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Fable 5とOpus 5の違い — 料金・データ保持・fast mode対応と用途別の選び分け

Fable 5とOpus 5の違い — 料金・データ保持・fast mode対応と用途別の選び分け

Claude Fable 5とOpus 5はクラスも単価も違います。$10/$50と$5/$25の料金差、データ保持要件、安全装置の強さ、fast mode対応の差を並べて用途別の選び分けをまとめます。

Claude Fable 5とClaude Opus 5は、モデル階層での立ち位置が異なります。Fable 5はOpusクラスの上に置かれたMythosクラスの一般提供版で、単価は入力$10 / 出力$50。Opus 5は2026年7月24日に登場したOpusクラスの新世代で、単価はその半分の$5 / $25です。ところが公開されたベンチマークでは、Opus 5がFable 5のピークに肉薄する、あるいは項目によっては上回る結果が示されています。この「クラスは下、性能は拮抗、価格は半分」というねじれをどう読むかが、選び分けの起点になります。

クラスは1段上、単価は2倍 — 2つのモデルの立ち位置

Fable 5は、2026年6月9日に一般提供が始まったMythosクラスのモデルです。Mythosクラスは従来最上位だったOpusクラスより上の階層として設けられ、サイバーセキュリティ / 生物・化学 / 蒸留の3領域を対象とする安全分類器が組み込まれています。同一の基盤モデルから一部の安全装置を外したClaude Mythos 5は、Project Glasswing経由の限定提供に留まります。

Opus 5は、その約1か月半後の7月24日に提供が始まったOpusクラスの新世代です。前世代のOpus 4.8から料金を据え置いたまま性能を引き上げ、Claude Maxの新しい既定モデルにもなりました。「Fable 5クラスの知性を、Opusクラスの単価と速度で使えるようにする」ラインを狙った更新と読めます。

公式ドキュメントは、この2つに明確な選択順序を示しています。複雑なエージェント的コーディングと企業利用ではOpus 5から始め、到達できる能力の上限が要るワークロードでFable 5を使う、という並びです。Fable 5は「最も広く提供されているモデルのなかで最も高性能」と位置付けられており、能力の天井としての役割は保たれています。

つまり2つの差は、単純な上下関係ではありません。モデル階層ではFable 5が上、価格帯ではOpus 5が半分、ベンチマーク上の実測では項目によって入れ替わるという三層の関係です。Claudeのモデル体系全体での並びはClaudeモデル比較(Fable / Opus / Sonnet / Haikuの使い分け)で扱っています。

仕様と料金の比較

主要な項目を並べると次のとおりです。

項目Claude Fable 5Claude Opus 5
モデル階層Claude Fable 5MythosクラスClaude Opus 5Opusクラス
API model IDClaude Fable 5claude-fable-5Claude Opus 5claude-opus-5
入力単価(per MTok)Claude Fable 5$10Claude Opus 5$5
出力単価(per MTok)Claude Fable 5$50Claude Opus 5$25
コンテキストウィンドウClaude Fable 51MトークンClaude Opus 51Mトークン
最大出力Claude Fable 5128KトークンClaude Opus 5128Kトークン
知識のカットオフClaude Fable 52026年1月Claude Opus 52026年5月
データ保持要件Claude Fable 530日保持が必須(ZDR不可)Claude Opus 5通常アクセスでは要件なし
fast modeClaude Fable 5対象外Claude Opus 5対象(基本料金の2倍で約2.5倍速)

単価の差は素直に2倍です。ただしFable 5はOpus 4.7世代のtokenizerを使うため、旧世代のモデルから移行する場合は同じテキストでもトークン数が増えます。増分は公式ドキュメントで「およそ30%」とされており、額面の2倍差はコスト側でさらに開きます。

コンテキストウィンドウと最大出力には差がありません。どちらも1Mトークンの文脈と128Kトークンの出力上限を持ちます。「Fable 5のほうが長い文脈を扱える」という前提で選ぶ理由は、現行世代では成立しません。

出力上限だけは、同期のMessages APIを離れると逆転します。Message Batches APIのoutput-300k-2026-03-24ベータヘッダーを使うと最大30万トークンまで出力できますが、この対象にFable 5は含まれず、Opus 5は含まれます。長大な成果物を一括生成する要件があるなら、上位モデルであるFable 5ではなくOpus 5側に選択肢がある形です。

ベンチマークで示された性能差

公開されたベンチマークでは、Opus 5がFable 5に同等以上の結果を、より低いコストで出しています。

評価示された結果
CursorBench 3.2(max effort)示された結果Opus 5がFable 5のピーク比 -0.5%、コストは半額
OSWorld 2.0示された結果Opus 5がFable 5の最良結果を約3分の1のコストで超えた
Frontier-Bench v0.1示された結果Opus 5が全モデル中で最上位
内部Behavioral Audit(整合性)示された結果Opus 5がOpus 4.8 / Sonnet 5 / Fable 5より整合、欺瞞行動が最少
OSS-Fuzz(exploit生成)示された結果Opus 5はMythos 5に対し大きく劣後(意図的な設計)

ただし、これらはいずれも特定のベンチマークの結果です。Fable 5の紹介は「テストしたほぼすべての項目で最高水準」と述べ、Stripeでの5,000万行規模のRubyコードベース移行が見積もり2か月から1日に縮んだ事例を挙げていました。タスクが長く複雑になるほど他モデルとの差が広がる、という説明も付いています。短時間で完結するベンチマークは、この性質を測りきれません。数字の優劣だけで上位モデルを外すと、長尺タスクで差が出たときに理由を追えなくなります。Opus 5側の詳細な評価結果はClaude Opus 5の登場を扱った記事にまとめています。

安全装置とフォールバックの違い

運用面でもっとも体感差が出るのが、安全分類器の強さです。ここは性能の話ではなく、同じ依頼が通るかどうかの話になります。

Fable 5の分類器は、明らかに良性のリクエストにも意図的に発火する広めの設定です。Anthropicはこれを「セーフティマージン」と呼び、Fable 5ではこのマージンを過去最大まで広げたと説明しています。対象はサイバーセキュリティ / 生物・化学 / 蒸留の3領域。7月1日の再開時に入った新しい分類器では、通常のコーディングやデバッグでも良性リクエストの遮断が以前より増えます。遮断されたリクエストはOpus 4.8へ自動でフォールバックし、ユーザーに通知が出ます。

Opus 5の分類器はサイバー領域だけを対象とし、Fable 5のものより緩く調整されています。介入頻度はFable 5比で約85%低い水準です。生物学関連でFable 5がブロックする案件は、Opus 4.8ではなくOpus 5へ転送されます。

日常的なコーディングやデバッグを中心に回す場合、この差はそのまま「作業が中断される頻度」に効きます。単価が半分という以前に、途中で止まらないこと自体が実務では大きい差です。Fable 5の遮断が増えた経緯と、遮断を前提にしたルーティングの組み方はFable 5の再開と新しい分類器で扱っています。

なお、API側では安全分類器で拒否されたリクエストを自動で別モデルへ回すAutomatic Fallbacksがベータ提供に入りました。Claude.ai / Claude Code / Coworkで動くAssistantでは既定でオン、API側は明示的にopt-inする形です。

データ保持要件とプランで決まる「そもそも選べるか」

性能や料金の比較に入る前に、選択肢から落ちるケースがあります。

Fable 5はCovered Models指定にあたり、全トラフィックで30日のデータ保持が必須です。ゼロデータ保持(ZDR)は適用できません。保持されたデータの用途は安全装置の改良に限定され、新規モデルの学習には使われませんが、顧客にZDRや保持期間の上限を約束している組織では、この時点でFable 5が候補から外れます。Opus 5は通常アクセスでは保持要件がなく、Opus 4.8と同様の扱いです。

プラン側の扱いも異なります。Fable 5は2026年7月8日以降、usage credits(従量課金クレジット)経由での利用に切り替わり、無料プランは対象外です。Opus 5はClaude Maxの新しい既定モデルで、Claude Proでも最上位の選択肢として選べます。

プランFable 5Opus 5
FreeFable 5対象外Opus 5対象外(既定はSonnet 5)
ProFable 5usage credits経由Opus 5選択可(既定はSonnet 5)
MaxFable 5usage credits経由Opus 5既定モデル
Team / EnterpriseFable 5一部プランでusage credits経由Opus 5Sonnet 5と併用

明示的にモデルを選ばずにClaude Maxを使っている場合、7月24日以降は自然にOpus 5が走り始めます。一方Fable 5を使うには、プランに関わらず毎回の明示的な選択が必要です。

Claude Codeでの扱いの差

Claude Code上での指定方法にも違いがあります。v2.1.219以降、/modelでOpusを選んだときに起動するのはOpus 5です。既定として入れ替わったのはOpusの系統だけで、セッション全体の既定モデルが置き換わるわけではありません。Fable 5を使う場合は/model fableのように明示的に指定します。

速度面での扱いは分かれます。/fastの対象はOpus 5とOpus 4.8で、Fable 5は対象外です。Opus 5のfast modeは基本料金の2倍にあたる$10/$50 per MTokで、通常の約2.5倍の速度で動きます。この単価が導入価格か恒久価格かは示されていません。いずれにせよOpus 5には「単価を上げて速くする」選択肢があり、Fable 5にはこの軸がありません。

思考まわりの既定は似ています。どちらもadaptive thinkingで、Claude CodeとClaude APIでのeffortの既定値はhighです。ただしFable 5はthinkingが常時有効で無効化する手段がなく、深い推論が要る場面では/effortxhighmaxへ引き上げます。Opus 5はhigh / xhigh / maxのどのeffort帯でも、同コストなら他社モデルより高いスコアを出しています。バージョンごとの変更点はClaude Code v2.1.219の解説にまとめています。

用途別の選び分け

ここまでの差を、タスクの性質に対応させると次のようになります。

タスクの性質寄りやすい候補理由
複雑なエージェント開発 / 企業利用寄りやすい候補Opus 5理由公式が出発点として推す位置。単価も半分
日常的なコーディング / デバッグ寄りやすい候補Opus 5理由分類器の介入が少なく作業が止まりにくい
対話のテンポを優先する作業寄りやすい候補Opus 5理由fast modeで約2.5倍速の選択肢がある
ZDR必須 / 保持期間に制約がある組織寄りやすい候補Opus 5理由Fable 5は30日保持が必須でZDR不可
到達できる能力の上限が要るワークロード寄りやすい候補Fable 5理由タスクが長く複雑なほど差が広がるとされる
Batch APIで30万トークン出力が要件寄りやすい候補Opus 5理由ベータヘッダーの対象にFable 5は含まれない

判断の順序は、まずデータ保持要件とプランの条件で候補を絞り、次に分類器の介入が作業を止めないかを見て、最後に単価と性能を突き合わせる形が組みやすいところです。公式の推奨もOpus 5から始める並びで、単価が半分かつベンチマーク上も拮抗しています。既定をOpus 5に置き、長く曖昧なタスクだけFable 5へ振り替えて完了率と所要時間を比べる。この順に試すと、Fable 5の2倍の単価を払う価値がどこにあるかを自分のデータで確かめられます。

Fable 5固有の仕様(adaptive thinkingの挙動、effortの5段階、stop_reason: "refusal"の扱い方)はClaude Fable 5の解説に、4系統全体を含めた振り分けの考え方はClaudeモデル比較(使い分けと組み合わせ)にまとめています。

よくある質問

Fable 5とOpus 5はどちらが賢いですか?

公開ベンチマークでは、CursorBench 3.2 / OSWorld 2.0 / Frontier-Bench v0.1 / 内部Behavioral AuditのいずれもOpus 5が上回るか拮抗しています。一方でFable 5は「最も広く提供されているモデルのなかで最も高性能」と位置付けられ、タスクが長く複雑になるほど差が広がるとされます。公式ドキュメントもOpus 5を出発点に据え、能力の上限が要るときだけFable 5という順序です。評価軸で結論が変わるため、自分のワークロードで比べるのが確実です。

料金はどのくらい違いますか?

入力はFable 5が$10、Opus 5が$5、出力はFable 5が$50、Opus 5が$25(いずれも100万トークンあたり)で、額面は2倍差です。Fable 5はOpus 4.7世代のtokenizerを使うためトークン数がおよそ30%多くカウントされる点も、実コストでは差を広げる方向に働きます。

API model IDは何を指定しますか?

Fable 5はclaude-fable-5、Opus 5はclaude-opus-5です。Fable 5のIDは日付サフィックスを持ちませんが、挙動が固定されたスナップショットとして扱われるため、バージョンを固定したい運用でもそのまま使えます。

fast modeはどちらで使えますか?

Opus 5のみです。Claude Code v2.1.219で/fastの対象はOpus 5とOpus 4.8になり、Fable 5は含まれません。Opus 5のfast modeは通常の約2.5倍速で、Claude Platformでは基本料金の2倍という扱いです。

コンテキストウィンドウや最大出力に差はありますか?

ありません。どちらも1Mトークンのコンテキストと128Kトークンの最大出力です。差が付くのはMessage Batches APIで、output-300k-2026-03-24ベータヘッダーによる30万トークン出力の対象はOpus 5で、Fable 5は含まれません。

まとめ

Fable 5とOpus 5の違いは、階層・料金・安全装置・提供条件の4か所に集まります。Fable 5はMythosクラスの一般提供版で$10/$50、30日のデータ保持が必須です。Opus 5はOpusクラスの新世代で$5/$25、データ保持要件はなくfast modeにも対応します。コンテキスト1Mトークンと最大出力128Kトークンは共通で、ここでは差が付きません。

公開ベンチマークではOpus 5がFable 5に拮抗するか上回り、分類器の介入頻度もFable 5比で約85%低く抑えられています。公式の推奨もOpus 5から始める順序です。日常的な作業の既定をOpus 5に置き、到達できる能力の上限が要るワークロードだけFable 5へ振り分ける。この併用が扱いやすい形になります。ZDRが必須の組織や無料プランではFable 5をそもそも選べないため、性能を比べる前に提供条件から確認する順序が無理のない進め方です。

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