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Claude Fable 5.1の文章密度が高いときの直し方 — 気取った文章(mannered prose)を避ける

Claude Fable 5.1の文章密度が高いときの直し方 — 気取った文章(mannered prose)を避ける

Claude Fable 5.1の文章が長く詰まって読みにくいとき、気取った文章(mannered prose)を定義して避けさせる指示の入れ方です。指示文の日本語化例と、置き場所、短い指示との使い分けを示します。

1文が長く、改行が少ない — Fable 5.1で出る文章の症状

Claude Fable 5.1の回答を読んでいて、1文が長く、段落の切れ目も少ないと感じることがあります。プロンプトガイドは、これをFable 5.1の挙動差として挙げています。決まり文句や説明のない専門用語は少ない一方、場合によっては、Claude Fable 5より文が長く、段落の区切りが少なくなる、という内容です。Fable 5.1の変更点をまとめたページにも、同じ挙動が「Fable 5から変わった点」の1項目として載っています。

直し方も1つに絞られています。mannered prose(気取った文章)という悪い書き方を定義した指示を、ユーザーメッセージに足すことです。システムプロンプトでも構いませんが、推奨はユーザーメッセージです。

Fable 5向けに書いた既存のプロンプトは、変更なしでFable 5.1でも十分に動くはずだと、ガイドは前置きしています。つまり、文章が詰まるからといってプロンプトを全面的に書き直す必要はありません。差が出た箇所だけに、局所的な指示を足せば足ります。また、この挙動は「場合によっては」現れるものとして書かれており、すべての依頼で起きるとは述べられていません。自分の依頼で実際に起きているかを先に確かめ、起きているものにだけ足す順序が無駄がありません。

結論だけ先に書くと、使う指示は次の2種類です。

  • 定義を書いた長い指示文: 何が気取った文章なのかを、例と理由つきで説明する
  • 1文の短い指示: Please remove all mannered prose. の1文だけを渡す

長い指示文の中身、日本語の出力への持ち込み方、効かないときの疑いどころは、この順に扱います。Fable 5.1自体の仕様や料金はClaude Fable 5.1とはにまとめています。

気取った文章(mannered prose)の定義と、避ける2つの理由

ガイドの指示文は、気取った文章を「直接の叙述の代わりに、比喩や飾りを使う書き方」と定義します。続けて、同じ内容を言う2通りの書き方を並べます。

直接の書き方気取った書き方
a parameter worth varying気取った書き方a dial worth turning
this point still matters気取った書き方this point earns its keep

左が意味そのままの言い方で、右が比喩で飾った言い方です。指示文はこの対比のあとで、なぜ避けるのかを2点述べています。

  1. 飾りは書き手を見せるためにあり、アイデアを伝えるためではない。読者は書き手の演出に付き合わされる
  2. 比喩は書き手が選んでいない含意を引き込み、それを制御できない。つまり不正確になる

最後の指針は1行です。意味するところをそのまま言う。直接的な言葉があるなら、それを使う。

ここで注目したいのは、指示が「短く書け」でも「文を区切れ」でもない点です。症状は文の長さと改行の少なさとして見えますが、指示が狙うのは、飾りの多い言い回しそのものです。長さを直接いじらず、原因側を封じる設計になっています。

日本語に置き換えた指示文の例

ガイドの指示文は英語です。日本語の回答に使うなら、英語の例をそのまま渡すより、日本語の例に置き換えたほうが意図が伝わりやすいはずです。日本語の出力に英語の指示を渡したときの挙動は、ガイドに記載がありません。以下は、指示文の構造を保ったまま日本語化した例です。2つの対比例は、日本語の言い回しに合わせて置き換えたもので、原文にはありません。

気取った文章とは、直接の叙述の代わりに比喩や飾りを使う書き方です。
たとえば「調整する価値のあるパラメータ」と書く代わりに「回してみる
価値のあるつまみ」と書き、「この点は今も重要だ」と書く代わりに「この
点は存在感を失っていない」と書きます。こうした言い回しは、考えを伝え
るためではなく、書き手を見せるために存在します。読み手はそれに気づき
ます。気取った文章が読み手をいらだたせるのはそのためです。書き手が演
じるために、読み手が余計に読み解く手間をかけさせられます。しかも不正
確です。比喩は、書き手が選んでいない含意を引き込み、それを制御できま
せん。直し方は、意味するところをそのまま言うことです。直接的な言葉が
あるなら、それを使ってください。

構造は4つの部分でできています。

  • 定義: 気取った文章とは何か
  • 対比例: 同じ内容の直接の言い方と飾った言い方
  • 理由: 演出である点と、含意を制御できず不正確である点
  • 指針: 直接的な言葉があればそれを使う

この構造を崩さず、自分の現場でよく出る飾りに例を差し替えるのが、使い回しの方向です。たとえば社内レポートなら、出力に混ざった言い回しを2、3個拾って対比例に入れる、といった使い方になります。

置き場所はユーザーメッセージが先

この指示を足す場所として、ガイドはユーザーメッセージを推奨しています。システムプロンプトも選択肢には入っています。理由の説明はページにありません。

API経由なら、依頼文の末尾か先頭に指示を並べる形が最も単純です。リクエストの形は次のようになります。

{
  "model": "claude-fable-5-1",
  "max_tokens": 4096,
  "messages": [
    {
      "role": "user",
      "content": "四半期の障害報告をまとめてください。\n\n気取った文章とは、直接の叙述の代わりに比喩や飾りを使う書き方です。(以下、日本語化した定義)"
    }
  ]
}

モデル名の綴りは、利用する環境の一覧で確かめてください。このJSONは構造を示す例で、ガイドにこのコードがあるわけではありません。

アプリ側が毎回同じ指示を付け足す設計なら、ユーザーメッセージに挿入する処理を1か所に持たせる形になります。システムプロンプトに固定したほうが管理は楽ですが、推奨は逆なので、まずユーザーメッセージ側で効果を確かめてからでよいでしょう。

短い指示で足りるかどうか

長い指示文のほかに、1文の短い指示も「効く傾向がある」と書かれています。

Please remove all mannered prose.

1文なので、トークン数も手間も最小です。使い分けは次のとおりです。

場面向く指示
まず試して、変わるかを見たい向く指示短い指示
短い指示で足りず、飾りが残る向く指示長い指示文
出力の飾りを具体例で止めたい向く指示長い指示文に自前の対比例を足す

短い指示でも「効く傾向がある」という書き方で、全ケースでの保証ではありません。日本語の指示でどこまで通じるかは、手元のプロンプトで確かめるのが確実です。短い指示を日本語にするなら、「気取った言い回しを使わないでください」程度から始められます。

直したい出力があるときの頼み方

指示を入れるのは、これから生成する文章に対してだけではありません。すでに手元にある読みにくい回答を直したいときも、同じ定義を使えます。会話の次のターンで、定義の文と一緒に「上の回答から気取った言い回しを取り除いて書き直してください」と頼む形です。短い指示なら、Please remove all mannered prose. に「上の回答について」と添えるだけです。

どちらの頼み方でも、直したあとの文を見て確かめる箇所は決まっています。

  • 比喩が直接の言葉に置き換わっているか
  • 置き換えで意味が変わっていないか
  • 1文の長さと段落の切れ目が、読める範囲に戻っているか

置き換えで意味が変わっていないかは、特に見ておく価値があります。指示の理由の1つが「比喩は不正確になる」ことなので、直した文が元の主張から離れていないかを読み比べてください。離れていたら、置き換えが強すぎたか、依頼文の内容側に原因があるかもしれません。

日本語の回答で見かける気取った言い回しの例

次の表は、日本語の文章で飾りとして働きやすい言い回しと、直接の言い方の対応です。公式の対比例は2組だけなので、ここから先は自分の出力を読んで増やす前提の、置き換えの目安です。

気取った言い回し直接の言い方
設計の屋台骨を担う直接の言い方設計の中心になる
議論に一石を投じる直接の言い方新しい論点を出す
試金石となる直接の言い方判断の基準になる
見逃せない存在感を放つ直接の言い方無視できない

右の列は、意味を取り違えずに言い切れる語に寄せてあります。左の列の語は日本語として誤りではなく、読み物としては成立します。避けたいのは、報告書や仕様説明のように、読み手が内容を取り出したい文章で飾りが混ざることです。

出力のどこに飾りが出るかは、依頼の種類で偏ります。要約や解説の依頼で出やすければ、その依頼文に定義を足す。レポートの締めの段落で出やすければ、締めの指示と一緒に定義を渡す。そうした局所的な足し方のほうが、全依頼に長い定義を付けるより、プロンプトの全体が膨らみません。

指示を足しても直らないときの切り分け

指示を入れても読みにくさが残るとき、疑う順番は次の3つです。

  1. 指示の置き場所を、システムプロンプトからユーザーメッセージに移せないか
  2. 1文の短い指示を、定義と例を含む長い指示文に替えられないか
  3. 読みにくさの原因が、飾りではなく書式の少なさにないか

3番目は、同じページの別の節に関わります。Fable 5.1は、Fable 5より太字の使用が少なく、見出しや箇条書き、引用符も使いにくい傾向がある、とガイドは書いています。従来のモデル向けに入れた「箇条書きを使うな」「太字を避けろ」のような書式禁止の指示が残っていると、構造が必要な内容まで平文で出てしまいます。対処は、その禁止文を外すか、書式を使う条件を明示する文に替えることです。

Use lists and bullet points when asked to, or when the content is
multifaceted enough that they help with clarity.

上はガイドが示す条件文の冒頭部分です。続く文で、利用者が書式を最小にと求めたときは箇条書きも見出しも太字も使わず、会話や個人的なやり取りでは平文にとどめる、と指定しています。

つまり、読みにくさの原因は少なくとも2種類あります。飾りの多い言い回しは、気取った文章を避けさせる指示で止めます。構造が足りない塊は、書式の禁止文を点検して直します。症状が「長い、詰まる」で同じでも、手当ては別です。

文章の質を上げるほかの手段との関係

この気取った文章を避けさせる指示は、Fable 5.1の癖に合わせた局所的な調整です。文章の書き方全般を磨く話は別の領域で、Claudeを文章作成や校正に使う手順はClaude文章作成ガイドにあります。

Claude Codeのターミナル表示で、地の文が横に伸びすぎるのを抑えたいという話も、症状は似ていますが別物です。あれは表示幅の設定で、Claude CodeのmaxProseWidthが扱っています。文の内容が詰まっているのではなく、行が長いだけなら、設定側で解決します。

プロンプト側の調整は、Fable 5.1には他にも用意されています。たとえばクライアント側の要約で制約や決定事項が落ちる問題には、保持指示を書く対処があります。手順はcompactionの要約を保持指示で書く方法にまとめています。

まとめ

Fable 5.1の文章が詰まって読みにくいときは、気取った言い回しの型を定義して、直接書かせます。長い指示文は、定義、対比例、避ける理由、直し方の4部構成です。置き場所はユーザーメッセージが先で、まず1文の短い指示から試す手もあります。

日本語で使うなら、対比例を自分の出力に出た飾りへ差し替えるのが肝です。改善が見えないときは、飾りの問題か、書式の少なさの問題かを分けて見直してください。既存のプロンプトに書式禁止の文が入っているなら、そちらが原因になっている可能性があります。

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