Claude Admin APIキーの取得方法とスコープ選択
Admin APIキーの作成場所は、ConsoleならSettings > Admin keys、Enterpriseならclaude.aiのOrganization settings > API。キーの種類とスコープ表も示す。
Claude Admin APIキーはどこで作るか
Console組織はConsoleの「Settings > Admin keys」でsk-ant-admin01-のキーを作ります。Enterprise組織はclaude.aiの「Organization settings > API」でsk-ant-api01-のキーを作ります。Consoleのキーにスコープはなく、Enterpriseのキーは作成時にスコープを選びます。
管理系のAPIは、組織の形態ごとに専用のキーで認証します。Console組織はAdminキー(Admin API・Usage and Cost API・Rate Limits API・Claude Code Analytics API・Activity Feed)、Enterprise組織は作成時に選んだスコープのキー(メンバー管理・Compliance API・Enterprise Analytics API・Spend Limits API)です。
この2つは別物です。片方で作ったキーは、もう片方の組織を管理できません。自社がConsoleとEnterpriseの両方を使っているなら、それぞれで1本ずつ作る必要があります。
例外が1つあります。Admin APIのservice-account・federation-issuer・federation-ruleの各エンドポイントは、Adminキーでは呼べません。org:adminスコープ付きのOAuthベアラートークンだけを受け付けます。
どのキーが必要か、状況から選ぶ
「Admin APIキー」と呼ばれるものは、実際には組織の形態とAPIによって別のキーに分かれます。公式ページはキーの種類を次のように区別しています。
| キーの種類 | 作成場所 | 使えるAPI |
|---|---|---|
Admin APIキー(sk-ant-admin01-) | 作成場所Console > Settings > Admin keys | 使えるAPIAdmin API / Usage and Cost API / Rate Limits API / Claude Code Analytics API / Compliance APIのActivity Feedのみ |
Compliance Access Key(sk-ant-api01-) | 作成場所claude.ai > Organization settings > API | 使えるAPICompliance APIの全エンドポイント |
| Analytics APIキー | 作成場所同上 | 使えるAPIClaude Enterprise Analytics APIのみ |
Claude APIキー(sk-ant-api03-) | 作成場所Console > Settings > API keys | 使えるAPIモデル呼び出し用。ワークスペースに限定したキーはAdmin系APIで通らない。Enterprise Analytics / Complianceは呼べない |
claude.aiで作るキーはどれもsk-ant-api01-で始まり、使えるAPIは作成時に選んだスコープで決まります。Compliance Access KeyとAnalyticsキーという呼び分けは、付けたスコープによる区別です。
状況別の選び方は次のとおりです。
- Claude Codeの利用状況(セッション数・コミット数など)をConsole組織で取りたい: Adminキー。
- Enterprise組織の全体エンゲージメントを取りたい: Analyticsキー(
read:analytics)。Adminキーではこちらを呼べず、逆にAnalyticsキーでAdmin APIは呼べません。 - 監査ログだけ取りたい: Console組織ならAdminキーのActivity Feedで足ります。チャットやファイルの内容まで必要なら、Enterprise側のCompliance Access Keyが要ります。
- メンバー管理をAPIで自動化したい: Console組織ならAdminキー、Enterprise組織なら
read:membersやwrite:membersを付けたキー。 - 支出上限(Spend Limits API)を自動化したい: Enterprise組織の
read:spend_limitsやwrite:spend_limits付きのキー。Adminキーの対応APIにSpend Limits APIは含まれません。
なお、Claude Enterpriseの親組織はConsoleには表示されません。親組織にはワークロードもAPIキーもAdminキーも存在しないため、Enterpriseのキーは必ずclaude.aiのOrganization settingsから作ります。
Console組織とEnterprise組織、何が違うのか
決定的な違いは3つあります。キーのプレフィックス、作成できる人、そしてスコープの有無です。
| 項目 | Claude Console | Claude Enterprise |
|---|---|---|
| 作成場所 | Claude ConsoleConsole > Settings > Admin keys | Claude Enterpriseclaude.ai > Organization settings > API |
| キープレフィックス | Claude Consolesk-ant-admin01- | Claude Enterprisesk-ant-api01- |
| 作成できる人 | Claude Consoleadminロールのメンバー | Claude Enterprise親組織のprimary owner(全リンク組織対応)/ organization ownerはCompliance API限定 |
| スコープ | Claude Consoleなし(全権限が付く) | Claude Enterprise選択式(用途ごとに絞れる) |
| 対応API | Claude ConsoleAdmin API / Usage and Cost API / Rate Limits API / Claude Code Analytics API / Compliance API Activity Feed | Claude EnterpriseUser management / Compliance API / Claude Enterprise Analytics API / Spend Limits API |
Consoleのキーはスコープという概念自体がありません。作成した瞬間に、Adminキーを受け付ける全エンドポイントへのフルアクセスを持ちます(Activity Feedだけは、後述のとおりCompliance APIの有効化時期に左右されます)。
Enterpriseのキーはこの逆です。作成時に必要なスコープだけを選び、後から追加することはできません。スコープを増やしたくなったら新しいキーを作り直します。
Console組織でキーを作る手順
Console組織のAdminキー作成
- 1
adminロールでサインインする
adminロールを持つメンバーだけがAdminキーを作れます。
- 2
Admin keysを開く
Console > Settings > Admin keysに進みます。
- 3
キーを作る
「Create key」をクリックし、名前と有効期限を選んで作成します。スコープの選択欄はありません。
- 4
シークレットを保存する
sk-ant-admin01-から始まるシークレットをコピーし、シークレットマネージャーに保存します。表示は1回限りです。
有効期限は、Consoleで通常のAPIキーを作るときと同じ選択肢から選びます。3時間・1日・7日・30日のプリセットか任意の期間、または「Never」です。組織に有効期限の上限ポリシーがあると、選択肢は上限までに絞られ、「Never」は選べません。
期限は作成後に変更できません。期限切れのキーは401 authentication_errorを返し、再有効化もできません。
Enterprise組織でキーを作る手順とスコープ表
Enterprise組織では、キー作成時に必要なスコープを選びます。親組織のprimary ownerは、全リンク組織にまたがるキーも、単一の組織に絞ったキーも作れます。organization ownerが作れるのはCompliance APIのスコープだけを持つキーで、対象は自分の組織に限られます。
Enterprise組織のキー作成
- 1
ownerでサインインする
primary owner、またはCompliance限定ならorganization ownerでサインインします。
- 2
API設定を開く
claude.ai > Organization settings > APIを開き、Keysセクションを探します。
- 3
スコープを選んで作る
「+ Create key」をクリックし、名前を付けて必要なスコープを選びます。
- 4
シークレットを保存する
sk-ant-api01-から始まるシークレットをコピーして保存します。
primary ownerは複数APIのスコープを1本のキーに組み合わせられます。たとえばread:analyticsとread:spend_limitsを同時に付けたキーを作れます。
呼び出したいAPIに応じて選ぶスコープは次の表のとおりです。
| 呼び出すAPI・機能 | 必要スコープ |
|---|---|
| メンバー・招待の一覧・参照、カスタムロールの参照 | 必要スコープread:members |
| メンバーのロール変更・削除、招待の作成・取り消し | 必要スコープwrite:members |
| グループとメンバーの参照 | 必要スコープread:rbac_groups |
| グループの作成・削除・メンバー管理 | 必要スコープwrite:rbac_groups |
| 支出上限・増額リクエストの参照 | 必要スコープread:spend_limits |
| 支出上限の設定・増額リクエストの承認 | 必要スコープwrite:spend_limits |
| Claude Enterprise Analytics API(エンゲージメント・アダプション・コスト・利用状況レポート) | 必要スコープread:analytics |
| Compliance API Activity Feed(組織全体のアクティビティイベント) | 必要スコープread:compliance_activities |
| Compliance APIのチャット・ファイル・プロジェクト・セッション・組織ユーザーの参照 | 必要スコープread:compliance_user_data |
| Compliance APIのチャット・ファイル・プロジェクト削除 | 必要スコープdelete:compliance_user_data |
| Compliance APIの組織メタデータ・設定参照 | 必要スコープread:compliance_org_data |
| セキュリティ監査用の読み取り専用アクセス(Spend LimitsとAnalyticsは対象外) | 必要スコープread:org_audit |
write:membersスコープを使ったメンバー管理の自動化手順はClaude Admin APIでシート・メンバー管理を自動化するにまとめています。
スコープを選んだのに呼べないとき
スコープが足りているのに呼び出しが失敗するときは、先に組織側の有効化を疑います。ComplianceとAnalyticsの各APIは、対応するスコープ付きキーを使う前に組織で有効化しておく必要があります。有効化していない状態でスコープだけ選んでも使えません。
有効化の場所は組織の形で変わります。
- Enterprise組織のCompliance API: primary ownerがclaude.ai > Organization settings > APIで有効化します。設定は親組織から全リンク組織に伝わります。
- 単独のConsole組織のCompliance API: adminがConsole > Settings > Securityの「Compliance API」トグルをオンにします。トグルは自己サービスで有効化できる組織にだけ表示されます。見当たらないときは、adminロールが無い・親組織にリンクされている・対象外のいずれかです。
- 親組織にリンクされたConsole組織: Console側で操作できる項目はなく、親組織のprimary ownerに依頼します。
- Enterprise Analytics API: primary ownerがclaude.aiのAPI設定で公開APIアクセスを有効にしてから、Analyticsキーを作ります。
Console組織のAdminキーには、もう1つ条件があります。Activity Feedの権限(read:compliance_activities)が付くのは、Compliance APIを有効化したあとに作ったキーだけです。有効化より前に作ったキーではActivity Feedを読めないので、有効化したあとにAdminキーを作り直します。
なお、AdminキーにはActivity Feed以外のCompliance APIスコープを付けられません。作成時期にかかわらず、それ以外のエンドポイントを呼ぶと403 Forbiddenになります。
Compliance APIには注意点がもう1つあります。トグルをオフにすると、その間は組織のアクティビティイベントが記録されません。Activity Feedにも新しいイベントが入らなくなります。
オフの間に記録されなかったイベントは、後から復元できません。オンに戻すとその時点から記録が再開し、記録済みのイベントは消えません。止めるときは監査要件との兼ね合いを先に確認します。
キーの使い方と権限不足時の挙動
どちらの組織のキーも、リクエストのx-api-keyヘッダーに渡して使います。
curl "https://api.anthropic.com/v1/organizations/usage_report/claude_code?starting_at=2025-09-08" \
--header "anthropic-version: 2023-06-01" \
--header "x-api-key: $ANTHROPIC_ADMIN_KEY"キーが持つスコープを超える呼び出しをすると、403 Forbiddenが返ります。メッセージには、そのキーが持つスコープと、エンドポイントが要求するスコープが並ぶので、不足分は読めばわかります。
キー作成で起きやすいつまずき
シークレットの表示は1回限りです。ダイアログを閉じると同じ値は再表示できないため、コピーの前にダイアログを閉じてしまうと、キーを削除して作り直すことになります。そのキーを使う予定だった連携先の設定も、新しい値に更新し直しです。
Consoleでキーを作れない場合は、adminロールがあるかを先に見ます。公式が作成権限を与えているのはadminロールのメンバーだけです。
モデル呼び出し用の通常のAPIキー(sk-ant-api03-)は、Console > Settings > API keysで作る別のキーです。作成時に、自分名義の個人キーか、サービスアカウントのキーかを選びます。Admin APIに含まれるUsage and Cost APIは、ワークスペースに限定していない個人キーやサービスアカウントキーでも呼べます。通らないのはワークスペースに限定したキーです。Claude Enterprise Analytics APIとCompliance APIはclaude.aiで作る別のキー(sk-ant-api01-)が必要で、sk-ant-api03-のキーでは呼べません。
取り違えが疑われるときは、手元のキーのプレフィックスを見ます。sk-ant-admin01-ならConsole側、sk-ant-api01-ならclaude.aiで作ったキーです。管理系のAPIが通らないときは、キーがワークスペースに限定されていないかも見ます。Enterprise AnalyticsやComplianceにsk-ant-api03-のキーを渡している取り違えも、プレフィックスで見分けられます。
また、Compliance Access Keyは機微なデータに届きます。read:compliance_user_dataを持つキーは、リンク組織すべてのチャット・ファイル・プロジェクト・セッションの会話記録を読めます。primary ownerがまだ見ていない内容も含まれます。delete:compliance_user_dataを持てば、チャットやファイルを恒久的に削除できます。ソース管理やSIEM転送ツールの設定ファイルには置かず、本番データベースの認証情報と同じ扱いにします。
Console組織はキーを分けても権限を絞れない
渡す相手に合わせてConsoleのキーの権限を絞ることはできないので、統制の手段は「誰に渡すか」と「いつ失効させるか」に限られます。連携先ごとにキーを発行し、不要になったキーは削除する運用が現実的です。有効期限を設定しておけば、漏洩した場合でも資格情報の寿命を制限できます。
一方、Enterpriseのキーは、Compliance APIのように機微なデータへ届く経路があるぶん、用途で分離できる設計になっています。監査ログ専用、Analyticsダッシュボード専用といった具合に分けておけば、1本が漏れても影響範囲が限られます。実際に漏洩が疑われたときの無効化の流れはClaude APIキーの漏洩が疑われるときの無効化手順と管理にあります。
用途別のスコープの組み合わせ
Enterpriseキーは複数のスコープを1本にまとめられますが、役割ごとに分けて発行する形がいちばん事故を小さくします。
役割別のキー設計
Analyticsダッシュボード連携
read:analyticsだけを付けます。社内BIにエンゲージメントとコストを流すだけなら、メンバー管理や支出のスコープは不要です。セキュリティ監査
read:org_audit1つで、Admin APIのユーザー管理の読み取りと、Compliance APIの読み取りエンドポイントすべてに届きます。支出やコストの監査も兼ねるなら、read:spend_limitsとread:analyticsを足します。支出管理の自動化
増額リクエストの承認まで自動化するなら
read:spend_limitsとwrite:spend_limitsのセットです。上限を可視化するだけならread:spend_limitsで足ります。
2つのAnalytics APIで使うキー
Claude Code Analytics API(1ユーザーあたりのセッション数・行数・コミット・ツール受入率など)はConsole組織のAdminキーを使います。Claude Enterprise Analytics APIは、chat・projects・Claude Codeなどを横断して、組織全体のエンゲージメント・アダプション・コストを返します。こちらはEnterprise組織のAnalyticsキー(read:analytics)を使います。両者は別のAPIで、キーに互換性はありません。使い分けはClaude Analytics API群の使い分けで、Claude Code側の指標の読み方はClaude Code Analytics APIの使い方で扱います。
Enterprise組織の支出上限運用はClaude Enterpriseの消費管理、法人プラン全体の料金・セキュリティはClaude Enterpriseとはが詳しく扱っています。
まとめ
Enterpriseのスコープは作成後に追加できないため、使う予定のAPIを書き出してからキーを切ると作り直しが減ります。Console組織は権限を絞れない前提で、渡す相手と期限を管理する運用になります。