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Redis Cloud MCPサーバーでサブスクリプションを管理する

Redis Cloud MCPサーバーでサブスクリプションを管理する

Redis Cloudのサブスクリプションやデータベース作成をClaudeから操作するMCPサーバーの導入手順と、データ操作用のmcp-redisとの違いをまとめます。

mcp-redis-cloudはRedis社がGitHubで公開しているMCPサーバーで、Redis Cloudのアカウント管理をClaudeから自然言語で行えるようにします。サブスクリプションとデータベースの作成、リージョンや料金プランの照会、実行中タスクの進捗確認までを扱います。MITライセンスで、GitHubスターは42です。

データ操作用のmcp-redisと名前が似ていますが、対象はまったく別です。こちらが触るのはRedisの中身ではなく、契約とインフラの側です。課金に直結するツールを含むため、キーの権限とツールの既定値を先に押さえてから接続するのが、この記事の流れです。

18のツールは何ができるか

Docker Hubのイメージ説明には、18個のツールが載っています。GitHubのREADMEの機能一覧はその一部で、データベース用の4個とget-pro-subscriptionの計5個が載っていません。リポジトリのsrc/toolsにはデータベース用のディレクトリがあり、Docker Hub側の一覧と合います。

名前の表記も2つのページで違います。READMEはget_current_accountのようにアンダースコア、Docker Hubはget-current-accountのようにハイフンです。実際にMCPサーバーが公開しているツール名として載っているのはハイフン側なので、以降はこちらで書きます。

領域ツール
アカウントツールget-current-account / get-current-payment-methods
Proサブスクリプションツールget-pro-subscriptions / get-pro-subscription / create-pro-subscription
Essentialサブスクリプションツールget-essential-subscriptions / get-essential-subscription-by-id / create-essential-subscription / delete-essential-subscription
データベースツールget-pro-databases / create-pro-database / get-essential-databases / create-essential-database / get-database-modules
リージョン・プランツールget-pro-plans-regions / get-essentials-plans
タスクツールget-tasks / get-task-by-id

削除系はdelete-essential-subscriptionの1つだけです。Proサブスクリプションやデータベースを消すツールは一覧にありません。

作成系のツールはどれも、完了を待たずにタスクIDを返します。get-task-by-idにそのIDを渡すと、サブスクリプションやデータベースの作成が終わったかどうかを追えます。Claudeに「さっきのタスクは終わった?」と聞き返すだけで、このツールが呼ばれます。

一覧系のうちget-essential-subscriptionsとget-essentials-plansはページ分割で返ります。ツールの説明文には、全件を取るにはpageとsizeを使って繰り返し呼ぶよう書かれています。

ProとEssentialはどう使い分けるか

くらべる

2種類のサブスクリプション

細かい要件向け

Pro

複数クラウドへの展開、Active-Active構成(複数リージョンで同時に書き込める構成)、メモリー・パーシステンス(永続化方式)・モジュールの個別設定、カスタムネットワーキングに対応します。

小さく始める用

Essential

プランIDを選んで作る簡素な構成です。AWS・GCP・Azureの3クラウドに対応し、Redis Flexのプラン(redisFlex指定)も一覧に含まれます。

単一リージョンで足りる検証環境ならEssentialです。複数リージョンの可用性やカスタムネットワーキング(既存VPCのIDを指定する項目があります)が要件に入ってきたらPro、という段階的な選び方ができます。Essentialのプランを探すときは、get-essentials-plansが最初にクラウドプロバイダーを必須で求めます。ツールの説明文にも「どのプロバイダーのプランが欲しいかを必ず尋ねる」と書かれているので、Claudeはまず「AWS・GCP・Azureのどれにしますか」と聞き返してきます。

課金につながるツールの既定値を先に知る

作成系ツールの説明文には、Claudeへの指示がそのまま書かれています。人間の読者にとっても、挙動の手がかりになります。

create-pro-subscriptionの説明文は、実行前にget-current-payment-methodsで支払い方法を確かめ、get-pro-plans-regionsでリージョンを検証するよう求めています。ここで注意したいのはdryRunの既定値です。

  • create-pro-subscriptionのdryRunは既定がfalseで、省略するとデプロイ計画を作って実際にリソースを作ります
  • create-pro-databaseのdryRunは既定がtrueで、省略すると読み取り専用の計画だけを作ります

同じ名前のパラメーターなのに、既定値が正反対です。サブスクリプションを作る依頼では、「まずdryRunで計画だけ見せて」と一言添えておくと、実作成の前に構成を見られます。

create-essential-databaseの説明文は、利用者が明示しない限り任意パラメーターを設定しないこと、無料データベースを作る前にget-essential-subscriptionsで既存の有無を確かめること(1アカウントにつき無料データベースは1つ)を指示しています。データベース名は40文字以内で、英字で始まり、英数字とハイフンだけを使えます。パスワードを省略すると、32文字の英数字がランダムに生成されます。

mcp-redisとの役割の違い

観点mcp-redismcp-redis-cloud
操作対象mcp-redisRedisデータベースの中身(キー・値)mcp-redis-cloudRedis Cloudのアカウント・契約
主なツールmcp-redisstring / hash / list / set / streams等mcp-redis-cloudサブスクリプション・データベース作成、リージョン確認、タスク管理
必要な認証情報mcp-redisRedis接続情報(ホスト・パスワード等)mcp-redis-cloudRedis CloudのAPIキーとシークレットキー
GitHubスターmcp-redis628mcp-redis-cloud42

両方を接続しておけば、「新しいRedis Cloudデータベースを作って、そこにセッションデータを書き込む」といった流れを1つのチャットで続けられます。データ操作側のツール一覧はRedis MCPサーバーの使い方にあります。

接続前にRedis Cloudで用意する2つのキー

設定ファイルに書くAPI_KEYとSECRET_KEYは、Redis Cloudのドキュメントでは別の名前で呼ばれています。

手順

キーを用意して接続するまで

  1. 1

    アカウントオーナーでAPIを有効にする

    Redis CloudのコンソールでAccess Managementを開き、API Keysタブを選びます。Redis CloudのAPIは初期状態で無効です。Enable APIボタンが出ていれば、それを押して有効にします。アカウントオーナーだけが操作できます。

  2. 2

    アカウントキーを控える

    タブ上部のAPI account keyがAPI_KEYに当たります。REST APIではx-api-keyヘッダーに入れる値です。

  3. 3

    ユーザーキーを作る

    Addボタンでキー名(10〜50文字、英数字・ハイフン・アンダースコア)とユーザー名を指定して作ります。これがSECRET_KEYで、REST APIのx-api-secret-keyヘッダーに当たります。値が表示されるのは作成時の1回だけです。失くしたら取得できず、作り直しになります。

  4. 4

    設定ファイルかコマンドに渡す

    次節の3経路のどれでも、環境変数API_KEYとSECRET_KEYとして渡します。

ユーザーキーの権限は、キー作成時に選ぶスコープではなく、紐づけたユーザーのロールで決まります。ドキュメントに挙がっているロールはowner(読み書き)、billing admin(請求関連の読み書き)、viewer(読み取り専用)、logs viewer(ログの読み取り専用)の4つです。読み取り系のツールだけで試したいなら、viewerのユーザーに紐づけたキーという選択肢があります。

もう1つ、ユーザーキーにはCIDR形式のIP許可リストを設定できます。既定ではどのIPアドレスからのリクエストも通ります。ローカルで動かすMCPサーバーは自分の端末から直接APIを呼ぶため、許可リストを使うなら、その端末の送信元IPを入れる前提になります。

インストール経路は3つある

経路

3つの入手経路

  • ソースからビルド

    READMEが案内している方法です。リポジトリをクローンしてnpm run buildし、dist/index.jsをnodeで起動します。

  • Docker Hubのイメージ

    mcp/redis-cloudです。イメージの説明ページには、Docker Inc.がビルドしたこと、署名をcosignで検証するコマンド、設定例が載っています。

  • npmパッケージ

    mcp-redis-cloudの名前で公開されていますが、リポジトリのREADMEには案内がありません。後の節で出所の手がかりを見ます。

ソースからビルドしてClaude Desktopに入れる

git clone https://github.com/redis/mcp-redis-cloud.git
cd mcp-redis-cloud
npm install
npm run build

READMEの開発手順はNode v22.14.0を前提にしています。package.jsonのenginesはnode >=18.0.0です。ビルドが終わったら、claude_desktop_config.jsonに絶対パスで指定します。

{
  "mcpServers": {
    "mcp-redis-cloud": {
      "command": "node",
      "args": ["--experimental-fetch", "/absolute/path/to/mcp-redis-cloud/dist/index.js"],
      "env": {
        "API_KEY": "<redis_cloud_api_key>",
        "SECRET_KEY": "<redis_cloud_api_secret_key>"
      }
    }
  }
}

READMEでは、設定画面のDeveloperタブ(開発者モードを有効にした状態)からEdit configでclaude_desktop_config.jsonを開き、保存したらClaude Desktopを終了して再起動します。

Docker Hubのイメージを使う

READMEにはdocker build -t mcp/redis-cloud .でローカルにビルドする手順も載っています。ビルドせずに使う場合は、Docker Hubのイメージ説明にある設定がそのまま使えます。キーの値をargsに書かず、-e API_KEYのように名前だけを渡し、値はenvに置く形です。

{
  "mcpServers": {
    "redis-cloud": {
      "command": "docker",
      "args": ["run", "-i", "--rm", "-e", "API_KEY", "-e", "SECRET_KEY", "mcp/redis-cloud"],
      "env": {
        "API_KEY": "<redis_cloud_api_key>",
        "SECRET_KEY": "<redis_cloud_api_secret_key>"
      }
    }
  }
}

READMEの設定例はargsにAPI_KEY=<値>を直接並べる書き方です。名前だけを渡す形なら、dockerのコマンドライン引数に鍵の値が現れません。

Claude Codeに追加する

Docker版はビルドが要らないので、claude mcp addにそのまま渡せます。キーは-e(--env)で、サーバープロセスの環境変数として渡します。

claude mcp add redis-cloud \
  -e API_KEY=<redis_cloud_api_key> \
  -e SECRET_KEY=<redis_cloud_api_secret_key> \
  -- docker run -i --rm -e API_KEY -e SECRET_KEY mcp/redis-cloud

--より後ろがサーバーの起動コマンドです。docker run側の-e API_KEYは、渡された環境変数を名前だけでコンテナへ引き継ぐ指定です。-e, --env <env...>はv2.1.289のclaude mcp add --helpにも載っています。claude mcp addの構文全体はClaude Code MCP設定ガイドにあります。

npmパッケージの出所を見てから決める

npmレジストリのmcp-redis-cloudは、2025年6月6日公開の1.0.0が唯一のバージョンです。メンテナーは個人アカウントで、レジストリのメタデータにrepositoryもauthorも入っていません。GitHubのリポジトリ側のpackage.jsonはauthorが空で、READMEにもnpm経由のインストール手順はありません。

このサーバーは、課金やインフラ操作ができるAPIキーを扱います。パッケージとGitHubのコードが同じものだと辿れる情報がないので、キーを渡す経路としては、リポジトリのクローン・ビルド、またはDocker Hubのイメージのほうが出所を説明しやすい選択肢です。

動作確認はMCP Inspectorが早い

Claude DesktopやCursorに設定してからだと、接続失敗の原因がAPIキーなのかビルドなのか切り分けにくくなります。READMEは、先にMCP Inspectorでツール単体を試す手順を載せています。

npx @modelcontextprotocol/inspector node dist/index.js --api-key=<api_key> --secret-key=<secret_key>

ブラウザにツール一覧が出るので、get-current-accountのような読み取り系から順に呼んで応答を見ます。Inspectorの使い方はMCP Inspectorの使い方にまとめています。

よくあるつまずき

バージョンを固定できない。GitHubリポジトリにタグ付きリリースはなく、Docker Hubのタグもlatestの1つだけです。リポジトリの最後のコミットは2025年5月5日、Dockerイメージの最終プッシュは2025年6月16日で、mcp-redisのように今も更新が続くリポジトリとは動きが違います。本番で使うなら、取得したイメージを自社のレジストリに固定して保存しておく方法があります。

サンプルのパスをそのまま貼る。/absolute/path/to/mcp-redis-cloud/dist/index.jsは自分の環境の絶対パスに置き換えます。コードを変えたあとはnpm run buildでリビルドし、Claude Desktopを再起動します。READMEの注記も、リビルドと再起動を求めています。

まとめ

mcp-redis-cloudは、Redis Cloudの契約とデータベースの作成をClaudeに任せるためのサーバーで、Redisの中身を触るmcp-redisとは別物です。つなぐ前に、ユーザーキーを紐づけるロールとcreate-pro-subscriptionのdryRun既定値の2点だけは決めておくと、意図しない課金操作を避けやすくなります。

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