Desktop Computer Useの有効化 — Claude Codeで画面操作を許可する設定
Claude Code DesktopでComputer Useを有効にする手順と、macOSの権限設定、アプリごとの操作範囲をまとめます。
Claude Code DesktopのComputer Useとは何か
Computer Useは、Claude Code DesktopのCodeタブでClaudeにパソコンの画面を直接操作させる機能です。アプリを開き、マウスを動かし、クリックし、キーボードで入力するという一連の操作を、人間が手を動かすのと同じ形でClaudeが代行します。
対象はCLIやAPIを持たないGUI専用のツールです。設定画面しかないデスクトップアプリを調整したい、ハードウェアの管理パネルを操作したい、といった場面で使います。iOSアプリの開発とテストだけは扱いが別で、Desktopは専用のiOSシミュレーターペインを自動で開き、画面操作なしで動作確認を進めます。この場合はComputer Useを有効にしていなくても使えます。iOSシミュレーターペインはmacOS版のDesktopで使えるパブリックベータで、Windowsでは使えません。
有効化の前提条件 — 対象プラン・OS・バージョン
Computer Useはリサーチプレビュー(研究段階の先行提供)として、macOSとWindowsのDesktopアプリに搭載されています。ProまたはMaxプランが必須で、Team・Enterpriseプランでは利用できません。Linux版のDesktopアプリでは、プランを問わずComputer Use自体がまだ提供されていません。
Desktopアプリ自体は起動していることが条件です。Computer Useは既定でオフになっており、Settingsで明示的にオンにするまでClaudeは画面操作を試みません。オフの状態で画面操作が必要なタスクを頼むと、Claudeは「Computer Useを有効にすれば対応できる」と案内を返します。
Computer Useを有効にする3つの手順
Computer Useを有効にする流れ
- 1
Desktopアプリを最新版に更新する
macOSとWindowsはclaude.com/downloadからダウンロードまたは更新し、アプリを再起動します。Linuxはパッケージマネージャー経由で更新します。
- 2
トグルをオンにする
Settings > General(Desktop app配下)でComputer useを探して切り替えます。Windowsはこの時点で有効化が完了します。macOSは次の手順に進みます。
トグルが見当たらないときは、対象プランのmacOSまたはWindowsで開いているかを確かめ、更新と再起動をやり直します。
- 3
macOSはシステム権限を2つ許可する
Accessibility(クリック・入力・スクロール)とScreen Recording(画面の内容を見る)です。Settings画面に各権限の状態が出ます。未許可のバッジをクリックすると、該当のシステム設定画面が開きます。
両方を許可するまで、トグルは効きません。
権限は3段階のティアで決まる
Claudeが初めてあるアプリを操作しようとすると、セッション内に確認プロンプトが表示されます。Allow for this session(このセッションのみ許可)かDeny(拒否)を選びます。許可はそのセッション中、またはDispatch経由で起動したセッションでは30分間だけ有効です。
プロンプトには、そのアプリでClaudeがどこまで操作できるかも表示されます。操作範囲はアプリのカテゴリーで固定されており、ユーザー側で変更はできません。
アプリのカテゴリーで固定される3つのティア
View only(閲覧のみ)
スクリーンショットで画面を見るだけです。対象はブラウザー、取引プラットフォームです。
Click only(クリックのみ)
クリックとスクロールはできますが、入力とショートカットは使えません。対象はターミナル、IDEです。
Full control(全操作)
クリック・入力・ドラッグ・ショートカットまで使えます。上記以外のアプリ全般が対象です。
ターミナルやFinder(Windowsではエクスプローラー)、システム設定のように影響範囲が広いアプリでは、許可プロンプトに追加の警告が表示され、何を許可しようとしているかが分かるようになっています。Settings > Generalでは、確認なしで拒否するDenied apps(拒否リスト)を事前に登録できます。拒否したアプリを、許可済みのアプリ経由でClaudeが間接的に動かす可能性は残ります。Unhide apps when Claude finishesでは、作業中に隠した他のウィンドウを終了時に戻すかどうかを切り替えます。
Claudeはどの順番でツールを選ぶか
Computer Useはアプリを操作する手段の中でもっとも広く使えますが、同時にもっとも遅い手段です。Claudeは常により正確で速いツールを先に試し、Computer Useは最後の手段として使います。
| 状況 | 優先して使うツール | Computer Useを使う場面 |
|---|---|---|
| そのサービス用のコネクターがある | 優先して使うツールコネクター | Computer Useを使う場面使わない |
| シェルコマンドで完結する作業 | 優先して使うツールBashツール | Computer Useを使う場面使わない |
| ブラウザー操作が必要でClaude in Chromeを設定済み | 優先して使うツールClaude in Chrome | Computer Useを使う場面使わない |
| iOSアプリの実行・テスト | 優先して使うツールiOSシミュレーターペイン(画面操作なし) | Computer Useを使う場面使わない |
| 上記のいずれにも当てはまらない | 優先して使うツール— | Computer Useを使う場面画面操作しか手段がないネイティブアプリ・ハードウェアの管理パネル・API非公開のツール |
この優先順位は、アプリごとの操作ティアとも噛み合っています。ブラウザーはView onlyに、ターミナルとIDEはClick onlyに固定されているため、Computer Useが有効な状態でも、Claudeはブラウザー操作にはClaude in Chromeへ、シェル操作にはBashツールへ自然と誘導される設計です。ブラウザー操作の代替手段はClaude Chrome拡張機能でできることにまとめています。CodeタブのBrowserペイン自体も外部サイトのクリック・入力までカバーする内蔵ブラウザーで、Computer UseのView onlyティアとは別の手段です。詳しくはClaude Code Desktopの内蔵ブラウザーで外部サイトを操作するで扱っています。
CoworkのComputer Useとの関係
Claude Coworkにも同じComputer Useがあります。公式ヘルプはCoworkとClaude Codeを同じ機能として扱い、どちらもDesktopアプリ(macOS・Windows)で使えると説明しています。どちらもあなたが今使っている実機のアプリやファイルを操作します。
Coworkで隔離VM(仮想マシン)に入るのはコード実行です。画面操作はVMの外、つまり実機側で動きます。
安全性の設計もここに関わります。サンドボックス化されたBashツールとは異なり、Computer Useは実機上で、承認した範囲すべてにアクセスして動きます。Claudeは各アクションを確認し、画面上の内容から疑わしいプロンプトインジェクションの兆候があれば警告しますが、信頼の境界線はサンドボックス実行とは別物だと考えておく必要があります。Coworkでの画面操作とVMサンドボックスの役割分担はClaude CoworkのComputer Use・VMサンドボックスで仕組みごと解説しています。
画面操作の最中にClaudeは何をしているか
Computer Useを有効にしたあとの挙動は、CLI版のドキュメントに詳しく書かれています。同じ機能をCLIからも使えるため、仕組みの理解には役立ちます。ただしDesktopの画面でも同じ挙動になるかは、ドキュメントからは確認できません。
まず、Claudeが画面を見る方法です。Claudeはスクリーンショットを撮ってから操作を決めます。CLI版ではモデルに送る前に自動で縮小され、16インチのMacBook Proをネイティブのretina解像度で撮ると3456×2234が約1372×887になります。縦横比は保たれ、目標サイズを変える設定はありません。画面上の文字が小さすぎて読み取れないときは、ディスプレイの解像度を下げるのではなく、アプリ側の表示を大きくします。
次に、作業中の画面です。CLI版では、Claudeが画面を操作し始めると承認済みのアプリ以外が隠れ、ターン終了時に自動で元へ戻ります。承認プロンプトには、他のアプリが何個隠れるかも表示されます。ターミナルのウィンドウだけは隠れず、スクリーンショットにも写りません。Claudeが自分の出力を画面越しに読み返すことがなく、プロンプト上の文言がモデルに逆流しません。
中断の仕組みも、誤操作を防ぐ作りになっています。ターンで最初に画面を使うとき、macOSに「Claude is using your computer · press Esc to stop」という通知が出ます。Escは押下そのものがClaudeに渡らず消費されるため、画面上の文章に紛れたプロンプトインジェクションがEscでダイアログを閉じる、といった使い方はできません。
CLIで有効化できないときの確認先
CLIで/mcpにcomputer-useが出てこないときは、次の条件を確認します。
- claude.aiで認証していること。Amazon Bedrock、Google Cloud、Microsoft Foundryのようなサードパーティのプロバイダー経由だけでClaudeを使っている場合は、Computer Useを使えません。別にclaude.aiのアカウントが必要です
- 対話セッションであること。
-pの非対話モードでは使えません /statusでサブスクリプションを確認できること(CLI)
CLI版との違いと、macOSだけの機能
同じ画面操作の仕組みをClaude Code CLIも持っています。Desktopとの違いは次のとおりです。
Computer Useの提供形態
Desktop
Settings > Generalのトグルで有効にします。Denied appsを設定でき、隠したウィンドウを戻すかどうかも選べます。Dispatch経由のセッションでも使えます。
CLI
対話セッションで/mcpを開き、computer-useサーバーを有効にします。Denied appsは未対応で、ウィンドウの復元は常にオンです。-pの非対話モードでは使えません。
CLIではComputer Useを使えるセッションが同時に1つだけです。最初の画面操作でロックを取り、タスクが終わってもセッションを閉じるまで解放されません。2つ目のセッションで使おうとすると、ロックを持つセッションを名指しするエラーで失敗します。ロックを持つセッションが異常終了した場合は、プロセスが動いていないことをClaudeが検出した時点で自動的に解放されます。実行中はEscでいつでも中断でき、ターミナルからはCtrl+Cでも止められます。
macOS 15以降のDesktopでは、許可したアプリのバックグラウンドウィンドウでClaudeが作業し、あなたは別の作業を続けられます。これが既定の動作です。画面を完全に引き継がせたいときは、Settings > Generalで「When Claude requests access to an app」を「Full control」にします。
よくあるつまずき
Settingsにトグルが出てこない
macOSまたはWindowsで、ProまたはMaxプランにサインインしているかをまず確認します。Team・Enterpriseプランではトグルそのものが表示されません。プランの対象範囲はClaude Desktop無料でできることとできないことで他機能とあわせて整理しています。
macOSでトグルをオンにしたのに動かない
AccessibilityとScreen Recordingの両方を許可できているかを確認します。片方だけの許可では機能しません。macOSはScreen Recordingの許可後に、要求元のプロセスの再起動を求めることがあります。CLI版のトラブルシューティングでは、この場合の対処はアプリを完全に終了して新しく起動し直すことです。Desktopでも同じ手順を試す価値があります。
ブラウザーで入力させたいのにクリックしかできない
ブラウザーはView onlyティアに固定されているため、フォーム入力やショートカットは仕様上できません。フォーム入力までさせたい場合はComputer Useではなく、Claude in Chromeの利用を検討します。
iOSアプリのテストにもComputer Useは要るか
不要です。iOSシミュレーターペインは画面操作なしで自動的に開くため、iOS開発だけが目的ならComputer Useをオンにする理由はありません。
まとめ
Computer Useは、コネクターにもシェルにもClaude in Chromeにも任せられない作業のための最終手段です。有効にしたあとの操作範囲はアプリのカテゴリーで決まるので、想定より動かないときは、そのアプリのティアを最初に疑います。Desktopアプリ全体の3タブ構成やCLIとの使い分けはClaude Code Desktopとはにあります。