Claude Trello連携でボードとカードを操作する設定手順
Trello MCPはAtlassianが公開する公式のリモートMCPサーバーです。claude.aiとClaude Codeそれぞれの接続手順、できること、権限と詰まりどころの切り分けを扱います。
Claude Trello連携とは
Trello MCPはAtlassianが公開する公式のリモートMCPサーバーです。リポジトリの説明は「a cloud-hosted bridge that gives your AI tools secure, real-time access to your Trello content」です。Trelloのボード・リスト・カード・チェックリストへ、AIが直接アクセスするための橋渡し役にあたります。
対応クライアントとして、ChatGPT・Claude・Cursor・Visual Studio Code・Google Gemini CLIが挙がっています。Claudeではclaude.aiのディレクトリから追加できるほか、Claude Codeからも接続できます。
Gmailなどを先に連携済みなら、Claude Connectorsの全体像の考え方がそのまま使えます。Trello固有の話は、1接続につきワークスペース1つという制約と、権限の付け方に集まっています。
どの接続口から始めるか
接続口は2つあります。claude.aiのコネクタとして追加するか、Claude Codeに claude mcp add で登録するかです。どちらもTrello MCPにつながります。手動で登録するURLは https://mcp.trello.com/v1 です。ディレクトリのコネクタはClaude Codeと同じMCPの仕組みで動くため、掲載されているリモートサーバーは claude mcp add でも登録できます。選ぶ基準は「どこでTrelloを触りたいか」だけです。
使う場面で選ぶ
claude.ai
日次の進捗確認や、タスクの棚卸しのように、会話の中でカードを読み書きしたい場面向けです。Web・デスクトップ・モバイルから同じコネクタを使えます。Team・Enterpriseでは、Ownerが組織側に登録しておけば、メンバーは自分の画面から接続するだけで済みます。
Claude Code
リポジトリの作業をしながらカードを更新したい場面向けです。コミットの内容に合わせてカードを動かす、といった開発フローにも組み込めます。claude.aiのアカウントでログインしていれば、claude.aiで追加したコネクタがClaude Codeの一覧にも並びます。
迷うなら、最初はclaude.aiで読み取りだけ試す進め方があります。どちらを選んでも、接続時に選んだワークスペースが同じなら、触れるカードの範囲は変わりません。
claude.aiから接続する
ディレクトリに載っているので、Trello MCPのリスティングページから追加するのが近道です。ディレクトリを使わず手で追加する場合は、カスタムコネクタの画面を使います。個人のPro・Maxプランでの手順は次のとおりです。Freeプランでもカスタムコネクタを1つまで追加できます。
個人プラン(Pro・Max)でカスタムコネクタを追加する
- 1
コネクタの画面を開く
「Customize」→「Connectors」を開きます。
- 2
追加を始める
「+ Add」から「Add custom connector」を選びます。
- 3
名前とURLを入れる
名前は、コネクタ一覧に表示される名前になります。リモートMCPサーバーのURLには
https://mcp.trello.com/v1を入力して「Continue」です。 - 4
認証設定を確かめて追加する
Claudeが検出した認証設定が表示されます。必要なら変更し、「Continue」と「Add」で確定します。TrelloはOAuth 2.0で接続するので、「No sign in」は選びません。リクエストヘッダーの追加も要りません。
- 5
会話で有効にする
会話画面の「+」ボタンから「Connectors」を開き、Trelloのトグルを有効にします。
接続の途中でTrello側の同意画面が開き、ワークスペースを1つ選んで、許可する権限を決めます。この画面の中身は後半の「権限」の節で扱います。
Team・Enterpriseでは手順が分かれます。先に「Organization settings」→「Connectors」で組織にこのURLを登録します。追加できるのは、TeamではOwnerとPrimary Ownerです。Enterpriseではこの2つに加え、ライブラリの管理権限を含むカスタムロールの持ち主も追加できます。メンバーは「Customize」→「Connectors」でそのコネクタを見つけ、「Connect」を押して認証します。一覧では通常「Custom」ラベルが付きます。ただしディレクトリ掲載サービスと同じドメインのURLは、そのサービス名とロゴで表示されます。Trelloの場合もTrelloの表示になることがありますが、中身は組織が登録したURLに接続するカスタムコネクタのままです。
登録した内容を直したくなったときは、既存のコネクタを編集することはできません。サポート記事によると、いったん削除してから、新しい内容で入れ直す手順になっています。URLの誤りに後から気づいた場合も同じです。
Claude Codeから接続する
Claude Codeでは、CLIのコマンドを1本実行します。
claude mcp add --transport http trello https://mcp.trello.com/v1claude mcp add は、成功すると Added ... の行を出して終わります。この時点では、まだTrelloへのサインインは済んでいません。Claude Codeを起動して /mcp を開き、trelloのサーバーを選んで、OAuthのサインインを進めます。非対話モード(claude -p など)ではこの画面が使えません。サインインは、対話セッションの /mcp か claude mcp login <name> で済ませます。
接続状態は、claude mcp get trello で見られます。claude mcp list は、各サーバーに状態を付けて並べます。✔ Connected・! Needs authentication・✘ Failed to connect などです。サインインが済んでいなければ、! Needs authentication が出ます。
実機で見たコマンドの形(v2.1.286)
v2.1.286で claude mcp add --help を実行すると、使い方に次の例が載っています。HTTP型のリモートサーバーを足す形が、そのままTrelloにも当てはまります。
Usage: claude mcp add [options] <name> <commandOrUrl> [args...]
# Add HTTP server:
claude mcp add --transport http sentry https://mcp.sentry.dev/mcp
Options:
--callback-port <port> Fixed port for OAuth callback (for servers
requiring pre-registered redirect URIs)
-s, --scope <scope> Configuration scope (local, user, or project)
(default: "local")
-t, --transport <transport> Transport type (stdio, sse, http). Defaults to
stdio if not specified.見落としやすいのは、--transport を省くと既定が stdio になる点です。リモートのTrelloには --transport http を付けます。
もう1つは --scope です。既定は local で、登録したプロジェクトの中だけで使えます。どのプロジェクトでもTrelloを使うつもりなら、--scope user を付ける選択肢があります。project という選択肢もあります。
claude.aiに同じコネクタを追加済みで、Claude Codeにもclaude.aiのアカウントでログインしているなら、あえて claude mcp add をしなくてもよい場合があります。claude.aiで追加したコネクタは、Claude Codeの /mcp に、claude.ai由来の印付きで並ぶ仕組みです。この場合の認証はclaude.ai側で済ませます。ただしclaude.aiのコネクタが読み込まれるのは、claude.aiのサブスクリプションでログインしているときだけです。ANTHROPIC_API_KEY や ANTHROPIC_AUTH_TOKEN、apiKeyHelper が有効だと、以前に /login していても読み込まれません。出てこないときは /status で認証方法を確かめます。
Trello用のagent skillを足す
リポジトリは trello-use というagent skillも配布しています。ツールが求めるARI形式のID、日時をUTCで扱う点、Inboxとボードの使い分け、作成の順序といった、間違えやすい点をあらかじめ読ませる目的です。入れておくと、IDの形式違いや時刻のずれによるエラーを避けやすくなります。
npx skills install atlassian/trello-mcp-server全プロジェクトで使いたいときは、末尾に -g を付けます。このCLIは、使っているエージェント(Claude Codeなど)を検出し、skillを置く場所を判断します。
接続後にできること
公開されているカテゴリは9つです。
| カテゴリ | 操作 |
|---|---|
| Member | 操作プロフィールと既定設定の確認 |
| Workspaces | 操作ワークスペース情報の確認 |
| Boards | 操作ボードの閲覧・作成、ラベルの確認 |
| Lists | 操作リストの閲覧・移動 |
| Cards | 操作カードの閲覧・作成・更新・移動・アーカイブ・完了マーク、ラベルの付け外し |
| Checklists | 操作チェックリストの閲覧・作成・更新、項目の追加・更新 |
| Search | 操作キーワードでのカード・ボード検索 |
| Planner | 操作カレンダー予定の閲覧、フォーカスタイムの作成、カードとの紐づけ |
| Inbox | 操作Inboxカードの閲覧・作成・更新・アーカイブ |
Plannerは、GoogleまたはOutlookのカレンダーを連携して予定を読む機能です。フォーカスタイムの作成にはTrello PremiumかEnterpriseが必要です。カレンダーの予定を読む機能は、それより広いプランで使えます。
リポジトリには、頼み方の例も載っています。「今週が期限の自分のカードは」「期限切れのカードを全ボードから出して」「この3つのボードを1つにまとめたい」といった、複数のボードにまたがる依頼が目立ちます。Inboxの中身を対応するボードへ移す、という依頼も例に入っています。
まだ対応していない操作は、リポジトリの「More capabilities coming soon」の表にあります。コメントの閲覧・追加・編集、添付ファイル、カスタムフィールド、ラベルの作成・更新、ボード名や公開範囲の編集、ボードのアーカイブ、カードのコピー、メンバーの管理、操作履歴の閲覧、Plannerでの特定カードに紐づく予定の閲覧がその対象です。複数ワークスペースの選択も同じ表に並んでいます。
つまり、カードを動かす・チェックリストを進める・探す、といった日々の更新は任せられます。コメントを残す使い方や添付の取り込みは、対応予定の表にあるだけで、まだ使えません。
同意画面で選ぶ権限
接続の途中で出る同意画面では、ワークスペースを1つ選び、次に権限を承認します。権限は3種類です。
付けられる3つの権限
Read
既存のボードやカードをAIが読めるようにします。文脈として参照させたいだけなら、これで足ります。
Write
利用者自身のTrello上の権限の範囲で、カードの作成や更新ができるようになります。
Search
内容を変えずに、関連するカードやボードを探せるようにします。
すべてを許可しなくても接続はできますが、許可しなかった権限に依存する機能は動きません。後から必要になったときは、既存の接続に権限を足すことはできず、Trello MCPをいったん切断し、権限を選び直して接続し直します。READMEにもこの手順が書かれています。
アクセスの範囲は、認可時に選んだワークスペースに限られます。Claudeにできる操作は、利用者がTrelloで直接できる範囲を超えません。権限の追加が面倒に感じても、閲覧と検索だけで始めて様子を見る進め方は無理のない選択肢です。
破壊的な削除操作は用意されていません。カードやリストを消したいときも、実行できるのはアーカイブまでで、完全な削除はTrello側の画面で行います。アクセスはいつでも取り消せます。
組織で使うときの管理画面
Enterpriseの管理者は、Atlassian Administrationの「Rovo」→「Rovo MCP server」→「Permissions」を開きます。ReadまたはWriteの「Edit details」から read_trello や write_trello のチェックを外せば、Trello MCPの利用そのものを止められます。
特定のMCPサーバーのドメインだけを制限したいなら、同じ「Rovo MCP server」の「Domains」で許可・ブロックを設定します。この場合、Trello MCPを丸ごと無効にする必要はありません。
間違えやすいのが、同じ画面の「Authentication」タブです。Rovo MCP serverのAPIトークン認証の設定ですが、Trello MCPには効きません。Trelloは現在、MCP接続でのAPIトークン認証をサポートしておらず、OAuthの同意画面を使います。JiraやConfluence向けのAtlassian Rovo MCPも併用している組織では、2つが別々の設定だと覚えておく必要があります。
なお、Trello MCPが触れるのはTrelloのデータだけです。Atlassian Rovo MCPは、Jira・Confluence・Compass・Bitbucketなど、Atlassian製品の全体を対象にします。Trello専用の管理ツールは不要で、Rovo MCPと同じ管理の枠組みで制御する設計です。
つまずいたときの切り分け
Trello側が出す画面の文言は、READMEのFAQに対応が書かれています。画面の表示から原因をたどる早見として使えます。
| 画面の表示 | 考えられる原因と次の一手 |
|---|---|
| Access to this domain is restricted. | 考えられる原因と次の一手組織の管理者がMCPサーバーのドメインをブロックしています。管理者にドメインの許可を頼みます |
| Permissions are blocked for this workspace. | 考えられる原因と次の一手そのワークスペースとプロダクトの組み合わせで、管理者がMCPの権限を許可していません |
| No Trello workspaces found / No workspaces available. | 考えられる原因と次の一手Trelloで使うのと別のAtlassianアカウントでサインインした、ワークスペースに所属していない、アクセスが変わった、のいずれかです |
| You no longer have access to this workspace. | 考えられる原因と次の一手そのワークスペースへのアクセスが外されています。別のワークスペースを選ぶか、管理者に復旧を頼みます |
| Something went wrong(権限の画面) | 考えられる原因と次の一手権限の情報を読み込めなかった状態です。再読み込みして、続くならTrelloのサポートに連絡します |
画面の文言が出ないのに動かない場合は、接続の状態を先に疑います。Claude Codeなら claude mcp list に ! Needs authentication が出ていないかを見ます。出ていれば /mcp でサインインが終わっていません。✘ Failed to connect なら、claude mcp get trello の Issue: の行に、サーバーが返したHTTPステータスやエラー文が出ます。パスを打ち間違えた場合は、404などのステータスがここに出ます。ホスト名の誤りでは詳細が付かない ✘ Connection error になることがあるので、登録したURLを見直します。
「No workspaces found」でも、場合によってはInboxとPlannerだけ接続できます。ただしボード・カード・リストは、ワークスペースに参加するか作るまで使えません。
組織の外にあるワークスペースを選ぶと、InboxとPlannerの権限を付けられないことがあります。この2つはアカウント単位で動き、所属組織の管理設定と結びついているためです。その場合でも、そのワークスペースのボードとカードにReadとWriteを付けることはできます。
1つの接続につき1ワークスペースという制約は、READMEにも明記されています。複数のワークスペースを同時に扱う機能は「coming soon」の表にあり、まだ使えません。いまは、いったん接続を解除し、別のワークスペースで接続し直す運用になります。
接続できたかを確かめる
設定が終わったら、Trelloの中身に触れる指示で疎通を確かめます。「自分のTrelloワークスペースを教えて」「いまあるボードの一覧を出して」のような読み取りの依頼から始めます。
一覧が返らないときは、接続が完了していないか、選んだワークスペースにボードが無いかのどちらかを疑います。claude.aiなら「Customize」→「Connectors」で、Claude Codeなら前述の claude mcp get trello で、接続の状態を確かめられます。
読み取りが通ったら、「テスト用のカードを1枚作って」と頼み、書き込みの権限を確かめます。作ったカードが見つからないなら、まず、接続時に選んだワークスペースと、探しているボードのあるワークスペースが一致しているかを見ます。複数のワークスペースを持つ人は、この取り違えが起きやすい場所です。
まとめ
接続は、claude.aiなら「+ Add」からのカスタムコネクタで、Claude Codeなら claude mcp add --transport http と /mcp でのサインインで終わります。権限は後から足せないので、最初に何を許可するかが運用の分かれ目になります。接続を終えたら、実際にボードを動かす使い方はClaudeでTrelloの進捗管理を回す方法が参考になります。