Claude Media
Claude Admin APIの使い方 — キー作成からメンバー管理まで

Claude Admin APIの使い方 — キー作成からメンバー管理まで

Claude Admin APIの使い方を、メンバーの一覧・招待・ロール変更・削除のcurlまで解説します。シート数の増減はAPIの対象外で、請求を下げる操作は管理画面です。

Claude Admin APIは、https://api.anthropic.com/v1/organizations/ のエンドポイントを呼んで組織のメンバーやキーを管理するAPIです。キーはConsole組織ならConsoleのAdmin keysページ(sk-ant-admin01-)、Enterprise組織ならclaude.aiのOrganization settings > APIで作ります。組織メンバーの一覧取得・招待・ロール変更・削除がエンドポイントとして用意されていて、入社・退職に合わせた操作をスクリプト化できます。ただし動かせるのは「誰が組織にいるか」までです。契約シートの総数を増減するエンドポイントはなく、請求額を変えたいときは管理画面の操作が必要になります。

この記事では、まず「APIで動く操作」と「管理画面でしか動かない操作」の境界を引き、そのうえでメンバーの一括操作をcurlで組みます。

Admin APIで動かせるものと、動かせないもの

Admin APIが扱うリソースは、組織メンバーとそのロール、招待、ワークスペースとそのメンバー、APIキー、サービスアカウント(と連携設定)です。シートの購入や減枠にあたるリソースは含まれません。

くらべる

退職者対応で触る場所

人の出入り

Admin APIで動く

メンバーの一覧取得、招待の作成と取り消し、ロールの変更、メンバーの削除。入社・異動・退職のスクリプト化はここに収まります。

枠と請求

管理画面でしか動かない

契約シート数の増減、TeamでのStandard / Premiumの枠配分、Adminロールのメンバーの削除。Organization settingsのOrganization and accessとMembersが入口です。

APIを呼べる組織は二系統あります。1つ目はClaude Console(platform.claude.com)の組織で、Admin APIキーかOAuthトークンで認証します。2つ目はClaude Enterprise(claude.ai)の組織で、claude.ai上で作成したスコープ付きAPIキーを使い、このページのエンドポイントのうち適用されるのはメンバーと招待だけです。ほかにEnterprise専用のグループ・カスタムロールの読み取りと、支出上限のAPIがあります。個人アカウントではAdmin APIを使えません。Claude Platform on AWSでは、組織メンバー・招待・APIキーのエンドポイントが対象外で、使えるのはワークスペースと外部キー(external_keys)関連のエンドポイントだけです。

Enterpriseのスコープ付きキーは、支出上限(spend limits)のガイドによると、Primary Ownerが発行します。支出上限のAPIではこのキーを x-api-key ヘッダーに載せ、スコープの種類(read:spend_limits など)でどの操作を許すかを分けます。

退職者を削除しても請求が減らない理由

請求まわりの記述は、公式の2ページで切り口が違います。Team planのbilling FAQsは、請求額を「課金サイクル開始時点のメンバー数」基準とし、サイクル途中にメンバーやシートを足すと日割りで即時課金されると説明しています。メンバーを削除しても返金やクレジットはなく、空いたシートはほかの人に割り当てられるだけです。

一方、Team planのシート管理ページは、Standard / Premiumそれぞれの総シート枠を購入する前提で書かれています。枠を減らす操作は更新日に反映され、手続き時点での日割り返金はありません。予約できる変更も同時に1件だけで、新しく送信するか、シートを追加するか、招待を承諾されると、保留中の変更は置き換わります。

Teamの減枠には細かい条件があります。Standardの総数は現在の課金対象メンバー数を下回れません。Premiumを現メンバー数より下げると、更新時に該当メンバーが自動でStandardへ移ります。

Enterpriseの従量課金プランは、Enterpriseシート1種類だけで、最低20シートが必要です。セルフサーブ契約は、年間契約の期間中はシートを減らせません。販売担当が付く契約では、アカウントマネージャーに相談する形になります。

つまり、APIでメンバーを削除しても、削除した分だけ請求が下がるわけではありません。請求を下げるには、Teamでは更新日の前に管理画面で総シート枠を下げます。Enterpriseセルフサーブは契約期間中は下げられません。手順はClaudeのシート管理の画面操作がそのまま対応します。

TeamとEnterpriseには、組織に残したままアクセスだけを止める「No seat assigned」があります。この状態のメンバーはシート上限に数えられませんが、保留中の招待は数えられます。「Add member」が選べないのに空きがあるように見えるときは、承諾されそうにない招待の取り消しか追加購入が必要になる、と公式のシート管理ページ(Team・Enterpriseとも)にあります。招待を一括で出すスクリプトなら、後述の招待一覧と取り消しを運用に入れておく理由はここにあります。

前提 — 認証に使えるキーは3種類

Admin APIの呼び出しには、Admin APIキー・org:adminスコープ付きのOAuthベアラートークン・ワークスペースに紐づかない個人またはサービスアカウントキーのいずれかが必要です。Console組織でAdmin APIキーを発行できるのはAdminロールのメンバーのみです(Enterprise組織のキーはPrimary Ownerが発行します)。org:adminトークンを取得できるのはAdmin・Owner・Primary Ownerロールに限られます。

個人キーとサービスアカウントキーは、リンク先のアカウントと同じ権限を持ちます。サービスアカウント・フェデレーション発行元・フェデレーションルールのエンドポイントだけは、org:adminのOAuthトークンしか受け付けません。

curl --fail-with-body -sS "https://api.anthropic.com/v1/organizations/me" \
  -H "x-api-key: $ANTHROPIC_API_KEY" \
  -H "anthropic-version: 2023-06-01"

このリクエストが成功すれば、キーが組織スコープで有効なことを確認できます。CI等の非対話ワークロードから呼ぶ場合は、対話ログインではなくWorkload Identity Federation経由でトークンを発行する構成が公式に案内されています。

Admin APIキーの作成場所

キーを作る場所は組織の種類で変わります。Console組織はConsoleのAdmin keysページで、キーは sk-ant-admin01- で始まります。Enterprise組織はclaude.aiのOrganization settings > APIで、キーは sk-ant-api01- で始まります。Enterpriseのキーは作成時にスコープを選ぶ必要があり、作成後に追加はできません。

スコープの選び方や作成手順の詳細は、Claude Admin APIキーの取得方法とスコープ選択にまとめています。

メンバー一覧を取得する

GET /v1/organizations/usersで組織の全メンバーを取得できます。

curl "https://api.anthropic.com/v1/organizations/users?limit=10" \
  -H "x-api-key: $ANTHROPIC_API_KEY" \
  -H "anthropic-version: 2023-06-01"

レスポンスにはメンバーごとのIDとメール、ロール(user / claude_code_user / developer / billing / admin)が含まれます。Python・TypeScript・C#・Go・JavaのSDKは、listメソッドがページを自動取得するイテレータを返し、limitは1ページあたりの件数を決めるだけです。

curl・PHP・Rubyの例は1ページ分しか返しません。大量のメンバーを扱うワークフローでは、SDKの自動ページングに任せる実装が向いています。ant CLIの--limitは結果の件数そのものを絞ります。

新規メンバーを招待する

メンバーの追加は招待という形を取ります。POST /v1/organizations/invitesにメールアドレスとロールを渡すと招待が作成され、相手が承諾すると組織メンバーになります。

curl "https://api.anthropic.com/v1/organizations/invites" \
  -H "x-api-key: $ANTHROPIC_API_KEY" \
  -H "anthropic-version: 2023-06-01" \
  -H "content-type: application/json" \
  -d '{
    "email": "user@example.com",
    "role": "developer"
  }'

招待の有効期限は21日で、設定を変えることはできません。Console側の管理画面でも「3週間」と案内されており、同じ期間です。期限内に承諾されなかった招待は失効するため、一括招待バッチでは「送信から21日後に未承諾リストを再確認する」処理を入れておくと取りこぼしを防げます。

管理画面から招待する場合、Console組織のSettings > Membersでは1回の送信で最大50件のメールアドレスを貼れます。claude.ai側の組織では、Organization settings > Membersの「Bulk add」で複数の宛先をまとめて入力できます。claude.ai側では、招待に使えるメールは組織の許可ドメインのものに限られます。

ロールを変更する

既存メンバーのロールはPOST /v1/organizations/users/{user_id}で更新します。

curl "https://api.anthropic.com/v1/organizations/users/user_01XyDMpzjS89pFZXqSFUBDr6" \
  -H "x-api-key: $ANTHROPIC_API_KEY" \
  -H "anthropic-version: 2023-06-01" \
  -H "content-type: application/json" \
  -d '{"role": "developer"}'

組織ロールはuser(プレイグラウンドのみ)/claude_code_user(プレイグラウンド+Claude Code)/developer(+APIキー管理)/billing(+請求管理)/admin(+メンバー管理)の5段階です。OwnerとPrimary Ownerはadminの権限をすべて持ち、さらにadminを管理できます。

メンバーを削除する

DELETE /v1/organizations/users/{user_id}でメンバーを組織から削除します。

curl -X DELETE "https://api.anthropic.com/v1/organizations/users/user_01XyDMpzjS89pFZXqSFUBDr6" \
  -H "x-api-key: $ANTHROPIC_API_KEY" \
  -H "anthropic-version: 2023-06-01"

Adminロールを持つメンバーはAPIでは削除できません。公式のFAQにも「APIはadminロールのメンバーを削除できない」とあります。削除スクリプトを組むと、退職者がAdminだった場合は処理が失敗します。

EnterpriseでSCIMプロビジョニングを使う組織は、IdPからユーザーを外すとClaudeからも自動で削除されます。この場合、退職処理のAPIスクリプトはSCIMの対象外のメンバー向けになります。JITやSCIMで新規ユーザーを受け入れるには、OwnerかPrimary Ownerが先にシートの空きを確保しておく必要があります。退職者が作ったAdmin APIキーは別に後始末が要るので、Claude Admin APIキーを作った人が退職した後の削除と再発行手順で扱っています。

削除後のAPIキーの挙動は、キーの種類で分かれます。

  • 個人キー: 対象ユーザーが組織から削除されると止まる
  • サービスアカウントキー: サービスアカウントをアーカイブしない限り動き続ける。作成したユーザーを削除しても止まらない
  • ワークスペースキー: メンバーを削除しても動き続ける
  • Claude Codeワークスペースのキー: 例外。キーを作ったメンバーに紐づき、そのメンバーの削除で止まる

ここで扱うのは組織全体のメンバーに対するロールです。ワークスペース単位のロール(workspace_admin等)は別のエンドポイントの担当で、混同すると意図しない範囲の権限を変えてしまいます。ワークスペース側はClaude Admin APIでワークスペース管理を実装するが扱っています。

まとめ

退職処理は、Adminロールの削除失敗を管理画面での手作業に回す前提で組みます。請求を減らす総シート枠の変更は、更新日より前に別手順で済ませます。権限設計そのものを見直す場合はClaudeチームのメンバー管理も参照してください。

この記事を共有:XはてブLinkedIn