Claude CodeをWarpターミナルで使うと出る不具合 — パスがクリックできない
WarpでClaude Codeのファイルパスやリンクが開けない症状を3件のissueで切り分け、公式docsで確認できる回避策と、未解決の部分をまとめます。
WarpでClaude Codeを動かすと、ファイルパスがクリックできない、独自スキームのリンクが反応しない、右から左へ書く言語の表示が崩れる、という3種類の症状がGitHubで報告されています。3件とも、Claude Code側のissueはopenのままです。原因が確定していないものが多いので、この記事では「何が報告されていて、どこまでが確認済みで、手元で試せる切り分けは何か」を分けて書きます。
Warpで報告されている3つの症状
Claude Codeのリポジトリに、Warpを名指しした不具合が3件あります。症状も再現環境も別々なので、まず表で区別します。
| issue | 症状 | 報告された環境 | 状態 |
|---|---|---|---|
| #81720 | 症状ファイルパスがクリックできない(URLは開ける) | 報告された環境Warp(Windows)、Claude Code 2.1.220 | 状態open |
| #95675 | 症状myapp://のような独自スキームのMarkdownリンクが反応しない | 報告された環境Warp 0.2026.09.16(macOS)、Claude Code 2.1.278 | 状態open |
| #85337 | 症状右から左へ書く言語(RTL)の描画が崩れる | 報告された環境Warp(Linux)、Claude Code 2.1.226 | 状態open |
3件は互いに独立しています。「Warpでリンクが開けない」という同じ言い方でも、パスが開けないのか、独自スキームが開けないのか、URLが折り返されて途中までしか開かないのかで、見るべき場所が変わります。
ファイルパスがクリックできない(#81720)
一番情報が揃っているのがこの報告です。Windows版のWarpで、Claude Codeが出力したファイルパスがCtrl/Cmd+クリックで開けなくなりました。報告者によると、2週間ほど前までは動いていて、設定は何も変えていません。
症状の輪郭は次のとおりです。
- アシスタントの返答本文に書かれたパスが開けない
- Claude CodeのBashツールで
ls -la <絶対パス>を実行した標準出力でも開けない C:\Users\...\file.mdのような素のWindows絶対パスを1行ずつ出しても再現する- URLはこれまでどおり開ける(報告者が追記で訂正した点)
報告者はWarpのsettings.tomlとローカルのSQLite(warp.sqlite)を調べ、パス検出を切り替える設定が見当たらないことも確認しています。つまりWarpのユーザー設定で戻せる種類の問題ではなさそうです。
原因については、報告者自身が「確認できていない」と断ったうえで、v2.1.200前後で入った同期出力(synchronized output)と、同じ時期のサンドボックス実行を候補に挙げています。どちらも推測で、Anthropic側の回答はissueに付いていません。ラベルにはarea:tuiとstaleが付いています。
過去の類似報告として#54606も参照されています。こちらは長いURLが折り返されるとWarpが最初の行の断片しか開かない、という報告で、duplicateとしてクローズ済みです。報告者はHard newline(Claude Codeが出力する明示的な改行)とWarpの行単位のURL検出の相性を原因に挙げ、OSC 8ハイパーリンクでの出力を提案していました。#81720ではパスが折り返されない短さでも開けないため、報告者は「別の退行かもしれない」と切り分けています。
独自スキームのリンクが反応しない(#95675)
macOS版のWarpで、Claude Codeの返答に含まれる次のMarkdownリンクの挙動が分かれます。
[Example https](https://example.com/item/117)
[Example custom](myapp://item?id=117)https://側はホバーで手のカーソルと下線が出てクリックできます。myapp://側はラベルが表示されるだけで、ホバーにもクリックにも反応しません。
報告者は切り分けのために、別のWarpタブで独自スキームをOSC 8ハイパーリンクとして直接出力し、ターミナル側では開けることを確認しています。
printf '\033]8;;%s\033\\%s\033]8;;\033\\\n' 'myapp://item?id=117' 'Example custom'この方法で出したリンクはCmd+クリックで登録済みアプリに渡されます。報告者の見立ては、差はClaude Code側にあるというものです。Warpは独自スキームをプレーンテキストからは自動リンク化しない(warpdotdev/warp#5659)ため、OSC 8で出すしかない、と説明しています。
同じ症状は#42519(GhosttyとtmuxでObsidianのobsidian://が開けない報告)でも出ており、そちらはstaleのままクローズされています。Warp固有ではなく、独自スキームがOSC 8になっていないという指摘です。#95675には、https://と同様にOSC 8で出す案と、追加スキームをオプトインで許可する設定を持つ案の2つが期待動作として書かれています。後者は、モデルの出力からワンクリックで任意のスキームが起動しないようにする配慮です。
RTL言語の描画が崩れる(#85337)
Linux版のWarpで、右から左へ書く言語(アラビア語やヘブライ語など)の表示が崩れる、という報告です。issueの本文は「claudeがWarpとRTL言語で動かない」の1行と環境情報(Claude Code 2.1.226)だけで、再現手順や崩れ方の詳細はありません。ここから言えるのは、Warpと組み合わせたときにRTLの描画で問題が出るという申告があること、まで。原因の切り分けも回避策も、今のところissue上にはありません。
公式docsで確認できる回避策と設定
上の3件に直接効く公式の設定はありません。ただし、リンクとクリック周りの挙動を決めているスイッチは公式docsに書かれているので、切り分けに使えます。
フルスクリーン表示ではWarp(macOS)の単純クリックが効く
フルスクリーン表示のClaude Codeでは、macOSはCmd、LinuxとWindowsはCtrlを押しながらURLやファイルパスをクリックすると開けます。Editツールなどが出力するファイルパスも対象です。さらに、macOSでは一部のターミナルがCmd+クリックを実行中のアプリに転送し、マウスプロトコルにはCmdキーを表す手段がないため、Claude Codeには単なるクリックとして届きます。docsには、GhosttyとmacOSのWarpではこれを検出し、修飾キーなしのクリックでリンクを開けるようにする、と書かれています。
Warpで現在どちらの描画になっているかはtui設定で決まります。/tui fullscreenでフルスクリーン、/tui defaultでクラシック表示に切り替わり、設定ファイルに保存されます。
{
"tui": "fullscreen"
}パスが開けない症状がクラシック表示でだけ出るのか、フルスクリーンでも出るのかは、切り分けの最初の一手になります。#81720の報告者がどちらの描画で試したかはissueに書かれておらず、この切り替えで直る保証はありません。
環境変数でクリックとハイパーリンクを切り替える
リンクの生成そのものを操作できる環境変数が2つあります。
| 環境変数 | 役割 | 切り分けでの使いどころ |
|---|---|---|
FORCE_HYPERLINK | 役割1でOSC 8ハイパーリンクを強制有効、0で無効。未設定時は端末の対応を検出したときだけ有効 | 切り分けでの使いどころ検出漏れでリンクが出ていない疑いを確かめる |
CLAUDE_CODE_DISABLE_MOUSE_CLICKS | 役割1でフルスクリーンのクリック・ドラッグ・ホバー処理を止め、ホイールスクロールは残す | 切り分けでの使いどころClaude Code側のクリック処理がWarpの検出と競合していないかを確かめる |
FORCE_HYPERLINKは数値として解釈されるため、falseやoffを渡すとむしろ有効になります。無効にしたいときは0だけを使います。
まとめて試すなら、一時的に環境変数を付けて起動するのが手軽です。
FORCE_HYPERLINK=1 claude
CLAUDE_CODE_DISABLE_MOUSE_CLICKS=1 claude常用するならsettings.jsonのenvに書けます。
{
"env": {
"FORCE_HYPERLINK": "1"
}
}ただし、これらでパス検出が直るという根拠は、どのissueにもdocsにもありません。試して変化がなければ元に戻し、結果をissueに書き添えるのが建設的な使い方です。
パスをクリックせずに取り出す
フルスクリーン表示では、ダブルクリックで単語が選ばれ、ファイルパスは1つのまとまりとして選択されます。選択したテキストは、マウスを離した時点でクリップボードにコピーされます(/configのCopy on selectでオフにできます)。開けないパスは、このコピーからエディターやエクスプローラーに貼る運用で代替できます。
独自スキームのリンクはコマンドで開く
#95675では、返答内のリンクではなくコマンドで開く形が回避策として自然です。#42519の報告者は、BashツールでOSのopenコマンドを使う方法を回避策に挙げています。CLAUDE.mdにルールを書いておくと、Claudeが返答にリンクを書く代わりにコマンドを実行してくれます。
## リンクの扱い
- `obsidian://` や `vscode://` などの独自スキームは、Markdownリンクで返さない
- 開く必要があるときは、macOSなら `open '<URL>'` をBashツールで実行する書式は環境ごとに違うので、WindowsやLinuxではstartやxdg-openに読み替えます。この運用はClaude Codeの公式手順ではなく、issueの報告者が実際に使った回避策に基づく案です。
通知が届かないときはベルに切り替える
Warpのようなターミナルでは、preferredNotifChannelが"auto"のままだと通知が出ません。デスクトップ通知が自動で出るのはiTerm2、Ghostty、Kittyだけだからです。公式docsは、WarpやVS Codeの統合ターミナルでは"terminal_bell"にするか、Notificationフックを設定するよう案内しています。
{
"preferredNotifChannel": "terminal_bell"
}これは不具合ではなく既定の挙動ですが、Warpで使い始めた人が最初につまずきやすい点です。
どの症状から確認するか
手元の症状ごとに、確認の順番を並べます。
| 手元の症状 | 最初に試すこと | 効かなかったとき |
|---|---|---|
| パスだけ開けない(URLは開ける) | 最初に試すこと/tuiで描画を切り替えて再確認する | 効かなかったとき#81720に環境と版を追記する。ダブルクリックでコピーして貼る |
| 長いURLの前半だけ開く | 最初に試すこと折り返さない幅にする。#54606はduplicateでクローズ済み | 効かなかったとき関連する未解決のissueを検索して追記する |
| 独自スキームのリンクが無反応 | 最初に試すこと上のprintfでWarp側の対応を確認し、コマンドで開く運用へ | 効かなかったとき#95675に結果を追記する |
| RTL言語の表示が崩れる | 最初に試すこと現状issueに切り分け手順なし | 効かなかったとき#85337に再現手順を追記する |
同じClaude CodeでもiTerm2では起動時の文字混入のような別種の不具合があり、iTerm2のGOK入力は原因が特定できていて環境変数で避けられる点が違います。ターミナル依存の症状全般では、端末出力の凍結を防ぐ環境変数やカーソル表示の切り替えも、症状が近ければ候補になります。スクロールバックの挙動が気になる場合はスクロールバックが消える問題が近い話題です。
報告するときに添えたい情報
3件のissueのうち、#81720が特に議論を前に進めやすい形をしています。再現環境、症状の切り分け、試した設定、疑わしい変更点が揃っているからです。同じ症状に当たったら、次の情報があると原因の絞り込みに使えます。
- Claude Codeの版(
claude --version)とWarpの版 - OS(WindowsかmacOSかLinux)
/tuiで選んでいる描画(fullscreenかdefault)- パスとURLで挙動が違うか、折り返されない短さでも起きるか
FORCE_HYPERLINKやCLAUDE_CODE_DISABLE_MOUSE_CLICKSを付けて起動したときの変化
Warpの対応状況としては、公式のターミナル設定ガイドでShift+Enterが設定なしで使えるターミナルに挙がっています。つまりWarpは想定されたターミナルのひとつで、上の不具合は個別の退行や未対応として報告されている、という位置づけです。Warpの版が新しいほど直っている可能性もあるため、報告前に最新版で再現するかを確かめると、切り分けがきれいになります。
まとめ
Warpで報告されている3件は、いずれもClaude Code側でopenのままです。パスがクリックできない件は原因が未確定で、回避策として確認できるのはフルスクリーン表示でのダブルクリック選択とコピーくらいです。独自スキームのリンクは、Claude Codeが返答内のリンクをOSC 8にしていないという報告者の見立てがあり、コマンドで開く運用が現実的です。RTL言語の件は、現状は申告に留まります。
切り分けは、描画の切り替え、FORCE_HYPERLINK、CLAUDE_CODE_DISABLE_MOUSE_CLICKSの順で、1つずつ変えて確かめるのが確実です。複数を同時に変えると、どれが効いたのか分からなくなります。