Claude Code Desktopの保存環境の作り方と環境セレクタの見方
Claude Code Desktopの保存環境は、実行場所とフォルダの組を環境セレクタに残す仕組みです。New environmentダイアログの手順と、Desktopが最大8件を自動作成する条件を解説します。
Claude Code Desktopの保存環境(saved environment)は、Claudeをどこで動かすかを環境セレクタの1項目として残しておく仕組みです。ローカルとSSHの環境は、作業するフォルダも一緒に覚えます。次回からは項目を選ぶだけで、同じ場所でセッションを始められます。
初めてCodeタブを開くと、自分では作っていない環境がすでに並んでいることがあります。Desktopが直近1か月に使ったフォルダから、最大8件を自動で作るためです。ここでは作り方、自動作成の条件、編集と削除、環境ごとに設定できる項目を順に扱います。
環境セレクタは何を決めるのか
新しいセッションでは、プロンプトボックスの下の行で環境、プロジェクトフォルダ、権限モード、モデルを選びます。環境セレクタはその行の最初のコントロールで、Claudeの実行場所を決めます。
選べる実行場所は4種類です。
| 種類 | 動く場所 | 特徴 |
|---|---|---|
| Local | 動く場所自分のマシン | 特徴ファイルに直接アクセスする |
| Cloud | 動く場所Anthropicが管理するインフラ(既定) | 特徴アプリを閉じてもセッションが続く |
| SSH | 動く場所SSHでつないだリモートマシン | 特徴自前のサーバー、クラウドVM、dev containerなど |
| WSL(Windows) | 動く場所マシン上のWSL 2ディストリビューション | 特徴Linuxのツールチェーンとネイティブのパスを使う |
保存環境として作れるのは、ダイアログのタブにあるLocal、SSH、Cloudの3つです。WSLの詳しい扱いはClaude Code DesktopをWSLで使う手順にあります。
保存したLocalとSSHの環境には、フォルダが含まれます。そのため、選ぶとプロジェクトフォルダのコントロールは行から消えます。フォルダを変えたいときは、セッション側ではなく環境の編集画面で直します。
保存環境をNew environmentダイアログで作る
作り方は3ステップです。
保存環境を作る流れ
- 1
ダイアログを開く
プロンプトボックスの下の環境セレクタを開き、メニュー下端のNew environmentを選びます。
- 2
実行場所のタブを選ぶ
Local、SSH、Cloudのいずれかのタブを選び、フォームを埋めます。SSHタブでは接続と、リモートマシン上のフォルダを選びます。
- 3
保存する
Create environmentを選びます。CloudタブだけはAdd environmentです。
新しいセッションの画面なら、キーボードでも開けます。macOSでは Cmd Option 0 がNew environmentダイアログ、Cmd Option 1〜9 が環境の選択です。どちらも現行のレイアウトの新規セッション画面での操作です。
タブごとに入力するもの
Localタブでは、作業するフォルダに加えて、worktreeの設定、Folders、環境変数を指定できます。この3つは後の節でまとめます。
SSHタブは、接続を先に用意します。HostリストからAdd SSH connection… を選ぶと、次の欄が出ます。
- Name: 接続の表示名
- SSH host:
user@hostname、または~/.ssh/configに定義したホスト - SSH port: 空なら22、またはSSH設定のポート
- SSH key (optional): 秘密鍵のパス(例:
~/.ssh/id_ed25519)。空ならSSH設定かSSHエージェントを使う - Worktree folder: リモートマシン上のworktree置き場(例:
~/worktrees)
Add SSH connectionで接続を保存したら、リモートのフォルダを選んでCreate environmentを押します。マシンとフォルダが保存環境として残り、そのままセッションに選ばれます。接続設定の細部は、SSHセッションのworktree置き場やリンクでSSH接続つきセッションを開く方法が詳しいです。
Cloudタブは、クラウド環境を追加する入口です。ネットワークアクセスや環境変数の設定は、クラウド環境の設定ページが扱っています。仕組みの側はClaude Code Webのクラウド環境の解説にまとめています。
Desktopが自動で作る最大8件の環境
環境セレクタに、作った覚えのないローカルやSSHの環境が並んでいたら、Desktopが作ったものです。
条件は次のとおりです。
自動作成の条件
作られる件数
最大8件
上限であり、固定ではありません
元になる情報
直近1か月
よく使ったローカルとSSHのフォルダ
作成のタイミングは、現行のレイアウトで初めてCodeタブを開いたときの1回です。元になるのは、ローカルとSSHで直近1か月に最もよく使ったフォルダです。Cloudの環境は、この自動作成の対象に書かれていません。
自動で作られた環境も、手動で作った環境と同じ保存環境です。編集も削除もできます。使わない環境が並んで選びにくいなら、削除して整理して構いません。
一方で、次の点には記載がありません。
- 8件の並び順
- 環境に付く名前の決め方
- 最初のCodeタブ以降に、利用実績から環境が追加されるかどうか
並び順や名前に頼った運用は組まず、自分の環境にどう見えているかを画面で確かめてください。
環境を使う、編集する、消す
環境セレクタの項目に対する操作は、次の3つです。
| やりたいこと | 操作 |
|---|---|
| セッションを始める | 操作項目を選ぶ |
| 編集・削除する | 操作項目にカーソルを合わせて歯車アイコンをクリック。削除はEdit environmentのDelete environment |
| クラウド環境を片付ける | 操作削除ではなくアーカイブ(クラウド環境の設定ページに手順がある) |
プロジェクトフォルダを後から変えるときも、歯車からEdit environmentを開きます。
環境に持たせられる設定
保存したLocalとSSHの環境は、フォルダ以外にも設定を持てます。
Worktree
Gitリポジトリのプロジェクトでは、セッションを専用のworktreeで動かせます。既定ではオフで、Claudeはプロジェクトフォルダそのものを使います。保存環境を使う場合、Worktreeは環境の作成時か編集時に設定します。
Folders
ローカルセッションを始める前に追加フォルダを足したいときは、環境のFoldersに入れます。足したあと、その保存環境からセッションを始めます。セッション実行中に足すときは、プロンプトボックス横の + からAdd folderを使います。この場合、Claudeはそのフォルダを直接使い、worktreeは作りません。
環境変数
ローカルセッションの環境変数は、保存したLocal環境に入れるのが基本です。環境の作成フォームかEdit environmentでEnvironment variablesを選び、1行に1つ KEY=value の形で書いてDoneを押します。最後にCreate environmentかSaveで保存します。
入力は、たとえば次のような形です。
NODE_ENV=development
LOG_LEVEL=debug効く範囲は、その環境から始めたセッションだけです。別の環境から始めたセッションや、すでに動いているセッションには反映されません。すべてのローカルセッションに効かせたいなら、~/.claude/settings.json の env キーに書きます。ただし、Desktopが起動時に渡した環境にすでにその変数があると、Claude Codeは設定ファイルの値を無視します。
保存環境の変数は、プレビュー用のdev serverには渡されません。dev server側の設定は別の経路になります。関連する変数の一覧はClaude Code環境変数リファレンスにあります。
落とし穴
API_TIMEOUT_MSやANTHROPIC_BASE_URLは保存環境に入れても変わらない
Desktopは、API_TIMEOUT_MS や ANTHROPIC_BASE_URL など一部の変数を自分で設定します。ローカルセッションが受け取るのはDesktopの値で、保存環境やシェルのプロファイルに書いた値ではありません。たとえば API_TIMEOUT_MS は900000(15分)になります。設定ファイルへ移しても無視されるので、長いタイムアウトが要るならCLI版を使います。
環境セレクタが見つからない・選べないとき
保存環境の画面が出ない原因は、レイアウトか組織の設定であることがほとんどです。
保存環境が使えないときの切り分け
- Q新しいセッションで、プロンプトボックスの下に環境セレクタがありますか?答えが旧レイアウトです。Desktopを更新します答えがはい
次の確認に進みます。
- Q自分のマシンの項目がグレーで、Disabled by your organizationと出ますか?答えが組織の制限ではありません答えが管理者がローカルセッションを無効にしています
SSHかクラウドの環境を選ぶか、IT管理者に確認します。
環境を作り直す
New environmentダイアログから、必要なタブで環境を保存し直します。
旧レイアウトの見分け方は、環境セレクタの位置です。プロンプトボックスの上にあれば旧レイアウトで、保存したLocalとSSHの環境がなく、セッション詳細パネルもありません。更新の目安は、通常のDesktopならv2.37337.0以降です。サードパーティプロバイダでセッションを自分のマシンで動かしている場合は、v3.1623.0以降が要ります。更新は、macOSならClaude > Check for Updates…、WindowsならHelp > Check for Updates… です。組織が自動更新を止めているとCheck for Updates… が隠れるため、管理者に頼むことになります。
サードパーティプロバイダで、セッションを組織のインフラで動かす構成は別です。この場合は更新しても旧レイアウトのままです。
旧レイアウトでローカルの環境変数を設定するには、ローカル環境エディタを使います。自分のマシンの項目の歯車から開き、KEY=value を1行ずつ書いてSave changesを押します。値は暗号化されてマシンに保存され、dev serverに渡すにはDesktopの再起動が要ります。
管理者がローカルセッションを止めている場合、保存したLocal環境を選ぶと Couldn’t switch environments: the Local environment isn’t available anymore. と出ます。SSHかクラウドの環境を選べば続けられます。SSH接続の許可先を組織で絞る方法は、sshHostAllowlistの解説が扱っています。
保存環境の使い分け
最後に、どの環境をいつ使うかの目安です。
| 状況 | 向く環境 | 理由 |
|---|---|---|
| 手元のリポジトリを日常的に触る | 向く環境保存したLocal | 理由フォルダと環境変数を固定できる |
| 同じリポジトリで環境変数だけ変えたい | 向く環境Localを2つ保存 | 理由変数は環境ごとに効く |
| 常駐のサーバーやdev containerで作業する | 向く環境保存したSSH | 理由接続とフォルダが組で残る |
| 長い作業を閉じても走らせたい | 向く環境Cloud | 理由アプリを閉じても続く |
同じフォルダで環境変数だけ違う2つの環境を作れば、開発用と検証用を切り替える使い方もできます。環境の数に制限が書かれているのは、自動作成の8件だけです。手動で作る環境の上限は記載がありません。
自動作成された環境の一覧に残したいものがあれば、そのまま使ってください。不要なものは、歯車から削除して整理できます。