Claude Media
Claude Codeの/insights — セッション利用をHTMLレポート化するコマンド

Claude Codeの/insights — セッション利用をHTMLレポート化するコマンド

/insightsコマンドが生成するHTMLレポートの中身、保存先と保持期間、クラウドセッションで使えない制約、/usageやOpenTelemetryとの使い分けをまとめます。

Claude Codeの/insightsは何をするコマンドか

/insightsは、このマシン上の直近のセッションを分析してHTMLレポートを書き出すコマンドです。トークン使用量を数える/usageとは違い、「何にどれだけ使ったか」ではなく「どう働いているか」を見るためのコマンドです。取り組んでいるプロジェクトの傾向、指示が誤解された箇所やバグの出やすい箇所といったつまずきポイント、次に試すとよい機能の提案がレポートに含まれます。数値の集計というより、自分自身の使い方を振り返るための鏡のようなコマンドと捉えるとわかりやすいでしょう。

1回の実行で、まだ分析していないセッションを最大200件まで対象にし、極端に短いセッションは除外します。除外があった場合、レポートの見出しには200 sessions (412 total)のように分析件数と総件数の両方が表示されます。

text /insights ​

レポートに含まれる3つの観点

レポートが扱う内容は大きく3つに分かれます。1つ目は取り組んでいるプロジェクトの傾向で、どのリポジトリ・ディレクトリでの作業が多いか、どんな種類のタスク(実装・デバッグ・レビューなど)に時間を使っているかが見えます。2つ目はつまずきポイントで、指示が誤解されて手戻りが発生した箇所や、バグが出やすかった作業パターンを拾い上げます。3つ目は次に試すとよい機能の提案で、まだ使っていないコマンドやSkillのうち、これまでのセッション内容から見て役に立ちそうなものを示します。

3つとも、いま実行しているマシンに残っているセッション履歴だけから導かれる分析です。雑談的な短いやり取りだけを繰り返している段階では、レポートに反映される材料自体が少なくなります。Claude Codeを導入したばかりでまだ数回しかセッションを実行していない場合も同様で、日々の開発作業でセッション履歴が積み上がってから実行したほうが、プロジェクトの傾向や機能提案の内容は具体的になります。

たとえば、同じような修正を毎回手作業で繰り返しているセッションが多ければ、それに合う機能の提案が出てくる、といった見え方になります。何が提案されるかはセッション内容次第で毎回変わるため、実際に自分の作業履歴で確認するのが早い方法です。

/insightsはどのプラン・プロバイダーでも使えるか

個人プランでも組織プランでも、どのプロバイダー経由でも実行できます。分析処理は普段のセッションと同じプロバイダー・アカウントを通るため、消費したトークンはプランまたはAPI利用量にそのまま計上されます。他のデバイスやclaude.aiでのセッションは分析対象に含まれません。あくまで「いま実行しているマシン上のClaude Codeセッション」に限定されたローカル分析です。この点は/insightsを使ううえで最初に押さえておきたい前提です。

プロバイダーによって課金体系が違っても、/insightsが読むのはローカルに残っているセッション履歴そのものなので、分析ロジックの側でプロバイダーごとに挙動が変わることはありません。個人契約か組織契約か、どのプロバイダー経由かにかかわらず、レポートに出てくる内容の作り方は同じです。

レポートはどこに保存され、いつ消えるか

Claude Codeは最新のレポートを~/.claude/usage-data/report.htmlに書き出し、実行のたびにタイムスタンプ付きのコピーも同じディレクトリに残します。過去の実行結果を上書きしないため、時期をまたいで使い方の変化を見比えられます。

このディレクトリは、セッションデータと同じ削除スケジュールの対象です。起動のたびにcleanupPeriodDays(既定30日)より古いファイルが削除されます。長期保存したいレポートは、削除される前に別の場所へコピーしておく必要があります。

/insightsが使えない場面

/insightsクラウドセッションでは使えません。Claude Code on the webやDesktopアプリのクラウド実行では、セッションがAnthropic管理のVM上で動き、ローカルの~/.claudeディレクトリに蓄積されたセッション履歴を参照できないためです。分析対象になるのは、あくまでこのマシンで実行してきたローカルセッションの履歴です。

同じ理由で、チームやOrganization全体の利用傾向を見たい場合も/insightsでは完結しません。個人のローカル利用パターンを振り返る用途に絞られます。複数のマシンでClaude Codeを使い分けている場合も、/insightsを実行したマシンのセッション履歴しか対象にならないため、ノートPCとデスクトップの両方で作業しているようなケースでは、それぞれのマシンで個別に実行して初めて全体像に近づきます。1台のマシンだけで作業が完結している人にとってはこの制約は意識する場面が少ないですが、開発機とリモート環境を行き来している人ほど、レポートが「どのマシン分の話か」を意識しておく価値があります。

/usage・OpenTelemetry監視との使い分け

/insightsと混同しやすいコマンド・仕組みが2つあります。名前や見た目が似ていても目的が違うため、知りたいことに応じて使い分けます。

知りたいこと使うもの見えるもの
今のセッションでいくら使ったか使うもの/usage見えるものトークン数・概算コスト・プラン利用率(このマシンの直近データ)
自分の作業パターンとつまずき使うもの/insights見えるもの取り組んだプロジェクト・誤解された指示・機能提案(HTMLレポート)
チーム全体のコスト・利用量を継続的に可視化使うものOpenTelemetry連携見えるものメトリクス・監査ログ・SIEM連携(組織横断・継続計測)

/usageはその場の数字を素早く確認する用途、/insightsはまとまった期間の働き方を振り返る用途、OpenTelemetryは組織として継続的に計測・監査する用途です。3つは競合するものではなく、粒度と対象が異なる別レイヤーの機能と捉えると使い分けやすくなります。個人がふと「最近どう使っているか」を知りたいときに向くのが/insightsで、チームのコスト管理基盤を継続的に作り込みたいならOpenTelemetry連携やRoutines側の計測機能が主戦場になります。

定期的に振り返る運用にする

/insightsはそのつど手動で実行するコマンドですが、/loopと組み合わせれば、セッションを開いている間に定期的な振り返りとして回すこともできます。/loopはセッションが開いたままの間だけ動く仕組みなので、恒久的な自動実行ではなく、あくまで「その日の作業セッション中に節目でレポートを更新する」ような使い方になります。ターミナルを閉じれば止まるという性質は、/insightsのようにこのマシン上のセッション履歴だけを見るコマンドとは相性がよく、無理なく組み合わせられます。

分析処理自体もセッションとしてトークンを消費するため、毎回のセッションで実行するより、ある程度セッションが積み上がった週次・月次といった単位でまとめて実行するほうが、消費と得られる情報量のバランスは取りやすくなります。

よくある質問

分析対象のセッション数に上限はありますか

1回の実行で未分析のセッション最大200件が対象です。極端に短いセッションも除外されるため、実際に分析される件数はレポート見出しの(N total)より少なくなります。

レポートはどうやって見ればよいですか

コマンドが書き出すのはHTMLファイルです。保存先のパスを確認し、ローカルのブラウザで直接開いて閲覧します。ターミナルからファイルマネージャーやブラウザを開くコマンドと組み合わせれば、実行後すぐに閲覧する流れも作れます。

Team・Enterpriseプランで組織全体のレポートは作れますか

/insightsはこのマシン上のローカルセッション履歴だけを対象にするため、組織横断のレポートは作れません。組織単位の利用状況を把握したい場合は、Admin ConsoleのAnalyticsやOpenTelemetry連携のほうを確認します。

分析処理でセッションの内容は外部に送信されますか

分析処理は普段のセッションと同じプロバイダー・アカウントを経由して実行されます。つまり、Claude Codeとの通常のやり取りと同様の経路でセッション内容が処理される点は変わりません。分析にかかったトークンはプランまたはAPI利用量として通常のセッションと同じように計上されます。

レポートの内容を更新するには

/insightsは実行のたびにその時点のセッション履歴を分析してHTMLファイルを新しく書き出す処理です。表示内容を変えたい場合は、新しいセッションを積み重ねてから再実行し、新しいレポートを生成し直す形になります。

過去のレポートを比較するには何を見ればよいですか

~/.claude/usage-data/にはタイムスタンプ付きのコピーが実行のたびに残るため、同じディレクトリ内で複数の日時のレポートを開き比べれば時期ごとの変化を追えます。ただしcleanupPeriodDaysの対象なので、古いレポートを長期保存したい場合は削除される前に別の場所へコピーしておく必要があります。

まとめ

/insightsは、トークン消費ではなく「自分がClaude Codeをどう使っているか」を可視化するローカル専用コマンドです。レポートは~/.claude/usage-data/report.htmlに保存され、cleanupPeriodDaysの既定30日で他のセッションデータと一緒に削除されます。クラウドセッションでは使えず、あくまでこのマシンのローカルセッション履歴が対象です。その場のコストを見たいなら/usage、組織全体を継続的に計測したいならOpenTelemetry連携、と目的に応じて使い分けます。複数マシンを使い分けている場合は、それぞれのマシンで個別に実行しないと全体像には近づけない点も覚えておくとよいでしょう。

この記事を共有:XはてブLinkedIn