Claude Code advisorでFable/Opus/Sonnetの助言を得る
Claude Code advisorはメイン作業モデルとは別のモデルに要所で相談させる機能。設定方法とFable/Opus/Sonnetの組み合わせ、コストの加算のされ方をまとめます。
Claude Code advisorとは
advisorは、Claude Codeがメインで使っているモデルとは別のモデルに、作業の要所だけ相談させる機能です。方針を決める直前・同じエラーで詰まったとき・タスク完了を宣言する直前といった局面で、Claudeが会話全体(すべてのツール呼び出しと結果を含む)をアドバイザーモデルに渡し、返ってきた助言を踏まえて続きを進めます。
呼び出しのタイミングはClaudeが自分で判断します。人がボタンを押すのではなく、Claudeが「ここは確認したい」と感じた場面で自動的に相談する仕組みです。Anthropic API経由でのみ使える実験的機能で、Amazon Bedrock・Claude Platform on AWS・Google CloudのAgent Platform・Microsoft Foundryでは使えません。
advisorが向くのは、大規模なリファクタリングや、同じエラーが繰り返し出るデバッグセッションなど、長く多段階のタスクです。短いタスクや、すべてのターンで最強のモデルが必要な作業には向きません。その場合はモデル自体を切り替えるほうがシンプルです。
設定方法は3つ
advisorモデルを指定する方法は3通りあります。用途に応じて使い分けます。
セッション内で切り替える: /advisor コマンドを引数なしで実行すると、利用可能なアドバイザーモデルの一覧が開きます。モデル名を直接渡すこともできます。
/advisor opus実行すると Advisor set to に続けてモデル名が表示され、選択は advisorModel としてユーザー設定に保存され、以降のセッションにも引き継がれます。
設定ファイルで既定値にする: セッションを開かずに既定のadvisorを決めておきたいときは、settings.json に直接書きます。
{
"advisorModel": "opus"
}起動時のフラグで単発指定する: 保存済みの設定を変えずに、その回だけadvisorを使いたいときは --advisor フラグを渡します。
claude --advisor opus--advisor は claude --help の一覧には出てきません。メインモデルがadvisorに対応していない、指定したモデル(Haikuなど)がアドバイザーとして使えない、組織の availableModels 許可リストが対象モデルを除外している、のいずれかに該当すると起動時にエラーで終了します。ただしバックグラウンドセッションを --advisor 付きで開始した場合は、これらの条件に当てはまってもエラー終了せず、advisorなしでセッションが始まります。
モデルの組み合わせルール
advisorは「メインモデルと同等以上の能力」でなければ設定できません。組み合わせの可否は次のとおりです。
| メインモデル | 使えるadvisor | 備考 |
|---|---|---|
| Haiku 4.5 | 使えるadvisorFable / Opus / Sonnet | 備考Haikuはadvisorを呼び出せるがadvisor役にはなれない |
| Sonnet 4.6 | 使えるadvisorFable / Opus / Sonnet | 備考— |
| Sonnet 5 | 使えるadvisorFable / Opus / Sonnet 5 | 備考Sonnet 4.6をadvisorには指定できない |
| Opus 4.6 | 使えるadvisorFable / Opus / Sonnet 5 | 備考Sonnet 5とOpus 4.6は同格扱いのため、Opus 4.6メインでもSonnet 5をadvisorにできる |
| Opus 4.7以降 | 使えるadvisorFable / Opus 4.7以降 | 備考Opus 4.7以降同士は互いをadvisorにできる。Opus 4.6やSonnet 5は不可 |
| Fable 5(v2.1.170以降) | 使えるadvisorFable | 備考OpusもSonnetもadvisorとして拒否される |
Fable 5はメインモデルとして使う場合もadvisorとして使う場合も、Claude Code v2.1.170以降とFable 5アクセス権限が必要です。
advisorの指定は fable / opus / sonnet のエイリアスか、claude-opus-5 のようなフルのモデルIDで行います。エイリアスはClaude Codeがリリースごとに更新するそのモデルファミリーの既定バージョンに解決されます。Sub-agentsは親セッションのadvisor設定を引き継ぎ、Sub-agent自身のモデルに対して同じペアリング判定を受けます。メインモデルより弱いSub-agentではadvisorが外れますが、親と同じかそれ以上の能力を持つSub-agentならadvisorを使い続けられます。
組み合わせの実用的な選び方は次のようになります。
| 組み合わせ | 向く場面 |
|---|---|
| Sonnet + Opus advisor | 向く場面日常の実装はSonnet、計画立案・曖昧な失敗・完了判定だけOpusにエスカレーション |
| Sonnet + Fable advisor | 向く場面常時Fable 5を回さずに要所だけFable 5の判断を得る |
| Haiku + Opus advisor | 向く場面最安のメインモデルに強い計画力を足す。Haiku単独より高コストだがSonnet/Opusをメインにするより安い |
| Opus + Opus advisor | 向く場面2つ目のOpusが最初のOpusをレビューする。コストよりも独立したチェックを優先する高難度タスク向け |
| Fable + Fable advisor | 向く場面Fable 5が使えるなら最高性能の組み合わせ。Fable 5はOpus/Sonnetより上位ランクのため、advisorとして受け付けるのもFableだけ |
| Sonnet + Sonnet advisor | 向く場面低コストで日常の見落としを拾う |
Fable 5とOpus 5の違いで扱っている料金・データ保持の差は、そのままadvisorに選ぶときの判断材料にもなります。常時Fable 5を回すコストを避けつつ判断力だけ借りたいなら、advisorとしての起用が現実的な選択肢です。
Fable 5をadvisorに使うときの注意
一部のプランではFable 5の利用がusage creditsに課金されます。/model でFable 5を選んだときと同様、advisorとしてFable 5を選ぶ際にも初回だけ課金への同意が必要です。同意していない状態で /advisor fable を実行すると、Claude Codeはadvisor設定を保存せず、代わりに /model fable を案内します。claude --advisor fable で起動した場合は、起動時にエラーで終了して同じ案内を出します(バックグラウンドセッションではadvisorなしで起動)。同意を済ませるには /model fable を実行してFable 5の利用を選択し、そのあとで改めてadvisorとしてFableを指定します。Fable 5自体の仕様はClaude Fable 5とはで扱っています。
いつ呼ばれ、いくらかかるか
advisorを呼び出すタイミングはモデル駆動で、ルールで固定されているわけではありません。方針決定の直前・繰り返すエラーに詰まったとき・完了を宣言する前に相談する傾向がありますが、回数を制限したり強制したりする設定はありません。「続ける前にadvisorに相談して」のようにプロンプトで直接頼むこともできます。
呼び出し中は Advising の行が表示されます。結果が返ると Reviewed(相談を終えた、Ctrl+O で助言の全文を展開)か Declined(advisorが助言を辞退)のいずれかが表示されます。Claudeは基本的にadvisorの助言に従いますが、試した手順が実際に失敗した場合やファイルの中身が助言と矛盾する場合は、無条件に従わず矛盾点を表に出します。
コストの面では、advisorを呼ぶたびにアドバイザーモデルが会話全体を読み込むため、メインモデルの使用量に加えてアドバイザーモデルのレート分のトークンが消費されます。API課金ではアドバイザー分の入出力トークンをそのモデルの単価で支払い、サブスクリプションプランではadvisorの使用量もプランの利用上限に加算されます(Fable 5がadvisorのときだけ、Fable 5自体がusage credits課金対象のプランではusage creditsに計上)。advisorはターンごとではなく判断が必要な局面でだけ呼ばれるため、軽いメインモデルに強いadvisorを組み合わせるほうが、強いモデルを最初から使い続けるより総コストは低くなりやすい構成です。使用量は /usage のセッション合計に含まれます。
advisorのオン・オフはメインモデルのプロンプトキャッシュを無効化しません。モデルやeffortレベルの変更とは違い、/advisor の切り替えはキャッシュされた会話の接頭辞をそのまま保ちます。ただしadvisorモデル自身の会話読み込みはキャッシュされず、呼び出すたびに会話全体を読み直します。
opusplanやSub-agentsとの違い
強いモデルを組み合わせる方法はadvisorだけではありません。「いつ強いモデルが動くか」で選び分けます。
| 方法 | 強いモデルが動くタイミング | 起動のしかた |
|---|---|---|
| advisor | 強いモデルが動くタイミングタスク中の判断ポイントごと | 起動のしかたClaudeが必要と判断したときに自動で呼ぶ |
| opusplan | 強いモデルが動くタイミングplan modeの間だけ(実行はSonnetに切り替わる) | 起動のしかたplan modeに入る |
| Sub-agents(model指定) | 強いモデルが動くタイミング委譲したサブタスクの全体 | 起動のしかたClaudeが委譲するか、明示的に呼び出す |
/model | 強いモデルが動くタイミング以降のすべてのターン | 起動のしかたモデルを切り替える |
advisorは「メインは軽く保ったまま、要所だけ強いモデルの目を入れたい」場合に向きます。plan modeの計画品質だけを底上げしたいならopusplan、サブタスクごと丸ごと強いモデルに任せたいならSub-agentsのモデル指定、常に最強のモデルで走らせたいなら /model で切り替える、という住み分けです。advisorはこの中で唯一「呼ぶかどうかをClaude自身が判断する」方式であり、人間が都度指示しなくても要所で自動的に第三者チェックが入る点が他の3つと違います。
advisorを止める
/advisor off を実行するか、/advisor のピッカーで「No advisor」を選ぶと、advisorの利用を止めて保存済みの advisorModel をクリアします。
/advisor offadvisor機能そのものを無効化したい場合は環境変数 CLAUDE_CODE_DISABLE_ADVISOR_TOOL=1 を設定します。この場合 /advisor コマンド自体が使えなくなり、設定済みの advisorModel も無視されます。--advisor フラグは受け付けられますが効果を持ちません。
advisorはfeature flagの取得によってオンになる仕組みでもあるため、DISABLE_TELEMETRY のようにflag取得を止める環境変数を設定しているセッションでは、advisorは常にオフのままです。
よくある質問
組織の許可リストで弾かれるadvisorを設定するとどうなりますか
Claude Codeは、組織の availableModels 許可リストが除外しているモデルを保存済みのadvisorとして呼び出しません。ただし設定自体は保存され、リストが許可する別のメインモデルに /model で切り替えると、そのadvisorが動き出します。エラーにはならず、静かに無効化された状態で残る点に注意します。
advisorが助言を辞退することはありますか
あります。会話の状況によってはアドバイザーモデルが助言を返さず「辞退」を選ぶことがあり、その場合は Declined の行が表示されます。理由が添えられていれば Ctrl+O で確認できます。
メインモデルやadvisorをClaude Codeが認識できないモデルIDにするとどうなりますか
メインモデルまたはadvisorのどちらかがClaude Codeにとって未知のモデルIDの場合、advisorはそもそも紐付けられません。カスタムのゲートウェイ経由でモデルIDを直接指定している場合はこの条件に該当しやすいので、/advisor の出力で意図どおりに紐付いているか確認します。
Sub-agentごとに違うadvisorを設定できますか
できません。Sub-agentsは親セッションの advisorModel をそのまま引き継ぎます。個別に変えたいSub-agentがある場合は、そのSub-agent自身のモデル(model 指定)側でペアリングの可否をコントロールすることになります。
まとめ
advisorはメインモデルを軽く保ったまま、判断の要所だけ別モデルの目を入れる機能です。/advisor コマンド・advisorModel 設定・--advisor フラグのいずれかで指定し、Fable 5をadvisorにする場合はプランによってusage creditsへの同意が別途必要になります。組み合わせのルールは「advisorはメインモデル以上の能力」が原則で、Sub-agentsも親の設定を継承します。opusplanやSub-agentsのモデル指定と迷ったときは、判断ポイントだけに絞って自動で相談させたいならadvisor、plan modeの計画だけならopusplan、サブタスク全体を任せるならSub-agentsのモデル指定、という基準で選びます。