Claude Codeの/usageコマンドで見る使用量の内訳
Claude Codeの/usageコマンドが表示するセッションコスト・プラン利用の内訳・請求とのずれ・キャッシュミス・取得失敗時の挙動を、症状ごとに読み解きます。
/usageはセッションのコスト・プランの利用上限・活動統計を1画面にまとめて表示するコマンドです。Pro・Max・Team・Enterpriseいずれのプランでも、どのスキル・サブエージェント・プラグイン・MCPサーバーが使用量を消費しているかまで見られます。
/usageClaudeが応答している最中でも、/usageはターンの完了を待たずにその場で開きます。他の多くのコマンドは応答中に送ると次のターンまで待たされますが、/status・/tasks・/usageなどは例外です。作業を止めずに確認できます。
/usageの画面は、契約形態によって読むべき場所が変わります。
どこを見るかは契約形態で決まる
サブスクリプション
Pro・Maxでは、セッションコストは課金判断に関係しません。見るのは、直近の消費をスキル・サブエージェント・プラグイン・MCPサーバー別の割合で示す内訳と、10%以上を占める挙動を知らせるフラグです。
API・クラウド経由
画面上部のセッションブロックが主役です。トークン数から計算した金額が出るので、長いセッションのコストを目で追えます。
画面にはどんなブロックが並ぶか
/usageの画面を構成するブロック
プラン利用上限のバー
サブスクリプションで、上限に対する現在の消費を示します。取得に失敗すると直近の値に切り替わります(後述)。
活動統計(Statsタブ)
活動の統計を表示するタブです。
/statsで開くと、このタブから始まります。セッション
現在のセッションのトークン消費と概算金額。
/clearでゼロに戻ります。プラン利用の内訳
スキル・サブエージェント・プラグイン・MCPサーバー別の割合と、ビヘイビアフラグ。
Loops
/loopなどの定期タスクの消費。v2.1.242以降で表示されます。使用量クレジットの行
使用量クレジットがオンのときだけ、今月の支出が出ます。
プラン利用の内訳(アトリビューション・ビヘイビアフラグ・Loops)の数値は、この端末のセッション履歴から計算した概算です。他のマシンやclaude.aiでの利用、チームメイトの利用は入りません。組織全体の可視化が必要な場合は、Claude Codeのコスト管理で扱っているアナリティクスダッシュボードやOpenTelemetryを使います。
金額が請求と合わないのはなぜか
セッションブロックには、現在のセッションで消費したトークン数の詳細が出ます。
Total cost: $0.55
Total duration (API): 6m 20s
Total duration (wall): 6h 33m 10s
Total code changes: 0 lines added, 0 lines removed
Usage by model:
claude-sonnet-4-6: 1.2k input, 5.3k output, 940.0k cache read, 50.0k cache write ($0.55)Total duration (API)はモデルが実際に応答を生成していた時間、Total duration (wall)はセッションを開いてから今までの実時間です。両者の差が大きいセッションほど、考える間や他の作業に使った時間が長かったことを意味します。
金額はトークン数から標準の料金表(list price)で計算したローカルの概算です。ずれる原因は2つあります。
- 契約レートの反映: 組織の管理者が管理設定に
modelPricingの表を置いている場合は、その単価で計算されます。有効な間はTotal costの行にat your organization's configured ratesという注記が付きます(v2.1.242以降)。注記が無ければ標準料金のままなので、割引契約のある組織でも請求とは合いません - データレジデンシーの割増: 1.1倍のデータレジデンシー料金で課金されるClaude APIの応答は、その応答分のトークン単価が1.1倍されて金額に入ります。v2.1.239より前はこの割増がなく、表示が請求より低く出ていました
いずれも見積もりの域を出ないので、正式な請求額はClaude Consoleの利用状況ページで確認します。Pro・Maxの契約はシート料金に含まれるため、この金額自体は課金判断には関係しません。
--max-budget-usdにも同じ金額が使われます。v2.1.285のclaude --helpでは、このフラグは次のように出ます。
claude --help --max-budget-usd <amount> Maximum dollar amount to spend on API
calls (only works with --print)--print(-p)専用の上限で、対話セッションには効きません。同じ--helpの出力に使用量を見るためのサブコマンドは無く、使用量の確認はセッション内のスラッシュコマンドで行います。
セッションブロックの合計は/clearで新しいセッションを始めるたびにゼロへ戻ります。Claude Code v2.1.211より前は、/clearをまたいでもプロセスが生きている限り積算され続けていました。
キャッシュミスが多いときは何を見るか
セッションブロックには、メインの会話で最初のAPI応答が返った後、Prompt cache (main)という行が加わります(v2.1.251以降)。公式ドキュメントの例は次のとおりです。
Prompt cache (main): 14 requests · 91% of input tokens from cache · 2 misses (last 6m 10s ago, 310.2k tokens re-cached) · 1 expected rebuild (compaction or tool-result clearing) · warm (1h TTL, last activity 40s ago)行の読み方は3点です。
- misses: キャッシュにあったはずの内容を再処理したリクエスト。再処理が5%超かつ2,000トークン以上のとき、ミスと数えます。原因を特定できると
likely cause: tool definitions changedのように理由も添えられます(v2.1.260以降) - expected rebuild: 圧縮(compaction)や古いツール結果の削除でClaude Code自身が会話を書き換えた分は、ミスとは別に数えます。1回でも起きたときだけ表示されます
- warm / cold: キャッシュの有効期間内かどうかで、TTLも併記されます。coldのときはセッションが何分アイドルかが出ます
集計はメインの会話だけで、サブエージェントは含みません。missesはClaude Code自身の書き換えを除いた数なので、多ければツール定義や設定の途中変更を疑う材料になります。
使用量の内訳がおかしいと感じたとき
Pro・Max・Team・Enterpriseプランでは、セッションブロックの下にプラン利用の内訳が続きます。
アトリビューションは、直近の使用量がどのスキル・サブエージェント・プラグイン・個別のMCPサーバーに帰属するかを、それぞれ全体に対する割合で示します。MCPサーバーの割合は、そのサーバーのツール結果を実際に消費したリクエストだけをカウントします。v2.1.222より前には、あるMCPサーバーを一度呼び出すと以降のリクエストがすべてそのサーバーに帰属し、割合が実態より大きく出るバグがありました。
特定のスキルやMCPサーバーの割合が突出しているのに心当たりがなければ、そのツールが想定より頻繁に呼ばれていないか、CLAUDE.mdやフックの設定を見直す入口になります。v2.1.222以降でも割合が偏るなら、それは実際の呼び出しの偏りです。
ビヘイビアフラグは、長いコンテキストやキャッシュミスといった挙動が直近の使用量の10%以上を占めるときにだけ出ます。何も出ないときは、要因が分散してどれも10%に届いていない状態です。
Loopsは/loopや他の定期タスクのうち消費の大きいものを、合計トークンの多い順に並べた行です。読み方はClaude Codeの/usageでLoopの内訳から消費トークンを特定するで扱っています。
dキーで直近24時間、wキーで直近7日間に切り替えられます。VS Code拡張では同じ内訳が「Account & usage」ダイアログにDay・Weekの切り替え付きで出ますが、Loopsの行は含まれません。
使用量クレジットの行が出ないとき
使用量クレジットがオンの間だけ、/usageに今月の支出を示す行が加わります。出方はプランで違います。
| プラン | 行の内容 |
|---|---|
| Pro・Max | 行の内容今月の支出と、設定した月間上限に対する割合。上限を決めていなければUnlimitedと出て支出額は出ない |
| Team・Enterprise | 行の内容自分の今月の支出と、自分に適用される上限に対する割合。組織全体の上限は行に出ない |
Team・Enterpriseで使用量クレジットがオフのメンバーには行そのものが出ません。上限を設定した場合、行はオンにした直後から0%で表示されます。v2.1.236より前はPro・Maxにしか出ず、上限付きの行は一度でも支出するまで隠れたままでした。
取得に失敗したときの挙動
プランの利用状況が取れないときの流れ
- 1
取得に失敗する
使用量エンドポイントがレート制限にかかるなどして、プランの利用上限を取得できません。
- 2
直近60分のスナップショットがあれば表示
この端末で過去60分以内に読み込んだ最後のバーを、「Showing last-known usage」の注記と取得からの経過時間つきで出します。
- 3
`r`キーで再試行
成功すればバーが最新の値に置き換わります。
- 4
スナップショットが無いとき
レート制限中である旨と、同じ再試行の案内だけが出ます。
v2.1.208より前は、まだ一度も使用量を読み込んでいないセッションでレート制限にかかると、バーなしのエラーだけが表示されていました。
/cost・/statsという別名
/costと/statsはどちらも/usageの別名です。/statsだけは統計タブを開いた状態で起動する点が異なります。全コマンドの役割別一覧はClaude Codeスラッシュコマンド一覧にまとめています。過去の履歴を日付やセッション別に並べたいときは、ccusageでの集計が使えます。
使い方そのものを見直したいとき: /insights
/insightsはトークン消費量ではなく、働き方を分析するコマンドです。この端末上の直近のセッションを解析し、何に取り組んでいるか、要求を誤解された・バグの多いコードが出たといったつまずきの箇所、使い方の改善提案をまとめたHTMLレポートを書き出します。
/insights1回の実行で解析するのは未解析のセッション最大200件で、極端に短いセッションは除外します。除外があると、レポートの見出しに解析件数と全体件数が「200 sessions (412 total)」のように併記されます。
最新レポートは~/.claude/usage-data/report.htmlに保存され、過去の実行分もタイムスタンプ付きで残ります。ただし他のセッションデータと同じ削除スケジュールが適用され、起動時にcleanupPeriodDays(既定30日)より古いファイルは削除されます。長く残したいレポートは、生成後に別の場所へコピーします。
プラン・接続経路を問わず実行できます。解析は通常のセッションと同じ認証経路で行われ、そのトークンはプランまたはAPIの使用量に数えられます。他のマシンやclaude.aiのセッションは含まれず、クラウドセッションでは使えません。
上限に達したあとも続けたいとき: /usage-credits
プランの利用上限に達したあとも作業を続けたいときは、/usage-creditsを実行します。APIキー認証では使えず、/loginでclaude.aiのサブスクリプションにサインインしている必要があります。セルフサーブのEnterprise・Enterpriseトライアル・AWS Marketplace経由のEnterpriseでは、v2.1.248以降が必要です。それより前はUnknown command: /usage-creditsになります。
開く画面は役割によって変わります。
| 役割 | 起動後の挙動 |
|---|---|
| Pro・Max個人契約者 | 起動後の挙動claude.aiの使用量設定(Settings > Usage)を開き、オン・オフや残高・今月の支出・月間上限を確認 |
| Team・Enterpriseで請求権限あり | 起動後の挙動組織の管理設定(Admin settings > Usage)を開く |
| Team・Enterpriseで請求権限なし | 起動後の挙動確認ダイアログのあと、管理者へリクエストを送信 |
請求権限が無いメンバーの確認ダイアログは対話セッションでのみ表示されます。-pフラグでの非対話実行やRemote Control経由では、リクエストは送られず、対話セッションで実行するよう案内されます。
送信済みのリクエストが管理者の判断待ちなら、重複送信せず送信済みである旨だけが出ます。管理者が却下したあとに再実行すると、新しいリクエストとして送り直せます(v2.1.222より前は却下後の再送がブロックされていました)。
SSHなどブラウザーを開けない環境では、開く代わりに訪問すべきURLが表示されます。v2.1.205より前はこの場合に何も表示されませんでした。Pro・Maxで使用量クレジットが有効なまま支出上限に達すると、CLIを離れずにその場で上限の引き上げや解除を提案されます。
まとめ
サブスクリプションで使っているなら、/usageで読む価値があるのはセッションコストではなく、内訳・ビヘイビアフラグ・Loopsの3つです。金額が請求とずれるのは、標準料金での計算が既定だからです。契約レートを反映させるには、管理者側のmodelPricing設定が要ります。