レート制限の設定場所 | サポート記事の表記ワークスペース詳細のLimitsタブ | プラットフォーム側の表記Rate limitsページ(Workspaceドロップダウン) |
| 支出上限の設定場所 | サポート記事の表記Limitsタブ(Change Limit) | プラットフォーム側の表記Settings > Workspacesのパネル内Spend limits |
| ワークスペースの上限数 | サポート記事の表記100個 | プラットフォーム側の表記100個(アーカイブ済みは数えない) |
2つのページは同じ機能を別の画面導線で説明しています。画面のレイアウトは更新されるため、ボタン名が一致しなくても、同じ役割のものを探せば到達できます。
使用量の確認とアーカイブ
ワークスペース別の使用量と費用は、UsageまたはCost Reportsで確認します。個別のワークスペースか、All Workspacesを選んで見ます。
使わなくなったワークスペースは、履歴を残したままアーカイブできます。一覧の三点メニューからアーカイブを選び、確認を済ませるだけです。
Cyber Verification Programのようにワークスペースを単位として割り当てる申請もあります。その手順はCyber Verification Programをワークスペースに割り当てる手順にあります。
ワークスペースでは足りないとき、組織を分ける
ワークスペースは同じ組織の中の区切りなので、請求先と法人は共通のままです。別の法人や別の請求先が必要なら、組織ごと分けます。別組織は、メンバー、請求、ワークスペースを独立して持ちます。
制約が1つあります。1つのメールアドレスで作れるConsole組織は1つだけです。すでに作成済みのメールで再度サインアップすると、新規ではなく既存の組織に戻されます。招待されて他の組織に所属したり、同じメールで切り替えたりはできますが、自分で作れるのは1つです。
新しい組織を作る手順は次のとおりです。組織を所有する人が自分で進めます。
- Claude Consoleにアクセスする
- 登録済みでない会社のメールアドレスで、Google/Microsoftのシングルサインオン、またはメールとパスワードで登録する
- 届いたリンクでメールを確認する
- 組織名、事業体の種類、国、利用目的を入れ、Complete setupを押す
登録した人が組織のPrimary Ownerになり、Defaultワークスペースつきの組織が自動で作られます。以降はSettings > Organizationから、メンバーの招待と役割の割り当て(Admin、Billing、Developerなど)、請求設定の支払い方法の追加ができます。
まとめ
ワークスペースは、キー・メンバー・上限を用途別に切り分ける最小単位です。作成はAdminだけ、キーは作った場所から動かせない、支出上限は組織より低い値しか置けない、の3点を押さえておくと、設計を後から崩さずに済みます。
迷ったときの切り分けは単純です。使い道が違うだけなら、同じ組織にワークスペースを増やします。法人や請求先まで違うなら、組織を分けます。