Claude Code v2.1.284 — Sonnet 5.5対応とauto mode既定化、Ultracode独立
Claude Code v2.1.284はSonnet 5.5への対応、権限モード未設定時のauto mode開始、Ultracodeの独立トグル化、gatewayの支出額表示が中心です。
このリリースで何ができるようになるか
Claude Code v2.1.284は、モデル、権限、effortの3方向で既定の挙動が動くリリースです。読者に効く変更は次の3点です。
- Claude Sonnet 5.5(
claude-sonnet-5-5)が使える: Anthropic APIではsonnetの既定モデルになり、1Mコンテキストで入力$2・出力$10(100万トークンあたり)、キャッシュ読み取りは$0.20です - 権限モード未設定のとき、対話ターミナルとVS Codeのセッションがauto modeで始まる: プランやプロバイダーを問いません。
permissions.defaultModeがあればそちらが優先されます - Ultracodeが
/effortの独立したトグルになる: xhigh固定をやめ、どのeffortレベルでも入れたまま使えます
このほかClaude apps gatewayの支出上限が金額で見えるようになり、/mcp reconnect allやeffortSlider:*キーバインドも加わりました。修正は、壊れたレスポンスストリームの扱いとcompaction後の「Prompt is too long」に手が入っています。
あなたの開発フローはどう変わるか
モデルを選ぶとき
Sonnet 5.5を使うにはv2.1.284以降が必要です。claude updateで更新すると、Anthropic API上のsonnetエイリアスがSonnet 5.5に解決されます。Opus側にはv2.1.280で入ったOpus 5.5があり、更新後はSonnet・Opusとも5.5世代がそろいます(経緯はv2.1.280の解説を参照)。
単価は入力$2・出力$10です。Sonnet 5.5は1Mコンテキストを標準で持つので、sonnet[1m]と書いても追加の効果はありません。ゲートウェイ越しの場合だけ、sonnet[1m]が1Mウィンドウの選択に使われます。コンテキストを抑えたい環境では、CLAUDE_CODE_DISABLE_1M_CONTEXT=1を設定すると、1Mを標準で持つモデルも200Kのウィンドウとして扱われます。
Sonnet 5.5は安全分類器つきのモデルです。サイバーセキュリティ関連のフラグが立つとSonnet 5で再実行され、生物関連のフラグではフォールバック先がなくリクエストが拒否で終わります。今回、このときの通知文が「なぜ起きたか」の説明と、編集して再送する案内つきに変わりました。
権限プロンプトの出方
権限モードを何も設定していない環境は、対話ターミナルでもVS Codeでもauto modeで始まります。手動承認から始めたいチームは、permissions.defaultModeを明示すれば従来どおりです。
auto modeが作業ディレクトリ外の読み取りで出すプロンプトには、「Yes, but ask again next time」が加わりました。その1回だけ許可し、以降の読み取りは引き続き確認させる選択肢です。「常に許可」でも「拒否」でもない中間があるので、外部パスを一度だけ見せたい場面で使えます。
auto modeのルールを自前で書いている場合は、autoModeの独自ルールの書き方が出発点になります。
effortとUltracode
/effortのスライダーでTabを押すとUltracodeのオン・オフが切り替わります。コマンドなら次のとおりです。
/effort ultracode on
/effort ultracode offこれまでUltracodeをオンにするとeffortがxhighに固定され、別のレベルを選ぶとオフになっていました。v2.1.284以降は、レベルを動かしてもUltracodeはそのままです。なお--effort ultracodeフラグは従来どおり、オンにしたうえでxhighに設定します。
スライダーの左右キーとTabはキーバインドにも開放されました。keybindings.jsonで次のアクション名を再割り当てできます。
{
"bindings": [
{
"context": "EffortSlider",
"bindings": {
"h": "effortSlider:decreaseEffort",
"l": "effortSlider:increaseEffort",
"u": "effortSlider:toggleUltracode"
}
}
]
}上の例のキー割り当ては、書式を示すための一例です。
Claude apps gatewayを運用しているチーム
/usageとステータスラインに、月次の支出上限が「$271.40 / $500.00 spent this month」の形で出ます。ゲートウェイ側もこのバージョン以降で動いている必要があります。ステータスラインのJSONのrate_limits.spend_limitにはused_usd・limit_usd・periodが増えました。表示の組み方はstatuslineでspend_limitを表示するにまとめています。
ゲートウェイ管理者向けの追加は4つあります。
- 管理ポリシーの
availableModelsが空、または起動モデルを含まないのにmodelもenforceAvailableModelsも無い場合の起動時警告 telemetry.forward_toでauth: { google: {} }を指定すると、ゲートウェイのGoogle Cloud認証情報でGoogle CloudのOTLPエンドポイントへ直接送れる- IDPがクライアントシークレットでなく証明書クレデンシャルを発行する場合の
private_key_jwt認証 - サインインのグループ数が多いときに
431 Request Header Fields Too Largeを返していた問題の解消(リクエストヘッダーは256 KiBまで受理)
Claude Desktopをゲートウェイ越しに使う環境では、1M対応モデルにゲートウェイが自動で印を付けるようになり、1Mコンテキストの選択肢が消える問題が直りました。
主な変更点
追加
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| Sonnet 5.5 | 内容claude-sonnet-5-5。Anthropic APIの既定Sonnetに |
| auto modeの読み取りプロンプト | 内容「Yes, but ask again next time」を追加 |
/mcp reconnect all | 内容接続失敗・認証待ちのMCPサーバーを一括で再試行(対話ターミナル) |
/rate-limit-options | 内容claude.aiユーザーの/helpとコマンドメニューに表示 |
| キーバインド | 内容effortSlider:decreaseEffort / increaseEffort / toggleUltracode |
| ゲートウェイ | 内容支出額表示、起動時警告、Google Cloud向けテレメトリ認証、private_key_jwt |
/rate-limit-optionsはもともとあったコマンドで、上限到達の通知が指す先を探せるようにした変更です。使い方は/rate-limit-optionsで上限後の続け方を選ぶにあります。
挙動の変更
- 権限モード未設定のセッションはauto modeで開始
- Ultracodeは
/effortの独立トグル。xhigh固定をやめた - 接続が途中で切れたときの再試行は、リクエスト全体の再試行と予算を共有する。失敗するリクエストは以前より早く諦める
- 非対話の初回ターンは、
--allowedToolsやmcp_toolフックで名指しされたMCPサーバーの接続を最大2秒待つ。CLAUDE_CODE_MCP_STARTUP_WAIT_MSが0でも待つ ANTHROPIC_DEFAULT_OPUS_MODELやmodelOverridesでOpusを固定したセッションでは、Anthropic API上で安全上の切り替え先をAPIがフラグの種類ごとに選ぶ/recapは、チャットスレッドやルーティン、webhook経由で届いたときは短い通知で辞退する。ターミナル、Claudeアプリ、Remote Control、-p、SDKホストから打てば従来どおり動く- アーティファクトの公開は、ネットワーク共有上のファイル(
\\host\shareや/netの自動マウント)を拒否する。--add-dirで追加したマップ済みドライブは例外
安全性・権限まわりの修正
- 管理設定の
allowManagedPermissionRulesOnly下では、Anthropic公式または管理設定が保証したソースのプラグインだけがallowed-toolsの事前承認を保ちます。以前はマーケットプレイス・claude.ai・npm由来のプラグインも自分のツールを事前承認できていました - 外部からシンボリックリンクした
.claude/rulesのルールは、外部インポートの承認プロンプトを経て読み込まれます。以前は承認なしで読み飛ばされていました。外部からリンクされた.claudeディレクトリも同じ承認を求めます ANTHROPIC_FOUNDRY_RESOURCEは、素のリソース名でない値が拒否されるようになりました。以前はFoundryのエンドポイントホストに無検証で埋め込まれていましたclaude mcp addが、管理設定でMCPサーバーがプラグインに限定されているのに成功と報告していた問題を修正。今は拒否し、対処を案内する- 自動メモリの
MEMORY.mdと想起されたメモに含まれる不可視文字と、Claude Code自身のマークアップを模したタグを、Claudeに渡す前に無害化
レスポンスとコンテキストの修正
- 壊れたレスポンスストリームは、再試行または中断の報告になります。以前は「JSON Parse error」や「undefined is not an object」が出たり、回答に「undefined」が書き込まれたりしていました
- thinkingブロックの直後に過負荷・サーバーエラーが来ると、再試行に回ります。以前はターンがエラーで終わっていました
- compaction後も「Prompt is too long」が続く問題を修正。圧縮後のリクエストがまだ長ければ、直近の会話をより少なく残してもう一度compactする
- 再開したセッションでMCPツールを呼ぶと、呼び出しは最大10秒サーバーの接続を待ちます。以前は接続中に「No such tool available」で失敗していました
- プラン使用量エンドポイントがレート制限やログイン拒否を返した後は、
/usage、/extra-usage、IDEの使用量表示がバックオフします。以前は連打していました - 使用量上限の通知は、最上位のMaxプランのユーザーに
/upgradeを勧めなくなり、/usage-creditsが使える場合はそちらを指します - モデルが使えずフォールバックも尽きたセッションでは、モデル利用不可の通知とLearn moreリンクが出ます。以前は素の「is currently unavailable」でした
画面・入力まわりの修正
/pluginの設定画面は、真偽値オプションがtrue/falseの選択になり、数値オプションは不正入力を拒み、左右キーがタブ切り替えでなくオプション欄の変更になりました- Windowsでプラグインを多数有効にするとBashツールが失敗していた問題は、存在しないプラグイン
bin/をPATHに足さず、継承したエントリも重複させないことで直りました - Git 2.39未満で
sparsePathsのプラグインマーケットプレイスが空でクローンされ、動いていたローカルコピーを置き換えていた問題を修正 - 全画面表示は、transcriptモードで
[を押すと端末の出力が消える問題と、返答の完了時にスクロール位置が飛ぶ問題を修正 - vimモードは、高速入力やブラケットペーストなしの貼り付けで
.が繰り返されない問題、cwのあとEscだけでINSERTのまま残る問題、ddやyyのあとカーソルが画像プレースホルダーの開き括弧に残る問題を修正 - シェルモードの↓が隠れたバックグラウンドタスクのピルを選び、BackspaceとCtrl+Uが効かなくなる問題を修正
- ダイアログのタブバーが狭い端末で語の途中で折れる問題、
/modelピッカーの「+1 model」の数え方、/keybindingsが何もしないフッターアクションのBackspace・Deleteを書き出す問題も修正
そのほか/loopの自己ペースモードでは、進捗の更新が推論の中にしか書かれず表示されないことが多かった問題が直り、更新と停止時の結果が可視テキストで出ます。/ultrareviewは、macOSとLinuxでClaudeデスクトップアプリが作ったgit worktreeから始めると作業ツリーをアップロードできない問題を修正しました。
VS Code拡張
- 各プロンプトと応答の上に時刻を出す設定(Claude Code: Show Message Timestamps、既定はオフ)を追加
- Manage pluginsの行にプラグインの読み込みエラーとメモを表示し、ポップアップから無効化・アンインストール・エラーのコピーができる
- Effortスライダーの下にUltracodeのオン・オフスイッチ。モデルのピルはどのeffortでも「· Ultracode」を表示
/feedbackがVertex・Bedrock・Foundryで送信後に拒否される問題を、ターミナルと同じくレポートをローカルに保存する形で修正/modelをEnterまで打つと使用法がチャットに出る問題、Escapeが実行中のターンがないのにバックグラウンドエージェントを全部止める問題、圧縮後の「Prompt is too long」(大きなテキストファイル添付時)などの修正claudeCode.environmentVariablesのCLAUDE_CONFIG_DIRは絶対パスのときだけ有効になり、チャットを引き継ぐターミナルにも渡される
クラウドセッション・Claude Tag・Code Review
Claude Tagには、スレッド・チャンネル既定・DMで「Opus (latest)」のようなモデルファミリー選択が加わりました。選ぶと、そのファミリーの最新モデルに追従します。組織全体の上限に数えられる支出が、分析の支出予測チャートに出るようになったのも今回です。チャンネル環境が起動を断るときに黙っていた問題は、管理者への連絡を促す通知を1回出し、@メンションで再試行する動きになりました。
Code Reviewは、GitHub Appの未提出レビューがPRに残っていると完成したレビューを投稿せずに諦めていました。今は先に投稿を再試行します。クラウドセッションのルーティンは、オフライン時にEditとDuplicateが「読み込み中」と表示していた問題が、オフラインだと伝える表示になりました。
Ultracodeは「xhigh専用の最上段」から、effortと独立した設定に変わった
今回もっとも運用に響く変更は、権限モードの既定でもモデル追加でもなく、Ultracodeの位置づけかもしれません。ここまでUltracodeは、effortスライダーの右端に置かれた「xhigh+ワークフロー」の一段でした。オンにすればeffortが跳ね上がり、他のレベルを選べばオフになる。effortに上限を設ける組織設定があると、そもそも使えませんでした。
v2.1.284以降は、Ultracodeが「Claudeが実質的なタスクで動的ワークフローを組む」かどうかだけを決めます。effortはそれとは別に選べます。/effort mediumのままUltracodeを入れる、といった組み合わせも成立します。CLAUDE_CODE_EFFORT_LEVELや組織のeffort上限がレベルを決めているときも、Ultracodeはそのレベルのままオンにできます。ただしワークフローが無効なときと、モデルがxhigh effortに対応していないときは、Ultracodeを使えません。この場合--effort ultracodeはUltracodeをオフのまま起動し、モデルと上限が許す最高のeffort(xhighまで)に設定します。
裏返しの注意もあります。永続設定のeffortLevelとCLAUDE_CODE_EFFORT_LEVELはultracodeを値に取れません。永続させるなら"ultracode": trueの設定を使います。キーワードで勝手に起動するのを止めたいなら、workflowKeywordTriggerEnabledでultracode起動を止めるの設定が別にあります。
バージョン別の流れ
| バージョン | 変わったこと | 読者への影響 |
|---|---|---|
| v2.1.280 | 変わったことOpus 5.5が登場し、Pro・Team Standardの既定モデルがSonnetからOpusに変わった | 読者への影響Opusを既定で使うプランが増えた |
| v2.1.283 | 変わったことサードパーティのプロバイダー、またはテレメトリ無効の対話セッションが、権限モード未設定でauto modeに | 読者への影響サードパーティ経由の利用者が先行 |
| v2.1.284 | 変わったことSonnet 5.5。権限モード未設定の対話セッション全般がauto modeに。Ultracodeが独立トグルに | 読者への影響Anthropic直接接続(サブスクリプション・API)の利用者も対象に |
v2.1.283の変更はv2.1.283の解説にあります。auto modeの既定化は、v2.1.283で対象が広がり、今回「every plan and provider」の形に揃ったと読めます。
使い方別の影響
| 利用形態 | 影響 |
|---|---|
Anthropic APIでsonnetを使っている | 影響明確な恩恵あり。更新で既定がSonnet 5.5に変わる |
sonnetを旧モデルIDに固定している | 影響ほぼ影響なし。固定した側が優先される |
| 権限モードを設定せずに使っている | 影響条件次第。手動承認から始まっていた環境は、auto modeの分類器審査に変わる |
permissions.defaultModeを明示している | 影響ほぼ影響なし。明示値が優先される |
| Claude apps gatewayの管理者 | 影響明確な恩恵あり。支出額とテレメトリ転送、認証まわりが増えた |
| 高いeffortとUltracodeを組み合わせたい | 影響明確な恩恵あり。xhigh固定でなくなった |
| VS Code拡張の利用者 | 影響条件次第。タイムスタンプ表示は既定オフで、プラグインのエラー表示が増える |
Sonnet 5.5に切り替えるときは、Sonnet 5系が指示を文字通り解釈する点も頭に入れておくと移行が滑らかです。詳しくはClaude Sonnet 5の指示解釈にまとめています。
まとめ
v2.1.284は、更新すると既定値が動くリリースです。Sonnet 5.5に切り替わるのはAnthropic APIのsonnet利用者、auto modeで始まるのは権限モードを未設定のセッションです。手動承認を守りたい環境はpermissions.defaultModeを確認し、モデルを固定したい環境はANTHROPIC_DEFAULT_SONNET_MODELなどの固定設定を見直す流れになります。
Ultracodeはeffortから独立し、ゲートウェイ管理者には支出額の可視化が届きました。Sonnet 5.5の生物関連フラグはフォールバック先がなく拒否で終わるため、バイオ寄りのコードベースを扱うチームは実際の挙動を1度確かめておくと安全です。
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