Coworkサブエージェントの使い方 — プラグインで役割ごとに動かす仕組み
Coworkのサブエージェントは複雑なタスクを分割し並列に処理する仕組みです。チャットでは動かず、プラグイン経由で入る理由と、動かないときの切り分け方をまとめます。
Coworkのサブエージェントは、Claudeが1つの依頼を複数の作業に分割し、並列に処理するための仕組みです。利用者が直接呼び出すコマンドはなく、複雑なタスクを渡すとClaudeが必要に応じて自動で組み立てます。プラグインを入れたのにチャットで何も変わらないなら、原因はほぼここにあります。サブエージェントはチャットでは動きません。
プラグインを入れたのにチャットで動かない
サブエージェントを含むプラグインも、チャットには入れられます。Skillとコマンドはそのまま動くので、プラグインの一部だけが効いて見えます。グレーアウトしている項目がサブエージェントとHookです。
動く場所はCoworkだけではありません。プラグインのヘルプは、Hookとサブエージェントが動く場所を「CoworkとClaude Code」の2つと書いています。プラグインはアカウントに保存され、同じアカウントでClaude Codeにサインインすると同期されます。同期は一方向で、Claudeアカウント側を書き換えることはありません。Claude Codeはv2.1.273以上が必要で、APIキーでサインインしている場合や、Amazon Bedrockなどのクラウドプロバイダー上で動かす場合は同期されません。同期を止める設定キーは syncClaudeAiPlugins です。以前のバージョンでサインインしていた場合、同期は数時間以内に始まり、/login を実行し直すとすぐ始まります。
プラグインの部品が動く場所
チャット(Web・Desktopのチャットタブ)
Skillとコマンドは動きます。サブエージェントとHookはグレーアウトします。
CoworkとClaude Code
サブエージェントとHookが動きます。Claude Codeではプラグインの全部品(Skill・サブエージェント・Hook・MCPサーバー)がコンピューター上でそのまま動きます。
Claude Codeでは、プラグインのものを使うだけでなく、自分で定義ファイルを書いてサブエージェントを作ることもできます。Coworkとの違いはCoworkとClaude Codeの違いで比べています。
Coworkサブエージェントとは何か
ヘルプでは「Sub-agent coordination」として、Claudeが複雑な作業を小さなタスクに分け、並列のワークストリームを調整すると説明されています。Coworkがタスクを受け取ると、Claudeはまず計画を立て、必要なら作業を小さな単位に分割し、複数のワークストリームを並列に進めます。
実行はそのCoworkセッション用の隔離環境の中で行われます。分割するかどうかはClaude側の判断で、利用者がオンオフを切り替える設定項目は公式ヘルプに見当たりません。ヘルプの書き方は「複数のサブエージェントを並列に協調させることがある」(may)で、必ず分割するとは読めません。
依頼の形で分かれる:動く場面と動かない場面
分割の判断基準は公開されていません。契約書フォルダを渡して「1件ずつ差分メモを作る」のように、独立した対象が複数ある依頼は、分担の材料があります。「このファイルを要約して」のような単発の依頼は、分ける単位がないため分割の余地が小さいはずです。これは記述からの推測で、実際に分割されたかどうかを画面で断定する方法は書かれていません。
Coworkはタスク実行中、進め方を進捗として出し続けます。実行の流れは次の5段階です。
Coworkのタスク実行の流れ
- 1
依頼を分析して計画を立てる
何を作るかを先に決めます。
- 2
複雑な作業をサブタスクに分ける
必要に応じて分割します。
- 3
隔離環境でコードとシェルコマンドを実行する
Anthropicのサーバー上の環境です。
- 4
複数のワークストリームを並列に調整する
適切な場合に、複数のサブエージェントが同時に動くことがあります。
- 5
成果物をセッションに納品する
プレビューとダウンロードができる状態で届きます。
途中で内容を確認したり方向修正したりできるので、並列で動いていても丸ごと待つ必要はありません。
サブエージェント入りプラグインを入れる手順
プラグインはPro・Max・Team・Enterpriseの有料プランで使えます。無料プランではプラグイン自体にアクセスできません。サブエージェント単体をインストールする画面はなく、プラグインの構成要素として届きます。
Coworkでプラグインを入れる
- 1
Coworkタブで「Customize」を開く
左サイドバーにあります。
- 2
「Plugins」タブの「Discover」タブで探す
営業・財務・法務・マーケティング・人事・エンジニアリング・デザイン・運用・データ分析など、業務領域ごとに並んでいます。
- 3
目的に合うものを選んで「Add」する
その業務に関連するSkillとConnectorがあらかじめ設定されています。プラグインはサブエージェントを同梱できる形式なので、中身は入れる前に確認します。
ゼロから作るなら「Plugin Create」という専用プラグインが手順を案内します。自分で作ったファイルのアップロードもできます。TeamとEnterpriseでは、同僚がプラグインを直接共有することもできます。Webやデスクトップアプリで自分が追加したプラグインもアカウントに保存され、手元のコンピューターには保存されません。そのためチャット・Cowork・Claude Codeのどこからでも使えます。
インストール済みのプラグインは「Customize」ボタンから調整できます。押すとそのプラグインを調整する新しいCoworkタスクが立ち上がり、Skillと接続先をどう変えたいかをClaudeと会話して詰めます。明記されているのはSkillとConnectorの調整で、サブエージェント自体を対話で編集できるとは書かれていません。組織が配布したプラグインは編集できず、構造を本格的に変えたいときはClaude Code側のPlugins referenceが受け皿になります。
動かない・止まるときの切り分け
症状ごとに原因の候補を分けると、次のようになります。
うまくいかないときの2つの分かれ道
プラグインが見つからない
無料プランでは、プラグインそのものが使えません。有料プランかを確認します。Claude Codeで使う場合は、v2.1.273以上か、APIキーやBedrockでのサインインでないかも見ます。組織配布の場合は、オーナー側の設定でカタログに載っていない可能性もあります。
依頼が途中で止まる
サブエージェントの呼び出しが、許可を求める画面が出ないまま拒否される報告があります。次の節で扱います。
権限画面が出ないまま拒否される報告
anthropics/claude-codeのissue #81441は、Coworkでサブエージェントの呼び出しが4回拒否され、権限ダイアログが一度も出なかったという報告です。自動承認をオンにした場合も、手動承認に切り替えた場合も同じでした。同じ作業をサブエージェントを使わずメイン会話の中で行うと成功しています。
Claude側には「ユーザーが拒否した」と同じ文言が返るため、実際は許可待ちなのか拒否なのかを見分けられません。報告者は数分間、止まっていることに気づけなかったと書いています。再現条件は特定されておらず、プロンプトが長いものだけ失敗した点は報告者自身が「推測」と断っています。issueは未クローズなので、公式の見解や修正は確認できていません。
止まったように見えるときの手がかりとして、報告では4件のうち2件は再試行で通り、サブエージェントを使わずメイン会話で直接行った作業は成功しています。ただし単一の報告にもとづくので、全員に当てはまる保証はありません。
組織はプラグインの配布をどう制御するか
Team・Enterpriseプランのオーナーは、プラグインマーケットプレイスを通じてサブエージェント入りのプラグインを組織全体に配布できます。プラグインごとに、全メンバーへ自動導入する(メンバー側での削除を許すかどうかも選べる)か、カタログに載せてメンバー自身の判断に委ねるかを選べます。
Enterpriseプランではグループ単位で上書きでき、あるチームには自動導入しつつ別のチームからは見えないようにできます。Knowledge Workマーケットプレイスは既定で追加されており、Financial Services・Legalなど業種別のマーケットプレイスも用意されています。
入れる前に確認したいこと
プラグインはSkill・Connector・サブエージェントをまとめて増やします。1つ入れるだけでClaudeが取れる行動の範囲が広がる、とセキュリティガイドは警告しています。プラグインに含まれるローカルMCPサーバーは、手元のマシン上で他の通常のプログラムと同じ権限で動きます。信頼できる提供元のプラグインだけを入れ、インストール前に要求される権限を確認するよう勧められています。
Enterpriseプランでスキルスキャンを有効にしている組織では、インストール時と更新時に自動チェックが走ります。不正なコードを含むと判定されたプラグインはブロックされ、リスクの可能性があるものには注意喚起のバナーが出ます。
エージェントタスクは通常のチャットより使用量の消費が大きくなります。FAQによれば、コードの実行やファイル作成、接続したアプリの利用を含む複数ステップのタスクは、簡単な質問より多く消費します。Claudeが1ステップ進めるたびにトークンを使うためです。複合タスクを日常的に回すなら、Settings > Usageで消費の推移を見ておくと制限に当たりにくくなります。
まとめ
業務プラグインの効果を確かめるなら、チャットではなくCoworkタブで試すのが確実です。Claude Codeで使う場合は、v2.1.273以上かどうかと、サインイン方法を見ます。
依頼が止まったまま進まないときは、再試行するか、サブエージェントを使わずメイン会話で直接頼む方法があります。報告された範囲では、どちらでも通った例があります。
外部接続まわりはClaude CoworkのConnectors一覧、Skillやメモリを含む調整の全体像はClaude Coworkカスタマイズ、Cowork自体の入口はClaude Coworkとはにあります。