ClaudeとKajabiを連携する方法 — 権限の選び方と下書き止まりの仕様
KajabiコネクタでClaudeにコース・オファー・メールの下書きを任せる手順です。claude.ai・Claude Desktop・Claude Codeの接続方法、同意画面の権限、公開や送信が人の手に残る範囲をまとめます。
ClaudeとKajabiを連携する方法 — 権限の選び方と下書き止まりの仕様
Kajabiコネクタは、コースやコーチング、メール、ランディングページを売るクリエイター向けプラットフォームKajabiを、Claudeの会話から操作するためのConnectorです。提供元はKajabi自身で、Connectorsディレクトリには「Anthropic verified」の表示があり、サインインが必要です。追加時期は2026年8月、接続先は https://mcp.kajabi.com/mcp です。
使い方の基本は、頼む、作らせる、Kajabiの管理画面で直して公開する、の3段です。Claudeが作るのは原則として下書きで、公開や一斉送信は人の側に残ります。接続そのものより、同意画面でどの権限を渡すかが運用の分かれ目になります。
Kajabiコネクタでできること — 下書きを作り、人が公開する
KajabiのヘルプはこのMCPサーバーを、Courses、Offers、Contactsなどを管理するためのものと説明しています。できることは次の6系統です。
Claudeに任せられる仕事
一覧と中身の確認
サイト、コース、商品、オファー、コンタクト、フォーム、ランディングページ、ブログ記事、メール配信とシーケンス、コーチング商品、テーマを一覧し、中身を取得できます。コンタクトと商品はテキスト検索もできます。
下書きの作成
ブログ記事、コース(モジュールとレッスン付き)、コーチング商品、価格付きのオファー、ランディングページ、メール配信、予約メール付きのシーケンスを新規に作れます。
既存コンテンツの編集
コース構成、コーチングのメタデータ、ブログ本文、SEO、タグ、フォームの項目と設定、テーマの内容を更新できます。
オートメーション
既存のオートメーションを読み、何がきっかけで動き、どのフォーム・オファー・タグ・シーケンスに触れるかを把握できます。トリガーと順序付きのステップを持つ新規オートメーションの下書きも作れます。
コンタクトの把握
タグ、購入履歴、アクセス権を含むコンタクトのプロフィールと、タグ・セグメントの一覧を読めます。
メディアライブラリ
素材の検索、使われている場所の確認、対応ページへの配置、枠に合わせたトリミング、素材の一括差し替えができます。
ヘルプ記事には「できないこと」も明記されています。顧客に代わる操作、決済処理、メールの一斉送信、アカウント設定の変更の4点です。メール配信のツールの説明にも「送信は管理画面で行う」とあり、送る最後の一歩はKajabi側に残ります。
分析系の記述はヘルプ内で食い違っている
ヘルプ記事のなかで、分析の扱いだけは記述が揃っていません。「できないこと」の行は分析を出さないと読める書き方ですが、同意画面の権限の説明は「コンタクト、商品、コンテンツ、分析を見られる」とあり、ツール一覧にも売上・コンタクト・サブスクリプションの分析ツールが並びます。
| 箇所 | 分析についての記述 |
|---|---|
| 「できないこと」の行 | 分析についての記述分析を出さない(surface analytics)と読める |
| 同意画面の「Read your Kajabi data」 | 分析についての記述分析を含めて閲覧できる |
| ツール一覧(Analyticsカテゴリ) | 分析についての記述get_contacts_analytics、get_revenue_analytics、get_revenue_by_offer、get_subscriptions_mrr、get_subscription_analytics |
どちらが正かはヘルプからは決められません。売上の確認を目当てに入れるなら、接続後に「先月の売上を見せて」と頼んで、自分のアカウントで返ってくるかを先に試すのが確実です。返ってきた数字がダッシュボードと合わない場合の見方は、後半のつまずきの節で扱います。
権限の選び方 — 同意画面で渡すものを絞る
Kajabiは、承認時の同意画面で、AIツールに許す操作を項目ごとに選ばせます。各権限は独立してオン・オフでき、必要なものだけ渡せます。
| 権限 | 許す操作 |
|---|---|
| Read your Kajabi data | 許す操作コンタクト、商品、コンテンツ、分析の閲覧 |
| Create and edit blog posts, landing pages, newsletters, forms, and courses | 許す操作これらの下書きと更新 |
| Create and edit offers, products, coaching, and events | 許す操作商品・コーチング・イベントの下書きと更新 |
| Create and edit contact tags and segments | 許す操作タグと保存セグメントの作成・編集 |
| Send DMs, post in community channels, and edit community settings | 許す操作コミュニティでのDM、投稿、設定変更 |
| Create and edit broadcasts, sequences, and newsletter posts | 許す操作メール系コンテンツの下書きと更新 |
| Create and edit automations (workflows), their triggers, actions, and steps | 許す操作オートメーションの下書きと更新 |
| Publish or unpublish content | 許す操作公開状態の変更(上のCreate and edit権限と組み合わせたときだけ有効) |
| Edit theme content, custom JavaScript, and custom CSS | 許す操作テーマのコード・スタイルの更新 |
| List and add account users | 許す操作アカウントのユーザー一覧と追加(初期状態はオフ) |
渡し方の指針は、読み取りだけで始めて、必要になった権限を足していく形です。ヘルプには警告が付いていて、テーマコードの編集とアカウントユーザーの追加は、元に戻しにくい変更になり得るため、信頼できるAIツールにだけ渡すよう書かれています。
とくに注意が要るのがテーマの編集です。ツール一覧の update_theme_content の説明には、公開中のページでは変更が即座に反映され、下書き層がないとあります。ほかのツールが下書きで止まるのに対し、ここだけは作った瞬間に本番へ出ます。
落とし穴
「下書きで止まる」とは限らない
ヘルプのTipsには、下書きが選べるコンテンツ(オファー、ページ、メール)はMCPも下書きで作る一方、下書きにできないもの(コミュニティ投稿、フォーム)は依頼どおりに公開される、とあります。権限の表で「Send DMs, post in community channels」を渡すと、コミュニティへの投稿とDMが依頼どおりに公開される経路が開きます。
接続の手順 — claude.ai・Claude Desktop・Claude Code
事前に、接続したいKajabiアカウントでブラウザにログインしておきます。OAuthの承認は、そのブラウザのセッションで行われるためです。
claude.aiとClaude Desktop
ヘルプ記事はカスタムコネクタとして追加する手順を載せています。claude.aiで使うには、有料のClaudeプラン(Pro、Max、Team、Enterprise)が必要という注記があります。
claude.aiでKajabiをつなぐ流れ
- 1
設定を開く
claude.aiにサインインし、プロフィールからSettings → Connectorsを開きます。
- 2
カスタムコネクタを追加する
ページ下部のAdd custom connectorを押し、NameにKajabi、URLに
https://mcp.kajabi.com/mcpを入れてAddを押します。 - 3
同意画面で権限を選ぶ
ブラウザに出るKajabiの同意画面で、前節の権限のうち渡すものを選んで承認します。
- 4
チャットで有効にする
新しいチャットで、ツールや添付のメニューからKajabiコネクタを有効にします。
- 5
動作を確かめる
「List my Kajabi sites.」と頼み、サイト一覧が返れば接続は成功です。
Claude Desktopも同じ入力で、Settings → Connectors → Add custom Connectorから追加します。承認後に新しい会話で同じ確認文を投げます。なお、Kajabiはコネクタページの「Add to Claude」からも追加できる登録済みのコネクタです。どちらの経路でも接続先は同じURLです。
Claude Code
Claude Codeでは、HTTPのリモートMCPサーバーとして1行で追加します。
claude mcp add kajabi --transport http https://mcp.kajabi.com/mcpヘルプによると、追加するとブラウザが自動で開くので、同意画面を承認すれば接続が完了します。確認は、セッションで「List my Kajabi sites」と頼むだけです。コマンドの形式は、Claude Codeのドキュメントが示す claude mcp add --transport http <name> <url> と同じです。管理設定でMCPの追加が止められている環境では、このコマンドが失敗することがあります。その場合の原因はclaude mcp addが失敗する場合の解説にまとめています。
書き込み系を止める — Claude Code側の権限ルール
Kajabi側の同意画面で絞るのが第一の防御です。Claude Codeで使う場合は、Claude Code側の権限ルールで二重に止めておく方法もあります。MCPツールは mcp__<server>__<tool> の名前で扱われ、上のコマンドでサーバー名を kajabi にしたので、mcp__kajabi__<ツール名> と書けます。
次の設定例は、テーマの更新、アカウントユーザーの追加、コミュニティへのDM送信と投稿を拒否し、読み取り系は止めない形です。
設定ファイル(.claude/settings.json)の例です。
{
"permissions": {
"deny": [
"mcp__kajabi__update_theme_content",
"mcp__kajabi__add_account_user",
"mcp__kajabi__send_dm",
"mcp__kajabi__create_post"
]
}
}ツール名は、Kajabiのヘルプにある一覧の表記に合わせています。mcp__kajabi__* のようにサーバー単位でまとめて指定する書き方も、Claude Codeの権限ドキュメントに載っています。あとから読み取り専用に寄せたくなったときは、create_ や update_ で始まるツールを列挙していく運用になります。
なお、ヘルプのTipsには kjb_list_sites という名前が出てきますが、ツール一覧の表記は list_sites です。実際に見えるツール名は接続後に確かめ、拒否ルールには見えた名前をそのまま使ってください。
業務での使いどころ — 作る、直す、つなぐ
ヘルプ記事が例に挙げるのは、複数の作業を1回の依頼にまとめる使い方です。「写真入門コースに30%オフのオファーを来週火曜から出し、告知メールの下書きを作り、ランディングページに割引の記載を足して」と頼むと、オファー・配信メール・ページ編集の下書きが並んで作られます。ユーザーは各下書きをKajabiの管理画面で開き、文面を直して公開します。
使いどころは、作業の性質で3つに分かれます。
- 作る: コースの骨組み(モジュールとレッスン)、ブログ記事、メールシーケンスの初稿。何もない状態から叩き台を出させるのに向きます
- 直す: レッスン本文の検索(
search_course_content)は、テンプレートの目印や古い書式、壊れた埋め込みを探す用途が説明されています。コースを移行するときの棚卸しに使えます - つなぐ: 「ウェビナー申込フォームの送信者にタグを付け、3通の育成シーケンスを送る」といった流れをオートメーションの下書きにします
オートメーションには細かい制約があります。分岐は高度なオートメーションを含むプランでのみ使え、1つの分岐に置けるパスは必須のキャッチオールを含めて最大10本です。分岐に使えるのはタグ、特定フォームの送信有無、購読状態、コンタクトのフィールド値、所有する商品やオファーといった、コンタクトの状態を表す条件です。メールの開封やクリック、作成・最終アクティブからの経過といった最近の行動に基づく条件は使えません。
メール系の自動化をほかの配信サービスでも扱っているなら、Mailchimpの連携やConstant Contactの連携と見比べると、下書きまで任せて送信は人が行う線引きの違いが分かります。サイト構築側の連携ではWebflowの連携が近い立ち位置です。
オートメーションは必ず人が公開する
Claudeはオートメーションを公開できません。作られたものは下書きで、Kajabiで開いて自分で公開するまで、メールは送られず、コンタクトも登録されません。下書きには直すべき箇所が残っている場合があり、Claudeはそのまま公開できるかどうかと、何が妨げているかを報告します。
編集は下書きにも公開済みにも使えます。公開済みのオートメーションは、編集中も動き続けます。編集によって壊れる変更は、オフラインにされずに拒否されます。すでに流れているコンタクトは編集後のバージョンに引き継がれますが、途中のステップを消すと、そこで待っていたコンタクトが次のステップに移ることがあります。
ヘルプ記事は、オートメーション対応が段階的に提供中であるとも書いています。「その機能は有効化されていない」とClaudeが返す場合は、まだアカウントに届いていないという意味です。
料金・チーム利用・アカウントの切り替え
FAQには、運用で引っかかりやすい点が並びます。
- プラン: MCPはすべてのKajabiプランに含まれる、と書かれています。同じ箇所に、将来は制限が付く可能性があるとの一文もあります
- 複数アカウント: 1つの接続でつながるKajabiアカウントは1つです。切り替えるときは、Kajabi側で今の接続を切り、目的のアカウントにログインし直してから、Claude側で再接続します
- チーム利用: メンバーはそれぞれ自分のKajabiログインで接続します。AIを通じてできることはKajabiのユーザー権限に制限され、たとえばアカウントユーザーの管理はAdminとOwnerだけです
- 接続の確認と解除: KajabiのSettings → Integrations & Webhooks → AI Assistantsに、接続済みのAIツールと承認日が並びます。各ツールの横のDisconnectで権限を取り消せます
ツールが少なく見える場合も、同じ理由で説明できます。ユーザーの役割によって見えるツールが違うほか、機能の一部は段階的に提供されるため、ツールは存在していてもアカウントに届いていないことがあります。コネクタページには126個のツールが載っており、ヘルプは最も一般的な作業(コンタクト、コース、商品、オファー、ページ、メール、フォーム)から順に対応を広げている最中だと述べています。
つまずいたときの切り分け
接続できないときの確認順
- Q接続したいKajabiアカウントでブラウザにログインしていますか?答えがいいえのとき答えがはい
先にそのアカウントにログインしてから、もう一度承認します。別のKajabiタブ(パートナーのサイトなど)が有効だと、接続が失敗したり別のアカウントにつながったりします。
- Q承認画面を開いたまま長く放置していませんか?答えがいいえのとき答えがはい
承認用のリンクは短い時間で期限が切れます。最初からやり直します。
- Q「Unauthorized」が出ますか?答えがいいえのとき答えがはい
Tipsには、コネクタをいったん削除して追加し直すよう書かれています。トークンは自動で更新されますが、使われない接続は一定期間で失効します。
それでもKajabiのツールが一覧に出ない
アカウントでMCPが有効になっているかをKajabiサポートに確認します。Claude Desktopなどのアプリは、Kajabi側の更新後に再起動してから再接続すると収まることがあります。
数字がダッシュボードと合わない場合の原因は、FAQで3点挙げられています。データがUTCで返ること、ダッシュボードが既定で除外する請求ステータスまで含まれること、「今週」の起点が日曜か月曜かの違いです。期間を明示して再実行させると揃います。「2026年5月1日から5月7日までの完了した購入を出して」のように日付を指定します。
メディアのアップロードも期待と違う点です。接続には端末のファイルを送る手段がないため、画像・動画・音声・PDFの追加を頼むと、Claudeはメディア種別を設定済みのKajabiのアップローダーへのリンクを返します。そのリンクを開いて自分でファイルを選び、アップロードを完了させます。
まとめ
Kajabiコネクタは、作る作業をClaudeに任せ、公開と送信を人に残す設計です。判断が分かれるのは、同意画面で何を渡すかの1点に集約されます。読み取りと下書きの権限から始め、公開、コミュニティ投稿、テーマ編集は必要が生じてから足す形なら、事故の範囲を狭く保てます。Claude Codeで使う場合は、拒否ルールを併用すると、設定ミスがあっても書き込み系が実行される経路を二重に塞げます。