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ClaudeのPDFフォーム作成手順 — 無料プランでもできる

ClaudeのPDFフォーム作成手順 — 無料プランでもできる

PDFフォームの作成は、Claudeに欄の種類を伝えるだけで無料プランでもできます。有効化の条件、ネットワーク設定、配布前のテスト、回答の集計までの手順です。

紙で配っていた申込書や登録用紙は、Claudeに頼むと、クリックやチェックで記入できるPDFフォームになります。テキスト欄、ドロップダウン、チェックボックス、複数ページのレイアウトまで一度の依頼で組み立てます。完成したPDFは任意のPDFリーダーで開けて、入力内容はファイルと一緒に保存されます。

ここまでを動かす前提は3つあります。「Code execution and file creation」が有効なこと、依頼文に欄の種類を書くこと、ダウンロードした実ファイルでテストすることです。以下は、つまずく順に並べています。

PDFフォームとは何か、無料で作れるか

PDFフォームとは、クリックや文字入力で記入できる欄(テキスト欄、チェックボックス、ドロップダウンなど)を持つPDFです。紙の申込書と違い、画面上で記入して保存できます。

作成にClaudeを使う場合、必要なのは「Code execution and file creation」の機能だけです。Free・Pro・Max・Team・Enterpriseの全プランで使えるので、無料プランでも作れます。作り方は3段階です。

  1. 欄の種類と必須・任意を書いた依頼文を送る
  2. 出来上がったPDFをダウンロードする
  3. PDFリーダーで欄を操作して確かめる

それぞれの詳細は、以下の各節にあります。

依頼してもPDFが出てこないときの確認先

機能が無効だと、ファイルは作られません。この機能はExcel・Word・PowerPointの生成と同じ「コード実行とファイル作成」の上にあります。Claudeはclaude.ai内の専用の計算環境でPythonやJavaScriptのコードを書いて実行し、その結果をファイルにします。Free・Pro・Max・Team・Enterpriseの全プランで、Web・Claude Desktop・Claude Mobileから使えます。確認する場所はプランで変わります。

設定

プラン別の有効化の場所

  • Free・Pro・Max

    機能は既定でオンです。切り替えは「Settings > Capabilities」の「Code execution and file creation」で行います。

  • Team

    組織単位で既定オンです。オーナーは「Organization settings > Capabilities」から無効化できるため、依頼が通らないときは管理者の設定を疑います。

  • Enterprise

    新規組織では既定オンです。切り替えはTeamと同じ「Organization settings > Capabilities」の同名トグルです。

スマートフォンでは、左サイドバーの自分の名前(またはイニシャル)から設定を開き、「Capabilities」で同じトグルを操作します。

アップロードとダウンロードの上限は、どちらも1ファイル30MBです。ブランド素材のPDFや、回収した記入済みフォームを渡すときに関わります。30MBを超えるPDFでも、Claudeは実行環境の中で処理できます。ただし中身がコンテキストウィンドウに読み込まれるわけではありません。既存PDFの読み取りだけが目的なら、ClaudeのPDF読み込み・画像解析の使い方が近い内容です。

ネットワーク設定の既定値はヘルプの節ごとに食い違う

個人情報を集めるフォームでは、ネットワークの許可範囲が安全面の論点になります。ところが、公式ヘルプ「Create and edit files with Claude」1本の中で、Teamプランの既定値の書き方が節ごとに違います。

節Teamの記述Enterpriseの記述
AvailabilityTeamの記述ネットワークアクセスは既定でオフ。オーナーが有効化できるEnterpriseの記述同じく既定でオフ
How to get startedTeamの記述「Allow network egress」はオンで、パッケージマネージャーのみ許可Enterpriseの記述新規組織ではオフ
Configuring network accessTeamの記述既定は「パッケージマネージャーのみ」Enterpriseの記述Teamと共通の節で、同じく「パッケージマネージャーのみ」が既定

Enterpriseも、新規組織はオフという記述と、Teamと共通の節で既定がパッケージマネージャーのみという記述が並んでいます。食い違いはTeamだけの話ではありません。

Free・Pro・Maxは、Availabilityの節でネットワークアクセスが有効とされています。外部データにアクセスさせるトグルの名前は「Allow network egress」です。TeamとEnterpriseは記述が割れているので、自分の組織の「Capabilities」画面でトグルの状態を直接見るのが確実です。

Team・Enterpriseのオーナーには、次の4段階が用意されています。

  1. 「Allow network egress」をオフにする。プリインストール済みのパッケージだけで動き、インターネットには出ない
  2. パッケージマネージャー(npm、PyPI、GitHubなど)だけを許可する
  3. パッケージマネージャーに加えて、指定したドメインを許可する
  4. 全ドメインを許可する(Anthropicの法務上のブロックリストを除く)。ヘルプ自身がこれを最もリスクの高い選択肢と位置づけています

ヘルプが挙げる漏えい経路の一つは、連携済みの知識源(リモートMCPやプロジェクトなど)から機密データを読ませ、サンドボックスから外部へ通信させて送る手口です。記入済みフォームをアップロードして集計する場合、その個人情報がこの経路の対象になります。

依頼文には欄の種類と必須・任意を書く

欄の型(テキスト、ドロップダウン、チェックボックス)を依頼文で指定しないと、Claudeが内容から推測するしかありません。必須・任意、選択肢の中身、配色の方向性までを一度に書くと、構成が安定します。

プロンプト例(登録フォームの作成)
6月開催の3日間カンファレンス向けに、参加登録フォームを作成してください。
 
- 参加者情報: 氏名・メールアドレス(必須)、所属・役職(任意)
- 登録内容: チケット種別をドロップダウンで選択
  (フルパス899ドル、1日券349ドル、オンライン199ドル、学生99ドル)
- 食事制限: ベジタリアン・ヴィーガン・グルテンフリーのチェックボックス
- セッション希望分野: チェックボックスで複数選択可
- 連絡先として問い合わせ用メールアドレスをフッターに記載
 
配色は落ち着いたブランドカラーで、ヘッダーにイベント名を大きく入れてください。

公式ガイドの例文は、この依頼にさらに「その他」の選択肢と自由記述欄、イベント更新やスポンサーへの情報共有に同意するチェックボックスを加えています。出力は、必須欄の表示、ブランドカラーのヘッダー、フッターの連絡先を備えた1つのPDFです。

ブランド素材を渡して見た目を合わせる

色や書体を既存の資料に合わせたいときは、ブランドガイドラインやイベントのチラシのPDFをアップロードします。この素材が、Anthropicのガイドで必須の文脈とされています。任意の文脈は拡張思考(Extended Thinking)で、オンにするとファイル出力に時間をかけさせられます。

後からロゴや会社カラーを入れる場合は、レイアウトを保つ指示を一緒に出します。

プロンプト例(ブランド素材の反映)
会社のロゴとブランドカラーをアップロードしました。
現在のレイアウトは変えずに、この2つをPDFへ反映してください。

多言語版も同じ形で頼めます。ガイドの例は「ラベルとドロップダウンの選択肢をすべて訳し、構造とデザインは同じまま」という指示です。ドロップダウンの選択肢まで明示しないと、訳し漏れが起きる場所なので、翻訳後のファイルで選択肢を開いて確かめます。

配布前に実ファイルでテストする

チャットのプレビューが示すのは見た目だけで、操作できるかどうかは分かりません。ガイドでも、インタラクティブ性を試すにはPDFをダウンロードする必要があるとしています。

手順

配布前のテスト

  1. 1

    PDFをダウンロードする

    保存した実ファイルをPDFリーダーで開きます。

  2. 2

    欄を一つずつ操作する

    テキスト欄に入力し、ドロップダウンを開き、チェックボックスを押します。複数選択のはずの欄で2つ目が外れないかも見ます。

  3. 3

    Tabキーで移動する

    入力順序が画面上の並びと合っているか確認します。ガイドが挙げているテスト項目の一つです。

  4. 4

    保存して開き直す

    入力内容はPDFと一緒に保存される仕様なので、保存後に開き直して値が残っているかを見ます。

Claude Mobileで「Download」を押すと、ファイルはシステムのプレビューか別のアプリで開きます。スマートフォンから配布前の確認をする場合は、開いた先のアプリでも欄が操作できるかを見ます。

作成したファイルは、会話の間はダウンロードできる状態で残ります。1回のチャットで複数のファイルも扱えるため、フォームの修正版を作り直しても、前の版と見比べられます。

既存の紙フォームをデジタル化する

すでにある静的なフォームは、元のPDFをアップロードして、インタラクティブな要素を追加するよう頼みます。「インタラクティブなフィールドを追加してください」のように、変換してほしい操作を書いてください。

公式ガイドは、過去のフォームをアップロードして、バッチ編集でインタラクティブな要素を追加させる手順を紹介しています。

ファイルの作成は、通常のチャットよりも使用量の上限を多く消費します。ヘルプにもそう書かれており、枚数の多い一括変換では上限の減り方に注意が要ります。

公式ガイドの例では、作業の重さでモデルを分けています。モデルの世代は入れ替わるため、現行のモデルでは「速いモデル」と「上位モデル」という役割に読み替えます。

くらべる

ガイドの例にあるモデルの使い分け

単純なフォーム

Haiku 4.5

最速のモデルとして紹介されています。1ページの申込書のように、定型フィールドの追加で済む作業向けです。

複雑なレイアウト

Sonnet 4.5

複雑なレイアウトや独自のデザイン要素を含むフォーム向けとして紹介されています。

入力欄のあるPDFへの記入は、欄の有無で手順が分かれる

作ったフォームに値を入れる作業も、Claudeに頼めます。Anthropicが公開しているanthropics/skillsリポジトリのpdfスキルは、PDFフォームへの記入を専用の手順書(forms.md)に切り出しています。冒頭には、手順を順番どおりに踏むこと、コードを書き始めるのは後であることが太字で書かれています。最初の作業は、PDFに記入可能なフォームフィールドがあるかの判定です。結果で、記入可能フィールドの手順と、記入不可フィールドの手順に分かれます。

記入可能フィールドがあるPDFでは、まずフィールド情報をJSONに書き出します。各フィールドには固有のID、ページ番号、PDF座標の位置が付き、種類はtext・checkbox・radio_group・choiceの4つです。チェックボックスにはオンとオフそれぞれの値、ラジオボタンとドロップダウン(choice)には選択肢の値の一覧が付きます。次にPDFをページごとの画像に変換し、座標を見比べて各欄が何のための欄かを判断します。そのうえでフィールドIDと値の組をfield_values.jsonに書き、記入スクリプトで入力済みのPDFを出力します。スクリプトはIDと値が有効かを検証し、誤りがあればエラーを出すので、直して再実行します。

値を入れるときは、チェックボックスにはオンの値を、ラジオボタンには選択肢の値を渡します。型ごとに入れる値の形が違います。

記入可能フィールドが無いPDFには、テキストの注釈を重ねる方法をとります。まずPDFの構造から、文字ラベル、罫線、チェックボックスの座標を抽出します。ラベルが取れれば、その座標から入力位置を計算します。スキャンした画像のPDFでラベルがほとんど取れない場合は、画像を見て位置を推定する手順に切り替わります。丸いチェックボックスは四角形だけを検出する仕組みでは拾えないため、構造抽出で漏れた欄は目視で補う前提です。

集まった回答をExcelにまとめる

記入済みのPDFは、全ファイルをアップロードして、Claudeにデータを抽出させます。フィールドを列、参加者を行にしたExcelを作れます。

プロンプト例(回答の集計)
記入済みの登録フォーム(添付した全ファイル)からデータを抽出し、
参加者1人につき1行、各フィールドを列にしたExcelを作成してください。
集計タブに、回答の分布と合計人数も追加してください。

表やフォームを含むPDFからの抽出は、ヘルプも使い方の一例として挙げています。出力は依頼の細かさに左右されるため、列の構成を指定し、結果を見直してから使います。表計算側での集計やグラフ化はClaude Excel読み込みと作成で扱っています。

配り方と回収方法で決まる、PDFフォームの向き不向き

PDFフォームは、記入内容が受け取ったファイルの中に保存される形式です。ガイドの流れも、受け取った人が記入して送り返す形です。この前提から、使い方が分かれます。

状況取れる手段
少数の相手にメールで配り、返送してもらう取れる手段PDFをダウンロードして添付する
数十件を回収して一覧にしたい取れる手段記入済みPDFをまとめてアップロードし、Excel化を頼む
会話のリンクを公開して配りたい取れる手段Free・Pro・Maxでは、ファイルを含む会話は公開共有が無効。ダウンロードして配ります。Google Driveへの保存もできます

向いているのは、ガイドが挙げる用途、つまりイベント登録、顧客のヒアリングシート、アンケート、応募書類です。同じ基盤を使ったスライド作成はClaudeでプレゼン資料を作るワークフローにあり、違いは、フォームでは入力できるフィールドを組み立てる点です。

まとめ

PDFフォームの出来を左右するのは、依頼文に書いた欄の型と、配布前の実ファイルテストの2点です。個人情報を集める場合は、作成時のネットワーク設定を、自分の組織の「Capabilities」画面で確かめてから進めます。

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