Cowork Computer Use対応プラン — Team・Enterpriseでは使えない
CoworkのComputer UseはPro・Max限定の機能で、Team・Enterpriseプランでは座席があっても使えません。プラン別・利用面別の対応表と、Team・Enterpriseで今できる代替手段をまとめます。
CoworkのComputer Use(Claudeがローカルの画面を直接操作する機能)は、Pro・Maxプラン限定です。Team・Enterpriseプランでは、座席を割り当てられていても使えません。Cowork自体はTeam・Enterpriseでも契約でき、Connectorsやスケジュール実行など大半の機能は動きます。外れているのはComputer Useという1機能だけです。
この機能は隔離された仮想マシン(VM)の中ではなく、手元のPCの実際の画面を操作します。Team・Enterpriseの組織で何が使えて何が使えないか、同じ作業を別の手段に置き換えるときの選び方を状況別に書きます。
Computer Use対応プラン早見表
| プラン | Computer Use(ローカル画面操作) | Cowork自体 |
|---|---|---|
| Pro | Computer Use(ローカル画面操作)○ 利用可 | Cowork自体○ |
| Max | Computer Use(ローカル画面操作)○ 利用可 | Cowork自体○ |
| Team | Computer Use(ローカル画面操作)✕ 利用不可 | Cowork自体○(既定でオン。管理者が無効化可) |
| Enterprise | Computer Use(ローカル画面操作)✕ 利用不可 | Cowork自体○(既定でオン。管理者が無効化可) |
Computer Useの公式ヘルプには、次の一文があります。「Team and Enterprise plans don't have access to computer use at this time」。提供先はmacOSとWindowsのClaude Desktopアプリで、CoworkとClaude Codeが同じ仕組みを共有しています。
制限はプランに紐づくので、組織の座席を持つメンバーが個人でPro・Maxを別契約していても、組織アカウントのCoworkセッションで使えるようにはなりません。
公式ページの間で、機能の段階の呼び方が揃っていない点にも注意が要ります。Coworkのヘルプ(support 14128542)は「beta」、Claude Codeのドキュメントは「research preview」です。どちらもTeam・Enterpriseは対象外と書いており、利用可否の結論は同じです。
CLI・Dispatchも同じ線引き
Claude CodeのCLIにもComputer Useがあり、こちらもPro・Maxが条件です。macOSのみで、-pフラグの非対話モードでは使えません。認証はclaude.ai経由が必要で、Amazon BedrockやMicrosoft Foundryなどサードパーティ経由の利用では有効になりません。サードパーティ経由でしかClaudeを使っていない組織は、別にclaude.aiアカウントが必要です。
スマホからタスクを送るDispatchも、Pro・Max限定です。Team・Enterpriseでは使えません。DispatchはCoworkタブの常設の会話で、開発作業ならClaude Codeのセッションも起動します。Computer Useの入口がどこにあっても、Team・Enterpriseでは閉じていると考えて差し支えありません。
Computer Useは、Coworkの他の実行方法と何が違うのか
Team・Enterpriseの管理ページには、Coworkのローカルセッションは「コードを隔離された仮想マシンの中で実行する」と書かれています。一方Computer Useのヘルプは、Claudeとアプリの間にサンドボックスは無く、デスクトップ・アプリ・ブラウザーを直接操作すると説明しています。
同じCoworkでも、守られ方が違う
通常のローカルセッション
Claudeの作業は手元のPCで動き、コードの実行は隔離された仮想マシンの中で行われます。Team・Enterpriseで使えるのはこちらです。
Computer Use
サンドボックスを挟まず、許可したアプリを実際のデスクトップ上で操作します。画面に映るものはスクリーンショットとしてClaudeに見えます。
画面全体が見える点が、他の機能との最も大きな違いです。開いているメールやチャットに他人の個人情報が映っていれば、それもClaudeの視界に入ります。公式は、機密情報を含むファイルやアプリを閉じてから使うよう求めています。
Computer UseはPCが起きていて、Desktopアプリが開いていることが条件です。ノートPCを閉じたままスケジュール実行を回す使い方とは、両立しにくいでしょう。
なぜTeam・Enterpriseだけ外れているのか
公式ヘルプは外した理由を書いていません。「at this time」という言い回しはありますが、提供時期の記載も見当たりません。
推測になりますが、Computer Useの性質からは事情が読み取れます。サンドボックスが無く、画面に映る情報がすべて見える機能です。個人が自分でリスクを判断して使うPro・Maxと、組織の情報を預かるTeam・Enterpriseでは、求められる統制の水準が違うはずです。Team・Enterpriseの管理者は他の機能なら、オン・オフや権限を組織単位で制御できます。Computer Use向けの組織単位の管理項目は、公式ページに見当たりません。
提供時期を知りたい場合は、組織の窓口を通じてAnthropicの営業・サポートに確認するのが確実です。
Team・Enterpriseで同じ作業を置き換える方法
Coworkは、依頼を受けると最も精密な手段から順に試します。Computer Useはその最後です。Team・Enterpriseでは、この順序の上位2段を使えるかどうかが、そのまま代替手段の広さを決めます。
Claudeが手段を選ぶ順番
- 1
Connectors
Gmail、Google Drive、Microsoft 365、Slackなど。最も速く確実です。
- 2
ブラウザー
Desktopアプリ内蔵のブラウザー、またはClaude in Chrome。Connectorが無いWebサービス向けです。
- 3
画面操作(Computer Use)
デスクトップアプリをクリック・入力で操作します。最も遅く、ミスも起きやすい手段です。
Team・Enterpriseでも、1段目と2段目は管理者が有効にしていれば使えます。手元の作業を当てはめて、次のように切り分けられます。
作業の種類別の置き換え先
SaaSにConnectorがある
Connectorで完結させます。Slackのメッセージ取得は接続経由なら数秒で済みますが、画面操作では長くかかります。
Webで完結する作業
内蔵ブラウザーかClaude in Chromeを使います。Connectorが無い社内ダッシュボードでも、ブラウザーで開けるなら対象になります。
デスクトップアプリだけで動く作業
ConnectorもブラウザーもComputer Useの代わりにならない領域です。iOSアプリの確認だけは別の道があります。
3つ目に当たる作業のうち、iOSアプリの動作確認は、Claude Code DesktopのiOSシミュレーターペインで置き換えられます。macOSの公開ベータで、Team・Enterpriseでも使えます(HIPAA構成のEnterpriseを除く)。ペインはシミュレーターを直接操作するので、Computer Useは要りません。組織側の管理設定にはdisableMobileSimulatorToolsもあります。
社内向けのネイティブアプリの検証など、ほかのデスクトップアプリの操作は、Team・Enterpriseで置き換える手段が公式ページに示されていません。手作業で続けるか、別の道具を探す判断になります。
個人のPro・Maxで代行する場合の注意
個人のPro・Maxアカウントで一時的にComputer Useを使い、成果物だけを共有フォルダやチャットで渡す運用も考えられます。ただし、画面がすべてClaudeに見える以上、そのPCに顧客情報や他人の個人データが映っていないことが前提です。
公式ヘルプは、金融口座や投資の管理、法的文書や契約の扱い、医療情報の処理、他人の個人情報を含むアプリでの利用を強く避けるよう求めています。組織のポリシーが個人アカウントの業務利用を禁じている場合は、そもそも選択肢になりません。Desktopアプリを起動し続けている間しか動かないので、無人の放置運用にも向きません。
Team・Enterpriseで既定値が違うCowork関連の設定
Computer Use以外にも、Team・EnterpriseはPro・Maxと既定値が違う設定があります。「使えない」と思ったものが、実は設定次第だったというすれ違いは、ここで起きます。
| 設定 | Team既定 | Enterprise既定 |
|---|---|---|
| Cowork自体 | Team既定オン(管理者が無効化可) | Enterprise既定オン(管理者が無効化可) |
| Coworkをクラウドで実行 | Team既定オン(オーナーがいつでも無効化可) | Enterprise既定オフ(オーナーがオンにし、グループへ権限付与) |
| 内蔵ブラウザー | Team既定オン(オーナーが無効化可) | Enterprise既定2026年9月10日から既定でオン(管理ページの記載。組織設定で要確認) |
Enterpriseの内蔵ブラウザーは、公式の2ページで書き方が違います。管理ページは「開始時はオフ、9月10日から既定でオン(オフにしていなければ)」、利用者向けヘルプは「オーナーが有効にした組織で使える」です。見当たらない場合は、Organization settingsのCoworkで状態を確認してください。
利用面ごとの差もあります。Desktopアプリはどの有料プランでも使えます。Web版とMobile版は、Enterpriseでは管理者が有効にした範囲に限られます。Claude in ChromeサイドパネルはMax・Teamで使え、Proは順次展開中、Enterpriseは管理者が有効化した場合のみです。
組織単位のオン・オフとロール別の権限管理は、Claude CoworkのRBAC運用にまとめています。
組織側で絞れる自律性の設定
Computer Useが解禁される日に備えて、管理者が今のうちに触れる自律性の設定も知っておくと役に立ちます。
「Automatically approve」モードの可否は、組織全体で切り替えられます。既定はオンで、オフにするとメンバーのモードセレクターからこのモード自体が消えます。
書き込み系のConnectorツールについては、「毎回確認せず常に許可する」を組織単位で制御する設定があり、既定はオフです。オフの間は、承認ダイアログの「Allow for all tasks」がグレーアウトし、保存済みの常時許可の設定も効きません。読み取り専用として注釈されたツールだけが例外です。カスタムConnectorの多くは注釈を付けていないので、実質すべてのツールが承認待ちになります。
Enterpriseでは、この設定はカスタムロールによる付与と併用され、最も制限の強い層が勝ちます。ロールの付与で、この組織設定を上書きすることはできません。
Computer Useの制限と並べると、Team・Enterpriseでは「メンバー個人の判断だけで自律性の上限を決めさせない」という点で共通しています。管理者側の承認設計はCowork Approval Gatesを部門ごとに設計する考え方で扱っています。
解禁されたときのための下準備
Computer Useが使えるようになった場合、最初に確認したいのはアプリのブロックリストです。Pro・Maxでは、ブロックリストに入れたアプリへのアクセスは自動で拒否されます。設定の詳細はCoworkアプリブロックリスト設定にまとめています。
個人プランで先行して使っているメンバーがいる組織では、今のうちに使い方のルールを決めておくと混乱が減ります。CoworkとClaude Codeは同じComputer Use機能を共有しているので、Claude Code Desktopの側も同じ扱いになります。Desktop側の有効化手順と権限ティアの詳細は、Desktop Computer Useの有効化を参照してください。CLI側のClaude Code全体はClaude Code完全ガイドから辿れます。
よくある質問
Linux版のDesktopアプリでも使えますか
使えません。Linux版は現在ベータで、Computer Useはまだ提供されていません。macOSとWindowsのDesktopアプリが対象です。
まとめ
Team・Enterpriseでは、Computer Useを使う前提の業務フローは組めません。組める範囲はConnectorsとブラウザー経由の作業までです。解禁を待つ価値があるのは、ConnectorもブラウザーもiOSシミュレーターペインも届かない、デスクトップアプリの作業だけです。CoworkとClaude Codeの使い分け全体像はCoworkとClaude Codeの違い、Enterpriseプラン自体の契約条件はClaude Enterpriseとはにあります。