Claude Code session recapの使い方と自動表示の条件
離席から戻ったときに出る一行要約session recapが、いつ生成されいつ表示されるかの条件と、/recapでの手動実行、/configでの無効化を解説します。
session recapとは何を教えてくれる機能か
離席してターミナルに戻ると、Claude Codeがセッションで何が起きたかを一行で要約して表示します。これがsession recapです。長時間セッションを何本も並行して進めているとき、「このタブでは今どこまで進んだか」を会話履歴を読み返さずに確認できます。
/recapコマンド自体の使い分け(/btwとの違いを含む)は/recapと/btwの使い分けにまとめています。本記事は自動表示側の条件と無効化手順を扱います。
recapはプランやプロバイダーを問わず既定で有効です。Anthropic APIでもBedrock・Google Cloud・Microsoft Foundryでも、追加の設定なしにこの一行要約が表示されます。会話全体を読み返す代わりに一行だけ確認すればよいという設計は、複数のworktreeやタブを同時に開いて並行作業を進める運用スタイルほど効いてきます。
自動表示される3つの条件
recapはいつでも出るわけではなく、次の条件がすべて揃ったときだけバックグラウンドで生成されます。
- 直前のターンが完了してから3分以上経過している: 完了直後に画面を離れても、しばらくは生成が始まりません
- ターミナルがフォーカスを失っている: 他のウィンドウに切り替えた状態が続くことが条件で、生成は裏側で進み、戻ってきたときには準備が終わっています
- セッションに少なくとも3ターンの履歴がある: 始めたばかりの短いセッションではrecapは出ません
さらに、recapは2回連続では表示されません。一度表示されたあとに再び同じ条件が揃っても、間に新しいやり取りが挟まらない限り連続表示は起きない仕組みです。
表示されない典型パターンを先に押さえる
3条件を個別に読むより、「なぜ今回は出なかったか」を逆引きできる表にしておくと切り分けが早くなります。
| 状況 | recapが出ない理由 |
|---|---|
| セッションを始めてすぐ(3ターン未満) | recapが出ない理由履歴の蓄積条件を満たしていない |
| ターミナルにフォーカスしたまま作業を眺めていた | recapが出ない理由フォーカスを失っていない |
| 直前のターン完了から3分未満で画面に戻った | recapが出ない理由バックグラウンド生成が間に合っていない |
| 直前にもrecapが表示されたばかり | recapが出ない理由2回連続表示にはならない仕様 |
離席の仕方によって条件を満たさないケースが多く、「毎回出るはずなのに出ない」という感覚のズレは、この表のどれかに当てはまっていることがほとんどです。
なぜバックグラウンドで生成しておく設計なのか
recapは要約を作るのにモデル推論が必要です。画面に戻った瞬間にゼロから生成を始めると、その場で数秒待たされることになり、体感の反応速度を損ないます。Claude Codeは条件が揃った時点で裏側の生成を先に済ませておき、利用者が戻ってきたときには結果が用意された状態にしています。3分以上の経過とフォーカス喪失という条件は、この先読み生成の余地(離席している時間)を確保するための下限とも読めます。
/recapで手動生成する
条件を待たずに今すぐ要約が欲しいときは/recapを実行します。
/recap自動表示を待つ必要はなく、その場でセッションの一行要約を生成できます。離席条件に関わらず、要点だけをすぐ確認したいときに向いています。長い作業の合間に自分の手元だけで進捗を振り返りたい場面でも使えます。
オフにする方法
自動recapが不要なら、/configを開いてSession recapの項目を無効にします。
/config設定ファイルで直接制御したい場合は、settings.jsonのawaySummaryEnabledをfalseにします。挙動は/configのトグルと同じです。環境変数CLAUDE_CODE_ENABLE_AWAY_SUMMARYを0に設定するという方法もあります。これは/configのトグルやawaySummaryEnabledの設定よりも優先されます。逆に1を指定すると、awaySummaryEnabledがfalseになっている状況でも強制的にrecapを有効化できます。
key=value形式でその場設定する
/configは対話メニューを開かずに、key=valueの形でその場から設定を変えられます。
/config awaySummaryEnabled=falsethinking=falseやtheme=darkのような主要設定と同じ書式で、settings.jsonのキー名をそのまま渡す形です。このkey=value形式は非対話モード(-p)でも使えるほか、Claude CodeのモバイルアプリからRemote Control経由でも同じ形で設定を送れます。設定可能なキーの全体像は/config --helpで一覧できます。ターミナルを毎回開かずに、CIやモバイルからrecapの有効・無効を切り替えたい場合に使える経路です。
組織全体で無効化する
awaySummaryEnabledは個人のsettings.jsonだけでなく、組織単位の管理設定からも制御できます。対象はClaude for TeamsまたはClaude for Enterpriseです。
組織のOwnerまたはPrimary Owner権限を持つ利用者なら、サーバー管理設定を配信できます。設定画面はclaude.aiの管理コンソール(Admin Settings > Claude Code > Managed settings)です。認証時にこの設定が各利用者のClaude Codeへ自動的に届くため、デバイス管理基盤(MDM)を持たない組織でも、全メンバーのrecap表示を一括でオフにできます。
MDMは不要です。ただし、MDMやレジストリポリシーで配布するエンドポイント管理設定を使っている組織なら、そちらにawaySummaryEnabled: falseを含める方法も同様に使えます。
テレメトリー無効環境でも既定オンになった
recapは元々、利用状況テレメトリーを送信していない環境(Bedrock・Vertex・Foundry、またはDISABLE_TELEMETRY設定時)では対象外でした。コンプライアンス上の理由でテレメトリーを止めている企業利用のセッションでは、導入直後はこの一行要約自体が出なかったことになります。v2.1.110でこの制限が外れ、テレメトリー無効環境の利用者にも既定でrecapが提供されるようになりました。無効にしたい場合の手段は他の環境と同じで、/configまたはCLAUDE_CODE_ENABLE_AWAY_SUMMARY=0です。
非対話モードでは常にスキップされる
-pフラグを使った非対話モードのセッションでは、recapは常にスキップされます。表示する対象のターミナル画面が存在しないため、条件を満たしても生成そのものが行われません。CIパイプラインやスクリプトから-pでClaude Codeを起動する自動化の運用では、そもそもrecapの有無を意識する必要が無いということでもあります。
バージョン別の変遷
session recapは1回の実装で完成した機能ではなく、複数のバージョンにまたがって不具合修正と対象拡大が続いています。
| バージョン | 変更内容 |
|---|---|
| v2.1.108 | 変更内容recap機能を追加。/configでの設定と/recapでの手動生成に対応 |
| v2.1.110 | 変更内容テレメトリー無効環境(Bedrock・Vertex・Foundry・DISABLE_TELEMETRY)の利用者にも既定で提供するよう変更。あわせてフォーカスモードでrecapやローカルスラッシュコマンドの出力が表示されない不具合も修正 |
| v2.1.113 | 変更内容未送信のテキストを入力中にrecapが割り込んで自動発火する不具合を修正 |
| v2.1.186 | 変更内容バックグラウンドセッションでrecapが重複して表示される不具合を修正。以後、バックグラウンドセッションのrecap行にはエージェント自身のターン末尾要約がそのまま使われるようになった |
| v2.1.196 | 変更内容バックグラウンドセッションのターン後にrecapが重複表示される別の不具合を修正(スキーマ不適合でStructuredOutputが再試行された際、その再試行分が二重に描画されていた) |
導入から日常運用で気づきにくい細部の不具合を潰す修正が続いており、現在の挙動はv2.1.196時点までの積み重ねの結果です。とくにv2.1.186以降、バックグラウンドセッションのrecapは独自に生成し直すのではなく、エージェントがターンの最後に作る要約をそのまま流用する方式に変わっています。ローカルの対話セッションで見る一行要約とは生成経路が異なる点は覚えておく価値があります。導入時点の詳細はClaude Code v2.1.108のリリースノートにまとめています。
よくある質問
バックグラウンドセッションでもrecapは動きますか
動きます。v2.1.186とv2.1.196で修正されたのは、いずれもバックグラウンドセッションでrecapが重複して表示される不具合で、この修正前から機能自体はバックグラウンドセッションに提供されていました。v2.1.186以降は、エージェント自身のターン末尾要約がそのままrecap行として使われます。
未送信のテキスト入力中にrecapが割り込むことはありますか
v2.1.113以降は割り込みません。それ以前のバージョンでは、未送信のテキストを入力している最中にrecapが自動発火する不具合がありました。
フォーカスを外した直後に画面を戻すとrecapは出ますか
出ません。直前のターンの完了から3分以上経過していることが条件の1つなので、離席してすぐ戻った場合は生成が始まっていません。今すぐ要約を見たいときは/recapを使います。
会社支給の端末でrecapを一律オフにできますか
できます。対象はClaude for TeamsまたはClaude for Enterpriseです。組織のOwnerまたはPrimary Ownerが管理コンソールのサーバー管理設定、またはMDM経由のエンドポイント管理設定でawaySummaryEnabledを配信します。これでメンバー全員のrecap表示を、個別設定なしで統一できます。
他のインタラクティブモード系機能とはどこで見比べられますか
/recapや/configを含む全コマンドの役割別一覧はClaude Codeスラッシュコマンド一覧にまとめています。CLAUDE_CODE_ENABLE_AWAY_SUMMARYのような環境変数の全体像はClaude Code環境変数リファレンスが対応します。セッション内の進捗を可視化する機能としては、Claudeの作業チェックリストを表示するタスクリスト表示も押さえておくと役立ちます。離席時の状況把握(recap)と作業中の状況把握(タスクリスト)の両方をカバーできます。
まとめ
session recapは、3分以上の離席・ターミナルの非フォーカス・3ターン以上の履歴という3条件がすべて揃ったときにバックグラウンドで生成される一行要約です。連続表示はされず、非対話モードでは常にスキップされます。今すぐ要約が欲しいときは/recap、不要なら/configのSession recap項目かCLAUDE_CODE_ENABLE_AWAY_SUMMARY=0で止められます。個人設定だけでなく、key=value形式でのスクリプト設定や組織単位の管理設定からも同じキーを制御できるため、チーム全体の方針として統一することも可能です。プランやプロバイダーを問わず既定で有効な機能なので、離席の多い長時間セッションほど恩恵が大きくなります。