Claude Code v2.1.310 — BedrockやVertexでもMonitorツールが使える
Claude Code v2.1.310は、Bedrock・Vertex・FoundryでMonitorツールが使えるようになりました。ゲートウェイ越しの失敗、cleanupPeriodDaysの誤削除、圧縮後の再失敗も直っています。
このリリースで何ができるようになるか
Claude Code v2.1.310で目立つ追加は、Monitorツールとプラグインのモニターが、Bedrock・Vertex・Foundryでも動くようになったことです。テレメトリや非必須通信を切っている環境でも使えます。
v2.1.310で影響が大きい3つの変更
Monitorの利用範囲が広がった
Bedrock、Vertex、Foundry、そしてテレメトリや非必須通信を無効にした環境でも、Monitorツールとプラグインのモニターが使えます。
データ消失と再失敗の修正
cleanupPeriodDaysに非常に大きな値を入れたとき、貼り付けた画像などの最近のファイルが消える問題が直りました。圧縮後にまた「Prompt is too long」になる問題も直っています。ゲートウェイ越しの失敗を自動で回避
一部のゲートウェイや互換サーバーが
effort-2025-11-24というbeta値や会話途中のシステムメッセージを拒否しても、外して再試行します。
あなたの開発フローはどう変わるか
クラウド経由のモデル提供やゲートウェイを使っているチームほど、影響がはっきり出ます。上の3点以外で、使い方によって効き方が変わるのは次の場面です。
| 使い方 | 影響 | 何が変わるか |
|---|---|---|
| Ubuntuでサンドボックスを使う | 影響条件次第 | 何が変わるかAppArmorの制限が原因のとき、/sandbox と起動時の警告が名指しする |
| Enterpriseのクラウドセッション管理 | 影響条件次第 | 何が変わるかカスタムロールで、クラウドセッションとRemote Controlの権限を分けられる |
| 通常の対話利用 | 影響ほぼ影響なし | 何が変わるか設定の変更は要らない |
Bedrock・Vertex・FoundryでMonitorが動く
Monitorツールは、コマンドをバックグラウンドで走らせ、出力の各行をClaudeに返すツールです。ログの監視、CIの状態確認、ディレクトリの変更検知に使います。WebSocketに直接つなぐ使い方もあります。使い方はMonitorツールの解説にまとめています。
これまでは、Bedrock・Vertex・Foundryのほか、DISABLE_TELEMETRY や CLAUDE_CODE_DISABLE_NONESSENTIAL_TRAFFIC を設定した環境では使えませんでした。v2.1.310でこの制限が外れ、プラグインが有効な間、セッションの裏で動くモニターも同じ条件で動きます。
同時に、これらの環境では長いフォアグラウンドの sleep がブロックされます。待ち時間をモニターに任せるための設計と読めます。
ツールリファレンスのMonitor節には、Bedrockなどで使えないという記述がまだ残っています。変更履歴の記載と食い違うので、手元で動作を確かめてから運用に載せるのが確実です。
ゲートウェイ越しのリクエスト失敗が減る
一部のゲートウェイや互換サーバーは、effort-2025-11-24 というbeta値や、会話の途中に挟まるシステムメッセージを受け付けず、リクエストが失敗していました。v2.1.310では、これらを外して自動で再試行します。
設定を足す必要はありません。LLMゲートウェイの環境変数まわりはLLMゲートウェイで効く環境変数で整理しています。
主な変更点
消失・失敗に関わる修正
cleanupPeriodDaysに非常に大きな値を設定すると、バックグラウンドの掃除が貼り付けた画像など最近のファイルを消すことがあり、修正されました- 「Prompt is too long」の後の圧縮で、base64やSVGのような密度の高いテキストを含む会話を残しすぎ、次のリクエストがまた失敗する問題を修正しました
- 質問の自動継続タイムアウトが、長い編集の後に外部エディタを閉じた瞬間に発火する問題を修正しました
- 非対話セッション(
-p、Agent SDK)で、トランスクリプトが非常に大きいときの圧縮中のメモリ使用量が改善しました
cleanupPeriodDays は、公式の設定リファレンスで最小値が 1、既定が 30 です。0 は検証エラーになり、長期保持には 3650 のような大きな値を使うよう案内されています。この大きな値の推奨と、今回直った誤削除が重なります。大きな値で運用していた人は、設定の見直しより先に更新を済ませるほうが安全です。設定の意味はcleanupPeriodDaysの解説にあります。
権限とセキュリティの表示
- ファイル読み取りの権限プロンプトが、シンボリックリンクの行き先を表示するようになりました
- Windows: Git Bashが無いとき、引用符で囲んだ文字列だけのコマンド(引用付きのパスなど)を持つPreToolUseフックとPermissionRequestフックが、ツール呼び出しを素通しさせる問題を修正しました
- auto modeで、作業ディレクトリの外を初めて読む前のプロンプトが改善しました。その読み取りをブロックするとシェルコマンドが許可を求めるようになる、という説明が加わります
Windowsのフックの件は、フックで危険な呼び出しを止めている構成に関わります。Git Bashが入っていない環境で、コマンドが引用付きのパスだけだった場合に、止めるはずの呼び出しが通っていました。該当しそうなら更新が先です。
Linuxのサンドボックス
Ubuntu 24.04以降では、既定のAppArmorポリシーがbubblewrapのユーザー名前空間作成を妨げます。v2.1.310では、これが原因でサンドボックスが起動できないとき、/sandbox と起動時の警告がUbuntuのAppArmor制限を名指しし、解除方法も示します。
自分の環境が該当するかは、公式の手順どおり sysctl kernel.apparmor_restrict_unprivileged_userns で確かめます。
sysctl kernel.apparmor_restrict_unprivileged_userns1 が返ったときが対象です。0 か、キーが存在しない場合は対処は要りません。導入手順はUbuntuへのインストール手順、サンドボックスの種類はサンドボックスの選び方で扱っています。
MCPとmod
- 非対話セッションで、サーバーのelicitationに答えがないままMCPツール呼び出しがタイムアウトしたとき、エラーが変わりました。答えが返ってこなかったことと、同じ呼び出しを繰り返さないことをClaudeに伝えます
- modの
Imageが、allow-passthroughとfocus-eventsを有効にしたtmux内、kitty、Ghostty、フルスクリーン描画のiTerm2 3.5以降で画像を描くようになりました。以前はaltテキストだけが表示されていました
VS Code拡張
- プランレビューのカードで「Send feedback and keep planning」ボタンにEnterを押すと、コメントを返さずにプランを承認してしまう問題を修正しました
- Session historyのWebタブから開いたクラウドセッションで「Switch branch & continue」を押した後、パネルに「Something went wrong」が出る問題を修正しました
プランの承認に関わる前者は、意図せず実装が始まるおそれのある挙動でした。VS Codeでプランレビューを使う人には効きます。
クラウドセッションと管理画面
Enterpriseのカスタムロールに、Claude Codeのクラウドセッションと、Remote Controlの権限が加わりました。Ownerは、ロールごとにそれぞれのアクセスを制御できます。ロールの作り方はカスタムロールの作成手順にあります。
管理設定でクラウドセッションかRemote Controlをオンにするときは、確認が入り、その権限を持つカスタムロールが一覧で表示されます。
そのほかの変更は次のとおりです。
- クラウド環境のセットアップスクリプトを、ファイルから読み込む「Choose file」ボタンが加わりました
- クラウド環境のダイアログは、ネットワークアクセス、セットアップスクリプト、環境変数を、行から開く形に変わりました
- セッション開始のチェックリストに、セットアップスクリプトの出力がスクロールするボックスで表示されます
- クラウド環境の編集ダイアログで、保存とアーカイブの失敗時にダイアログ内へエラーが出ます。ルーティンのAPIトークン操作が失敗したときも、トーストだけでなく編集ダイアログにエラーが出ます
セットアップスクリプトの使い分けはセットアップスクリプトとフックの使い分けで扱っています。
Claude TagとCode Reviewの管理画面
- Claude Tagが、太字・斜体・取り消し線で送られた
!restartや!helpを、コマンドでなく通常のメッセージとして扱う問題を修正しました - Claude Tagの管理画面で、バンドル一覧のバックグラウンド更新が失敗すると、チャンネルとワークスペースのページがエラー表示に置き換わる問題を修正しました
- 支出上限ページが、チャンネル名の読み込み中に「フィルターに一致するチャンネルがない」と表示する問題を修正しました
- Code Reviewの管理画面は、リポジトリ一覧の更新に失敗した後に、リポジトリとスイッチを隠す問題が直りました。最初の読み込みを再試行し、それでも失敗したときは「Try again」のバナーを1つ出します
Monitorと再試行で、クラウド提供でも通常環境に近づく
v2.1.310の新機能は、Monitorの対象環境の拡大が中心です。ただ、全体を貫くのは、クラウド提供や社内ゲートウェイのような管理された環境での挙動を、通常の環境に近づける動きです。
ゲートウェイが受け付けない項目を外して再試行する修正、AppArmorの原因を名指しするサンドボックスの警告、テレメトリを切った環境でのMonitorは、どれも「制約のある環境で、何が起きたか分からない」状態を減らします。
前後のバージョン
一つ前のv2.1.309は、サンドボックスとBash権限判定の抜け道を塞ぐ修正が中心でした。その前のv2.1.308は不具合修正のみの小さな更新です。
まとめ
v2.1.310は、Bedrock・Vertex・FoundryでもMonitorツールを使えるようにし、いくつかの消失・失敗の経路を塞ぐ更新です。
cleanupPeriodDays に大きな値を入れている人と、Windowsでフックによる拒否に頼っている人は、先に更新する理由があります。ゲートウェイ経由の人は、設定を足さずに失敗が減ります。それ以外の人は、そのまま取り込めば足ります。
関連ガイド
このバージョン単体の位置づけや前後の版とのつながりは、Claude Code(クロードコード)の解説でまとめて確認できます。