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Claude Code Desktopとは — CLI・Web版との使い分け方

Claude Code Desktopとは — CLI・Web版との使い分け方

Claude CodeのDesktopアプリ・CLI・Web版は同じエンジンで動きますが、できることが面ごとに違います。公式の機能比較を基に使い分け方が分かります。

Claude Codeは同じエンジンを、Desktopアプリ・CLI(ターミナル)・Web版という3つの主要な面から動かせます。どれを選んでも編集の能力自体は変わりませんが、できることの範囲は面ごとに明確に違います。並列セッションの管理やビジュアルなdiffレビューはDesktopの独壇場、スクリプト化やサードパーティープロバイダーはCLI専用、オフラインでも進むクラウド実行はWeb版だけの強みです。

Claude Codeには3つの主要な実行面がある

Claude Codeを起動する場所は、ターミナルのCLIだけではありません。デスクトップアプリの「Code」タブ、ブラウザーで開くWeb版(claude.ai/code)、そしてVS Code / JetBrainsの拡張機能まで、複数の入口があります。いずれも裏側で動くのは同じAIエンジンで、変わるのは操作画面と実行環境です。Claude Code自体の全体像を先に押さえておくと、各面の違いがより理解しやすくなります。

コードの実行場所主な用途
CLIコードの実行場所自分のマシン主な用途スクリプト化・自動化・リモートサーバー作業
Desktopコードの実行場所自分のマシン、またはクラウド主な用途並列セッション管理・ビジュアルレビュー・設定済み環境
Web版コードの実行場所Anthropicのクラウド仮想マシン主な用途長時間タスク・オフラインでも進む処理

Web版とモバイルアプリの詳しい始め方はClaude Code Web版とはで個別に扱っています。

DesktopとCLIの機能比較

DesktopアプリはCLIと同じ設定ファイルを読み込みます。CLAUDE.md.mcp.jsonで構成したMCPサーバー・Hooks・Skills・settings.jsonの権限ルールは両方で共有され、モデルの選択肢も同じです。違いが出るのは、操作方法とスクリプト対応の有無です。

項目CLIDesktop
権限モードCLIdontAskを含む全モードDesktopManual / Accept edits / Plan / Auto、Bypass permissionsは設定で有効化
サードパーティープロバイダーCLIBedrock / Google CloudのAgent Platform / Microsoft FoundryDesktopAnthropic API既定(ゲートウェイ経由orエンタープライズ構成で3P対応)
セッション隔離CLI--worktreeフラグDesktop自動でGit worktreeを作成
複数セッションCLI別々のターミナルを開くDesktopサイドバーのタブで管理
定期実行CLIcronジョブ・CIパイプラインDesktopScheduled tasks(スケジュール機能)
Computer useCLI/mcp経由でmacOSのみ有効化DesktopmacOS・Windowsでアプリ/画面操作に対応
iOSシミュレーターCLIComputer use経由で操作Desktop専用ペインが自動で開く
Dispatch連携CLI非対応Desktopスマホからのタスク送信に対応
スクリプト・自動化CLI--print・Agent SDKDesktop非対応(対話専用)

Desktopアプリでできること — CLIにはない機能

Desktopアプリの価値は、複数のセッションを1つの画面で並行管理できる点に集中しています。新しいセッションボタンやCmd+N(WindowsはCtrl+N)で並列タスクを開始でき、Gitリポジトリでは各セッションが独立したworktreeを自動で持つため、変更がコミットされるまで他のセッションに影響しません。

作業中に本筋から逸れずに疑問を解消したいときは、サイドチャット(Cmd+;または/btw)が使えます。メインの会話履歴を汚さずに、セッションの文脈だけを使って質問できる機能です。

視覚面での強みも大きく、Claudeが変更したファイルの差分をペインで確認し、行ごとにインラインコメントを残して修正を依頼できます。フロントエンドのアプリならブラウザーペインでプレビューを開き、Claude自身がスクリーンショットを撮ってDOMを検査し、UIの不具合を自己検証する動きも組み込まれています。プルリクエストを作成した後は、CIの状況をペイン内で監視できます。

macOSとWindowsでは、Claudeにアプリやスマホ画面の操作を任せるComputer useも使えます。iOSアプリの開発では専用のシミュレーターペインが自動で開き、実機に近い動作確認をその場で行えます。外出先からタスクを送りたい場合は、Cowork内のDispatchからスマホ経由でDesktopセッションを起動でき、完了時にはプッシュ通知が届きます。

CLIでしかできないこと

CLIの最大の強みは、対話を挟まずに動かせることです。--printフラグでの非対話実行やAgent SDKによるプログラム的な呼び出しは、Desktopには用意されていません。CI(継続的インテグレーション)パイプラインやcronジョブに組み込みたい場合、選択肢は事実上CLIだけです。

サードパーティープロバイダーの対応範囲もCLIが最も広く、Amazon Bedrock・Google CloudのAgent Platform・Microsoft Foundryをネイティブに使えます。DesktopはAnthropicのAPIに既定で接続し、それ以外の経路にはゲートウェイ設定やエンタープライズ向けの別構成が必要です。

チームで役割分担しながら1つのタスクを進める「Agent Teams」機能も、CLI専用です。Desktopで複数の処理を組み合わせたい場合は、1セッション内で完結する「dynamic workflows」や、セッション間でClaudeにメッセージを送らせる仕組みで代替する形になります。

Web版が向く場面

Web版はAnthropicが管理するクラウド仮想マシンでコードを実行する形態で、ブラウザーを閉じてもタスクが動き続けます。GitHubリポジトリのcloneからブランチのpush、プルリクエスト作成までをクラウド側で完結させるため、ローカルにリポジトリをcloneしていないPCや、スペック不足のマシンからでも重い処理を任せられます。現時点ではリサーチプレビューという位置づけで提供されています。

ただし、ローカルの~/.claude/CLAUDE.mdclaude mcp addで個別に追加したMCPサーバーは引き継がれません。リポジトリにコミットされた設定だけがクラウドセッションに反映される仕組みのため、Web版でも使いたい設定は事前にリポジトリへコミットしておく必要があります。この制約と始め方の詳細はClaude Code Web版とはにまとめてあります。GitHub連携のセットアップは/web-setupで完結し、既存のghトークンを流用できます。

使い分け早見表

やりたいこと向く面理由
複数タスクを画面で見ながら並行して進めたい向く面Desktop理由サイドバーのタブとGit worktree隔離が標準機能
CIやcronに組み込んで自動実行したい向く面CLI理由--print・Agent SDKが対応、Desktopは対話専用
ローカルにcloneしていないリポジトリを直したい向く面Web版理由クラウドVM上でclone・実行・PR作成まで完結
フロントエンドの見た目を確認しながら進めたい向く面Desktop理由ブラウザーペインでプレビューとDOM検証が自動化されている
Bedrock / Vertex AI経由で運用したい向く面CLI理由サードパーティープロバイダーにネイティブ対応
外出先からタスクを投げて完了通知を受けたい向く面Web版・Desktop(Dispatch)理由クラウド実行とスマホ連携が両方に用意されている

CLIセッションをDesktopに移す

ターミナルで進めたセッションをそのままDesktopに引き継ぎたい場合は、CLI内で次のコマンドを実行します。

/desktop

Claudeがセッションを保存し、Desktopアプリで開いた上でCLI側を終了します。macOSとx64 Windowsで使え、claude.aiのサブスクリプション認証が前提です。APIキー認証やAmazon Bedrock・Google CloudのAgent Platform・Microsoft Foundry経由の認証では使えません。逆にCLIとWeb版を行き来する--remote / --teleportの詳しい手順はClaude Code teleportの使い方を参照してください。

設定ファイルの共有が、面を乗り換えるコストを消している

3つの面を並べて見えてくるのは、Claude Codeが「1つの正解の使い方」を決めていないという点です。スクリプトに組み込みたい人はCLIの高い自由度をそのまま使え、複数タスクを見ながら進めたい人はDesktopの可視化に頼れます。設定ファイルを共有する設計にしたことで、どの面から始めても後から別の面へ乗り換えるコストが小さく抑えられています。

この設計は、「エージェントの能力」と「エージェントの見せ方」を意図的に切り離した結果です。能力側(モデル・拡張機構・設定)は面をまたいで共通化し、見せ方側(対話専用のGUIか、スクリプト可能なCLIか)だけを利用シーンに合わせて変えています。分離が保たれる限り、どの面から始めても後で困ることはなさそうです。

よくある質問

DesktopとCLIを同じプロジェクトで同時に使えますか

使えます。両方とも同じマシン上で動かせ、それぞれが独立したセッション履歴を持ちます。CLAUDE.mdなどの設定ファイルは共有されるため、片方で決めた規約はもう片方でも反映されます。

Web版のセッションをローカルに引き継げますか

--teleportコマンドで引き継げます。対話的なセッションピッカーから選んだクラウドセッションのブランチをfetch・checkoutし、会話履歴ごとターミナルに読み込みます。ただしこの引き継ぎは一方向で、進行中のローカルセッションをWeb版に送ることはできません(新規クラウドセッションの作成には--remoteを使います)。

DesktopアプリでBedrockやVertex AIを使えますか

既定では使えず、AnthropicのAPIに接続します。エンタープライズ向けの構成でGoogle CloudのAgent Platformに対応する経路や、ゲートウェイ経由でBedrock・Microsoft Foundryに接続する経路が別途用意されています。個人利用でこれらのプロバイダーを使いたい場合はCLIかVS Code拡張が現実的です。

Desktopにタブ補完のような機能はありますか

ありません。Desktopは会話形式のプロンプトと明示的なコード変更が基本操作で、エディターのインライン自動補完は提供されていません。タイプ中に提案が出るような軽い補完体験が目的の場合は、別のツールの方が向いています。

3つの面でプランや料金は変わりますか

面によって料金体系が分かれているわけではありません。Claude Codeはどの面で使ってもClaudeのサブスクリプション(Pro / Max / Team / Enterprise)に同梱される形で、追加のライセンス購入は不要です。ただしWeb版はリサーチプレビューとしてPro・Max・Teamに提供されるなど、面ごとに利用条件の細部が異なる点には注意が必要です。

まとめ

Claude CodeのDesktop・CLI・Web版は、同じエンジンを異なる面から動かす関係にあります。並列セッションの可視化とビジュアルレビューを重視するならDesktop、スクリプト化やサードパーティープロバイダーが必要ならCLI、ローカル環境を用意せず重い処理をクラウドに任せたいならWeb版が噛み合います。設定ファイルが共有される設計のおかげで、まず1つの面で始めて、必要に応じて別の面へ広げるという進め方も無理なく選べます。

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