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ClaudeとGmailで納期回答を拾い、遅延の一覧を作る手順

ClaudeとGmailで納期回答を拾い、遅延の一覧を作る手順

発注番号ごとにサプライヤーの納期回答メールをGmailコネクタで拾い、希望納期との差と督促先を一覧にする手順です。添付だけの回答や回答なしの行の扱いも示します。

サプライヤーから届いた納期回答は、発注番号を手がかりにGmailコネクタで探せば、希望納期との差を測って遅延の一覧にするところまでClaudeに任せられます。人が残すのは、本文に納期が書かれていない回答の確認と、督促するかどうかの判断です。

購買や調達の担当者は、発注のたびに「納期はいつか」を問い合わせ、返ってきた回答を発注台帳に写しています。件数が増えると、回答が来たかどうかの確認と転記だけで一日が終わります。この記事では、その転記を発注台帳とGmailの突き合わせに置き換える流れを示します。

納期回答の一覧づくりでClaudeに任せる範囲

Gmailコネクタでできるのは、自然文でのメール検索と閲覧、下書き作成、送信・返信・転送、添付ファイルのメタデータの参照、ラベルとスレッドの整理です。ここで使うのは検索と閲覧が中心になります。

渡す入力は二つです。発注台帳(発注番号・サプライヤー・品名・希望納期)と、Gmail上の回答メールです。Claudeは発注番号ごとにメールを探し、本文から回答納期を読み取り、希望納期との差を日数で出します。

人に残す範囲を先に決めておくと、指示文がぶれません。

分担

役割の分け方

  • Claudeに任せる

    発注番号でのメール検索、回答納期の読み取り、希望納期との差の計算、回答なしの洗い出し。

  • 人が確認する

    「来週早々」のような曖昧な日付の解釈、分納の扱い、遅延を許容するかどうか。

  • 人が決める

    督促するか、督促先を誰にするか、メールを実際に送るか。

同じ購買業務でも、納品後に発注書・納品書・請求書を突き合わせる工程はClaudeで発注書・納品書・請求書を三点照合する手順、売掛金の督促は売掛金の年齢調べと督促メールの下書きが別の記事です。ここで扱うのは、納品前の納期回答の段階です。

先に用意する発注台帳と、Gmailの検索条件

一覧づくりの精度は、台帳の形で決まります。Excelの表をそのままチャットに貼るか、CSVにしてアップロードします。チャットへのアップロードは1ファイル500MB、1チャットあたり20ファイルまでです。

台帳に持たせる列は、最小限で足ります。

列内容使い道
発注番号内容PO番号など使い道メール検索の主キー
サプライヤー内容社名と担当者のメールアドレス使い道送信元の絞り込み、督促先
品名内容品名・品番使い道回答に品目が複数ある場合の対応づけ
希望納期内容日付使い道回答納期との差の基準
発注日内容日付使い道検索期間の下限

発注番号は、メール件名や本文に必ず書かれているとは限りません。件名に番号を入れる運用が徹底されていないサプライヤーが混ざるなら、台帳に担当者のメールアドレスを持たせ、「このアドレスからの発注日以降のメール」でも探すよう指示します。発注番号での検索と送信元での検索を併用すると、番号の書き忘れによる取りこぼしが減ります。

台帳に個人名や単価が含まれる場合は、貼る前に列を絞ります。単価は納期の確認に要らない情報です。

回答メールを読んで遅延の一覧にするプロンプト

Gmailコネクタは、設定のCustomize > Connectorsで接続します。個人のアカウントは、Googleアカウントで認証するだけです。Team/Enterpriseでは、オーナーが組織側で先に有効にします。接続の手順そのものはClaude Gmail連携の使い方にまとめてあります。

接続したら、チャット欄の「+」から「Connectors」でGmailがオンになっているかを確かめ、台帳を貼ってから依頼します。

プロンプト例(納期回答の取り込み)
貼り付けた発注台帳の各行について、Gmailから納期回答メールを探してください。
 
- 検索は発注番号、またはサプライヤーのアドレスからの発注日以降のメールで行う
- 同じ発注に回答が複数ある場合は、受信日が最新のものを採用する
- 本文に回答納期の日付があるものだけ、回答納期として読み取る
- 「来週中」「月内」など日付が確定しない表現は、原文のまま別の列に残す
- 回答納期から希望納期を引いた日数を出す(正なら遅延)
- 根拠にしたメールの件名と受信日を、行ごとに残す
 
結果は次の列の表で出してください。
発注番号 / サプライヤー / 希望納期 / 回答納期 / 差(日) / 状態 / 根拠メール
状態は「回答済み・遅延なし」「回答済み・遅延」「日付が確定しない」
「添付のみ」「回答なし」のいずれかにしてください。

状態を五つに固定するのが要点です。「回答なし」と「読めなかった」を同じ空欄にすると、あとで督促するのか、自分で開いて読むのかが区別できません。

Claudeの回答には、参照したメールへの引用とリンクが付きます。表の行を疑ったときは、根拠メールを開いて確かめられます。追いかけて質問すれば、その出典をさらに掘り下げることもできます。

日付の解釈ルールは依頼の中で決める

回答の日付表現は、サプライヤーごとにそろっていません。「10/25入荷」は納品日なのか出荷日なのか、「25日着」は今月か来月か。そのまま読ませると、Claudeは文脈から推測して埋めます。

そこで、解釈のルールを依頼の中に書いておきます。たとえば次のようにします。

  • 年が書かれていなければ、メールの受信日に最も近い未来の日付とみなす
  • 「出荷」「発送」とあるときは納期にせず、「出荷日」として別に残す
  • 日付が範囲(25日〜28日)なら、遅い側を回答納期にする

最後のルールは、遅延を見逃さないための保守的な側に倒したものです。自社の運用に合わせて入れ替えてください。

本文に納期がない回答はどう扱うか

最も多い取りこぼしは、納期が添付ファイルにしか書かれていない回答です。Gmailコネクタが扱えるのは添付ファイルのメタデータ(ファイル名など)だけで、添付の中身は読めません。ここが一覧の穴になります。

そのため、状態の列に「添付のみ」を設けています。Claudeにはファイル名と受信日だけを一覧に載せさせ、中身の確認は次の順で進めます。

手順

添付のみの回答を一覧に取り込む

  1. 1

    添付のみの行を抜き出す

    状態が「添付のみ」の行だけを、サプライヤー名・受信日・ファイル名つきで出させます。

  2. 2

    メールから添付を保存する

    Gmailで該当メールを開き、PDFやExcelの回答書を手元に保存します。

  3. 3

    チャットにアップロードする

    保存したファイルをチャットに添付し、「この回答書の発注番号と納期を、先ほどの表に反映して」と頼みます。

PDFはチャットで読めます。テキストに加えてページの見た目も解析され、100ページ以下のPDFなら表や図も対象です。画像として貼られた表も読めますが、小さい低解像度の画像は避けてください。

メール本文の中に回答納期の表が貼られているケースは、添付と違って読み取れます。サプライヤーが本文貼り付けか添付かで運用を分けているなら、依頼文に「本文だけ読む」と書かずに、どちらも対象にしてかまいません。

遅延行から督促先と下書きまで

表が出たら、「回答済み・遅延」と「回答なし」だけを抜き出して督促対象にします。督促先は、台帳のサプライヤー担当者のアドレスを使います。受信メールの差出人が営業窓口で、台帳の担当者が別人というケースもあるため、Claudeに「台帳の担当者と回答メールの差出人が違う行」を並べさせると確認が早く済みます。

プロンプト例(督促対象の抽出と下書き)
状態が「回答済み・遅延」または「回答なし」の行だけ残してください。
遅延日数の大きい順に並べ、次の列を付けてください。
督促先(台帳の担当者) / 回答メールの差出人 / 両者が違うか
 
そのうえで、督促先ごとに1通ずつ、
回答納期の確認と前倒しの可否を尋ねる返信の下書きを作ってください。
送信はしないでください。

下書きは、Gmailの下書きとして保存させることもできます。ここでも、送信まで頼まないのが安全です。Gmailコネクタは、送信・返信・転送のたびに既定で承認を求めます。Team/Enterpriseでは、承認なしで実行してよいかどうかをオーナーが決めます。

Team/Enterpriseのオーナーは、Customize > Connectorsで該当コネクタを開き、ツールごとに「Always allow」「Needs approval」「Blocked」から権限を選べます。メールの検索と要約は許可し、送信は止める、という絞り込みが組織全体にかけられます。納期の一覧づくりだけが目的なら、送信系を止めておくと、誤送信の余地そのものがなくなります。

文面の語調を遅延日数に合わせて変える進め方は、売掛金の督促と同じ型で組めます。ただしこちらは、相手が取引継続中の供給元です。強い言い方に倒さず、「回答納期の再確認」と「前倒しの余地」を尋ねる形から入ると、返信が来やすくなります。

大きな受信箱で取りこぼさないために

Gmailコネクタには、ヘルプに載っている制限があります。

  • 高度なGmailフィルターの一部は使えないことがある
  • 複雑な検索では、複数回のAPI呼び出しが必要になる
  • Googleが定めるAPIのレート制限が適用される
  • 大きな受信箱では、性能が変わることがある

発注が数百件ある台帳を、一度に流し込むのは避けます。サプライヤーごと、または発注日の月ごとに分けて依頼すると、検索の漏れを減らせます。分けた結果は、最後に一つの表に合わせます。

落とし穴

「回答なし」が、実は件名違いの回答だった

回答メールの件名に発注番号が入っていない、または番号が全角・ハイフン違いで書かれていると、検索から漏れて「回答なし」になります。督促を出す前に、「回答なし」の行に限って、サプライヤーのアドレスからの受信メールを日付順に並べさせ、別件名の回答がないか確かめます。

もう一つの注意点は、スレッドの扱いです。最初の回答のあとに、同じスレッドで「納期を変更します」という続報が来ることがあります。「受信日が最新のものを採用する」と指示しておくのは、そのためです。採用しなかった古い回答は、根拠メールの列に残させると、変更の経緯を後から追えます。

一覧をExcelで残す

チャット上の表は、そのまま会話に残ります。社内で共有したり、翌週の差分を取ったりするなら、ファイルにします。コード実行とファイル作成の機能が有効なら、Claudeにxlsxで出してもらえます。Free・Pro・Maxでは、Settings > Capabilitiesで「Code execution and file creation」をオンにします。TeamとEnterpriseは組織の設定で有効になっています。

プロンプト例(Excel出力)
今の表をExcelファイルにしてください。
シートは「遅延」「回答なし」「添付のみ」「全件」の4枚にして、
遅延シートは差(日)の大きい順に並べてください。

翌週は、同じ台帳に更新分を足して同じ依頼を流し、前週の一覧との差を出させます。「前週から遅延日数が増えた行」「回答が来て状態が変わった行」だけを見れば、週次の確認が短く済みます。

まとめ

納期回答の一覧づくりは、台帳の列を決めて状態を5つに固定し、日付の解釈ルールを依頼に書くところで決まります。Claudeに任せるのは、読み取れる範囲の回答納期の抽出と、希望納期との差の計算までです。添付だけの回答を人が拾う工程を残すことで、「回答なし」と「読めなかった」を混ぜずに済みます。督促の送信を止める設定にしておけば、一覧を見ながら督促するかを落ち着いて決められます。

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