Claude Codeプラン別機能差一覧 — Pro/Max/Team/Enterpriseでできないこと
Claude CodeはPro・Max・Team・Enterpriseで使える機能が変わります。料金ではなく機能の有無に絞り、上位プランで増える機能と、上位プランでも使えない機能を一覧にしました。
比較する4つのプラン
Claude CodeはclaudeアカウントのプランがPro・Max・Team・Enterpriseのどれかによって、使える機能そのものが変わります。軸になるのは料金ではなく機能の有無です。上位プランを選んでも使えない機能があり、逆にProやMaxのほうが強い機能もあります。プランごとの料金や条件はClaude Codeの料金プランにまとめています。
この記事はAmazon Bedrock・Google CloudのAgent Platform・Microsoft Foundry経由やAnthropic Consoleのキー認証には当てはまりません。これらのプロバイダーとの機能差はBedrock/Vertex/FoundryでClaude Codeが使えない機能一覧で扱っています。ここではclaude.aiアカウントでサインインした場合に絞り、プラン間の違いだけを見ます。料金・人数条件・シート単価はClaude TeamとClaude Enterpriseの各記事にまとめてあるため、本記事では扱いません。
料金比較の記事は「いくら払うか」を軸に4プランを並べますが、この記事は「何が使えて何が使えないか」だけを軸にします。上位プランに上げれば機能が単調に増えるわけではない、という点が本稿の主眼です。
評価軸 — 個人機能と管理機能を分けて見る
プラン別の機能差は2種類に分かれます。ひとつは個人の作業を広げる機能(Web版・Routines・Computer useなど)、もうひとつは組織のガバナンスを支える管理機能(SSO・SCIM・監査API・Zero Data Retentionなど)です。前者はProやMaxでもかなりの部分が使え、後者はTeamとEnterpriseでしか出てきません。
もう一つ見落としやすいのが「Admin-enabled」という第3の状態です。単純な✓・✗の二択ではなく、機能自体は提供されているのに組織の管理者が有効化するまでメンバーが使えない、という状態がTeamとEnterpriseにはいくつも存在します。Remote Control・Channels・Artifacts(Enterpriseのみ)がこれにあたり、「プランで使えないのか、管理者が有効化していないだけなのか」を区別しないと、原因の切り分けを誤ります。
プラン別機能比較表
公式の提供状況表をもとに、Claude Codeの主要機能をプラン別に並べました。「Admin-enabled」は組織の管理者が有効化するまでオフになっている機能です。
| 機能 | Pro | Max | Team | Enterprise |
|---|---|---|---|---|
| Claude Code on the web | Pro✓ | Max✓ | Team✓ | Enterprise✓(プレミアムシート等が必要) |
| Routines | Pro✓ | Max✓ | Team✓ | Enterprise✓ |
| Remote Control | Pro✓ | Max✓ | TeamAdmin-enabled | EnterpriseAdmin-enabled |
| Channels | Pro✓ | Max✓ | TeamAdmin-enabled | EnterpriseAdmin-enabled |
| Computer use | Pro✓ | Max✓ | Team✗ | Enterprise✗ |
| Dispatch(Desktop) | Pro✓ | Max✓ | Team✗ | Enterprise✗ |
| Code Review | Pro✗ | Max✗ | Team✓ | Enterprise✓ |
| Artifacts | Pro✓ | Max✓ | Team✓ | EnterpriseAdmin-enabled |
| Analytics dashboard | Pro✗ | Max✗ | Team✓ | Enterprise✓ |
| Enterprise Analytics API | Pro✗ | Max✗ | Team✗ | Enterprise✓ |
| Server-managed settings | Pro✗ | Max✗ | Team✓ | Enterprise✓ |
| SSO | Pro✗ | Max✗ | Team✓ | Enterprise✓ |
| SCIM | Pro✗ | Max✗ | Team✗ | Enterprise✓ |
| Compliance API | Pro✗ | Max✗ | Team✗ | Enterprise✓ |
| Zero Data Retention | Pro✗ | Max✗ | Team✗ | Enterprise✓(別途申請が必要) |
Claude Code on the webは、Enterpriseではプレミアムシートか「Chat + Claude Code」シートのどちらかを割り当てられているメンバーだけが使えます。標準シートのままだと、Enterpriseでも使えません。Zero Data Retentionも、Enterpriseプランに含まれているわけではなく、対象アカウントに限りAnthropicが個別に有効化する仕組みです。
Pro/Maxのほうが強い機能もある
上位プランほど機能が増えるとは限りません。Computer useとDispatchは、この表の中で唯一「下位プランのほうが使える」機能です。
Computer useは、ClaudeにPCの画面を直接操作させる機能です。ProとMaxでは使えますが、TeamとEnterpriseでは提供されていません。Dispatchも同じ扱いで、個人向けプランだけの機能です。組織向けプランでこの2機能が提供されていないのは、個人アカウントが強い権限で端末を操作する機能を、組織のガバナンス設計とは別枠に置いているためと考えられます。チームでの導入を検討している場合は、この2機能が抜け落ちる点があらかじめの注意点です。
Remote ControlとChannelsも同じ骨格です。ProとMaxでは何もしなくても使えますが、TeamとEnterpriseでは組織の管理者が明示的に有効化するまでオフのままです。個人プランのほうが初期状態での自由度が高く、組織プランは既定で絞ってから管理者が開放する設計になっています。
Team/Enterpriseで増える管理機能
逆に、Team以上でしか出てこない機能は一貫して「組織を管理するための機能」です。
Code Reviewは、TeamとEnterpriseだけの機能です。ここでのCode Reviewはclaude.ai側に統合されたレビュー機能を指し、ProやMaxのプランには提供されていません。コードレビューの実行経路の違いはClaude Codeコードレビューの4つの実行経路で詳しく扱っています。
Analytics dashboardとServer-managed settings、SSOはTeamから使えます。組織のメンバーの利用状況を見る、設定を一元管理する、既存のIDプロバイダーで一括ログインさせる、といったチーム運用の土台になる機能です。
SCIM(自動プロビジョニング)、Compliance API、Enterprise Analytics APIはEnterprise限定です。メンバーの追加・削除をIDプロバイダー側から自動反映したり、監査ログをAPI経由で外部システムに連携したりする、より大規模な組織向けの機能です。SSOだけを設定しても、メンバーの入退社に合わせたアカウントの発行・削除は自動化されません。その部分を担うのがSCIMです。採用や異動のたびに管理者が手作業でメンバーを追加・削除する運用から抜け出したい組織は、SSOとSCIMをセットで検討することになります。
組織向けプランで機能が絞られる理由
Computer useとDispatchがTeam・Enterpriseで使えない一方、SSOやSCIMはProやMaxには存在しません。この非対称は偶然ではなく、プランごとに想定している利用者像の違いを反映したものです。
Pro・Maxは個人が自分のPCで完結させる前提の機能を積み増ししてきました。Computer useもDispatchも、1人のアカウントが自分のデバイスをどこまで自動操作できるかという方向の拡張です。対してTeam・Enterpriseは、複数人が同じ組織のもとで働くことを前提にした管理機能を積み増しています。SSOやSCIM、Compliance APIはどれも「個人の作業を広げる」のではなく「組織としてのガバナンスを効かせる」ための機能です。Computer useのように1人のアカウントが強い権限で画面操作までできる機能は、組織の管理者から見れば統制しづらい領域であり、機能一覧を見る限りTeam・Enterpriseでは対象から外れています。
使い分け早見表
機能面だけで選ぶなら、判断は次の6パターンに収まります。
| こんな使い方をしたい | 向いているプラン | 注意点 |
|---|---|---|
| 個人で画面操作(Computer use)やDispatchも使いたい | 向いているプランPro / Max | 注意点TeamやEnterpriseに上げると逆に使えなくなる |
| チームでCode Reviewを統合的に回したい | 向いているプランTeam以上 | 注意点ProやMaxでは統合Code Reviewが使えない |
| SSOで一括ログインを管理したい | 向いているプランTeam以上 | 注意点Proでは個人アカウントのまま |
| メンバー管理をIDプロバイダーと自動同期したい | 向いているプランEnterprise | 注意点SCIMはEnterprise限定 |
| 監査ログをAPIで外部システムに連携したい | 向いているプランEnterprise | 注意点Compliance APIとEnterprise Analytics APIが必要 |
| Zero Data Retentionで契約したい | 向いているプランEnterprise(要個別申請) | 注意点標準のEnterpriseに含まれるわけではない |
よくある質問
TeamプランにアップグレードするとComputer useも使えるようになりますか
いいえ。Computer useとDispatchはProとMaxだけの機能で、TeamやEnterpriseにアップグレードすると逆に使えなくなります。組織で画面操作の自動化が必要な場合、この制約が導入判断の分かれ目になります。
Remote ControlはTeamプランで使えませんか
使えますが、初期状態ではオフです。TeamとEnterpriseでは組織の管理者がRemote Controlを明示的に有効化するまで、メンバーは利用できません。ProとMaxでは追加設定なしに使えます。
Zero Data RetentionはEnterpriseプランに自動で含まれますか
含まれません。標準のEnterpriseプランには入っておらず、対象アカウントに限りAnthropicへ個別に申請して有効化してもらう仕組みです。
SSOとSCIMは同じプランで使えますか
SSOはTeamとEnterpriseの両方で使えますが、SCIM(自動プロビジョニング)はEnterprise限定です。Teamプランではメンバーの追加・削除を手動で行う必要があります。
ArtifactsはEnterpriseだと使えなくなるのですか
使えなくなるわけではありません。Pro・Max・Teamでは追加設定なしに使えますが、Enterpriseでは組織の管理者が有効化するまでオフになっています。管理者権限のある人が設定を確認すれば、Enterpriseでも問題なく使えます。
Analytics dashboardとEnterprise Analytics APIは何が違いますか
Analytics dashboardはTeamとEnterpriseの両方で見られる、claude.ai上の利用状況の画面です。Enterprise Analytics APIはその数値をAPI経由でプログラムから取得する機能で、Enterprise限定です。ダッシュボードを目で見るだけならTeamで足り、自社の管理システムに数値を取り込みたい場合はEnterpriseが必要になります。
まとめ
Claude Codeのプラン別機能差は、単純な階層構造ではありません。Code Review・SSO・SCIM・Compliance APIのようにTeamやEnterpriseで初めて使える機能がある一方、Computer useとDispatchのようにProとMaxでしか使えない機能もあります。チームへの移行を検討する際は、上位プランで増える管理機能と引き換えに、個人向けの一部機能が失われる点をあわせて確認しておくと、導入後のギャップを避けられます。