Claude Code v2.1.179 — 途切れた応答が消えず、WSL2のマウススクロールも復旧
Claude Code v2.1.179は、途中で接続が切れた応答が消えずに残るようになり、WSL2でのマウスホイールスクロールやLinuxのサンドボックス不具合も直した修正中心の版です。誰に効くかを早見表で示します。
Claude Code v2.1.179は、新機能の追加はなく、9件すべてが不具合の修正と改善にあてられた版です。中核は2つあります。途中まで届いていた応答が接続のドロップで生のエラーに化けて消えていた挙動が直り、応答が保持されるようになりました。WSL2(Windowsの上でLinux環境を動かす仕組み)でマウスホイールのスクロールが効かなくなっていた問題も解消されています。本稿では、この版がどの利用形態に効くのかを、WSL2スクロールの版差分タイムラインと利用形態別の早見表で見ていきます。
このリリースで何ができるようになるか
この版で読者がまず把握したい変化は、信頼性に関わる2つです。いずれも新しい機能ではなく、これまで取りこぼしたり壊れたりしていた挙動を期待どおりに戻す修正です。
1つ目は、応答の途中で接続が切れたときの挙動です。これまでは、ストリーミングの途中まで届いていた応答が、接続のドロップで生のエラーに置き換わって丸ごと消えていました。スピナーが「running tool」のまま止まることもありました。本版では、途中まで来た応答がそのまま保持され、スピナーがツール実行の表示で固まることもなくなります。接続が不安定な回線で長い応答を受け取る場面で、書きかけの出力を失わずに済みます。
2つ目は、WSL2でのマウスホイールスクロールの復旧です。Windows TerminalやVS Code上のWSL2で、マウスホイールでのスクロールが効かなくなっていた問題が直りました。キーボードだけで履歴をたどる必要がなくなり、画面をマウスで遡る通常の操作が戻ります。WSL2でClaude Codeを日常的に使うWindows利用者には、操作感を大きく左右する修正です。
あなたの開発フローはどう変わるか
効き方は利用形態でかなり分かれます。接続が不安定な環境で使う人、WSL2でマウスを使う人、Linuxでサンドボックスの読み取り制限をかける人ほど恩恵が大きく、ローカルで安定した回線の対話セッションを単発で回すだけなら体感差は小さめです。
接続が不安定な環境で使っている場合、長い応答の途中で回線が切れても、そこまでの出力が残ります。これまでは、せっかく途中まで来ていた説明やコードが生のエラーに化けて消え、最初から問い直す必要がありました。本版では応答が保持されるため、切れた地点から状況を把握しやすくなります。スピナーが「running tool」で止まったまま進まない、という見かけ上のハングも起きなくなります。
WSL2でマウスを使っている場合、ホイールスクロールが戻ります。これまではスクロールが効かず、長い出力をマウスで遡れないという不便がありました。Windows TerminalとVS Codeのどちらのターミナルでも、通常のマウス操作で履歴をたどれる状態に戻ります。
Linuxでサンドボックスの読み取り制限を使っている場合、セッションが使えなくなる重い不具合が直ります。denyReadやallowReadのグロブ(ファイルのパターン指定)を大きなディレクトリツリーに対して書くと、Bashツールの説明文が巨大にふくれ上がり、セッションそのものが使用不能になっていました。本版でこの問題が解消され、広い範囲に読み取り制限をかける構成でも安定して動きます。該当する環境では、更新の価値が大きい修正です。
サブエージェントを多用している場合、トランスクリプトの表示が直ります。サブエージェントを表示している最中にctrl+oを押しても、そのサブエージェントのトランスクリプトが出てこない問題が解消されました。リモートセッションを使っている場合は、バックグラウンドのタスクがターンとターンの間に「still running」のまま固まって見える問題が直り、プラグインの読み込み性能も改善されています。
利用形態別の影響早見表
自分の使い方でどの程度効くかは、次の早見表で確認できます。全員が一律に急いで更新すべき種類ではなく、利用形態ごとに濃淡があります。
| 利用形態 | 影響度 | 効く理由 |
|---|---|---|
| 接続が不安定な環境で使う | 影響度明確な恩恵あり | 効く理由途切れた応答が消えず保持され、スピナーが固まらない |
| WSL2でマウス操作する | 影響度明確な恩恵あり | 効く理由ホイールスクロールが復旧し、履歴をマウスで遡れる |
| Linuxでサンドボックスの読み取り制限を使う | 影響度明確な恩恵あり | 効く理由グロブでセッションが使用不能になる問題が解消 |
| サブエージェントを多用する | 影響度条件次第 | 効く理由表示中のctrl+oでトランスクリプトが出るようになる |
| リモートセッション利用者 | 影響度条件次第 | 効く理由固まって見えるタスク表示とプラグイン読み込みが改善 |
| ローカル単発の安定回線 | 影響度ほぼ影響なし | 効く理由上記の前提に当てはまらず、体感の変化は小さい |
Linuxで広い範囲に読み取り制限をかけていてセッションが固まっていた人や、WSL2でマウスが効かず困っていた人にとっては、本版で摩擦がはっきり解消する点で「明確な恩恵あり」に寄ります。サブエージェントやリモートセッションまわりは、該当する操作をするときだけ効くため「条件次第」に置いています。
主な変更点
この版は9件すべてが修正・改善です。テーマごとにまとめ、各項目に「誰に効くか」を1行添えます。
信頼性まわりの修正
- ストリーミングの途中で接続がドロップしたとき、途中まで来た応答が生のエラーに置き換わって消える問題と、スピナーが「running tool」で止まる問題を修正(接続が不安定な環境で使う人)。
- WSL2(Windows TerminalとVS Code)でマウスホイールのスクロールが効かなくなっていた問題を修正(WSL2でマウスを使う人)。
- Linuxで、サンドボックスの
denyRead・allowReadのグロブを大きなディレクトリツリーに対して書くと、Bashツールの説明文が巨大化してセッションが使用不能になる問題を修正(サンドボックスの読み取り制限を使う人)。
表示・入力まわりの修正
- ターンの完了直後にフィードバックの調査が走るとき、1桁の返信をセッションの評価として誤って取得していた問題を修正(調査に答える人)。
- ウェルカム画面で複数のプロモのバナーが積み重なっていた問題を修正し、1セッションあたり最大1つに収めました(起動画面を見る人)。
- サブエージェントを表示している最中に
ctrl+oを押しても、サブエージェントのトランスクリプトが表示されない問題を修正(サブエージェントを使う人)。 - プロンプトの入力欄をクリックしても、サブエージェントやフッターのパネルからフォーカスが戻らない問題を修正(パネルを切り替えながら使う人)。
リモートセッションまわりの修正
- リモートセッションのバックグラウンドのタスクが、ターンとターンの間に「still running」のまま固まって見える問題を修正(リモートセッション利用者)。
- リモートセッションでのプラグインの読み込み性能を改善(リモートでプラグインを使う人)。
更新は通常のインストールコマンドで反映されます。バージョンはclaude --versionで確認できます。
npm install -g @anthropic-ai/claude-code
claude --versionWSL2のスクロール復旧は誰の作業を取り戻すか
WSL2でのマウスホイールスクロールの復旧は、Windows環境でClaude Codeを使う人の日常操作を元に戻す修正と読めます。WSL2はWindowsの上でLinux環境を動かす仕組みで、Windows TerminalやVS Codeのターミナルから使う人が多く、マウスでの画面スクロールは履歴を遡る基本操作です。これが効かないあいだは、長い出力をキーボードだけで追う必要がありました。
このスクロール不具合は、v2.1.172以降にWSL2で生じていたものです。番号で1つ前のv2.1.170の時点では正常に動いていました。本版で解消されたことで、v2.1.172以降に不便を感じていたWSL2利用者の操作感が、v2.1.170の頃の状態に戻ります。下表は、WSL2のマウススクロールがどの版でどう推移したかを並べたものです。
| 版 | 公開日 | WSL2マウススクロールの状態 |
|---|---|---|
| v2.1.170 | 公開日2026-06-09 | WSL2マウススクロールの状態正常に動作 |
| v2.1.172 | 公開日2026-06-10 | WSL2マウススクロールの状態この版以降、WSL2でスクロールに不具合 |
| v2.1.179 | 公開日2026-06-16 | WSL2マウススクロールの状態スクロールが復旧 |
v2.1.172はサブエージェントのネスト(入れ子)解禁を中核にした版で、マルチエージェントの組み方を広げる更新でした。そのv2.1.172以降にWSL2のスクロールが効かなくなり、本版で元に戻った、という時系列で読めます。v2.1.172で何が変わったかはClaude Code v2.1.172の変更点にまとめています。
接続ドロップ時に応答が残るのは何を変えるか
接続のドロップで応答が消えなくなった修正は、不安定な回線で使う人の「途中まで来ていたものが丸ごと無駄になる」体験を減らす方向の動きと読めます。これまでは、ストリーミングの途中まで届いていた応答が、接続が切れた瞬間に生のエラーへ置き換わっていました。書きかけの説明やコードがそこで消えるため、回線が戻った後に最初から問い直す必要がありました。
本版では、途中まで来た応答がそのまま保持されます。スピナーが「running tool」で止まったまま進まない、という見かけ上のハングも起きなくなります。切れた地点までの出力が残るため、どこまで進んでいたかを確認してから次の操作を選べます。移動中のテザリングや不安定な社内ネットワークなど、回線が途切れやすい環境で長い応答を受け取る人ほど、この保持が効いてきます。
まとめ
Claude Code v2.1.179は、新機能の追加はなく、9件すべてを不具合の修正と改善にあてた版です。中核は、接続のドロップで途切れた応答が消えなくなったことと、WSL2でのマウスホイールスクロールが復旧したことの2つです。
接続が不安定な環境で使う人、WSL2でマウスを使うWindows利用者、Linuxでサンドボックスの読み取り制限をかけていてセッションが固まっていた人には、本版で摩擦がはっきり解消する点に更新の価値があります。サブエージェントやリモートセッションを使う人も、表示まわりの取りこぼしが減ります。ローカルで安定した回線の対話セッションを単発で回す使い方では体感差は小さいため、手の空いたタイミングでの更新で問題ありません。番号上の直前にあたるv2.1.178(v2.1.177は欠番)の詳細はClaude Code v2.1.178の変更点で確認できます。Claude Code全体の使い方はClaude Code完全ガイドを参照してください。
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