Claude Media
Claude CodeのAdspirerプラグインで4媒体の広告を会話で運用する

Claude CodeのAdspirerプラグインで4媒体の広告を会話で運用する

AdspirerのプラグインはClaude CodeにGoogle・Meta・TikTok・LinkedIn広告の運用ツールとスキルを一括で入れます。導入コマンド、スラッシュコマンド、停止状態で作られる仕組み、ツール数の表記ゆれまで。

Adspirerのプラグインを入れると、Google・Meta・TikTok・LinkedInの広告アカウントを、Claude Codeの会話から操作できるようになります。入るのは、リモートのMCPサーバーへの接続、広告運用向けのスキル群、スラッシュコマンドの3点です。

ここではClaude Codeでの導入、同梱物の中身、新規キャンペーンが停止状態で作られる仕組み、そして掲載ページごとにツール数が食い違う点を順に説明します。Claudeアプリ側のコネクタとして使う手順はClaudeとAdspirerの連携記事にあります。

入るのはMCPサーバーとスキルとコマンド

プラグインは、広告プラットフォームの操作そのものをClaude Code内に持ち込む形です。マーケットプレイスの説明では、キーワード調査、キャンペーン作成、成果分析、予算最適化にまたがる91のツールを会話で使えるとされています。

GitHubのリポジトリ側の説明を合わせると、構成は次のとおりです。

部品中身役割
MCPサーバー中身https://mcp.adspirer.com/mcp への接続。OAuth 2.1(PKCE)で認可役割広告プラットフォームを操作するツールの入り口
スキル中身13本。必要になったときだけ読み込まれる役割運用の作法と媒体別の手順をClaudeに与える
エージェント中身performance-marketing-agent役割ブランドを踏まえて動き、セッションをまたいで記憶を持つ
スラッシュコマンド中身/setup /performance-review /wasted-spend /write-ad-copy /refresh-brand-context役割よく使う作業の起点

プラグインはフックを登録しません。通信先もAdspirer自身のAPI(mcp.adspirer.com)だけで、計測用のコードも入っていないと書かれています。

同梱の13本のスキルは何を担うか

READMEは13本のスキルを挙げ、加えてadspirer-setup(作業フォルダのブランド資料から文脈を作るスキル)と、performance-marketing-agentを置いています。スキルは名前と説明だけが常に見え、依頼が合致したときに本文が読み込まれます。呼び出し側がスキル名を指定する必要はありません。

スキル役割
adspirer-agent役割広告運用の振る舞いの土台。停止状態で作る、承認なしに支出しない、という安全規則と、どのスキルに回すかの振り分け
adspirer-mcp役割ツール呼び出しの約束事。ルーターの2段階呼び出し、媒体ごとのアカウントID、予算の単位、クォータ
adspirer-google-ads役割検索、P-MAX、デマンドジェネレーション、YouTube、ディスプレイ。キーワード、広告表示オプション、入札
adspirer-meta-ads役割FacebookとInstagram。画像・動画・カルーセル・リード獲得。オーディエンスとクリエイティブの疲弊
adspirer-tiktok-ads役割インフィード動画、Spark Ads、カルーセル、アプリ訴求。ピクセルと目的の組み合わせ規則
adspirer-linkedin-ads役割スポンサードコンテンツとリード獲得。職種・企業での絞り込み
adspirer-amazon-ads役割スポンサープロダクト・ブランド・ディスプレイ。ASIN指定とACoS
adspirer-chatgpt-ads役割ChatGPTの回答内に出る広告
adspirer-launch役割キャンペーンの計画と出稿。目的に合う媒体の選定、予算配分、作成後の検証
adspirer-performance-review役割媒体横断の成績表とコンバージョン計測の点検。読み取りのみ
adspirer-optimize役割無駄な支出の発見、除外設定、予算の再配分、消化ペースの確認
adspirer-creative役割見出しと広告文の作成、クリエイティブ疲弊の診断
adspirer-docs役割Adspirerの料金・クォータ・接続方法に関する質問への回答

媒体別の6本が、前節の4媒体にAmazonとChatGPTを足した構成と対応します。つまり、スキルの側にはAmazon広告とChatGPT広告の手順が最初から入っています。performance-marketing-agentはこれらを束ねる側で、ブランドの文脈を踏まえて動き、セッションをまたいで記憶を持ちます。

TikTokの目的とピクセルの組み合わせ表、Metaのクリエイティブ仕様、Googleのキャンペーン種別と入札の基準値は、必要になったときだけ読み込まれる参照資料としてスキルに添えられています。TikTokは無効な組み合わせを自動で補正せず拒否するため、先に表で確かめる作りです(提供元のスキル解説ページより)。

導入する

リポジトリのREADMEが示す導入コマンドは1行です。

/plugin install adspirer-ads-agent@claude-community

claude-communityはAnthropicが運営するコミュニティ向けのマーケットプレイス名です。/pluginの画面でDiscoverを開き、「ads」か「adspirer」で探しても入れられます。セッション内で/plugin installを実行すると、すぐに入るのではなく、そのプラグインの詳細パネルが開きます。内容を確かめてからスコープを選ぶ流れです。反映には/reload-pluginsを使います。

手順

導入から初回接続まで

  1. 1

    プラグインを入れる

    /plugin install adspirer-ads-agent@claude-communityを実行し、詳細パネルでスコープを選びます。

  2. 2

    Adspirerのアカウントを用意する

    無料のAdspirerアカウントが必要です。広告プラットフォームの接続は、このアカウントを経由します。

  3. 3

    OAuthで認可する

    初回の利用時にOAuth 2.1のフローが開き、Adspirerと広告アカウントをつなぎます。

  4. 4

    /setupを実行する

    広告アカウントの接続、作業フォルダ内のブランド資料の走査、CLAUDE.mdの作成までを一度に行います。

/setupが作業フォルダに残すもの

/setupは、広告アカウントをつなぐだけのコマンドではありません。現在のフォルダにあるブランド関連の資料を読み、CLAUDE.mdをワークスペース用に書き出します。ブランド資料を更新したときは/refresh-brand-contextで読み直します。

広告文の生成を担う/write-ad-copyは、ブランドの文脈から媒体の規定に沿った広告文を作るコマンドです。ブランド資料をフォルダに置いてから/setupを走らせる順番になります。

使い始めのコマンドと会話例

READMEとマーケットプレイスのページに載る使い方は、コマンドと自然文の2系統です。

/performance-review google_ads last 30 days

対象の媒体と期間を渡すと、接続済みのプラットフォームから成績を引き、戦略的な提案までまとめます。ページには/campaign-performanceと/keyword-researchという別名の例も出ていますが、GitHub側のコマンド一覧にあるのは上の5つです。手元で使えるコマンドは、導入後に/を打って候補を確かめるのが確実です。

提供元の解説ページでは、同じコマンドが/adspirer:setupのようにプラグイン名を前置した形で並びます。READMEの/setupとの違いは表記の差なので、候補に出る名前にそろえて入力します。

自然文では、次のような頼み方が例示されています。

  • 「緊急配管業者向けのキーワードをシカゴ向けに調べて」
  • 「高級腕時計のGoogleパフォーマンスマックスを、ニューヨーク向け日予算50ドルで作って」
  • 「SaaSをGoogleとLinkedInで出稿したい。Googleのキーワード調査と、マーケ責任者向けのLinkedInスポンサードコンテンツを作って」

/wasted-spendは、成果の出ていないキーワード・配信面・オーディエンスへの支出を洗い出します。既に配信しているアカウントがあるなら、最初に試しやすいコマンドです。

止まった状態で作られる、勝手には使わない

広告運用を任せるときの不安は、勝手に課金が走ることです。プラグインの説明には、これを抑える設計が複数あります。

  • 新規キャンペーンは、必ず一時停止の状態で作られる(人が確認してから有効にする)
  • キャンペーンの削除や予算の変更は、明示的な確認なしに行うツールが無い
  • 基礎スキルadspirer-agentは、承認なしでは何も支出しない動き方を定義する

基礎スキルのもう一方、adspirer-mcpは、ツール呼び出しの約束事を定めます。2段階のルーター呼び出し、媒体ごとのアカウントID、予算の単位、クォータです。

落とし穴

停止状態で作られても、有効化の操作は人が担う

停止状態で作られるのは安全策であって、確認の代わりではありません。内容を見ないまま有効化を頼むと、その時点から実費が発生します。配信を始める前に、予算・ターゲティング・クリエイティブをプラットフォームの管理画面でも見る習慣を作っておくのが堅実です。

ツール数の表記ゆれをどう読むか

同じプラグインなのに、掲載ページで数字が違います。

くらべる

掲載ページごとの表記

91ツール・4媒体

マーケットプレイスのページ

Google・Meta・TikTok・LinkedInが対象。インストール数は2,950と表示されています。

400以上・6媒体

GitHubのREADME

上の4媒体にAmazon広告とChatGPT広告を加えた6媒体を挙げています。

READMEは、開発の本体が別リポジトリ(amekala/ads-mcp)にあり、このリポジトリはClaudeのプラグインディレクトリ向けの安定版ソースで、スキル・コマンド・エージェントは本体から同期されると書いています。数字の差の理由は、どちらのページにも書かれていません。

提供元のClaude Code向けの解説ページは、README寄りの数え方です。Google 156、Amazon 61、LinkedIn 55、Meta 60、TikTok 37、ChatGPT広告36の計6媒体に、自動化ツール8本を加えた400以上としています。一方で同ページの接続確認の画面例には、/mcpで接続中のツールが20本と表示された画像が載っています。マーケットプレイスの91、READMEの400以上、画面の20は、数える単位か時点が異なる可能性があります。

なお、提供元の解説ページが勧める導入は、/plugin marketplace add amekala/ads-mcpでAdspirer自身のマーケットプレイスを登録し、/plugin install adspirer-advertising-agent@adspirer-marketplaceで入れる別の入口です。プラグイン名が違うため、MCPサーバーの表示名もplugin:adspirer-advertising-agent:adspirerになります。この記事で扱うadspirer-ads-agent@claude-communityとは名前が異なるので、権限ルールを書くときは/mcpに出た名前を使います。

実用上は、数字そのものより、自分の使う媒体のツールが入っているかを導入後に確かめることです。/mcpで接続中のサーバーとツールの一覧を開けば確認できます。

権限ルールで承認の置き場所を決める

プラグイン同梱のMCPサーバーのツールは、mcp__plugin_<プラグイン名>_<サーバー名>__<ツール名>の形の名前で呼ばれます。プラグイン名のadspirer-ads-agentが入るので、権限ルールもこの形で書きます。仕組みの全体はプラグイン同梱MCPサーバーの解説にあります。

サーバー名は一覧で確かめてから書きます。次の設定は、<サーバー名>を実際の値に置き換えて使う想定の例です。

{
  "permissions": {
    "ask": [
      "mcp__plugin_adspirer-ads-agent_<サーバー名>__*"
    ]
  }
}

こうしておくと、このサーバーのツール呼び出しのたびに確認が出ます。読み取りだけを自動で通したいときは、確認済みのツール名を個別にallowへ移します。プラグイン側の停止状態の設計とは別に、Claude Code側の確認を重ねる位置づけです。

使えない場面と前提

  • Adspirerのアカウントが必須です。無料枠は月15回のツール呼び出しで、Plusは月150回(49ドル)、Proは月600回(99ドル)、Maxは月3,000回(199ドル)です。無料枠の15回は、媒体を横断する出稿を1回頼むだけで尽きることがあります
  • 課金の単位は広告費ではなく作業の回数です。成績を1つ聞くだけなら1回、単一キャンペーンの出稿は8〜12回、複数媒体にまたがる出稿は25〜40回以上かかると説明されています。定期実行(ルーティン)も、会話と同じようにクォータを消費します
  • 広告プラットフォームの公式APIを経由するため、各媒体の広告アカウントに必要な権限が前提になります。媒体ごとの権限の要件はClaudeとAdspirerの連携記事の表にあります
  • Claude Codeの動作環境は、macOSかLinuxです。Windowsで使うにはWSLが要ります
  • /plugin installをClaudeに頼むとネストしたセッションのエラーになります。/pluginや/mcpは、入力欄に自分で打ちます
  • リポジトリはClaude CodeとCowork向けと説明されています

提供元のページには、まだ対応していない機能も挙がっています。Google広告の旧ディスカバリー広告とホテル・ローカルのキャンペーン、Meta広告のInstagramのみのキャンペーンとメッセンジャー広告、AmazonのDSP、LinkedInのMatched AudiencesとInMail、TikTokのTopViewとBranded Effectsです。画像や動画そのものの生成、ウェブサイトへのピクセルの設置、請求情報の変更、ランディングページの作成も、Adspirerの対象外とされています。

プラグインを使わず、コネクタだけで足りる場面もあります。広告データを引くだけで操作しないなら、集計系のコネクタでも足ります。作業フォルダのブランド資料やコードと同じ場所で広告運用を回したいとき、プラグインを選ぶ理由が出ます。

迷ったときの選び方

状況向く入口
ブランド資料やリポジトリと一緒に広告文を作りたい向く入口プラグイン(/setupでCLAUDE.mdが作られる)
広告の成績を会話で確認するだけ向く入口コネクタ
自分の組織の権限ルールで承認を管理したい向く入口プラグイン(権限ルールでaskを置ける)
媒体を横断して運用を回したい向く入口どちらでも可。対象媒体のツールを導入後に確認
この記事を共有:XはてブLinkedIn