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Browserbase MCPサーバーでクラウドブラウザをClaude Codeから操作する

Browserbase MCPサーバーでクラウドブラウザをClaude Codeから操作する

BrowserbaseのMCPサーバーはクラウドのヘッドレスブラウザをClaude Codeから直接操作できます。6つのツールとセットアップ方法、公式ブラウザツールとの違いをまとめます。

BrowserbaseのMCPサーバーは、クラウド上で動くヘッドレスブラウザーをClaude Codeなどのmcpクライアントから直接操作できるようにする公式ツールです。ローカルにChromeやPlaywrightを用意しなくても、URLへのアクセスからページ操作、情報抽出までを自然言語の指示だけで実行できます。セットアップ方法とツール構成、Anthropic自身が提供するブラウザー操作機能との違いをまとめます。

Browserbase MCPサーバーとは

Browserbaseは、AIエージェント向けにクラウド上のヘッドレスブラウザーを提供するインフラサービスです。同社が開発するStagehandというブラウザー自動化フレームワークを土台に、MCPサーバーを公式に配布しています。

MCPサーバーが公開するnavigateactといったツールを呼び出すと、Browserbaseのクラウド環境で実際にブラウザーが起動します。ページの操作結果はMCPクライアント側にそのまま返ります。手元のマシンでブラウザープロセスを動かす必要がないため、CI環境やコンテナのように画面表示のないサーバーからでも同じように使えます。

セルフホスト版のGitHubリポジトリはアーカイブ済み

GitHubリポジトリのREADMEには「参考実装として公開されたものであり、Browserbaseの現行の本番サービスや実装を代表するものと解釈すべきではない」と明記されています。セルフホスト版のコードを積極的にメンテナンスする方針ではなくなったと読めます。

一方で、ホスト型のMCPサーバーは稼働を続けています。Browserbaseの公式ドキュメントサイトには、MCPサーバーの紹介ページとセットアップガイドがGitHubリポジトリとは別に用意されています。READMEだけを見て「サービス自体が終了した」と誤解しないよう、セットアップを確認する際はドキュメントサイト側の情報を優先します。

公開されている6つのツール

MCPサーバーが公開するツールは6つです。ホスト型・セルフホスト型のどちらでも同じ構成になります。

ツール用途
start用途セッションを新規作成、または既存セッションを再利用する
end用途現在のセッションを終了する
navigate用途指定したURLへ移動する
act用途自然言語の指示でページ上の操作を実行する
observe用途ページ内の操作可能な要素を検出する
extract用途ページから情報を抽出する

navigateactobserveextractの4つは単一ページの操作用で、startendはセッションのライフサイクル管理を担います。actには「ログインボタンをクリックして」のような自然言語の指示をそのまま渡せます。CSSセレクターを事前に調べる手間がなく、Stagehandがページ構造から対象要素を推定する仕組みです。すべてのツールは任意のsessionIdパラメーターを共通で受け取れます。

Claude Codeへの追加方法(ホスト型)

ホスト型のMCPサーバーは、Streamable HTTPのエンドポイントhttps://mcp.browserbase.com/mcpにBrowserbaseのAPIキーをクエリパラメーターで渡すだけで使えます。Claude CodeへはCLIコマンド1本で追加できます。

claude mcp add --transport http browserbase \
  "https://mcp.browserbase.com/mcp?browserbaseApiKey=YOUR_BROWSERBASE_API_KEY"

APIキーはBrowserbaseダッシュボードから取得します。クエリパラメーターには、APIキー以外にも使用モデルやセッションの挙動を指定できる任意項目が用意されています。

クエリパラメーター必須/任意内容
browserbaseApiKey必須/任意必須内容Browserbase APIキー
modelName必須/任意任意内容Stagehandが使うモデル(既定: google/gemini-2.5-flash-lite)
modelApiKey必須/任意任意内容modelNameを既定から変更する場合に必須
keepAlive必須/任意任意内容セッションを保持するかどうか
proxies必須/任意任意内容Browserbaseプロキシの有効化
verified必須/任意任意内容Browserbase Verifiedの有効化(Scale Planのみ)

真偽値を渡すクエリパラメーターは、公式ドキュメントが「"true"または"false"という厳密な文字列でなければならない」と注記しています。trueのように引用符なしで渡すと想定通りに動きません。

セッションの扱いで気をつけること

ホスト型のエンドポイントは、MCPのトランスポートごとにアクティブなBrowserbaseセッションを1つ記憶します。ただしMCPクライアントの中には、ツール呼び出しのたびに新しいトランスポート接続を張る実装があり、公式ドキュメントはChatGPTを例に挙げています。この場合サーバー側にアクティブなセッション情報が残らず、No active sessionエラーが返ります。

対処法は、startが返したsessionIdを以降のすべてのツール呼び出しに明示的に渡すことです。明示的なsessionIdは常にトランスポート側の現在セッションより優先されます。存在しないセッションIDを渡した場合はエラーになり、別のセッションへ静かにつながることはありません。

ローカル実行(STDIO)を選ぶ場合

社内ネットワークの制約でホスト型エンドポイントに接続できない場合や、コードを直接カスタマイズしたい場合は、npmパッケージをローカルで動かす選択肢もあります。MCP設定ファイルへ次のように追記します。

{
  "mcpServers": {
    "browserbase": {
      "command": "npx",
      "args": ["@browserbasehq/mcp"],
      "env": {
        "BROWSERBASE_API_KEY": "your_api_key",
        "GEMINI_API_KEY": "your_gemini_api_key"
      }
    }
  }
}

アーカイブされたGitHub版READMEの設定例にはBROWSERBASE_PROJECT_IDという環境変数も含まれています。しかし現行のセットアップガイドが案内するNPMインストール手順では、BROWSERBASE_API_KEYGEMINI_API_KEYのみが必須項目として示されています。

ローカル実行時だけ使えるコマンドラインフラグも用意されています。

フラグ内容
--modelName <model>内容Stagehandが使うモデル(既定: google/gemini-2.5-flash-lite)
--modelApiKey <key>内容カスタムモデル使用時に必須のAPIキー
--proxies内容Browserbaseプロキシを有効化する
--verified内容Browserbase Verifiedを有効化する(Scale Planのみ)
--keepAlive内容セッションをKeep Aliveにする
--contextId <id>内容既存のBrowserbase Context IDを指定する
--persist [boolean]内容コンテキストを永続化するか(既定: true)
--port <port> / --host <host>内容HTTPで待ち受けるポートとホスト
--browserWidth / --browserHeight内容ビューポートのサイズ(既定: 1024×768)
--experimental内容実験的機能を有効化する(既定: false)

GitHub版READMEには--advancedStealthという--verifiedの非推奨エイリアスも記載されていますが、現行のセットアップガイドのフラグ一覧からは外れています。新しく設定する場合は--verifiedを使う方が安全です。

使用モデルの設定 — 既定はGemini、Claudeへの切り替えも可能

Stagehandを介したブラウザー操作の判断を担うモデルは、既定でGoogleのGemini 2.5 Flash Liteです。Claude Code自体はMCPクライアントとして指示を送るだけで、ページ内の要素をどう解釈するかはStagehand側のモデル設定に従います。

モデルをClaudeに切り替えるには、modelNameにモデルIDを指定し、modelApiKeyにAnthropic API(platform.claude.com)のAPIキーを渡します。

https://mcp.browserbase.com/mcp?browserbaseApiKey=YOUR_BROWSERBASE_API_KEY&modelName=anthropic/claude-sonnet-4.5&modelApiKey=YOUR_ANTHROPIC_API_KEY

ここで必要なAPIキーは、Claude CodeのPro/Maxサブスクリプションとは別に発行するAnthropic APIのキーです。Claude Code側のログインをそのまま流用することはできません。カスタムモデルを指定する場合、modelApiKeyを省略すると認証エラーになります。

Anthropicの公式ブラウザ操作ツールとの違い

Anthropicも独自にブラウザー操作機能を提供していますが、Browserbase MCPサーバーとは役割がはっきり分かれています。Anthropic側の「ブラウザー使用ツール」はClaude API自体の機能です。browser_toolset_20260801という1エントリーをMessages APIのtoolsに指定するだけで、既定27種類のメンバーツールが使えるようになります。

Browserbase MCPサーバーAnthropicのブラウザー使用ツール
利用形態Browserbase MCPサーバーMCPサーバー(Claude Code・Claude Desktop等から追加)Anthropicのブラウザー使用ツールClaude APIのtoolsに指定するclient toolset
ブラウザーの実行場所Browserbase MCPサーバーBrowserbaseのクラウドAnthropicのブラウザー使用ツール呼び出し側アプリケーションが用意する環境
提供ツール数Browserbase MCPサーバー6(start/end/navigate/act/observe/extract)Anthropicのブラウザー使用ツール既定27(navigate/read_page/left_click/screenshot等)
対応面Browserbase MCPサーバーMCP対応クライアント全般Anthropicのブラウザー使用ツールClaude API、Google Cloud。AWS Bedrock・Microsoft Foundryは非対応

両者の一番の違いは、ブラウザーをどこで動かすかです。Browserbase MCPサーバーはMCPプロトコル経由でクラウドのブラウザーを借りる仕組みで、Claude CodeやClaude Desktopにそのまま追加できます。Anthropicのブラウザー使用ツールはClaude API自体の機能で、ブラウザー環境は呼び出し側のアプリケーションが自分で用意します。Anthropic側のインフラでブラウザーが動くわけではありません。

Anthropicのブラウザー使用ツールはClaude Platform on AWS(Amazon Bedrock)とMicrosoft Foundryでは利用できません。Claude Codeからクラウドのブラウザーをすぐ使いたいだけであれば、自前でブラウザー環境を実装するより、Browserbase MCPサーバーを追加する方が手順は少なく済みます。

同様にブラウザー操作をMCP経由で提供するサーバーは他にもあります。得意分野はそれぞれ異なります。パフォーマンス計測に強いChrome DevTools MCP、スクレイピングに特化したCloudflare Browser Rendering MCPもあわせて検討する価値があります。

ホスト型とローカル実行の使い分け早見表

用途おすすめ度理由
すぐに試したいおすすめ度理由APIキーだけでホスト型に接続でき、ビルドやインストールが不要
カスタムモデルへ頻繁に切り替えるおすすめ度理由クエリパラメーターの書き換えだけで対応できる
社内ネットワークの制約でホスト型に接続できないおすすめ度理由ローカルSTDIOかセルフホストのStreamable HTTPが必要
リポジトリを改造して独自機能を足したいおすすめ度理由アーカイブ済みリポジトリをフォークするのが前提になる

よくあるつまずき

No active sessionエラーが出る。ツール呼び出しのたびに新しいトランスポート接続を張るMCPクライアントで起きやすいエラーです。startが返したsessionIdを毎回の呼び出しに明示的に渡すと解消します。

真偽値のクエリパラメーターが効かないkeepAliveverified"true""false"という厳密な文字列でなければ意図通りに動きません。引用符なしのtrueやチェックボックス的な指定は想定外の扱いになります。

カスタムモデルを指定したのに認証エラーになるmodelNameを既定のgoogle/gemini-2.5-flash-liteから変更すると、modelApiKeyが必須になります。モデル名だけ変えてAPIキーを渡し忘れるケースが起きがちです。

--verifiedがプランの都合で使えない。この機能はBrowserbaseのScale Planでのみ有効です。フラグを付けても対象プランでなければ効果は出ません。

アーカイブされたGitHubリポジトリをそのまま情報源にしてしまう。READMEの設定例は一部が現行のセットアップガイドと食い違っています。セットアップ手順を確認する際はドキュメントサイト側を優先します。

まとめ

Browserbase MCPサーバーは、クラウドのヘッドレスブラウザーをMCP経由でClaude Codeに直接つなげる公式ツールです。セルフホスト版のGitHubリポジトリはアーカイブされましたが、ホスト型のエンドポイントとドキュメントは独立して提供が続いています。APIキーをクエリパラメーターに渡す1コマンドで追加でき、actextractといった自然言語ベースのツールでページ操作を任せられます。

MCPサーバーの追加方法そのものの基礎はClaude Code MCP設定ガイドに、外部ツールへAPIキーを渡す際の注意点はMCPセキュリティガイドにまとめています。

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