Claude Code JetBrainsプラグインの導入と設定
IntelliJ IDEA・PyCharm・WebStorm向けClaude Code JetBrainsプラグインの導入手順、リモート開発の注意点、WSL2接続トラブルの直し方をまとめます。
Claude Code JetBrainsプラグインとは
Claude Code JetBrainsプラグインとは、IntelliJ IDEA・PyCharm・WebStorm等のJetBrains製IDEにClaude Codeを統合する公式プラグインです。VS Code拡張機能がGUIチャットパネルを主役にするのに対し、JetBrains版はIDEの統合ターミナルでCLIを実行し、そこにdiff表示や選択コンテキスト共有を重ねる構成を取ります。VS Code拡張機能の使い方ではJetBrainsとの違いを比較の一部として触れていますが、本記事はJetBrains側の導入・設定・トラブル対処だけに絞って掘り下げます。
対応IDEと前提条件
プラグインが動くIDEは次の6つです。
- IntelliJ IDEA
- PyCharm
- Android Studio
- WebStorm
- PhpStorm
- GoLand
必要なものは2つあります。ひとつはClaude Code CLI本体、もうひとつはJetBrainsプラグインです。VS Code拡張機能と違い、JetBrainsプラグインはCLIを同梱していません。プラグインが実行するのはIDEの統合ターミナル上の claude コマンドそのものなので、先にCLIをインストールしておく必要があります。CLI未インストールのままプラグインを開くと「Cannot launch Claude Code」という通知が出ます。CLIのインストール手順はClaude Codeインストール完全ガイドにまとめてあります。
アカウントはPro・Max・Team・EnterpriseいずれかのClaudeサブスクリプション、またはClaude Consoleアカウントが使えます。APIキーは不要です。
インストール手順
手順1: Claude Code CLIを入れる
まだの場合は先にCLIを導入します。
curl -fsSL https://claude.ai/install.sh | bash手順2: JetBrainsプラグインを入れる
JetBrains Marketplaceから「Claude Code [Beta]」プラグインを検索してインストールし、IDEを再起動します。CLIが標準的な場所にない場合は、プラグイン設定の「Claude command」欄にフルパスを指定します(/usr/local/bin/claude や npx @anthropic-ai/claude-code のような形式)。
基本の使い方
IDEの統合ターミナルから claude を起動すれば、統合機能がすべて有効になります。外部ターミナルから接続したい場合は、Claude Codeの中で /ide を実行するとJetBrains IDEに接続できます。
/ide主な機能は次のとおりです。
- クイック起動:
Cmd+Esc(Mac)/Ctrl+Esc(Windows/Linux)でエディタから直接開ける - diff表示: コード変更をターミナルではなくIDEのdiffビューアーで確認できる。
/configの「Diff tool」設定でauto(IDE表示)とterminalを切り替え可能 - 選択コンテキスト共有: IDEで選択中のテキストや開いているタブが自動的にClaude Codeへ共有される。
Readの拒否ルールに一致するファイルはこの共有から除外できる - ファイル参照挿入:
Cmd+Option+K(Mac)/Alt+Ctrl+K(Windows/Linux)で@src/auth.ts#L1-99のような行番号付き参照を挿入できる - 診断結果の共有: Claudeがファイルを編集すると、そのファイルのlint・構文エラーがIDEから自動的に会話へ取り込まれる
なお「Diff tool」の設定項目は、Claude CodeがIDEに接続されているときだけ /config に表示されます。表示されない場合はJetBrainsのターミナルから claude を起動するか、外部ターミナルから /ide を先に実行してください。
リモート開発での注意点
WSL2で「No available IDEsが検出されません」と出たときの直し方
WSL2上のClaude CodeからJetBrains IDEに接続できない場合、原因の多くはWSL2のNATネットワーキングかWindowsファイアウォールがWSL2とIDE間の通信を遮っていることです(WSL1はホストのネットワークを直接使うため影響を受けません)。
推奨される直し方は、既存のWSL2ネットワーキングモードを変えずに済むファイアウォールルールの追加です。まずWSLシェル内でIPアドレスを確認します。
hostname -I先頭2オクテットを取り、.0.0/16 を付けたものがサブネットになります(例: 172.21.123.45 なら 172.21.0.0/16)。次にPowerShellを管理者権限で開き、そのサブネットに向けてファイアウォールルールを追加します。
New-NetFirewallRule -DisplayName "Allow WSL2 Internal Traffic" -Direction Inbound -Protocol TCP -Action Allow -RemoteAddress 172.21.0.0/16 -LocalAddress 172.21.0.0/16ルール追加後はIDEとClaude Codeの両方を再起動して反映させます。Windows 11 22H2以降であれば、.wslconfig に networkingMode=mirrored を追記してミラーリングネットワーキングへ切り替える方法もあります。この場合は wsl --shutdown でWSLを再起動する必要があります。Windows 10ではミラーリングが使えないため、ファイアウォールルールの追加が確実な選択肢になります。
セキュリティ上の注意
JetBrains IDE内でacceptEdits権限モードを使うと、Claude CodeはIDEの設定ファイルまで変更できてしまいます。IDEが設定ファイルを自動実行する仕組みを持つ場合、これは通常のBash実行の許可プロンプトを迂回する経路になり得ます。JetBrains IDEでClaude Codeを使うときは、編集はManualモードで確認しながら進め、信頼できるプロンプトだけを与え、Claudeがアクセスできるファイルの範囲を把握しておくことが推奨されています。権限モデル全体の設計はClaude Codeセキュリティ・権限ガイドで扱っています。
IDE内蔵MCPサーバーの正体
プラグインが有効な間、裏側では ide という名前のローカルMCPサーバーが動いています。CLIがIDEのネイティブdiffビューアーで差分を開いたり、@メンションの選択範囲を読んだり、inspectionの診断結果を会話に取り込んだりするのは、すべてこのサーバー経由です。モデルから見えるツールは mcp__ide__getDiagnostics(読み取り専用)の1つだけで、UI操作用の内部RPCはモデルに見せる前にフィルタされます。設定でMCPツールを許可リスト化している組織は、この非表示サーバーの存在を把握しておく必要があります。
通信はOSが割り当てるエフェメラルポート上の暗号化されていない ws:// で行われ、IDE起動のたびに生成されるトークンを ~/.claude/ide/<port>.lock から読んでCLIが認証します。既定ではループバック(127.0.0.1)にしかlistenしないため外部からは届きませんが、WSL2のNAT環境などでループバックが機能しない場合に限り「Accept connections from all network interfaces」設定でネットワーク全体に公開できます。この設定を有効にすると通信もトークンも平文でネットワークを流れるため、ループバックがどうしても機能しないときだけの選択肢と考えてください。
よくあるつまずき
プラグインを入れたのに機能が出ない
プロジェクトルートディレクトリからClaude Codeを起動しているか、プラグインがIDE設定で有効になっているかを確認します。IDEの完全な再起動(複数回必要なこともあります)で解消することが多く、Remote Developmentの場合はリモートホスト側にプラグインが入っているかも確認してください。
/ide を実行しても「No available IDEsが検出されません」と出る
プラグインが有効か、IDEを完全に再起動したかを確認します。自動接続を期待していた場合は、IDEの統合ターミナルから claude を起動しているかを見直してください。WSL環境の場合は前述のファイアウォール設定を確認します。
Claudeアイコンをクリックすると「command not found」
claude --version をターミナルで実行してインストール自体を確認し、見つかる場合はプラグイン設定の「Claude command」にフルパスを指定します。WSLユーザーは wsl -d Ubuntu -- bash -lic "claude" のようなコマンド形式を「Claude command」欄に設定します(Ubuntu は自分のディストリビューション名に置き換えます)。
よくある質問
VS Code拡張機能とどちらを選ぶべきですか
普段使っているIDEで決めるのが基本です。プランをドキュメントとして開いてコメントを書き込む、会話をタブで並行させるといったGUI前提の体験が欲しいならVS Code拡張機能、IDEを変えずにClaude Codeを呼び出したいならJetBrainsプラグインが向いています。
ESCキーがClaude Codeの実行を中断してくれません
Settings → Tools → Terminalで「Move focus to the editor with Escape」のチェックを外すか、「Configure terminal keybindings」から「Switch focus to Editor」のショートカットを削除します。
MCPサーバーを追加したい場合はどうしますか
MCPサーバーの追加はJetBrains IDEのターミナルから claude mcp add で行います。詳しい設定例はMCPとは — Claudeでの使い方で扱っています。
自動更新は効きますか
プラグイン設定の「Enable automatic updates」を有効にすると、プラグインの更新チェックとインストールが自動化され、IDE再起動時に適用されます。CLI本体の更新方式はインストール経路によって異なります。
まとめ
Claude Code JetBrainsプラグインは、CLI本体とプラグインの2つをそろえて初めて動きます。IDEの統合ターミナルから claude を起動すればdiff表示・選択コンテキスト共有・診断結果の取り込みが有効になり、Remote Developmentではプラグインをリモートホスト側に入れる点だけ間違えないようにします。WSL2環境で接続できない場合はファイアウォールかミラーリングネットワーキングで解決でき、acceptEdits モードで使う際はIDE設定ファイルへの書き込みリスクを踏まえてManualモードを基本にするのが安全です。導入が済んだら、Claude Code設定ガイドでsettings.jsonの共有設定を押さえておくと、CLIと拡張機能・プラグイン間の挙動を統一しやすくなります。