Claude Jira連携の設定方法とできること
ClaudeとJiraをつなぐと、課題の検索・作成・更新をチャットから任せられます。claude.aiでの接続手順とClaude Code側のMCP追加とプラグイン導入、Jira管理者が握る設定までまとめます。
Claude Jira連携とは — 何ができるか
ClaudeとJiraをつなぐと、課題(issue)の検索・作成・コメント・更新をチャットの中から任せられます。接続を提供しているのはAtlassian自身で、同社のAIプラットフォーム「Rovo」のコネクタとしてClaudeのディレクトリに掲載されています。カテゴリはProductivityです。
対応範囲はClaude Web・Desktop・モバイルアプリ・Claude Code・APIの全プラットフォームで、権限は読み取りと書き込みの両方です。検索専用ではなく、チケットの起票や更新までチャットで完結します。
Atlassianの導入ガイドには、次のような依頼が例として載っています。
「Summarize the Q2 planning page.」(Q2の計画ページを要約して)
「Create five Jira work items from these meeting notes.」(この会議メモからJiraの作業項目を5件作って)
前者はConfluenceのページ、後者はJiraの起票です。1つの認証でJiraとConfluenceの両方に届きます。Confluence側に絞った使い方はClaude Confluence連携の記事、JiraではなくServiceNowで問い合わせを管理している場合はClaude ServiceNow連携の使い方が同じ役割を担います。
どの入口から入るか — 3経路の選び方
入口は3つあり、接続先は同じAtlassianのMCPサーバーです。違いは「どこから呼ぶか」と「何が付いてくるか」です。
Jiraにつなぐ3つの入口
claude.aiのConnector
チャットから検索・作成・更新を頼めます。個人の日常的な問い合わせや起票向けで、コマンドは不要です。Claude Codeにclaude.aiアカウントでログインしていれば、そちらでも使えます。
claude mcp add
Jira・Confluenceのツールを素のまま呼べます。既存のワークフローや自動化に組み込みたい場合の入口です。
claude plugin install
MCPツールに加えて、6つの定型スキルが
/atlassian:のスラッシュコマンドで付いてきます。
claude.aiのアカウントでClaude Codeにログインしていれば、claude.aiで接続したAtlassianはclaude mcp addなしで/mcpに現れます。claude mcp addで別に登録した分は、改めてAtlassianへのサインインが要ります。
claude.aiでJiraを接続する
個人のclaude.aiアカウントでは、他のConnectorsと同じ経路で接続します。
claude.aiでの接続
- 1
Connectorsを開く
claude.aiの「Customize」→「Connectors」を開きます。
- 2
Atlassianを選んで接続する
一覧から「Atlassian MCP」(RovoのMCPサーバー)を探し、「Connect」をクリックします。
- 3
Atlassianでサインインする
Jiraを使っているアカウントでサインインし、要求される権限スコープを確認して許可します。
認証方式はOAuth 2.1です。接続後にClaudeが触れる範囲は、サインインしたAtlassianアカウントがJira側で持つ権限を超えません。自分がコメントできないプロジェクトのissueには、Claudeを介しても書き込めません。対象はAtlassian Cloud(*.atlassian.net形式のサイト)です。
Claude Codeでつなぐ — MCP直接追加とプラグイン
MCPサーバーを直接追加する
生のツールアクセスだけが必要なら、claude mcp addでリモートMCPサーバーを登録します。Atlassianの現行のエンドポイントは/v2/mcpです。
claude mcp add --transport http atlassian https://mcp.atlassian.com/v2/mcp登録しただけでは認証は済みません。Claude Codeのセッションを開いて/mcpを実行し、そこからAtlassianへのサインインを済ませます(Atlassianの手順による)。
登録先を確かめるには、--scope projectを付けて実行すると、作業ディレクトリに.mcp.jsonが生成されます。Claude Code v2.1.285で実行したところ、次の内容でした。
claude mcp add --scope project --transport http atlassian https://mcp.atlassian.com/v2/mcp
cat .mcp.json{
"mcpServers": {
"atlassian": {
"type": "http",
"url": "https://mcp.atlassian.com/v2/mcp"
}
}
}--scopeの既定はlocalで、projectを選ぶとこのファイルをリポジトリに置いてチームで共有できます。トークンは含まれず、各メンバーが自分のAtlassianアカウントで/mcpから認証する形になります。同じclaude mcpにはlogin <name>とlogout <name>もあり、保存した認証情報の入れ直しに使えます(v2.1.285のclaude mcp --helpで確認)。
v1のURLを使っている場合
古い記事や手順書にはhttps://mcp.atlassian.com/v1/mcp/authv2が載っています。Atlassianの公式リポジトリによると、v1のエンドポイントは引き続きサポートされます。Atlassianのサポートページによると、既存のv1接続は2027年3月1日に自動的にv2のツールを公開・利用し始めます。新規の設定にはv2が推奨です。
押さえておく日付は2つあります。旧SSEエンドポイント(/v1/sse)は2026年6月30日でサポートが終わっており、/sseを指すカスタムクライアントは/mcpに直す必要があります。
もう一方の2027年3月1日は、v1の終了日ではありません。Atlassianのヘルプによると、この日からv1の既存の利用が自動的にv2のツールを出し始めます。互換性のないクライアントは、キャッシュされたclientIdまたは.well-knownの認証情報を消さないと認証を続けられません。README側は移行済みのような書き方で、日付は書かれていません。
公式プラグインを導入する
ワークフロー(スキル)もまとめて使いたいなら、公式プラグインを入れます。
claude plugin install atlassian@claude-plugins-officialclaude-plugins-officialはAnthropicが管理する公式マーケットプレイスで、Claude Codeを対話的に一度でも起動していれば自動登録済みです。インストール先は既定でuserスコープで、--scopeでproject・localにも変えられます(v2.1.285のclaude plugin install --helpで確認)。
入れると、6つのスキルが/atlassian:で始まるスラッシュコマンドとして使えます。会議メモからのチケット起票、仕様書からのバックログ変換、ステータスレポート生成、社内ナレッジ検索、issueのトリアージ、スプリントのダッシュボード作成(jira-sprint-dashboard)です。ステータスレポートの具体的な使い方はJiraスプリントレポートの記事で扱います。
Jiraで頼める操作
| 操作 | できること |
|---|---|
| 検索・要約 | できることプロジェクト・担当者・ステータスを条件に横断検索し、要約を返す |
| issue作成 | できることタイトル・説明・プロジェクトを指定して新規issueを起票する |
| 複数issue一括作成 | できること開発タスクのリストからissueをまとめて起票する |
| コメント・更新 | できること既存issueにコメントを追加し、ステータスやフィールドを更新する |
会議メモやSlackのやり取りをそのまま貼り付けて「ここからJiraチケットを起票して」と頼む使い方が、日常的な入り口になります。プラグイン導入済みなら/atlassian:capture-tasks-from-meeting-notesが同じ処理を1コマンドで済ませます。
「Claudeに何をさせてよいか」は管理者設定で決まる — Atlassian側とClaude側
Claude側の設定より先に効くのが、Atlassian組織の管理者が握る設定です。読者がJiraの一般ユーザーなのか管理者なのかで、詰まる場所が変わります。
Atlassianのリポジトリには、ツールが権限グループ単位で整理されています。Jiraではread_jira・write_jira・search_jiraが通常のグループで、delete_jiraとmanage_jiraは既定で無効、管理者が有効にするまで使えません。削除や管理系の操作をClaudeに頼んで断られたら、まずこの設定を疑います。
Claude側にも制限の入口があります。TeamとEnterpriseプランのOwnerは、接続したサービスが組織内で実行できる操作を絞れます。たとえば読み取りは許可しつつ書き込みは止められます。書き込みだけ通らないときは、Atlassian側とClaude側の両方の設定が候補です。
| 認証方式 | 使える製品 | 有効にする人 |
|---|---|---|
| OAuth 2.1 | 使える製品Jira・Confluence・Bitbucket Cloudほか。Compassはこちらのみ | 有効にする人既定(ユーザー本人が同意) |
| APIトークン | 使える製品Jira Service Managementはこちらのみ。Jira・Confluenceほかも可 | 有効にする人組織管理者が有効にした場合のみ |
Bitbucket Cloudは、ワークスペースが組織にリンクされている場合にだけ使えます。Jira Service Managementを頼みたいなら、個人のOAuth接続だけでは足りず、管理者にAPIトークン認証を有効にしてもらう必要があります。
もう1つ、見落としやすいのがRovoクレジットです。MCP経由でデータを取得したり洞察を生成したりする呼び出しは、Rovo ChatやStudioと共通のクレジットの枠を消費します。消費量はコンテキストの量や推論の深さで変わり、統合検索系のツール(searchAtlassianなど)の呼び出しも対象と書かれています。大量のissueを何度も要約させる運用では、Claude側の使用量とは別に、Atlassian側の枠を見る必要があります。しきい値やプランごとの上限は、Atlassianの「Rovo usage limits」のページに書かれています。
権限まわりの注意点
接続したアカウントの権限がそのまま上限なので、閲覧権限しかないプロジェクトへは書き込めません。チーム共有ではなく個人の認証情報である点も、Notionなど他のConnectorと共通です。
Atlassianの公式の注意書きでは、MCPクライアントは接続した全製品に対して、ユーザーの既存の権限で操作できるとされています。最小権限を守ること、影響の大きい変更は確定前に確認すること、監査ログで不審な動きを見ることが挙げられています。
Claude Codeでは、保存済みの更新トークンが拒否されると通知が出て、/mcpで「Re-authenticate」を選べば入り直せます。
チーム全体で使うならClaude Tagという選択肢
ここまでは個人のclaude.aiチャットとClaude Code CLIを前提にした接続です。Slackのチャンネルに常駐するClaude Tag経由の場合は、設定の作り方が異なります。管理者がJira用の専用Atlassianアカウントを作ってAPIトークンを発行し、Access bundleという単位でチャンネルに配布します。この接続はMCPサーバーでも個人のclaude.aiコネクタでもなく、HTTP APIによる接続です。
トークンは権限スコープを付けずに作り、ホストには自組織のサイト名を指定します。Atlassian APIトークンには有効期限があり、最長で1年です。期限が切れる前に発行し直す運用が要ります。Claude Tag自体はパブリックベータです。
個人のOAuth接続と違い、認証情報は特定の人物ではなくエージェントの識別子に紐づきます。個人の接続とは併用できるので、自分の下調べは個人のConnectorで、チーム共通の確認・コメント・更新はClaude Tag側で、と役割を分ける運用もあります。
つまずいたときの切り分け
症状から原因を探す表です。
| 症状 | まず疑うこと |
|---|---|
| 「権限がない」と言われる | まず疑うこと接続したAtlassianアカウント自身がそのプロジェクトを閲覧・編集できるか。Claude側では権限を拡張できない |
| 削除や管理系の操作だけ通らない | まず疑うことdelete_jira・manage_jiraが管理者に有効化されているか |
| 書き込みだけ通らない(Team・Enterprise) | まず疑うことClaude側のOwnerが、このコネクタの書き込みを止めていないか |
| Jira Service Managementが使えない | まず疑うことAPIトークン認証が管理者に有効化されているか |
| Claude Codeで認証されていない扱い | まず疑うことclaude mcp addだけでは未認証。セッション内で/mcpを実行する |
| claude.aiでは動くのにClaude Codeで出てこない | まず疑うことClaude Codeがclaude.aiアカウントでログインしているか(APIキー利用ではないか)。/mcpでclaude.aiコネクタを無効にしていないか、disableClaudeAiConnectorsがtrueでないか |
| 接続先が動かない | まず疑うことAtlassian Cloud(*.atlassian.net)のサイトか確認する |
まとめ
操作が通らないときは、接続したアカウントの権限、Atlassian側の有効化設定、Team・EnterpriseならClaude側のOwner設定の順に確かめると原因を絞れます。削除・管理系の操作、Jira Service Management、Rovoクレジットは、Atlassian管理者に確認する項目です。claude mcp addのスコープ設定を詳しく知りたい場合はClaude Code MCP設定ガイドも役立ちます。
よくある質問
無料プランでもJira連携を使えますか
使えます。Free・Pro・Maxいずれの個人ユーザーもConnectors自体は利用できますが、Freeプランはカスタムコネクタを1個までしか登録できません。TeamプランとEnterpriseプランでは、個人が使う前に組織側でConnectorsを有効化しておく必要があります。