Claude Code Chrome接続トラブル — 検出されない・切れるときの対処
拡張機能が検出されない、長時間セッションで接続が切れる、Windowsだけ動かないといったChrome連携の不具合を、症状別の原因と対処法でまとめます。
Claude CodeのChrome連携がうまく動かないとき、まず疑うのは「手元で直る不具合」か「そもそも使えない条件」かの区別です。前者は/chromeでの再接続とネイティブメッセージングホストの設定ファイル確認でまず試せます。後者は再インストールを何度繰り返しても直りません。Google Docsへの下書き自動化やGIF録画を試していて動かなくなった場合も、切り分けの順序は同じです。なお、Claude in Chrome拡張機能だけを単体で使うときのつまずきはClaude in Chromeのトラブル対処にあります。ここではclaude --chromeなど、Claude Codeから拡張機能につなぐ場合を扱います。
症状から原因を逆引きする
エラー文言が出ているなら、この表で原因の層を絞れます。
| 症状 | エラー文言 | 主な原因 | 最初に試すこと |
|---|---|---|---|
| 拡張機能が検出されない | エラー文言Not detected(/chrome実行時) | 主な原因インストール未完了・無効化・設定ファイル未読込 | 最初に試すことchrome://extensionsで有効化を確認しChromeを再起動 |
| 接続が拒否される | エラー文言Browser extension is not connected | 主な原因ネイティブメッセージングホストが拡張機能に届かない、または組織のIPアローリストで遮断 | 最初に試すことChromeとClaude Codeを再起動し/chromeで再接続 |
| タブ操作が失敗する | エラー文言No tab available | 主な原因タブが準備できる前にClaudeが操作を試みた | 最初に試すこと新しいタブを作らせてから再試行 |
| 操作が途中で止まる、長時間放置後に切れる | エラー文言Receiving end does not exist | 主な原因拡張機能のサービスワーカーがアイドル状態に入った | 最初に試すこと/chromeで「Reconnect extension」 |
| ブラウザが反応しない | エラー文言(エラー表示なし) | 主な原因モーダルダイアログがページをブロックしている | 最初に試すことダイアログを手動で閉じてから続行を指示 |
| Windowsだけ動かない | エラー文言(EADDRINUSE等) | 主な原因名前付きパイプの競合・ホスト設定の破損 | 最初に試すこと他のClaude Codeセッションを閉じて再起動 |
| 起動時にフリーズする | エラー文言(エラー表示なし) | 主な原因Chrome連携を既定有効化しているのにChromeが未起動 | 最初に試すことClaude Codeを更新(版の対応は後述の年表) |
まず何を確認するか
エラー文言が出ないときは、次の順に確かめると原因の層が絞れます。
接続できないときの確認順
- 1
連携が有効か確かめる
claude --chromeで起動したか、/chromeで「Enabled by default」にしているかを確認します。手元のv2.1.285のclaude --helpには--chrome(Enable Claude in Chrome integration)と--no-chrome(Disable Claude in Chrome integration)が並んでいて、後者を付けた起動では連携が切れます。 - 2
使える条件を満たしているか確かめる
WSL、Bedrockなどのサードパーティ経由、APIキーや
claude setup-tokenのトークンによる認証は、どれも連携の対象外です。詳しくは後述の「手元では直せない条件」にあります。 - 3
/chromeのステータスを見る
「Status: Enabled」と「Extension: Installed」の両方が出ていれば連携は正常です。片方でも欠けるなら、次の「拡張機能が検出されないとき」に進みます。
- 4
再接続して、ダメなら両方を再起動する
/chromeで「Reconnect extension」を選び、直らなければClaude CodeとChromeの両方を再起動します。ここまで直らないときは、検出そのものではなく別の層(ネットワーク経路や組織設定)を疑う段階です。
拡張機能が検出されないとき
chrome://extensionsを開き、拡張機能が実際にインストールされ有効になっているかをまず確認します。次にclaude --versionでClaude Code自体が最新かを確認し、Chromeが起動している状態であることも確かめます。ここまで問題なければ/chromeを実行して「Reconnect extension」を選びます。
連携を初めて有効にしたとき、Claude Codeはネイティブメッセージングホストの設定ファイルを作成します。Chromeはこのファイルを起動時に読み込む仕組みのため、初回だけは検出されなくても、Chromeを再起動すれば認識されることがあります。設定ファイルの場所はOSとブラウザの組み合わせで変わります。
| OS | Chrome | Edge |
|---|---|---|
| macOS | Chrome~/Library/Application Support/Google/Chrome/NativeMessagingHosts/com.anthropic.claude_code_browser_extension.json | Edge~/Library/Application Support/Microsoft Edge/NativeMessagingHosts/com.anthropic.claude_code_browser_extension.json |
| Linux | Chrome~/.config/google-chrome/NativeMessagingHosts/com.anthropic.claude_code_browser_extension.json | Edge~/.config/microsoft-edge/NativeMessagingHosts/com.anthropic.claude_code_browser_extension.json |
| Windows | ChromeレジストリHKCU\Software\Google\Chrome\NativeMessagingHosts\ | EdgeレジストリHKCU\Software\Microsoft\Edge\NativeMessagingHosts\ |
Brave・Arc・Vivaldi・Operaなど他のChromium系ブラウザでも同じファイルを、それぞれのブラウザ名を冠したディレクトリから読み込みます。macOSのBraveなら~/Library/Application Support/BraveSoftware/Brave-Browser/NativeMessagingHosts/、Windowsではブラウザごとに別のレジストリキーです。LinuxでFlatpak版Chromeを使う場合の置き場所はFlatpak版Chromeで動かないときの対処にあります。
接続を促すタブは、拡張機能を初めてインストールしたときにしか自動で開きません。ビルドや設定ディレクトリの切り替えで設定ファイルが書き換わっても再度は開かないので、その状況では手動で/chromeから再接続します。
拡張機能が未検出のとき、Claude Codeは「Claude wants to use your browser」というインストール促しのプロンプトを出します。選択肢は「Install extension」「Not now」「Don't ask again」の3つで、出るのは1セッションに最大1回です。「Don't ask again」を選んだ覚えがあるなら、以降はプロンプトが出ないだけなので、/chromeから手動で設定します。
手元では直せない条件
再接続や再インストールを繰り返しても直らないとき、代表的な原因は次の3種類です。
再インストールでは直らない3つの層
使えない環境
WSL(Windows Subsystem for Linux)では、Chrome連携そのものが利用できません。名前付きパイプの問題と混同しないでください。Amazon Bedrock・Google CloudのAgent Platform・Microsoft Foundryといったサードパーティ経由の利用も対象外です。
使えない認証
APIキー、または
claude setup-tokenで発行した長期トークンで認証している場合、--chromeを付けてもClaude Codeは連携をオフのままにします。/loginでのサインインが前提で、プランも直接契約のPro・Max・Team・Enterpriseです。組織の設定
deniedMcpServersでclaude-in-chromeのMCPサーバーがブロックされていると、インストールのプロンプト自体が出ません。組織のIPアローリストでも接続が遮断されます(次節)。管理者が組織のClaude in Chrome設定をオフにしている場合は、
--chromeも/chromeもブラウザツールも使えません。こちらは手元では直せないので、管理者設定の解説を添えて管理者に確認します。
組織のIPアローリストが原因のとき
「Browser extension is not connected」というエラーが繰り返し出て、再起動でも直らない場合、組織がClaudeにIPアローリストを設定している環境ではbridge.claudeusercontent.comへの接続が拒否されている可能性があります。Anthropic側はこのホストへの接続を、到達した送信元アドレスで組織のアローリストと照合します。プロキシがこのホストだけ別のアドレスから出していると、他の機能は動くのにChrome拡張機能にだけつながらない状態になります。
まず、プロキシの経路をclaude.aiやapi.anthropic.comと同じ経路に揃えます。ZscalerのアプリセグメントやNetskopeのステアリングポリシーに、同じホストを入れる作業です。揃えられないときだけ、プロキシが使う送信元アドレスをアローリストに足します。こちらは、そのアドレスが組織専用のときに限ります。共有のプロキシ出口を許可すると、プロキシ事業者の他の顧客も通れるようになるためです。どちらも情報システム部門の作業なので、自分の手元だけの問題ではないと早めに切り分けておくと回り道を避けられます。
ブラウザが反応しなくなったとき
alertやconfirm、promptのようなJavaScriptのモーダルダイアログがページ上に出ていると、ブラウザのイベントがブロックされ、Claudeからの操作を受け取れなくなります。エラー文言が出ないのはこのためです。ダイアログを手動で閉じてから、Claudeに続きを指示してください。動かない場合は新しいタブを作らせて再試行するか、chrome://extensionsで拡張機能を一度無効化してから有効にします。
長時間セッションで接続が切れるとき
Chrome拡張機能のサービスワーカーは、長いセッションの途中でアイドル状態に入り、接続が切れることがあります。しばらく操作していないあとにブラウザツールが動かなくなり「Receiving end does not exist」が出たら、/chromeで「Reconnect extension」を選べば復旧します。
Windows特有の問題
Windowsでは3種類の固有の問題が報告されています。
- 名前付きパイプの競合(EADDRINUSE): 別のプロセスが同じパイプを使っているときに起こります。Claude Codeを再起動し、Chromeを使っている他のClaude Codeセッションを閉じます。
- ネイティブメッセージングホストの起動時クラッシュ: Claude Codeを再インストールしてホスト設定を作り直します。
- 接続用のセットアップページが開かない: 古いバージョンで起きる不具合です。Claude Codeを更新すれば解消します。
タブが勝手に閉じるのは接続切れとは限らない
ローカルセッションでは、Claudeが開いたタブはセッションに紐づいたタブグループにまとまります。閉じるかどうかはセッションの終わり方で決まります。
タブグループの閉じ方
/clear
開いていたページも含めて閉じます。/clearをまたいで続く作業が動いているときは、次の列と同じ扱いになります。
/resume・終了・作業が続く /clear
グループの中身が空の新規タブだけなら閉じます。読んでいたページが残っていれば、そのまま残ります。
/clearでタブが消えるのは接続断ではなく、仕様どおりの動作です。作業中のページが急に消えたときは、直前に何のコマンドを打ったかを思い出すのが切り分けの近道です。
起動時にフリーズするとき
/chromeで「Enabled by default」を選んで毎回連携を有効にしている場合、Claude Code自体の起動が固まって見えることがありました。Chrome連携が有効なのにChromeが起動していない組み合わせで、古いバージョンでは起動処理がハングします。更新できない環境では、Chromeを先に起動するか、既定有効化をやめて必要なときだけ--chromeを付けます。
既定有効化にはもう1つ副作用があります。CLIでは、有効にするとブラウザツールが常に読み込まれるため、コンテキストの使用量が増えます。コンテキストの消費が増えたと感じたら、設定を切って--chromeを付けた起動に戻す選択肢があります。
自分のバージョンでどの症状が起きうるか
changelogに載っている次の3つの変更は、症状と更新の要否を結びつける手がかりになります。手元のバージョンはclaude --versionで確かめられます。
Chrome連携に関わる3つの変更
- v2.1.211起動ハングとWindowsのセットアップページ
拡張機能が有効なのにChromeが未起動のときの起動ハングを修正しました。Windowsで接続用のセットアップページがブラウザで開かない不具合も、この版で直っています。
- v2.1.216再接続時の403ループ
セッションのOAuthトークンに必要なスコープが無いとき、再接続が403を繰り返す問題を修正しました。
- v2.1.260管理者設定への追従
組織の管理者がClaude in Chromeをオフにすると、
--chrome・/chrome・ブラウザツールが使えなくなります。
拡張機能のバージョンを確認する
Chrome連携にはClaude in Chrome拡張機能のバージョン1.0.36以降が必要です。chrome://extensionsの拡張機能の詳細ページでバージョン番号を確かめられます。拡張機能が古いままだと、Claude Code側が最新でも接続がうまくいかないことがあるため、切り分けでは拡張機能側のバージョンも見落とさないようにします。
まとめ
再接続と両方の再起動で直らなければ、それ以上は手元で粘らず、認証方式と組織の設定を先に確かめるのが近道です。拡張機能側のバージョン(1.0.36以降)も同じ段階で見ておくと、Claude Codeと拡張機能のどちらが古いかで迷いません。