Claude Code Desktopのサイドチャットで、作業を汚さず質問する
Claude Code DesktopのサイドチャットはCmd+;で開き、メインの会話に何も足さずに質問できます。使えるセッション、閉じたあとの扱い、使い分けをまとめます。
Claude Code Desktopのサイドチャットは、動いているセッションの文脈を使って質問しながら、その答えをメインの会話に一切足さない機能です。macOSならCmd+;、WindowsならCtrl+;で開き、閉じればそのまま元の作業に戻れます。
使えるのはローカル・SSH・WSLのセッションで、Desktopはサイドチャットをディスクに保存しません。この「残らない」性質が、使いどころも注意点も決めています。
サイドチャットは何を足さずに済ませる機能か
長いセッションの途中で、ふと確かめたくなることがあります。「さっき読んだ設定ファイルはどれだったか」「この方針で本当に破綻しないか」といった類いです。メインのプロンプトに打てば、質問も回答も会話履歴に積まれ、Claudeの次の作業の判断材料にもなります。
サイドチャットはその逆を取ります。セッションのやり取りを読み取れる一方で、質問と回答はメインの会話に戻りません。Desktopのリファレンスは用途を3つ挙げています。
- コードの一部を理解したいとき
- 前提を確かめたいとき
- 案を試しに考えたいとき
いずれも、セッションを本筋から逸らしたくない場面です。
メインに打つか、サイドチャットで聞くか
メインのプロンプトに打つ
質問も回答も会話に積まれます。Claudeの次の行動に反映させたい内容向きです。
サイドチャットで聞く
メインの会話に何も足さず、閉じれば元の流れに戻れます。確認や下調べ向きです。
開き方は2通り: Cmd+; と /btw
開く方法は、ショートカットとプロンプトボックスへの入力の2つです。
| 操作 | macOS | Windows / Linux |
|---|---|---|
| サイドチャットを開く | macOSCmd ; | Windows / LinuxCtrl ; |
| プロンプトボックスから | macOS/btw | Windows / Linux/btw |
| ショートカット一覧を見る | macOSCmd / | Windows / LinuxCtrl / |
Codeタブのショートカット表では、Cmdを使うキーはWindowsとLinuxでCtrlに読み替えます。サイドチャットの行は表の中で「Open side chat」と書かれています。WindowsのCtrl+;はリファレンスの本文にも明記されています。
> /btw さっき直した認証まわり、テストはどのファイルに書いた?サイドチャットが読めるのは、その時点までのメインスレッドの内容です。Claudeが今まさに書いている途中の返答まで見えるかどうかは、Desktopのページには書かれていません。CLIの/btwは書きかけの返答を除いて答えるため、同じ前提で聞くのが無難です。
使えるセッションと、保存されないことの意味
リファレンスの記載は短く、2点です。
- サイドチャットはローカル、SSH、WSLのセッションで使える
- Desktopはサイドチャットをディスクに保存しないので、アプリを閉じたあとに戻ることはできない
クラウドセッションは、この一覧に含まれていません。クラウドで使えるとは読み取れないため、ローカル・SSH・WSLのセッションで使うと考えておくのが確実です。
「保存されない」には2つの面があります。
- メインの会話に残らない(設計上の利点)
- 自分の手元にも残らない(使う側が気をつける点)
前者のおかげで、コンテキストを消費せずに済みます。後者は、あとで見返したい回答は、アプリを閉じる前にメインへ移しておく必要があるということです。
回答を残したいときの流れ
サイドチャットの回答は、自動ではメインの会話に足されません。残したい内容があるときは、アプリを終了する前に次の流れで処理します。
サイドチャットの回答を無駄にしない
- 1
残すか捨てるかを先に決める
聞いた時点で「この答えは使い捨てか、後で使うか」を決めておきます。
- 2
残す内容は自分の言葉で本流に書く
メインの会話には自動で足されません。作業に反映したい結論は、メインのプロンプトに自分で書いて渡します。
- 3
アプリを終了する前に移しておく
Desktopはサイドチャットをディスクに保存しないため、アプリを終了すると同じサイドチャットには戻れません。残す結論はメインに移しておきます。
聞く場所の使い分け: サイドチャット・メイン・別セッション
サイドチャットが向くのは「いまのセッションの文脈を材料にした、短い確認」です。逆に、新しい成果物を作ってほしいなら、その依頼は履歴に残るメインのほうが筋が通ります。
| やりたいこと | 向く場所 | 理由 |
|---|---|---|
| 読んだコードの意味を確かめたい | 向く場所サイドチャット | 理由答えを履歴に積まずに済む |
| 方針に穴がないか軽く見てもらう | 向く場所サイドチャット | 理由本筋の判断を乱さない |
| 結論を次の実装に反映させたい | 向く場所メインのプロンプト | 理由以後の作業の材料になる |
| 別の課題を並行で進めたい | 向く場所新しいセッション | 理由独立した文脈と作業ツリーを持てる |
最後の行は並列セッションの記事で扱っています。サイドチャットは「同じセッションの横道」、並列セッションは「別の仕事」と覚えておけば、迷いにくくなります。
コンテキストを節約したい長いセッションでの使いどころ
Desktopのセッションは、コンテキストが埋まると自動で要約して作業を続けます。早めに空きを作りたいときは、プロンプトに/compactと打って要約を前倒しすることもできます。要約が走ると細かい経緯は圧縮されるため、確認のためだけの質問がメインに積まれていくのは、長いセッションほど割に合いません。
サイドチャットの質問と回答は、メインの会話に足されません。つまり、本筋と関係の薄い確認をどれだけ重ねても、メインのコンテキスト使用量は増えない設計です。本筋とは別の確認を挟みたいときに、サイドチャットは向いています。
場面で言えば、次のような使いどころが合います。
- 実装の途中で、読み終えたファイルの役割を一言で確かめたいとき
- レビューに出す前に、変更の影響範囲が抜けていないかを軽く確認したいとき
- 設計の選択肢を比べるだけで、まだ実装の指示には移らないとき
どれも「答えがどうであれ、メインの作業指示は変わらない」点が共通しています。答えしだいで次の指示が変わるなら、最初からメインで聞くほうが、経緯が履歴に残って後から辿れます。
聞き方の例
次の聞き方は、公式の用途(理解・前提確認・案出し)に沿った例示です。実際の返答はセッションの内容で変わります。
この変更で、呼び出し元に影響が出るのはどこだと思う?いまの方針の前提を3つ挙げて。崩れやすい順に。さっきのエラー、原因の候補はいくつ考えられる?どれも「セッションが既に知っていること」を問う形です。新しく調べさせたい内容は、メインで依頼したほうが確実です。サイドチャットがツールを使えるかどうかは、Desktopのページには書かれていません。CLIの/btwはツールなしで、会話にある情報だけから答える仕様です。
CLIの/btwとの違い
同じ名前のコマンドがCLIにもあります。CLIでは質問と回答が閉じられるオーバーレイに出て、xで消すまでメモリー上に残り、Claude Codeを終了すれば消えます。詳しくは/btwコマンドの解説にまとめています。
Desktopのサイドチャットは、同じ考え方を画面の中に持ち込んだものです。違いを押さえておくと混乱しません。
- 開き方: DesktopにはCmd+;(Ctrl+;)がある
- 保存: Desktopはディスクに保存せず、アプリを閉じたあとは戻れない
- 対象: Desktopはローカル・SSH・WSLのセッション
なお、CLIの/btwにあるfキー(回答をバックグラウンドのサブエージェントへフォーク)は、CLIのオーバーレイの操作です。必要ならメインで依頼します。
Dispatchから始まるセッションとの違い
スマホから指示を出すDispatchも「セッションを汚さない」印象を持たれがちですが、役割は別です。DispatchはCoworkの常駐した会話で、依頼が開発作業なら新しいCodeセッションを立てます。そのセッションはCodeタブのサイドバーに他のセッションと並びます。
サイドチャットは、既にあるセッションの横に開く一時的な窓です。新しいセッションを作る機能ではありません。Dispatchの使い方はDispatchの記事を参照してください。
つまずきやすい点
- ショートカットが効かない: フォーカスがCodeタブのセッションにあるか確認します。ショートカットはCodeタブ向けの一覧です。
Cmd+/(WindowsはCtrl+/)で、手元のバージョンの一覧を確かめられます - キー操作を覚えていない・他のアプリと衝突する: プロンプトボックスに
/btwと入力しても開けます。ショートカットを使わずに開きたいときの手段です - クラウドセッションで開けない: 記載の対象外です。ローカル・SSH・WSLのセッションで試します。SSH接続の開き方はSSHセッションの記事にあります
- アプリを再起動したら消えた: 仕様です。Desktopはサイドチャットを保存しないので、残したい結論はアプリを終了する前にメインに書きます
- 質問が本流の作業に反映されない: これも仕様です。反映させたい場合は、メインのプロンプトで改めて依頼します
まとめ
サイドチャットの本質は、聞くことと残すことの切り離しです。迷う場面では「この答えを次の作業の材料にしたいか」を基準にすれば足ります。
材料にしたいならメイン、確かめたいだけならサイドチャットです。ただし後者の答えは手元にも残らないので、あとで使う内容はアプリを終了する前に自分の言葉でメインに書いておくのが安全です。Claude Codeの全体像と合わせて読むと、Desktopの位置づけがつかみやすくなります。