ClaudeにMiggo MCPをつないでランタイムの脆弱性と依存関係を調べる
Miggo MCPをClaude Desktopのコネクタ、mcpb、Claude Codeのstdioで導入する手順。APIトークンの扱い、25ツールの対象、権限設定、問い合わせ例まで。
Miggoは、動いているアプリケーションのセキュリティ状況(サービス、エンドポイント、脆弱性、所見、依存関係、サードパーティ連携)を扱う製品です。そのMCPサーバーをClaudeにつなぐと、ダッシュボードを開かずに「CVE-2024-3094の影響を受けているか」と聞くだけで、自社環境のデータから答えを引けます。
ここでは導入経路を3つ(Claude Desktopのコネクタストア、mcpbバンドル、Claude Codeのstdio)に分けて手順を示し、そのあとトークンの扱いと権限の絞り方、問い合わせの組み立て方を書きます。
Miggo MCPでClaudeに何を聞けるか
Miggo MCPサーバーは、MiggoのパブリックAPIを自然言語から呼ぶためのMCPサーバーです。リポジトリのREADMEでは、Claude、Cursor、VS Code Copilotなど複数のAIアシスタントから、Miggo環境の「実行中のアプリケーションに基づくリアルタイムのデータ」を引けると説明しています。
Claudeのコネクタページには「Anthropic verified」の表示があり、掲載は2026年8月です。同ページは25のツールで次の対象を調べられると案内しています。
Miggo MCPが扱う6つの対象
サービス
services_*の4ツール。環境内のサービスを検索・取得します。エンドポイント
endpoints_*の4ツール。公開面の洗い出しに使います。サードパーティ
third_parties_*の4ツール。外部連携先を調べます。所見
findings_*の4ツール。Miggoが検出した所見です。脆弱性
vulnerabilities_*の4ツール。CVE単位の確認に使います。依存関係
dependencies_*の4ツール。サービスが使うライブラリを引きます。
どの対象にも _search _get _count _facets の4種が並びます。ページに一覧で出ているのは24個で、25個目は「Show all 25 tools」の折りたたみの内側にあり、名前は一覧に載っていません。各ツールの引数や、_facets と _count が何を返すかの説明もページにはありません。接続後に /mcp のツール一覧で実際の名前と説明を見るのが確実です。
一覧に出ている24個には、作成・更新・削除を思わせる名前がありません。ただし25個目が不明なため、「読み取り専用」とは言い切れません。後述の権限設定は、この前提で組みます。
導入前に用意するもの
必要なのはMiggoのAPIトークンだけです。READMEによると、トークンはMiggoのIntegrationsポータルで作成します。サーバーはこのトークンを環境変数 MIGGO_PUBLIC_TOKEN から読みます。
| 環境変数 | 必須 | 既定値 | 役割 |
|---|---|---|---|
MIGGO_PUBLIC_TOKEN | 必須必須 | 既定値なし | 役割IntegrationsポータルのAPIトークン |
MIGGO_PUBLIC_API_URL | 必須任意 | 既定値https://api-beta.miggo.io | 役割MiggoのAPIのベースURL |
MIGGO_PUBLIC_DEFAULT_TAKE | 必須任意 | 既定値10 | 役割一覧系の既定の取得件数(1回のAPI呼び出しで最大50) |
MIGGO_PUBLIC_DEFAULT_SKIP | 必須任意 | 既定値0 | 役割一覧系の既定のオフセット |
MIGGO_PUBLIC_DEFAULT_SORT | 必須任意 | 既定値risk,desc | 役割並び順。フィールド,方向 の組で指定 |
既定の取得件数は10件、並びはリスクの降順です。「上位のリスクから見る」使い方が初期状態で成り立つ一方、一覧系の1回の返却は最大でも50件に収まります。環境が大きいときは、件数を数えて(_count)から絞り込む聞き方が合います。
Claude Desktopに入れる
READMEはClaude Desktopに2通りの導入経路を挙げています。
Claude Desktopへの導入経路
- 1
コネクタストアから入れる
Claude Desktopの設定からConnectorsを開き、Miggoを探して接続します。求められたらAPIトークンを入力します。
- 2
mcpbバンドルから入れる
GitHubのリリースページから最新の
.mcpbをダウンロードして開くと、Claude Desktopが自動で導入します。バージョンを固定したい場合やオフラインで入れたい場合の経路で、こちらもトークンの入力を求められます。
mcpbの導入に、Python環境を自分で用意する必要はありません。Claude Desktopが uv を同梱していて、バンドル内の pyproject.toml からPythonのランタイムを用意すると、READMEに書かれています。
コネクタストア経由の更新には時間差があります。READMEのリリース手順は、新バージョンをストアが取り込むまで「数日かかったことがある」としています。直近の修正がすぐ必要なら、mcpbで入れ直す選択肢があります。
Claude Codeに入れる
Claude Codeの手順は、READMEにはありません。READMEが示すのは uvx で起動するstdio構成の設定JSONで、Cursor・VS Code・JetBrains向けに同じ形が載っています。Claude Codeでは、この起動コマンドを claude mcp add のstdio形式に当てはめます。
claude mcp add --transport stdio \
--env MIGGO_PUBLIC_TOKEN="$MIGGO_PUBLIC_TOKEN" miggo \
-- uvx --from git+https://github.com/miggo-io/miggo-mcp miggo-mcp-- より前がClaude Codeの引数で、後ろはサーバーの起動コマンドにそのまま渡されます。--env の直後にサーバー名を置くと、名前がもう1組の KEY=value として読まれて拒否されるため、間に --transport stdio を挟んでいます。起動に使う uv は、PATH に入っている必要があります。
登録できたら、次の2つで確かめます。
claude mcp get miggoClaude Codeの中では /mcp でツール数が表示されます。ここに25(または環境で見える数)が出れば、サーバーの起動とトークンの受け渡しは通っています。接続に失敗して一覧に出ないときは、/mcp reconnect allで失敗したサーバーを一括再接続する手順が使えます。
トークンを設定ファイルに残さない
上のコマンドは、ローカルスコープ(既定)で登録します。ローカルスコープの設定は ~/.claude.json に保存され、そのプロジェクトでだけ有効で、他人には共有されません。トークンを持つサーバーはこのスコープに置くのが無難です。
チームで同じ構成を共有したいときは、プロジェクト直下の .mcp.json に書く方法があります。この場合、トークンの値は書かず、環境変数の展開を使います。.mcp.json では env の中で ${VAR} が展開されます。
{
"mcpServers": {
"miggo": {
"command": "uvx",
"args": ["--from", "git+https://github.com/miggo-io/miggo-mcp", "miggo-mcp"],
"env": {
"MIGGO_PUBLIC_TOKEN": "${MIGGO_PUBLIC_TOKEN}"
}
}
}
}各メンバーが自分のシェルで MIGGO_PUBLIC_TOKEN を設定すれば、リポジトリにはトークンが入りません。.mcp.json のサーバーは、Claude Codeの初回起動時に承認を求められます。
claude.aiのコネクタ経由で使う場合
claude.aiのアカウントでClaude Codeにログインしていると、claude.ai側で追加したコネクタが自動で使えるようになります。MiggoをClaude Desktopのコネクタストアから接続済みなら、Claude Codeの /mcp にも、claude.ai由来の印付きで並びます。TeamとEnterpriseのプランでは、コネクタを追加できるのは管理者だけです。
この経路のツール名は mcp__claude_ai_<サーバー名>__<ツール名> の形になります。手元のstdio登録なら、サーバー名を miggo にしたとき mcp__miggo__services_search です。権限ルールを書くときは、どちらの経路で入れたかでサーバー名の部分が変わります。
権限を絞って使う
MCPツールの呼び出しは、既定では実行のたびに確認が入ります。Claude Codeの権限ルールは、mcp__<サーバー名>__<ツール名> の形でツールを指定します。許可ルールのワイルドカードは、mcp__miggo__ というリテラルの接頭辞のあとにだけ置けます。
まずは、調べる系のツールだけを名前で許可する構成が扱いやすい形です。次は services と vulnerabilities だけを許可する例です。
{
"permissions": {
"allow": [
"mcp__miggo__services_search",
"mcp__miggo__services_get",
"mcp__miggo__services_count",
"mcp__miggo__vulnerabilities_search",
"mcp__miggo__vulnerabilities_get",
"mcp__miggo__vulnerabilities_count"
]
}
}mcp__miggo__* で全許可にしないのは、先ほどの25個目が一覧に出ていないからです。名前を確かめて、問題がなければ追加します。許可に含めなかったツールは、呼び出しのたびに確認が出ます。
Miggoの環境データは、攻撃面や未修正の脆弱性を含みます。会話ログやスクリーンショットに残る前提で、共有してよい範囲を決めておくと安全です。チームで使うなら、CLAUDE.md に次のような約束を書いておく方法があります。
## Miggoの使い方
- Miggoのデータは調査と優先順位付けに使う。結果の貼り付けは社内のチャンネルに限る
- 件数が分からないときは、先に `*_count` で数えてから `*_search` で絞る
- 脆弱性の回答には、影響するサービス名と根拠となったツール名を添える何をどう聞くか
READMEの例は4つです。それぞれ、どのデータを組み合わせて答えるかも書かれています。
| 問い | 組み合わせるデータ |
|---|---|
| 環境のセキュリティ概況と、先に対処すべきリスク | 組み合わせるデータサービス・所見・脆弱性から優先度付きの概要を作る |
| CVE-2024-3094の影響を受けるか | 組み合わせるデータ依存関係と脆弱性を検索し、影響を受けるサービスを示す |
| インターネットに公開されたエンドポイントのうち、重大な所見があるもの | 組み合わせるデータエンドポイントと所見を組み合わせる |
| checkoutサービスの下流の接続先(サービス・DB・クラウド資源・サードパーティ) | 組み合わせるデータ1サービスの下流接続を地図にする |
最後の例の「下流の接続先」は、障害や侵害が起きたときの影響範囲を考える材料になります。READMEもこの用途を「blast radiusの検討」と書いています。
Claude Codeで使うなら、調査の結果を作業に結びつける聞き方があります。以下は、同じツールで組める問いの例です(READMEの例そのものではなく、ツールの対象から考えた聞き方です)。
payment サービスが依存しているライブラリのうち、
未修正の脆弱性があるものを挙げて。
該当するコードのバージョン指定箇所も、このリポジトリから探して。依存関係の問い合わせは、Miggo側のデータです。それをこのリポジトリの package.json や pyproject.toml に突き合わせる作業は、Claude Codeが得意とする部分です。コードの静的な脆弱性スキャンと組み合わせるなら、Claude CodeにSnyk Studioを入れる手順も参考になります。静的な検査とランタイムのデータは、見える範囲が違います。
同じ「MCPで観測データを読む」型の構成は、ClaudeにLangfuse MCPをつないでプロンプトとトレースを読むでも扱っています。
つまずきやすい点
落とし穴
トークンを入れたのにツールが出ない
stdio構成は uv が PATH にないと起動しません。ターミナルで uv --version が通るか確認します。Claude Desktopのmcpb経路は uv を同梱するため、この問題は起きません。
落とし穴
ストア版が古い
コネクタストアは、Miggoが新バージョンを公開してから取り込むまでに数日かかることがあります。最新の機能を試したいときは、GitHubのリリースにある .mcpb を使います。
落とし穴
結果が10件で止まる
MIGGO_PUBLIC_DEFAULT_TAKE の既定は10です。聞き方で件数を指定するか、環境変数を引き上げます。1回のAPI呼び出しの上限は50件のため、それ以上は複数回に分けて取得します。
接続先は、環境変数 MIGGO_PUBLIC_API_URL を設定しなければ https://api-beta.miggo.io です。社内の指定や別環境のURLがある場合だけ、この値を上書きします。
よくある質問
Claude.aiのWeb版だけで使えますか
Claudeのコネクタページは、Miggoを「Add to Claude」から追加できるコネクタとして載せています。プランごとの利用可否は、同ページに記載がありません。Team・Enterpriseでは管理者がコネクタを追加する必要があるため、自分のワークスペースで追加できるかは管理画面で確かめます。
課金や利用制限はどうなりますか
MCPサーバー自体はMITライセンスのオープンソースです。APIトークンはMiggoのIntegrationsポータルで発行します。料金や呼び出し回数の制限は、READMEとコネクタページのどちらにも記載がありません。