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Claude Cowork(クロードコワーク)とは — 機能・料金・安全性

Claude Cowork(クロードコワーク)とは — 機能・料金・安全性

Claude Cowork(クロードコワーク)はAnthropicの業務向けAIエージェント。主要機能・実行環境の実態・料金・組織管理・Claude Codeとの使い分けを解説します。

Claude Coworkとは

Claude Cowork(クロードコワーク)は、Anthropicが提供する業務向けのAIエージェントです。目的を伝えるとClaudeがファイルとツールを横断して作業を進め、レビューできる成果物を返します。チャット型のClaude.aiが「1回の質問に1回の回答」で完結するのに対し、Coworkはタスクを自律的に計画・実行し、必要なら人間の承認を挟みながら最後まで走りきります。

利用にはPro / Max / Team / Enterpriseいずれかの有料プランが必要で、Freeプランでは使えません。2026年初頭にresearch previewとして公開され、有料プラン(Pro / Max / Team / Enterprise)で利用できます。当初はClaudeデスクトップアプリでのローカル実行が中心でしたが、リモート実行、そして2026年7月に始まったweb・モバイルへの展開は、いずれもbetaとして段階的に進んでいます。セッションはアカウントに紐づいて保存されるため、デバイスをまたいで作業を引き継げます。

「Cowork」で検索すると、従来のコワーキングスペース(物理的な共同作業空間)の情報も混ざります。本稿が扱うのは後者、AnthropicのプロダクトとしてのCoworkです。

Coworkでできること — 中核機能

Coworkは単一の機能ではなく、複数の仕組みが組み合わさって「エージェントに業務を任せられる状態」を作っています。

タスク実行とScheduled Tasks

指示は「何を」であって「どうやって」ではありません。ゴールを渡すと、Coworkは複数ステップの作業を計画し、必要に応じてサブエージェントに分割して並列実行します。ウィンドウを閉じてもタスクは継続し、完了後に成果物が残ります。

繰り返す作業はScheduled Tasksで定期実行に切り替えられます。チャット欄で/scheduleと入力し、「毎週金曜10時にSharePointの新着ドキュメントを要約」のように自然言語で指定するだけで、cronの知識なしにスケジュールが組めます。管理は左サイドバーの「Scheduled」から行います。実行はリモートで走るため、デバイスの電源を落としていても動きます。

Approval Gates — 承認モードの3段階

エージェントが対外メール送信やファイル削除のような取り消しにくい操作を勝手に進めないよう、Coworkには承認の仕組みがあります。モードは3段階です。

  • Manual(手動): 各アクションのたびに確認を求める
  • Auto(自動): Claudeが安全性を判定し、危険と見なした操作は自動でブロックしたうえで、それ以外は広く自動承認する。ただし追加フォルダへのアクセス許可、アクセス済みフォルダ内のファイル削除、Scheduled Taskの新規作成は、Autoモードでも自動承認の対象外です
  • Skip(スキップ): 事前チェックなしで進める。リスクは最も高い

自動承認モードは安全確認のぶん、通常より使用量を多く消費します。ファイルの完全削除には、モードの設定とは別に明示的な許可(Deletion protection)が求められます。

Computer Use — ブラウザとアプリの画面操作

Computer Useは、ClaudeがブラウザやOSのアプリを人間のように操作する機能です。API連携のない社内Webツール、レガシーシステム、特殊な入力フォームも、画面を見ながら操作の対象にできます。Pro / Maxプランの研究プレビュー(research preview)として提供されており、Team / Enterpriseプランは対象外です。使えるのはmacOS / Windows版のClaude Desktopアプリ内(CoworkとClaude Code)が中心です。ターミナルのClaude Code CLIではmacOSのみ利用できます。Linux版デスクトップアプリでは使えません。

安定して機能するのは、公開Webサイトの情報収集やフォーム入力のような定型作業です。複雑なログインフローやCAPTCHAはつまずきやすい領域として残っています。Computer Useの実行環境の実態は、次の章で扱います。

Connectors — 業務アプリへのOAuth接続

ConnectorsはMCP(Model Context Protocol)を基盤に、Microsoft 365 / Google Workspace / Slack / Asana / Atlassian(Jira / Confluence)/ Airtableなど主要業務SaaSにOAuthで接続する仕組みです。対応サービスはConnectorsディレクトリで確認でき、ユースケース・対応製品・権限区分(interactive / read & write / read-only)で絞り込めます。接続先の3層構造(プリビルドconnector・ディレクトリ・カスタムMCP)と承認モードの組み合わせはClaude CoworkのConnectors一覧にまとめています。

最も利用頻度の高いMicrosoft 365 Connectorの設定手順はCowork × Microsoft 365連携ガイドにまとめています。Slackの接続手順と権限設計はCoworkのSlack連携ワークフローで扱っており、Connector経由の接続に加えて@Claudeをチームの一員として呼び出す「Claude Tag」という利用形態も登場しています。Google Drive・Gmail・Google Calendar・GitHubも標準コネクタとして用意されており、Enterprise限定ではなく最初から選べます。

ローカルファイルアクセスと出力形式

Coworkは、ユーザーが明示的に接続したローカルフォルダに対してread / write / editができます。フォルダ単位の許可制で、接続していない場所には触れません。出力形式は数式付きのExcel、PowerPoint、Markdown文書に対応し、Markdownドラフトはハイライトしてその場で編集し直せます。スプレッドシート分析や資料作成の具体的な指示の型は、CoworkのExcel・スプレッドシート分析Coworkで資料作成を進める手順で扱っています。

プラグインとプロジェクト

プラグインは、スキル・コネクタ・サブエージェントをひとまとめにした配布単位です。Team / Enterpriseでは、組織側が「インストール済み(既定)/ 利用可能 / 必須 / 利用不可」の4段階で配布を制御でき、Enterpriseではグループ単位のカスタマイズにも対応します。関連タスクはプロジェクトにまとめてワークスペースとして管理でき、プロジェクトの知識はCoworkセッションとチャットの両方から参照されます。自社向けのカスタマイズ設計はClaude Coworkカスタマイズにまとめています。

グローバル指示とフォルダ指示

Settings > Coworkから、すべてのセッションに常時適用される「グローバル指示」を設定できます。Claude CodeのCLAUDE.mdに近い役割です。フォルダ単位の指示も設定でき、セッション中に自動更新もされます。組織の書式・命名規則・注意事項をここに書いておけば、毎回同じ前置きを繰り返さずに済みます。

Coworkはどこで動くのか — 実行アーキテクチャの実態

導入を検討する側が最初に気にするのは、自分のPCと会社のデータに実際には何が起きるのか、です。ここが曖昧なまま展開すると、情報システム部門のレビューで止まります。

Coworkのセッションは既定でリモートです。エージェントの思考ループとコード実行の両方が、Anthropic管理インフラ上の隔離された一時サンドボックスで動き、セッションの開始時に作られ終了時に破棄されます。ローカルセッションを選んだ場合は、エージェントの思考ループが端末上でネイティブに動く一方、コード実行だけはハイパーバイザーで隔離された専用のLinux VM内に閉じ込められます(macOSはApple Virtualization.framework、WindowsはHyper-V)。

実行主体ごとに隔離のかかり方が違うため、まとめると次のようになります。

実行主体リモートセッションローカルセッション
エージェントの思考ループリモートセッションAnthropic管理の隔離サンドボックスローカルセッション端末上でネイティブに実行
コード実行リモートセッション同じ隔離サンドボックス内ローカルセッション専用Linux VM内(ホストOSから分離)
Computer Use(画面操作)リモートセッションサンドボックスなし、画面に直接アクセスローカルセッションサンドボックスなし、画面に直接アクセス
ローカルファイルアクセスリモートセッション接続済みフォルダのみ、呼び出しごとに権限チェックローカルセッション同左

コード実行には隔離という壁があり、ファイルアクセスには権限チェックという壁がある一方、Computer Useだけはセッションの種類を問わずこの壁の外側で動きます。「VMの中だけで完結していて画面には一切触れない」という説明は、少なくともComputer Useについては実態とずれています。Connectorの認証トークンはこのサンドボックスに入らず、コネクタ呼び出し自体はサーバー側で処理されます。

なお、この隔離レベルの話とComputer Use自体の提供プランは別軸です。Computer UseはPro / Maxプランの研究プレビューであり、Team / Enterpriseプランは対象外です。

とはいえ、画面操作そのものが無防備なわけではありません。Claudeがアプリを操作する際は、アプリケーションごとにアクセスの許可を求める仕組みになっており、初見のアプリを無断で操作し続けることはできません。Computer Useを使う業務ほど、この許可プロンプトに加えてApproval Gatesと接続範囲の絞り込みが、実質的な統制になります。

デスクトップ・Web・モバイルでできることの違い

2026年7月からCoworkはデスクトップに加え、web・モバイル(beta、Maxプランから順次展開)でも使えるようになりました。ただし面によってできることに差があります。

機能デスクトップWebモバイル
タスクの開始・操作・確認デスクトップ対応Web対応モバイル対応
他デバイスでのセッション再開デスクトップ対応Web対応モバイル対応
Connectors・スケジュール・プロジェクトデスクトップ対応Web対応モバイル対応
ライブアーティファクトデスクトップ対応Web非対応モバイル非対応
ローカルファイルアクセス・Computer Useデスクトップ対応Webデスクトップアプリ経由モバイルデスクトップアプリ経由

web・モバイルはセッションの起動や進捗確認、承認の返信までを担い、ローカル環境に直接触れる操作(ローカルファイルアクセス・Computer Use・ローカルMCPプラグイン)はデスクトップアプリが窓口です。外出先からタスクを起動し、細部の実行はデスクトップ側のエージェントに任せる、という役割分担になります。

安全設計と組織管理

承認とファイル削除の関係は前述のとおりです。組織として管理する場合は、これに加えて次の層があります。

Teamは、SSO・ドメインキャプチャ(自社ドメインのアカウントを組織へ集約)・JITプロビジョニング・標準ロールによる権限管理・一元請求・支出上限に対応しています。組織のオーナーはOrganization settingsからCowork自体の有効・無効を切り替えられますが、Teamにはグループ単位の制御がなく、有効化は全社一括のオール・オア・ナッシングです。クラウドセッションの実行は既定でオンで、Web検索やClaude in Chromeの機能もOrganization settingsから無効化できます。

Enterpriseは、Teamの機能に加えてSCIM(IDプロビジョニング)・監査ログ・Compliance API・IP allowlist・ネットワークレベルのアクセス制御・カスタムデータ保持・HIPAA-ready対応を備えます。Cowork自体の有効化も特定グループ単位で制御でき、クラウドセッションの実行は既定でオフ(カスタムロール経由で個別付与)です。ロール設計・ファイル権限・監査ログの実装手順はClaude CoworkのRBAC運用にまとめています。

承認の統制はこの2層構造です。リモートセッション向けの組織設定では、永続的な「常に許可」を切って権限が要る操作のたびに承認を求めさせるほか、承認プロンプトなしでセッションを実行できるメンバーの範囲も制御できます(既定はオフ)。デバイス側ではMDM経由の設定として、ローカルMCPサーバーを止めるisLocalDevMcpEnabledと、デスクトップ拡張を止めるisDesktopExtensionEnabledの2つのキーがあり、いずれもTeam・Enterpriseが対象です。

監視の面では、Team / Enterprise管理者がOpenTelemetry経由でCoworkのイベントをSIEMや可観測性ツールへストリーミングできます。ただしOpenTelemetryは監査ログの代替にはなりません。Compliance APIでの記録範囲は面によって差があり、web・モバイル経由のリモートセッションはCompliance APIに記録される一方、Cowork全体の活動が標準で記録されるわけではありません。組織全体を横断して監査したい場合は、OpenTelemetry経由のログ収集が実質的な補完手段になります。

対応プランと料金

CoworkはPro / Max / Team / Enterpriseの4プランに含まれる機能で、追加課金はありません。Freeプランでは利用できません。

プラン月額(米ドル)対象主な特徴
Pro月額(米ドル)$17(年払)/ $20(月払)対象個人・フリーランス主な特徴個人利用の基本機能
Max月額(米ドル)$100(5x)/ $200(20x)対象パワーユーザー主な特徴Proの5倍・20倍の利用枠
Team月額(米ドル)$20〜25(標準)/ $100〜125(プレミアム)・座席対象小〜中規模チーム主な特徴SSO・ドメインキャプチャ・一元請求・支出上限
Enterprise月額(米ドル)座席課金+モデル・タスクに応じた従量対象中〜大規模組織主な特徴上記に加えSCIM・監査ログ・Compliance API・IP allowlist・HIPAA-ready

価格は税別の米ドル建てで、日本からの契約では別途消費税がかかります。プランと価格は改定されるため、契約前には公式の契約画面での確認を併用してください。Coworkは独立課金の製品ではなく既存のClaudeサブスクリプションの利用枠を消費する形なので、判断基準は「Coworkにいくら払うか」ではなく「毎日Scheduled Tasksを回す、Computer Useで長いブラウザー操作をこなす、といった使い方を続けても枠が足りるか」です。プラン全体の比較はClaude料金プラン比較で詳しく試算しています。

Coworkの始め方

ステップ1: 入口を選ぶ

腰を据えて使うならClaudeデスクトップアプリが扱いやすい入口です。macOSとWindowsに加えて、Linux版もベータとして提供されています(Ubuntu 22.04以降またはDebian 12以降、x86_64とarm64。導入はaptリポジトリ経由です)。Claude.aiの「Download Desktop」からダウンロードしてサインインします。web・モバイルでもセッションの起動・進捗確認はできますが、ローカル環境を直接操作する機能はデスクトップが中心です。

ステップ2: プランを選んで契約する

組織導入ならTeamかEnterpriseで管理コンソールにワークスペースを作ります。ドメイン検証を通せば、社員が会社メールアドレスで自動的に参加できます。どちらのプランもSSOに対応しており、EnterpriseではさらにSCIMによるIDプロビジョニングや監査ログなど踏み込んだ管理機能を追加できます。

ステップ3: Connectorsを1つ繋ぐ

最もよく使う1サービスから接続します。多くの組織ではMicrosoft 365が第一候補です。Entra管理者の同意画面で組織全体への権限付与が承認されると、以降は各ユーザーが自分のアカウントで接続できます。ユーザー単位で有効化できるため、パイロット→部門展開→全社という段階的なロールアウトでリスクを抑えられます。

ステップ4: 最初のタスクを組む

副作用のない例から始めます。「毎朝9時にOutlookの未読を要約してTeamsに投稿」「SharePointの特定フォルダに新着ドキュメントが来たら要約してSlack通知」のような読み取り中心のタスクなら、失敗しても実害がありません。すぐに使える依頼文の型はClaude Cowork業務テンプレート12選にまとめています。慣れてきたら、対外メール送信やCRM更新などApproval Gates経由の自動化へ広げます。

ステップ5: チームに展開する

最初は1チーム・1業務に絞り、効果を測ってから拡張するのが現実的です。ベストプラクティスはClaude Cowork運用ベストプラクティス、非エンジニアの初日の進め方はClaude Coworkビジネス活用はじめの一歩に体系化しています。

業務別ユースケース

部門代表ユースケース詳細ガイド
営業代表ユースケース商談メモから次アクション抽出、提案書・見積もりの下書き詳細ガイドCowork営業の実務
マーケティング代表ユースケース競合ニュース・LP変化の週次レポート、コンテンツ制作詳細ガイドCoworkマーケティング活用
人事代表ユースケース応募書類の仕分け、面接フィードバックの構造化詳細ガイドCowork人事の実務
経理代表ユースケース請求書処理、経費明細の分類、月次レポート下書き詳細ガイドCowork経理の実践
法務代表ユースケース契約書の一次レビュー、条項の社内ガイドライン照合詳細ガイドClaude Cowork法務活用
リサーチ代表ユースケース市場調査・競合分析、出典確認とレポート化詳細ガイドCoworkリサーチの進め方

Claude CodeとCoworkの使い分け

両者は同じClaudeモデルを基盤にしつつ、対象読者が異なります。

観点Claude CodeCowork
対象Claude Code開発者Cowork非開発者 / ビジネスユーザー
実行環境Claude Codeターミナル(CLI)Coworkデスクトップ・Web・モバイル
主な入出力Claude Codeコード、コマンド、ファイル差分Cowork業務文書、スプレッドシート、メール、Web画面
連携対象Claude CodeGit、MCPサーバ、ローカルファイルCoworkMicrosoft 365、Google Workspace、Slack、Atlassian等
利用条件Claude CodePro / Max / Team / Enterprise / APICoworkPro / Max / Team / Enterprise

コードを書きリポジトリを操作する仕事はClaude Code、業務アプリを横断する仕事(Teams、Outlook、Excel、Drive、Slack)はCoworkが向いています。プロダクトマネージャーやテクニカルライターのように両方に関わる職種では、併用が現実的な選択です。両者の能力差の詳しい比較はClaude AIとClaude Codeの違いに、対象ユーザー・料金・連携まで絞った横断比較はCoworkとClaude Codeの違いにまとめています。

Approval Gatesの運用パターン

Approval Gatesの設計次第で、Coworkが便利な助手になるか、監督なしで動く道具になるかが分かれます。

承認を必須にしたい操作は、対外メール送信、ファイル削除、支出承認、カレンダー招待の発出、顧客データベースへの書き込みです。逆に、内部ドキュメントの読み取り、自分宛の通知、ローカルファイルの一時的な変換、検索と要約は承認を省略しても実害が小さい操作です。承認自体はデスクトップだけでなくweb・モバイルからも返せるため、外出先でエージェントが承認待ちのまま止まる、という事故を避けられます。

導入初期につまずきやすい点

パイロット段階で止まりやすいのは、機能そのものより設定と運用設計です。

最初に来るのはConnectorの見える範囲です。組織全体を横断検索できるはず、という前提で試すと、接続した本人が見られないSharePointサイトやメールボックスが対象外になっていて面食らいます。自分のアカウントで何が見えるかを先に確かめ、足りなければ管理者にアクセス権を依頼する順序のほうが手戻りが少なくて済みます。

Scheduled Taskは自然言語で書けるぶん、条件も曖昧になりがちです。「重要なメール」「関係者」といった指定はそのまま曖昧に解釈されます。最初は差出人が特定ドメインの未読メール、のように機械的に判定できる条件で組み、動作を確認してから条件をゆるめるとやり直しが少なくなります。

朝に仕込んだタスクが夕方まで進んでいない、という相談で多いのが承認待ちです。承認が返るまで先に進まない設計なので、デスクトップの前を離れる時間が長い運用ほど止まりやすくなります。web・モバイルから承認を返せる状態にしておけば、この停滞は避けられます。

最後は範囲の広げすぎです。Computer Useは画面を見て操作する性質上、対象アプリの画面構成に左右されます。基幹システムのような重要度の高い操作から始めると、失敗したときの影響が読めません。副作用のない読み取り・要約から入り、書き込みを伴う操作はApproval Gates付きで1つずつ足していくのが無難です。

Coworkを使うべき人 / 向かないケース

効果が高いのは、同じような資料作成やデータ整形を週に何度も繰り返す業務、複数SaaSを横断する作業、部門横断のドキュメント検索、個人依存の暗黙知をScheduled Tasksへ移したいケースです。

効果が薄いのは、コード中心の仕事(Claude Codeの方が適合)、オフライン中心の業務(Coworkはクラウド前提)、単発の質問応答で完結する用途(Claude.aiで足りる)、機密レベルが極めて高い業務(Enterpriseの境界設計が前提になる)です。

よくある質問

Claude.aiとClaude Coworkの違いは

Claude.aiはWebベースのチャットインターフェース、Coworkは業務アプリ連携・Scheduled Tasks・Computer Useを備えたエージェント層です。Pro以上のプランでは、Claude.aiの画面からCoworkセッションを起動できます。

Coworkは安全に使えますか

処理内容によって仕組みが違います。コード実行はホストOSから隔離されたLinux VM内、ローカルファイルアクセスは接続済みフォルダへの権限チェックを経ます。一方でComputer Use(画面操作)だけはサンドボックスによる隔離がありません。ただしアプリケーションごとにアクセスの許可を求める仕組みがあり、無断で操作対象を広げることはできません。実行前の承認(Approval Gates)と接続範囲の絞り込みが、実質的な安全弁になります。

Freeプランでは使えないのか

Cowork機能はFreeプランでは利用できません。Pro / Max / Team / Enterpriseいずれかの有料サブスクリプションが必要です。

データはAI学習に使われますか

Team / Enterpriseでは既定で学習対象外、Free / Proでは学習対象となるケースがあります。機密データを扱う運用はTeam以上のプランが定石です。契約前に各プランの利用規約を確認してください。

Coworkの操作は監査ログに残りますか

web・モバイル経由のリモートセッションはCompliance APIに記録されますが、Cowork全体の活動が標準で記録されるわけではありません。Team / Enterprise管理者は、OpenTelemetry経由でイベントをSIEMへ流すことで組織横断の監視を補えます。

オンプレミス提供はありますか

公式情報ではオンプレミス提供は確認できません。クラウドSaaSが基本線です。オンプレが必須の環境では、API経由のClaudeモデル利用と自社構築のエージェント基盤を組み合わせる構成が現実的です。

Bedrock / Vertex経由でCoworkを使えますか

Claudeのモデル自体はAmazon Bedrock / Google Vertex AI経由でも利用できますが、Cowork製品そのもののBedrock / Vertex経由提供は公式docsで確認できません。Anthropic直接契約が基本線です。

MCPサーバは追加できますか

Coworkは内部でMCPを使っていますが、任意のMCPサーバを利用者が追加するワークフローは主にClaude Code側です。Coworkは、Connectorsディレクトリの既製コネクタとプラグインを主要な統合手段としています。

Scheduled Taskはデバイスの電源を落としても動きますか

動きます。Scheduled Tasksの実行はリモートで走るため、デスクトップアプリを閉じていてもスケジュール通りに実行されます。

web・モバイルでもComputer Useやローカルファイル操作はできますか

web・モバイルからタスクの起動や確認、承認の返信はできますが、ローカルファイルアクセスとComputer Useはデスクトップアプリを経由する形になっています。

まとめ

Claude Coworkは、目的を渡すとファイルとツールを横断して作業を仕上げる、業務向けのAIエージェントです。Scheduled Tasks・Approval Gates・Computer Use・Connectors・ローカルファイルアクセス・プラグインという複数の仕組みが組み合わさって、単発のチャットでは届かない継続的な業務支援を作っています。

実行環境の実態を見ると、隔離が効くのはコード実行とファイルアクセスまでで、Computer Useだけはサンドボックスの外側で画面に直接触れます。この構造を理解したうえでApproval Gatesと接続範囲を設計することが、Coworkを安全に使う出発点です。導入を検討するなら、まずTeamプランで1チーム・1業務から試し、効果を測ってから広げるのが現実的な進め方です(Computer Useを軸にする業務だけは、対象プランのPro / Maxで検証します)。

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