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Claude Fable 5とは — 1Mコンテキスト・$10/$50のMythosクラスを仕様から使い方まで整理

Claude Fable 5とは — 1Mコンテキスト・$10/$50のMythosクラスを仕様から使い方まで整理

Claude Fable 5は1Mコンテキスト・最大出力128KのMythosクラスです。料金$10/$50、adaptive thinkingの挙動、Opus 4.8との使い分け、Claude CodeやAPIでの使い方をまとめます。

Claude Fable 5は、Anthropicが2026年6月9日に一般提供を開始した、Opusの一段上に位置する「Mythosクラス」のモデルです。コンテキストウィンドウは1Mトークン、最大出力は128Kトークン、料金は入力$10 / 出力$50(100万トークンあたり)。仕様と料金、Claude Code・claude.ai・APIそれぞれでの使い方、Opus 4.8やSonnet 4.6との使い分けの判断材料を、時点に左右されにくい形でまとめます。

Claude Fable 5とは — Opusの上に置かれた「Mythosクラス」の一般提供版

Mythosクラスは、2026年4月の招待制Mythos Previewで初登場した、従来最上位だったOpusクラスより上の階層です。Claude Fable 5はそのMythosクラスを初めて一般提供に開いたモデルで、サイバーセキュリティ / 生物・化学 / 蒸留の3領域を対象とする安全分類器(safety classifiers)が組み込まれています。同日に出たClaude Mythos 5は、同一の基盤モデルから一部の安全分類器を外した版で、Project Glasswing経由の限定提供に留まります。つまりFable 5とMythos 5の差は、安全装置の有無だけという関係です。

料金はMythos Previewの半額未満に引き下げられました。モデルIDは claude-fable-5 で、日付サフィックスを持たないIDながら、挙動が固定されたスナップショット(pinned snapshot)として扱われます。dateless(日付なし)のIDは中身が入れ替わるエイリアスに見えがちですが、Fable 5に関しては固定スナップショットなので、バージョンを固定して運用したいチームでもこのIDをそのまま使えます。発表の経緯やロールアウト日程、Glasswingの枠組み、命名の背景はClaude Fable 5とMythos 5の発表詳報が詳しいので、以降は仕様と使い方に絞ります。

2026年6月時点のClaudeモデル階層を一覧にすると次のとおりです。

クラス代表モデル料金(入力 / 出力、per MTok)提供形態位置付け
Mythos(安全装置の一部なし)代表モデルMythos 5料金(入力 / 出力、per MTok)$10 / $50提供形態Project Glasswing経由の限定提供位置付けフロンティア能力の研究・防御用途枠
Mythos(安全装置あり)代表モデルFable 5料金(入力 / 出力、per MTok)$10 / $50提供形態一般提供位置付けフロンティア能力の一般提供版
Opus代表モデルOpus 4.8料金(入力 / 出力、per MTok)$5 / $25提供形態一般提供位置付け従来の最上位。Fable 5のフォールバック先
Sonnet代表モデルSonnet 4.6料金(入力 / 出力、per MTok)$3 / $15提供形態一般提供位置付けコストと能力のバランス型
Haiku代表モデルHaiku 4.5料金(入力 / 出力、per MTok)$1 / $5提供形態一般提供位置付け速度・コスト効率重視

5クラスを縦に並べると、Fable 5は「Opusの2倍の単価で、Opusより上の能力帯を一般提供で使える枠」と位置付けられます。Claudeのモデル体系やプロダクト全体の見取り図はClaudeの全体像をまとめた完全ガイドに譲り、ここから先はFable 5固有の仕様を掘り下げます。

仕様リファレンス — コンテキスト1M・最大出力128K・adaptive thinking

主要スペックは次のとおりです。1Mトークンのコンテキストウィンドウがデフォルトで、長いコンテキストに対する追加プレミアム料金はありません。

項目Claude Fable 5
モデルIDClaude Fable 5claude-fable-5(固定スナップショット)
コンテキストウィンドウClaude Fable 51Mトークン(デフォルト。long contextの追加料金なし)
最大出力Claude Fable 5128Kトークン
thinkingClaude Fable 5adaptive thinkingのみ(常時オン・無効化不可)
extended thinkingClaude Fable 5非対応
tokenizerClaude Fable 5Opus 4.7世代

ローンチ時点で対応する機能は次の6つです。長時間の自律タスクを支える機能群が初日から揃っている構成になっています。

  • Effort:思考の深さを5段階で制御(次節で詳述)
  • Task budgets(ベータ):タスク単位の上限管理。ヘッダー task-budgets-2026-03-13 で有効化
  • memoryツール:セッションをまたぐ記憶の保持
  • context editing(ベータ):古いツール実行結果の整理(tool result clearing)。ヘッダー context-management-2025-06-27 で有効化
  • Compaction:長い会話履歴の圧縮
  • Vision:画像入力

サンプリング系パラメータなどAPI表面の細部は、Opus 4.7以降のモデルと同じ形を引き継いでいると考えてよさそうです。

thinkingはオフにできない — adaptive thinkingの挙動

Fable 5のthinkingは従来のextended thinkingではなく、モデル自身が思考の要否と深さを決めるadaptive thinkingに一本化されています。API利用時の挙動は次の4点を押さえれば十分です。

  • thinking パラメータを指定しなくても、adaptive thinkingが自動で適用されます
  • {"type": "disabled"} の指定は非サポートで、thinkingを無効化する手段はありません
  • 生の思考過程(raw chain of thought)は決して返りません。thinking.display のデフォルトは "omitted" で、"summarized" を指定すると要約された思考過程を取得できます
  • マルチターン会話では、APIが返したthinkingブロックをそのまま次のリクエストに含めて返す設計です

思考の中身を逐語で観察するデバッグ手法は使えないため、挙動の検証は "summarized" の要約表示とツール呼び出しのログを軸に組み立てることになります。また、マルチターンでthinkingブロックをそのまま返す設計は、会話の先頭側を書き換えずに履歴を積み上げる形になるため、prompt cachingのプレフィックス安定性とは相性のよい構造と読めます。長時間の自律タスクでキャッシュ読み取り単価($1)を活かしたい場合も、この設計に素直に乗るだけで済みます。

effortパラメータ — 5段階で思考の深さを制御する

思考の深さは effort パラメータで制御し、low / medium / high / xhigh / max の5段階を指定できます。Fable 5でも最上位の max まで指定できます。effortの一般的な仕組みはOpus 4.7世代から続くものなので、ここではFable 5固有の差分だけ挙げると、Claude Code上でのデフォルトが high である点が挙げられます(Opus 4.7のデフォルトは xhigh でした)。effortを上げるほど思考に使うトークンが増える構造のため、深い思考が必要な調査タスクだけ明示的に引き上げ、それ以外はデフォルトで走らせるという段階運用が組みやすくなっています。

拒否はエラーではない — stop_reasonにrefusalが返る

安全分類器が照会をブロックした場合でも、HTTPステータスは200で正常応答が返ります。レスポンスの stop_reason"refusal" になり、どの分類器が拒否したかを示す情報も含まれるため、クライアント側はエラー処理ではなく正常系の分岐としてハンドリングする形です。出力の生成前に拒否された場合、そのリクエストには課金されません。

tokenizerはOpus 4.7世代を使うため、旧世代のモデルと同じテキストでもトークン数が多くカウントされます。増分はモデル一覧のドキュメントで「およそ30%」、料金ページで「最大35%」と幅のある記載になっており、コスト見積もりではこの増分を織り込む必要があります。

料金と実質コスト — $10/$50、キャッシュとBatchで圧縮できる

基本単価は入力$10 / 出力$50(100万トークンあたり)です。prompt cachingとBatch APIの両方に対応し、コンテキスト長による追加プレミアムはありません。900Kトークンのリクエストも9Kトークンのリクエストも同一単価で、キャッシュやBatchの割引も全コンテキスト長に適用されます。

項目単価(per MTok)補足
入力(base)単価(per MTok)$10補足Opus 4.8($5)の2倍
出力単価(per MTok)$50補足Opus 4.8($25)の2倍
キャッシュ書き込み(5分)単価(per MTok)$12.50補足base入力の1.25倍
キャッシュ書き込み(1時間)単価(per MTok)$20補足base入力の2倍
キャッシュ読み取り単価(per MTok)$1補足base入力の0.1倍
Batch API単価(per MTok)入力$5 / 出力$25補足50%割引。全コンテキスト長に適用

単価表で比べると、Fable 5はOpus 4.8のちょうど2倍です。一方、Opus 4.6以前の旧tokenizer世代のモデルから移行する場合は、前述のトークン数の増分(およそ30〜35%)が単価差に重なるため、入力側で約2.6倍に相当するという概算になります。いずれも机上の推計で、実際の差はプロンプトの構成とキャッシュヒット率に左右されます。

規模感をつかむために単純計算をしてみると、入力20万トークン・出力2万トークンの調査タスクは、Fable 5で入力$2+出力$1の約$3、Opus 4.8なら約$1.5です(キャッシュ・Batchを使わない机上の計算)。同じ処理を即時性の不要なBatch APIに回せば約$1.5まで下がり、Opus 4.8のリアルタイム実行と同水準になります。キャッシュ読み取りが$1まで下がる構造も踏まえると、長時間の自律タスクのようにプロンプト先頭が安定しているワークロードほど、額面の単価差より実コスト差は縮みやすいと言えそうです。

サブスクリプションでの利用条件(2026年6月時点)

2026年6月9日から6月22日までは、Pro / Max / Team / シート制Enterpriseの各プランに追加費用なしで同梱されています。無料プランは対象外です。

6月23日以降はusage credits(従量課金クレジット)経由での利用に切り替わり、標準プラン枠への復帰時期は「容量が確保でき次第」とされています。参考までに、プラン価格はProが$17/月(年払い)、Maxが$100/月から、Team標準が$20/席・月(年払い)です。プラン体系の全体像とusage creditsの位置付けはClaude料金プラン比較(無料 / Pro / Max / Team / Enterprise)で扱っています。

安全装置とフォールバック — 拒否を前提にした運用設計

Fable 5の運用が他モデルと最も違うのは、安全分類器による拒否と、Opus 4.8へのフォールバックが最初から仕様として設計に入っている点です。分類器の対象は次の3領域です。

領域検知対象の例
サイバーセキュリティ検知対象の例攻撃計画やエクスプロイト開発につながる照会
生物・化学検知対象の例兵器転用になりうる両用(dual-use)の照会
蒸留検知対象の例Claudeの能力を別モデルの訓練へ抽出する組織的な試行

発動はセッション全体の平均5%未満で、発動時はユーザーに通知され、ブロックされた処理はOpus 4.8が引き継ぎます。拒否で出力が生成されなかった分に課金は発生しません。安全装置の設計意図や外部テストの詳細は前掲の発表詳報に譲りますが、外部バグバウンティで1,000時間を超えるテストを経てもuniversal jailbreak(安全装置全体を回避する汎用手法)は見つかっておらず、公開済みのjailbreak手法30種を用いた単発の有害リクエストへの応諾はゼロという結果が示されています。

APIでの扱い — fallbacksパラメータとSDKミドルウェア

API実装では、stop_reason: "refusal" を正常系の分岐として受け、拒否時に別モデルへ切り替えるのが基本形です。この切り替えを自前で書かずに済む仕組みとして、fallbacks パラメータ(ベータ)が用意されており、Claude APIとClaude Platform on AWSで利用できます。TypeScript / Python / Go / Java / C#の各SDKにはフォールバック用のミドルウェアもあります。

フォールバック時には、切り替え先モデルでprompt cacheを作り直すコストが発生しますが、この分はfallback creditとして払い戻される設計です。拒否を「例外」ではなく「単価とレイテンシが変わる正常ルート」として扱うと、実装も監視も素直になります。

監視側の設計としては、stop_reason の内訳(refusal の発生率)、フォールバック先で処理されたリクエストの比率、モデル別のトークン消費の3点を分けて記録しておくと判断が楽になります。発動率の目安が「セッション平均5%未満」と示されているため、自分たちのワークロードがこの想定の範囲に収まっているか、それともプロンプト設計の見直しが要る水準かを、データで切り分けられる形にしておく選択肢があります。

Claude Codeとclaude.aiは自動でOpusに切り替わる

Claude Codeでは、照会がフラグされるとOpusへ自動で再実行され、その旨が通知されます(Anthropic API経由ではOpus 4.8、Claude Platform on AWS経由ではOpus 4.7)。切り替わったあとも /model fable でFable 5に戻れます。自動切替ではなく確認を挟みたい場合は、/config の「switch models when a message is flagged」設定を変更します。挙動の切り分けには claude --safe-mode も使えます。claude.aiも同様で、フラグ時は同一会話内でOpus 4.8に切り替わり、モデルピッカーから復帰できます。トグルはSettings > Capabilitiesにあります。

攻撃的セキュリティや生物学の正当なワークロードでは、初回からフォールバックが発動することがあります。これは想定どおりの挙動で、アカウントにフラグが付くわけではありません。フォールバック先の能力が運用品質を決めるため、フォールバック先となるClaude Opus 4.8の解説も合わせて読んでおくと判断がしやすくなります。

データ保持の面では、Fable 5はCovered Models指定のモデルにあたり、全トラフィックで30日のデータ保持が必須となります。ゼロデータ保持(ZDR)は適用できません。保持されたデータの用途は安全装置の改良に限定され、新規モデルの学習には使われず、人間によるアクセスはすべてログに記録されます。データ取り扱い要件が厳しい組織にとっては、この「30日保持必須・ZDR不可」が採用判断の分岐点になります。既存の契約でZDRや保持期間の上限を顧客に約束している場合は、Fable 5を経由するデータの範囲を法務側と確認してから本番投入する流れが現実的です。ポリシーの全文は前掲の発表詳報で扱っています。

Claude Code・claude.ai・APIでの使い方

利用形態別に、Fable 5へ切り替える手順を見ていきます。いずれの形態でも、Fable 5がデフォルトモデルになることはなく、明示的な切り替えが必要です。

Claude Code:v2.1.170以降で/model fableを選ぶ

Fable 5を使うにはClaude Code v2.1.170以降が必要で、それより前のバージョンではモデルピッカーに表示されません。まず本体を更新し、起動オプションかセッション内コマンドで切り替えます。

claude update
claude --model fable
/model fable

切り替えの経路は複数あり、運用に合わせて選べます。

  • /model fable での選択は、v2.1.153以降デフォルトとして保存されます
  • settingsファイルに "model": "fable" を書いて固定できます
  • 起動ごとに指定するなら claude --model fable、環境変数なら ANTHROPIC_MODEL=fable です
  • エイリアス best を指定すると、Fable 5へのアクセスがあればFable 5、なければ最新のOpusに解決されます

更新したのにモデルピッカーへfableが出てこない場合は、claude --version がv2.1.170以降になっているか、利用環境がZDR契約になっていないかの2点から確認すると早く切り分けられます。また、チーム内でFable 5へのアクセス有無が混在する場合は、共有settingsを best に統一しておくと、アクセスのあるメンバーだけが自動的にFable 5へ、それ以外は最新のOpusへ解決されるため、設定を二重管理せずに済みます。

運用上の注意点は3つあります。第一に、effortのデフォルトは high です。Opus 4.7のデフォルト xhigh とは異なるため、深い思考を要する調査では /effortxhighmax への引き上げを検討します。第二に、thinkingはオフにできません。セッションのthinkingトグル、alwaysThinkingEnabled 設定、環境変数 MAX_THINKING_TOKENS=0 のいずれを使っても無効化されない仕様です。第三に、ZDR環境ではモデルピッカーに表示されないか、無効状態で表示されます。

使いこなしの指針としては、(1)手順ではなく成果を指示する、(2)曖昧さの残る問題こそ任せる、(3)検証を促すリマインダーは不要、(4)大きいタスクを分割せず丸ごと渡す、の4点が示されています。たとえば「このファイルのこの関数をこう直して」と手順を割るより、「このCIを通る状態にして」と成果を渡す形です。従来モデル向けに最適化した細かいタスク分割やプロンプトの工夫を、そのまま持ち込まない方が性能を引き出しやすいという説明になっています。細かい制御用に、Fable 5のみprompt cachingを無効化する DISABLE_PROMPT_CACHING_FABLE=1 と、エイリアス fable の解決先を変える ANTHROPIC_DEFAULT_FABLE_MODEL という環境変数もあります。対応バージョン側の変更点はClaude Code v2.1.170でのFable 5対応にまとまっています。

claude.ai:モデルピッカーからFable 5を選ぶ

Web / デスクトップ / モバイルのいずれも、モデルピッカーに「Fable 5」が表示され、選ぶだけで切り替わります。追加の設定はありません。利用できるプランと期間の条件は、前述の「サブスクリプションでの利用条件」のとおりです。安全装置がフラグした場合の挙動も前述のとおりで、同一会話内でOpus 4.8に切り替わったあと、モデルピッカーからFable 5へ戻せます。挙動はモバイルアプリでも変わりません。

API:モデルIDをclaude-fable-5に変える

既存のMessages API呼び出しは、modelclaude-fable-5 に差し替えるだけで動きます。1Mコンテキストとadaptive thinkingはデフォルトで有効なため、追加パラメータは不要です。逆に、旧モデル向けに thinking: {"type": "disabled"} を送る実装が残っていると非サポート指定になるため、移行時に削除が必要です。

プラットフォームモデルID
Claude APIモデルIDclaude-fable-5
Claude Platform on AWSモデルIDclaude-fable-5(bare ID)
Amazon BedrockモデルIDanthropic.claude-fable-5
Google Vertex AIモデルIDclaude-fable-5

Microsoft Foundryでも提供は始まっていますが、Foundry上の個別のモデルIDは一次ドキュメントで未確認です。なお、ZDR契約の環境ではプラットフォームを問わずFable 5を利用できません。

Opus 4.8 / Sonnet 4.6とどう使い分けるか

Opus / Sonnet / Haiku 3系統の汎用的な使い分けはClaudeモデル比較2026(Opus / Sonnet / Haikuの使い分け)で扱っているため、ここではFable 5が加わったことで変わる判断だけに絞ります。軸は4つです。

  • 単価2倍に見合うタスクか:タスクが長く複雑になるほど他モデルとの差が広がるとされ、Stripeでは5,000万行規模のRubyコードベース移行が、見積もり2ヶ月の作業から1日に短縮された事例が挙げられています。長時間の自律タスクや曖昧な根本原因調査では単価差を回収しやすい一方、定型処理では差が出にくいと読めます
  • フォールバックが頻発するドメインか:攻撃的セキュリティや生物研究では安全装置の発動が想定挙動のため、最初からOpus 4.8を選ぶ方が運用は単純になります
  • データ保持要件:30日保持が許容できない(ZDR必須の)組織は、そもそもFable 5を選べません
  • 1Mコンテキスト・128K出力が要件か:リポジトリ横断の大規模調査や長大な成果物の一括生成が要件なら、スペック面でFable 5が候補になります
タスク特性候補理由
長時間の自律タスク / 曖昧な根本原因調査候補Fable 5理由タスクが長く複雑なほど他モデルとの差が広がる
攻撃的セキュリティ / 生物研究の正当ワークロード候補Opus 4.8理由安全装置の発動が想定挙動で、フォールバックが頻発しやすい
ZDR必須の組織候補Opus 4.8など理由Fable 5は30日のデータ保持が必須でZDR不可
コスト重視の定型処理 / 高頻度の小タスク候補Sonnet 4.6理由単価$3/$15でFable 5の1/3以下に抑えられる

迷う場合の入り方としては、まず従来構成(Opus 4.8やSonnet 4.6)のまま「時間がかかっている・途中で迷走しがちなタスク」を洗い出し、その一部だけFable 5へ振り替えて完了率と所要時間を比べる、という順番が試しやすいところです。

スペック面の差も判断材料になります。128Kの最大出力は、大規模なリファクタリング差分やドキュメント一式を分割せずに受け取れる水準で、出力を分割して「続きを書かせる」制御を自前で組んでいるチームなら、その層を畳める可能性があります。1Mコンテキストも追加プレミアムなしのデフォルトなので、これまでコンテキスト長の都合で分割していた横断調査を1リクエストに寄せる構成が、コスト管理上も素直になりました。

ベンチマークでは、テストしたほぼすべての項目で最高水準(state of the art)とされていますが、単価とフォールバックの制約を踏まえると「すべてをFable 5に寄せる」より「長く曖昧なタスクだけFable 5、それ以外は従来どおり」という併用構成から入るのが現実的と言えそうです。

Claude Fable 5のよくある質問

Claude Fable 5は無料プランで使えますか?

使えません。2026年6月22日までの無償同梱はPro / Max / Team / シート制Enterpriseが対象で、無料プランは含まれていません。

Fable 5の読み方・名前の由来は?

英語の発音に沿うと「フェイブル5」です。名前の由来はラテン語のfabula(語られるもの)で、ギリシャ語由来のMythosと対になる命名です。

Mythos 5との違いは?

基盤モデルは同一で、違いは安全分類器の有無だけです。Mythos 5は一部の安全装置を外した版で、Project Glasswing経由の限定提供に留まります。一般のAPIユーザーが選べるのはFable 5のみです。

knowledge cutoff(学習データの期限)はいつですか?

モデル一覧や紹介ドキュメントに記載がなく、現時点では未確認です。

thinkingをオフにできますか?

できません。adaptive thinkingが常時オンで、APIの {"type": "disabled"} 指定も、Claude Codeの MAX_THINKING_TOKENS=0 も無効です。

6月23日以降はどうなりますか?

サブスクリプション各プランでの無償同梱が終わり、usage credits経由の利用に切り替わります。標準プラン枠へ戻る時期は容量次第とされています。プラン側の詳細は前掲の料金プラン比較が参考になります。

まとめ

Claude Fable 5は、1Mコンテキスト・最大出力128K・常時adaptive thinkingというスペックを、Opus 4.8の2倍の単価($10/$50)で使えるMythosクラスの一般提供版です。長時間の自律タスクや、曖昧で大きな問題を丸ごと任せる用途では単価差を回収しやすく、フォールバックが頻発するドメインやZDR必須の環境では最初からOpus 4.8を選ぶ構成が無理のない選択になります。Claude Codeならv2.1.170以降で /model fable、APIならモデルIDの差し替えだけで試せるため、既存ワークフローの一部だけFable 5に切り替えて差分を測るところから始められます。adaptive thinkingの常時オンやrefusalの返り方など、従来モデルと前提が異なる箇所は本稿の仕様リファレンスと安全装置の節が判断の手がかりになるはずです。

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