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Claude Codeの/resumeが全プロジェクトを表示した不具合とv2.1.108の修正

Claude Codeの/resumeが全プロジェクトを表示した不具合とv2.1.108の修正

v2.1.101で/continueと/resumeが全プロジェクトのセッションを表示する回帰が起き、v2.1.108で現在ディレクトリ既定に戻った経緯と現在の挙動を扱います。

Claude Codeの/continue/resumeは、v2.1.101からv2.1.107までの期間、現在のプロジェクトだけでなくマシン上の全プロジェクトのセッションを一覧に表示していました。GitHub issue #46445として報告されたこの回帰は、v2.1.108で現在ディレクトリを既定に戻す形で修正されています。

/continueと/resumeが全プロジェクトを表示するようになった

最初の報告は2026年4月10日です。v2.1.101への自動更新後、あるプロジェクトディレクトリでclaudeを起動し/continueまたは/resumeを使うと、そのプロジェクトとは無関係な別ディレクトリのセッションまでピッカーに並ぶようになりました。

報告者は~/work/ganduriで作業していたところ、~/work/ps40~/work/wikiといった別プロジェクトのセッションが同じ一覧に混在したと記録しています。それまでは起動したディレクトリのセッションだけに絞られていたため、動作が変わったことは明確でした。

issueには同様の報告が28件寄せられました。10以上のプロジェクトを並行して抱える開発者や、部署ごとにディレクトリを分けて25以上のプロジェクトを管理していた利用者からも、目的のセッションを探しにくくなったという指摘が相次いでいます。

v2.1.101の変更は「せまい既定表示」の修正のつもりだった

この変更は意図的な修正として導入されています。v2.1.101の公式changelogには、複数の/resumeピッカー関連の修正の1つとして「他プロジェクトのセッションを隠してしまう、せまい既定表示」を直したという記載があります。バグを塞ぐつもりの変更が、逆に新しいバグを生んだ形です。

この一文だけを読むと、プロジェクトを横断できない既定表示のほうが問題だったように見えます。ただし実際に寄せられた反応は真逆でした。多くの利用者にとって、起動したディレクトリに絞られる挙動こそが期待した動作であり、「せまい」のではなく「意図した絞り込み」だったということです。

実務でどんな影響が出ていたか

影響の大きさは、抱えているプロジェクト数と相関していました。

利用状況影響
プロジェクトが1〜2個影響一覧が多少長くなる程度で実害は小さい
プロジェクトが10個前後影響目的のセッションを探すのに毎回スキャンが必要になる
プロジェクトが25個以上影響一覧が実質使い物にならず、ダウングレードを選ぶ報告が複数出た

ある報告者は、cdして/resumeを叩きEnterを押すだけだった操作が、ディレクトリ名を手作業で探して一致させる操作に変わったと述べています。別の報告者は、履歴を別ディレクトリへ移動した直後だったため、最初は自分がデータを壊したと思い込んだとも書いています。

影響はピッカーの見やすさだけにとどまりませんでした。ある利用者は、直近の活動時刻順で並ぶセッション一覧の表示件数に上限があるため、他プロジェクトのセッションが枠を埋めると、普段使っているプロジェクトのセッションが一覧に1件も出てこなくなったと報告しています。プロジェクト単位で絞られていた前提が崩れたことで、表示件数の上限という別の制約が思わぬ形で表面化した格好です。

セッションに名前を付けておくと、こうした一覧の混雑でも目的のセッションを見つけやすくなります。名前の付け方はClaude Codeの/renameコマンドでセッション名を変更するにまとめています。

コメント欄の反応は、単なる不便さの指摘にとどまりませんでした。ある利用者は、この変更をきっかけに安定性への信頼が揺らぎ、他のコーディングエージェントへの乗り換えを検討し始めたとまで書いています。オプトイン機能フラグの背後に変更を隠さず、既定の挙動を無警告で変えたこと自体が問題だったという指摘です。1件の表示範囲の変更が、機能そのものの評価を超えて運用者の信頼判断に波及した例と言えそうです。

無関係なプロジェクトのセッションを選ぶとどうなるか

全プロジェクト表示が既定だった期間の実害は、目的のセッションを探しにくいことだけではありません。誤って無関係なプロジェクトのセッションを選んでしまうと、そのプロジェクトの過去のビルド状態やメモリ、文脈を抱えたまま別のコードベースの作業を始めてしまうリスクがあります。

現在の仕様では、この誤操作に対する安全策が用意されています。ピッカーで別のワークツリーのセッションを選ぶとその場でそのまま再開されますが、完全に無関係なプロジェクトのセッションを選んだ場合は、即座に再開せず、cdコマンドと再開コマンドをクリップボードへコピーする動作に切り替わります。誤クリック1つで別プロジェクトの文脈に切り替わってしまう事態を避ける仕組みです。全プロジェクト表示が既定になっていた期間は、この安全策があってもなお、日常的に無関係なセッションと隣り合わせで一覧を眺める状態が続いていたことになります。

影響を受けたバージョンとv2.1.108での修正

回帰が混入したバージョンと修正バージョンは、公式changelogとissueのコメントから特定できます。

バージョンリリース日状態
v2.1.100リリース日状態問題なし(ダウングレード先として複数の利用者が利用)
v2.1.101リリース日2026-04-10状態全プロジェクト表示への変更が混入
v2.1.104リリース日状態回帰を再現(Windows 11での報告あり)
v2.1.105〜v2.1.107リリース日状態回帰が継続(該当する修正なし)
v2.1.108リリース日2026-04-14状態現在ディレクトリを既定へ戻す修正がリリース

修正が入ったv2.1.108のchangelogには「/resumeピッカーの既定表示を現在のディレクトリのセッションに戻し、全プロジェクトを見るにはCtrl+Aを押す」という記載があります。issue #46445は2026年4月16日にクローズされました。

修正が出るまでの間、コメント欄ではnpm install -g @anthropic-ai/claude-code@2.1.100のようなコマンドでv2.1.100へ固定する回避策が共有されていました。ネイティブインストールの場合は$HOME/.local/share/claude/versionsに残る旧バージョンへ切り替える方法や、OS別の配布URLから該当バージョンのバイナリを直接取得する方法も報告されています。

issueが公開されてから修正版のリリースまでは4日でした。この間も新規の再現報告は止まらず、Windows・Linux・macOSのいずれの環境でも同じ挙動が確認されています。特定のOSやインストール方法に限定された不具合ではなく、/resumeピッカーそのものの既定挙動が変わったことが原因だったことは、この点からも裏付けられます。

修正までの間はCtrl+Aの役割が逆だった

現在のClaude Codeでは、Ctrl+Aを押すとマシン上の全プロジェクトへ表示が広がります。既定は現在のプロジェクトに絞られているため、Ctrl+Aは「広げる」操作です。

ところがv2.1.101からv2.1.108までの期間は、既定がすでに全プロジェクト表示だったため、Ctrl+Aは逆に「現在のプロジェクトへ絞り込む」操作として機能していました。ピッカー下部のヒント表示自体は変わっていなかったため、利用者はまず全プロジェクトの一覧に戸惑い、その後で同じキー操作が絞り込みに使えることに気づく、という2段階のつまずきを経験しています。

現在の/continueと/resumeの挙動

v2.1.108での修正以降、/continue/resumeの挙動は安定しています。REPL内のスラッシュコマンドとしては、/continue/resumeのエイリアスで、同じセッションピッカーを開きます。

ターミナル起動時のコマンドラインオプションでは、--continue--resumeは別の挙動を持ちます。

コマンド挙動
claude --continue(-c)挙動現在のディレクトリで直近のセッションを問答無用で再開
claude --resume(-r)挙動セッションピッカーを開く(引数なしの場合)
/resume/continue(REPL内)挙動同じセッションピッカーを開く

セッションピッカーが既定で表示する範囲は次の2つです。

  • 現在のワークツリーのセッション(bgマーク付きのバックグラウンドセッションを含む)
  • /add-dirで現在のディレクトリを追加した、他所で始まったセッション

表示範囲を広げるショートカットは3種類あり、目的に応じて使い分けます。

ショートカット効果
Ctrl+W効果同じリポジトリの全ワークツリーへ表示を広げる
Ctrl+A効果このマシン上の全プロジェクトへ表示を広げる
Ctrl+B効果現在のgitブランチのセッションだけに絞り込む

Ctrl+Bによるブランチ単位の絞り込みは、ディレクトリ単位のセッション保存の上に後から重ねられたレイヤーです。仕組みの詳細はClaude Codeでブランチをまたぐセッションはどう扱われるかで扱っています。bgマーク付きのバックグラウンドセッションを意図的に複製して並行運用したい場合はClaude Code forkコマンドでセッションをバックグラウンドに複製するが参考になります。/resumeが復元する状態の範囲やクロスプロジェクト検索の仕様全体はClaude Codeの/resumeコマンドで過去の会話を再開するにまとめています。

手元のバージョンを確認する

この回帰の影響を受けるのはv2.1.101からv2.1.107までに限られます。まず手元のバージョンを確認します。

claude --version

表示されたバージョンがこの範囲に含まれ、かつ自動更新を止める設定を入れている場合は、更新を再開するとv2.1.108以降の挙動に戻ります。当時ダウングレードでv2.1.100へ固定した環境がそのまま残っていると、この回帰は再現しないものの、v2.1.108以降で追加された機能や別の修正も受け取れていない状態です。DISABLE_AUTOUPDATER環境変数や、インストール時にバージョンを固定する設定が残っていないかも合わせて確認しておくと安心です。

まとめ

/continue/resumeが全プロジェクトのセッションを表示していた回帰は、v2.1.101での「せまい既定表示」修正が意図せず引き起こしたものでした。issue #46445として2026年4月10日に報告され、4日後のv2.1.108で現在ディレクトリを既定に戻す形で修正されています。今のバージョンでは、既定は現在のプロジェクトに絞られ、Ctrl+Aで全プロジェクトへ、Ctrl+Wで全ワークツリーへ、Ctrl+Bで現在のブランチへと、目的別に表示範囲を切り替えられます。

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