Claude Code v2.1.144 — バックグラウンドセッションの/resume対応と、オフライン時の起動ハング解消
Claude Code v2.1.144は、バックグラウンドセッションを/resumeから再開できるようになり、api.anthropic.comにつながらない環境での起動ハングが解消された版です。
このリリースで何ができるようになるか
Claude Code v2.1.144は、バックグラウンドセッションを /resume から再開できるようになり、api.anthropic.com につながらない環境での起動ハングが解消された版です。直前のv2.1.143がバックグラウンドセッションの設定保持を担保した版だったのに対し、本版はそのバックグラウンドセッションを「対話セッションと同じ導線で扱える」方向に進めています。
読者の体験を直接変える主な変更は次の3つです。
- バックグラウンドセッションが
/resumeの対象になります:claude --bgやエージェントビューから開始したセッションが、対話セッションと並んで/resumeの一覧に表示され、bgの印が付きます。バックグラウンドのサブエージェントの完了通知には経過時間(例:「Agent completed · 3h 2m 5s」)が表示されるようになります - オフライン環境やキャプティブポータルでの起動ハングが解消されます:
api.anthropic.comに到達できないとき(キャプティブポータル、ファイアウォール、VPNなど)、起動が最大75秒ハングしていた問題が解消されます。サイドチャネルのAPI呼び出しが15秒でタイムアウトするようになります /modelがセッション単位の変更になります:/modelは現在のセッションのモデルだけを変更するようになり、新規セッションの既定モデルを変えたい場合はモデルピッカーでdを押します
加えて、長時間セッションでターミナル表示が徐々に崩れる問題が次のフレームで自走回復するようになり、ページング対応のMCPサーバから一部のツールしか取得できない問題が解消されるなど、ターミナル描画とMCP連携の安定性まわりの修正が多数含まれます。
あなたの開発フローはどう変わるか
バックグラウンドセッションを後から再開したい場合
claude --bg やエージェントビュー(claude agents)から起動したバックグラウンドセッションは、これまで対話セッションとは別の導線で扱われていました。v2.1.139でエージェントビューが追加され、走行中・確認待ち・完了済みのセッションを一覧できるようになりましたが、/resume の一覧にはバックグラウンドセッションが出てこないため、特定のバックグラウンドセッションを後から手元で再開する導線がわかりにくい状態でした。
本版で、claude --bg やエージェントビューから開始したセッションも /resume の一覧に表示されるようになります。対話セッションと並んで表示され、バックグラウンド由来のものには bg の印が付くため、どれがバックグラウンドセッションかを見分けたうえで再開できます。あわせて、/resume のピッカーがバックグラウンドセッションからフォークしたセッションも表示するようになり、バックグラウンドのサブエージェントの完了通知には「Agent completed · 3h 2m 5s」のような経過時間が表示されます。長時間動かしていたバックグラウンドのサブエージェントが、どれだけ時間をかけて完了したかを通知だけで把握できます。
社内ネットワークやVPN環境でClaude Codeを起動する場合
本版以前は、api.anthropic.com に到達できない環境でClaude Codeを起動すると、起動処理が最大75秒ハングすることがありました。原因は、ホテルや社内ネットワークのキャプティブポータル、ファイアウォール、VPNなどで外部APIがブロックされたとき、サイドチャネルのAPI呼び出し(本処理とは別系統の補助的な通信)が応答を待ち続けてしまう点にありました。
本版で、このサイドチャネルのAPI呼び出しが15秒でタイムアウトするようになり、起動が長時間ハングしなくなります。オフラインで作業を始めたいときや、外部通信が制限された企業ネットワークでClaude Codeを立ち上げるときの待ち時間が短くなります。
セッションごとに別のモデルを使い分けたい場合
本版で /model の挙動が変わります。これまで /model でモデルを変えると、その変更が新規セッションの既定にも影響することがありましたが、本版以降は /model は現在のセッションのモデルだけを変更します。新規セッションの既定モデルを変えたい場合は、モデルピッカーで d を押して既定として設定します。
あわせて、/resume で再開したセッションは、別のセッションの /model の選択を拾わず、自分が使っていたモデルをそのまま保持するようになります。複数のセッションを並行して走らせ、片方はOpus、もう片方はSonnetといった使い分けをしている場合、片方のモデル変更がもう片方や新規セッションに波及しなくなります。モデルピッカーまわりでは、BedrockとVertexのユーザーが /model ピッカーから「Opus (1M context)」を選べなかった問題(v2.1.129からのリグレッション)も解消されます。
長時間セッションでターミナル表示が崩れる場合
長時間のセッションでは、ターミナルに古い文字や壊れた字形が残り、ターミナルのリサイズや再起動でしか直らないことがありました。本版で、この進行性の表示崩れが解消されます。
- ウィンドウのリサイズイベントを取りこぼした後(VS Codeの分割ペインの仕切りをドラッグした場合など)に出るターミナル表示の乱れが、Ctrl+Lを押さなくても次のフレームで自走回復するようになります
- 非常に長いセッションで出ていた進行性の表示崩れ(古い字形・壊れた字形)が解消されます
- VS Codeでのターミナル描画のちらつきが、スピナーのアニメーション色数を減らすことで軽減されます
長時間Claude Codeを起動しっぱなしにする運用や、IDEのターミナル内で使う運用で、表示を直すための手動操作が減ります。
複数のMCPサーバを連携している場合
MCP(Model Context Protocol、外部ツールやデータソースをClaudeから呼び出すための接続規格)まわりでも、ツールが取りこぼされる2つの問題が解消されます。
1つ目は、tools/list のレスポンスをページング(複数ページに分割して返す方式)で返すMCPサーバから、最初の1ページ目のツールしか取得できず、残りのツールが無言で欠落していた問題です。本版で全ページを取得するようになります。
2つ目は、SVGのようにサポート外のMIMEタイプの画像をMCPが返したとき、会話そのものが壊れていた問題です。本版では、サポート外の画像はディスクに保存され、ツール結果からそのファイルを参照する形になり、会話が壊れなくなります。
あわせて、claude mcp list が .mcp.json を解釈できないとき(VS Codeの servers キーを mcpServers の代わりに使っている場合など)、サーバが無いと無言で報告していた問題も解消され、設定エラーが表示されるようになります。
macOSでバックグラウンドジョブを使う場合
macOSで、フルディスクアクセスで保護されたフォルダ配下にプロジェクトがあると、バックグラウンドセッションが「exit 1 before init」でクラッシュする問題がありました。これは直前のv2.1.143で入ったリグレッションで、本版で解消されます。v2.1.143でバックグラウンドジョブが ~/Documents などのファイル読み取りに失敗する問題が修正された流れの続きで、本版はその修正に伴って生じたクラッシュを塞いだ形と読めそうです。
主な変更点
追加・改善
- バックグラウンドセッションが
/resumeの対象に —claude --bgやエージェントビューから開始したセッションが対話セッションと並んで表示され、bgの印が付く - バックグラウンドのサブエージェント完了通知に経過時間を表示 — 「Agent completed · 3h 2m 5s」のような形式
/pluginの閲覧・発見ペインにプラグインの最終更新日を表示/modelがセッション単位の変更に — 新規セッションの既定モデルはモデルピッカーでdを押して設定- 「extra usage」を「usage credits」に改称 —
/extra-usageは/usage-creditsに(旧名も引き続き使える) /resumeで再開したセッションが自分のモデルを保持 — 別セッションの/modelの選択を拾わない- SDK・ヘッドレスのMCP起動を改善 — 事前待機が起動処理と重なるようになり、遅いMCPサーバで最大2秒速くなる
- ストリーム失速からの回復を改善 — 低速な非ストリーミング要求にフォールバックする前に、ストリーミングを1回再試行する
主な修正
api.anthropic.comに到達できないとき(キャプティブポータル、ファイアウォール、VPN)、起動が最大75秒ハングする問題を解消 — サイドチャネルのAPI呼び出しが15秒でタイムアウトするように- ウィンドウのリサイズイベントを取りこぼした後にターミナル出力が乱れる問題を解消 — Ctrl+Lを押さなくても次のフレームで自走回復する
- 非常に長いセッションで出る進行性の表示崩れ(古い字形・壊れた字形)を解消
- VS Codeでのターミナル描画のちらつきを、スピナーのアニメーション色数を減らして軽減
- macOSで、フルディスクアクセス保護フォルダ配下のプロジェクトでバックグラウンドセッションが「exit 1 before init」でクラッシュする問題を解消(v2.1.143のリグレッション)
- 画像拡張子と中身が一致しないファイル(HTMLを.pngで保存した場合など)を読んだときに会話が復旧不能になる問題を解消 — テキストとして扱うようフォールバック
- ページング対応のMCPサーバから1ページ目のツールしか取得できず、残りが無言で欠落する問題を解消
- SVGなどサポート外のMIMEタイプのMCP画像で会話が壊れる問題を解消 — ディスクに保存してツール結果から参照する
claude mcp listが.mcp.jsonを解釈できないときに、サーバ無しと無言で報告する問題を解消 — 設定エラーを表示するようにhead/tailのファイル表示が編集前読み取りチェックを満たすようになり、egrep/fgrep/git grep/git diffの「該当なし」(終了コード1)がコマンド失敗として報告されなくなった- BedrockとVertexのユーザーが
/modelピッカーから「Opus (1M context)」を選べない問題を解消(v2.1.129のリグレッション) forceLoginMethodとforceLoginOrgUUIDを設定したユーザーで、リモートセッションのログインが「Can't access this organization」で失敗する問題を解消- スキルディレクトリ内でビルドを走らせたときにファイルディスクリプタが枯渇する問題を解消 —
.md以外のファイルがスキルの再読み込みを起こさないように - ヘッドレスモードでSkillツールが権限エラーで失敗する問題を解消(v2.1.141のリグレッション)
- Windowsで、アタッチ中のバックグラウンドセッションのスクロール(PgUp/PgDn・マウスホイール・Ctrl+Oのトランスクリプト操作)が効くように
- バックグラウンドサービスが応答しないときに、
claude agentsからのセッション起動やclaude logs <id>がハングする問題を解消 — 10秒でタイムアウトし回復ヒントを表示 - セッションタイトルが、ユーザーの最初のプロンプトではなくプラグインのモニタ出力から生成される問題を解消
v2.1.143とv2.1.144を機能体験で並べると何が違うか
直前のv2.1.143は、プラグインの依存関係チェックが入り、バックグラウンドセッションがアイドル復帰やデタッチを跨いで設定を保持し続けるようにした版でした。本版v2.1.144は、そのバックグラウンドセッションを「対話セッションと同じ /resume の導線で扱える」ようにし、さらにオフライン環境での起動やターミナル描画といった、より広い利用者に効く土台の修正を加えた版です。
| 領域 | v2.1.143 | v2.1.144 |
|---|---|---|
| バックグラウンドセッションの扱い | アイドル復帰・デタッチを跨いで設定を保持 | /resume の一覧に bg 印付きで表示、フォーク元も表示 |
| 起動まわり | 壊れた .credentials.json でのハングを解消 | オフライン・キャプティブポータル時の最大75秒ハングを解消 |
/model | 変更なし | セッション単位の変更に変わり、既定は d で別設定 |
| ターミナル描画 | 変更なし | リサイズ取りこぼし後の乱れが自走回復、長時間セッションの表示崩れを解消 |
| MCP | 変更なし | ページング対応サーバのツール欠落、SVG画像での会話破損を解消 |
| Plugins | 依存関係チェック追加、コンテキストコスト見込み表示 | 閲覧・発見ペインに最終更新日を表示 |
v2.1.143が「バックグラウンドセッションの設定が離席しても消えないことを担保した」のに対し、v2.1.144は「そのバックグラウンドセッションを対話セッションと同じ導線で再開できるようにし、加えてオフライン起動やターミナル描画という日常的な摩擦を削った」と読めそうです。バックグラウンドセッションはv2.1.139のエージェントビュー追加以降、版を追うごとに対話セッションとの差が縮まっており、本版の /resume 対応はその統合をもう一歩進めるものと言えそうです。
運用形態別の影響度早見表
本版の変更が利用形態別にどの程度効くかを示すと、次のとおりです。
| 利用形態 | 判定 | 主な変化 |
|---|---|---|
| バックグラウンドセッションを多用 | 明確な恩恵あり | /resume から bg 印付きで再開でき、完了通知に経過時間が出る |
| 社内ネットワーク・VPN・キャプティブポータルで起動 | 明確な恩恵あり | 起動の最大75秒ハングが解消される |
| 複数セッションでモデルを使い分け | 明確な恩恵あり | /model がセッション単位になり、変更が他へ波及しない |
| 長時間セッションをIDE内で常駐 | 明確な恩恵あり | ターミナル表示の崩れが自走回復し、手動リセットが減る |
| 複数のMCPサーバを連携 | 条件次第 | ページング対応サーバのツール欠落、SVG画像での会話破損が解消 |
| macOSでバックグラウンドジョブを常駐 | 条件次第 | フルディスクアクセス保護フォルダでのクラッシュが解消 |
| ヘッドレス・SDKでMCPを利用 | 条件次第 | MCP起動が最大2秒速くなり、Skillツールの権限エラーが解消 |
| ローカルで単発・短時間の対話のみ | ほぼ影響なし | ターミナル描画やストリーム回復の改善が間接的に効く程度 |
バックグラウンドセッションを多用しているチーム、外部通信が制限された環境で使っているチーム、複数セッションでモデルを使い分けているチームのいずれかに当てはまる場合、本版で日常的な摩擦が取れる方向に動きます。
まとめ
Claude Code v2.1.144は、バックグラウンドセッションを /resume から bg 印付きで再開できるようになり、api.anthropic.com につながらない環境での起動ハングが解消された版です。これに加えて、/model がセッション単位の変更に変わって新規セッションの既定は d キーで別に設定する形になり、長時間セッションのターミナル表示崩れが自走回復し、ページング対応のMCPサーバからツールが取りこぼされる問題が解消されるなど、バックグラウンド運用とターミナル描画、MCP連携の安定性まわりの修正がまとめて入っています。
バックグラウンドセッションを多用しているチーム、社内ネットワークやVPN環境でClaude Codeを起動しているチーム、複数セッションでモデルを使い分けているチームでは、本版で詰まりが取れる方向に動きます。v2.1.143でバックグラウンドセッションの設定保持を担保した流れを、本版で「対話セッションと同じ導線で再開できる」ところまで進めた版と読めそうです。更新は claude update で取得でき、claude --version で 2.1.144 になっていれば本版の変更が反映されています。
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