Claude Media
Claudeクラウドサイン連携の設定方法とできること

Claudeクラウドサイン連携の設定方法とできること

クラウドサインに公式のClaude向けコネクタはありません。それでもWeb APIが一般公開されているため、Claude Codeから直接呼び出す形で契約書の作成・送信・状態確認をつなげられます。

Claudeクラウドサイン連携とは — 何ができるか

クラウドサインに公式のClaudeコネクタはありません。Anthropicが一次提供するコネクタはGoogle Drive、Gmail、Google Calendar、GitHub、Slack、Microsoft 365などで、電子契約サービスは含まれていません。一方でクラウドサインは、Standard・Corporate・Business・Enterpriseの各プランでWeb APIを一般公開しています。この公開APIをClaude Codeから直接呼び出す形にすれば、コネクタなしでも契約書の作成・送信・状態確認をClaudeに任せられます

できることは、書類の新規作成、ファイルの添付、送付先(締結当事者)の追加、送信、締結状況の確認、催促、そして締結後の証明書取得までひととおり揃っています。逆に、社内の承認フローや稟議のような、クラウドサインの外側にある業務ルールまでは自動化の対象になりません。あくまでクラウドサインAPIが公開している操作の範囲に限られます。

認証はBearerトークン方式 — まず設定画面でClient IDを発行する

クラウドサインAPIの認証はOAuth 2.0のBearerトークンです。手順は3段階です。

  1. クラウドサインのWeb API設定画面からClient IDを発行する
  2. https://api.cloudsign.jp/tokenにClient IDを渡してアクセストークンを取得する
  3. 以降のリクエストでAuthorization: Bearer {access_token}ヘッダーを付ける
curl -s -X POST "https://api.cloudsign.jp/token" \
  -d "client_id=$CLOUDSIGN_CLIENT_ID" \
  | jq -r '.access_token' > .cloudsign-token

アクセストークンの有効期限は1時間(3,600秒)です。長時間のセッションでClaude Codeに繰り返し呼び出させる場合は、期限切れ時に再取得する処理を挟む前提で組み立てます。API全体のレート制限はアクセストークンごとに毎分800リクエストで、通常の契約書運用であればまず上限に触れることはありません。

Claude Codeから呼び出す — まずはBashで直接叩く

MCPサーバーを用意しなくても、Claude CodeはBashツールから直接curlを実行できます。1回きりの操作や、確認しながら進めたい作業ではこちらのほうが手早く済みます。

# 契約状況を一覧取得(下書き・送信済みなどを含む)
curl -s "https://api.cloudsign.jp/documents?page=1" \
  -H "Authorization: Bearer $(cat .cloudsign-token)" \
  | jq '.documents[] | {id, title}'

GET /documentsは、APIを実行したユーザーが関係者に含まれる書類だけを返します。1ページあたり最大100件で、pageパラメータでページを送ります。取得したJSONをそのままClaude Codeに渡せば「まだ締結されていない契約書だけ一覧にして」のような依頼にも対応できます。

主要エンドポイント早見表

エンドポイント操作
POST /documents操作契約書(下書き)を新規作成
GET /documents操作書類の一覧取得
POST /documents/{documentID}操作送信(下書き時)/ 催促(送信済み時)
PUT /documents/{documentID}/decline操作送付の取り消し
POST /documents/{documentID}/files操作ファイルの追加
POST /documents/{documentID}/participants操作締結当事者の追加
GET /documents/{documentID}/certificate操作締結後の証明書取得

常設のツールにするなら — MCPサーバーとして自作する

都度Bashで叩く方法は手軽な反面、毎回トークンの受け渡しやエンドポイントの組み立てをClaudeに説明し直す手間があります。頻繁に使うなら、認証とAPI呼び出しをまとめた小さなMCPサーバーを自作し、claude mcp addで登録するほうが安定します。

claude mcp add --env CLOUDSIGN_CLIENT_ID=your-client-id \
  --transport stdio cloudsign -- node ./cloudsign-mcp-server.js

「使いたいMCPサーバーが無ければ、公開されているWeb APIを自分でラップして作る」というやり方自体は、AnthropicのConnectorsディレクトリでも自作の第三者コネクタとして正式に案内されている進め方です。クラウドサインのように公式コネクタが無いサービスでは、この自作ルートが現実的な選択肢になります。サーバー実装の具体的な手順はMCPサーバー自作ガイド、のスコープやスキーマはClaude Code MCP設定ガイドを参照してください。

チームで共有するツールにする場合は、ローカルのstdioサーバーのままでは自分の端末上でしか動きません。他のメンバーも同じ連携を使えるようにしたいなら、サーバーを常時稼働のリモートホストに置き、--transport httpで登録し直す構成に変える必要があります。個人での検証段階ではローカルのstdioサーバーで十分ですが、展開範囲を広げる前提でアーキテクチャを見直す点は覚えておきます。

契約書データを扱う前提でスコープを絞る

契約書は会社にとって機密性の高い情報です。クラウドサインのアクセストークンは、発行したユーザーが関係者に含まれる書類にしかアクセスできない設計になっていますが、MCPサーバーやスクリプトにそのトークンを渡す以上、Claudeに読み書きさせる操作の範囲は用途に応じて絞り込む設計が安全です。

たとえば状況確認だけが目的なら、POST /documentsPUT /documents/{documentID}/declineのような書き込み系エンドポイントはMCPサーバー側に実装しない、あるいはツールとして公開しない選択肢もあります。MCPセキュリティガイドで触れているような「サーバーごとに許可する操作を絞る」考え方は、契約書という機密データを扱うこの連携でも同じように当てはまります。読み取り専用から始め、送信や催促のような実際に外部へ影響する操作は、運用に慣れてから段階的に加えていくやり方が手戻りを減らします。

よくあるつまずき

  • Enterpriseプランで/me/team_documentsを呼んで失敗する: この2つのエンドポイントはEnterpriseプランでは利用できません。プランによって呼べるエンドポイントが変わる点を先に確認します
  • アクセストークンをそのままリポジトリにコミットする: トークンは1時間で失効するとはいえ、.mcp.jsonや設定ファイルに平文で残すのは避け、環境変数か.gitignore済みのファイルで扱います
  • 送信前にファイル添付や締結当事者の登録を忘れる: POST /documentsで作成した時点では空の下書きです。ファイルと締結当事者を追加してから送信のエンドポイントを呼ぶ順序を守ります
  • リクエストのエンコーディングを気にしない: APIはUTF-8を前提としています。日本語を含むタイトルやメタデータを送るときは、送信側のエンコーディングを確認します
  • 1時間の有効期限を前提に組んでいない: 長めのセッションでClaude Codeに何度もAPIを呼ばせていると、途中でトークンが切れて認証エラーになることがあります。再取得のスクリプトを最初から組み込んでおくと、作業の途中で止まらずに済みます

まとめ

クラウドサインとClaudeをつなぐのに、公式コネクタを待つ必要はありません。Web APIとBearerトークン認証はすでに一般公開されているため、Claude CodeのBashツールから直接叩くか、繰り返し使うなら小さなMCPサーバーに包んでclaude mcp addで登録するかのどちらかで導入できます。契約状況の確認や催促を業務として繰り返すなら、クラウドサインの契約状況をClaudeで確認・催促する手順で具体的なワークフローに落とし込んでいます。

よくある質問

クラウドサインの無料お試しプランでもAPIは使えますか

Web APIが利用できるのはStandard・Corporate・Business・Enterpriseの各プランです。契約プランでAPI機能が有効になっているかは、クラウドサインの管理画面で確認します。

アクセストークンが1時間で切れるのは不便ではないですか

長時間の対話セッションでは再取得の一手間が必要になりますが、Bashから叩く運用であれば都度curlで取得し直すスクリプトを挟めば実用上の支障はほとんどありません。MCPサーバー側で実装する場合も、呼び出し前に有効期限を確認して切れていれば自動で再取得する処理を入れておけば、利用者側で意識する場面はほぼ無くなります。

契約書の締結(サイン)自体もClaudeにやらせられますか

APIが公開しているのは書類の作成・送信・状態確認・証明書取得といった操作までです。相手方の締結行為そのものはクラウドサイン側の画面で行われるため、Claude側から代行することはできません。社内の決裁者が確認・押印に相当する操作を行う部分は、あくまで人が担う工程として残ります。

Web APIのドキュメントより詳しい仕様はどこで確認できますか

各操作のリクエスト・レスポンスの詳細仕様は、クラウドサインが公開しているSwagger形式のWeb API仕様書に載っています。エンドポイントの挙動を実装に落とし込む段階では、そちらも合わせて確認します。

一度作ったMCPサーバーは他のツールでも使い回せますか

stdio方式のMCPサーバーはMCPプロトコルに準拠しているため、Claude Code以外のMCP対応クライアントからも接続できます。クラウドサイン専用に作り込むのではなく、認証と主要エンドポイントの呼び出しをツールとして切り出しておけば、将来的に別のクライアントへ載せ替えるときの手間も小さくなります。

この記事を共有:XはてブLinkedIn