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競合店のチラシ画像で価格調査をClaudeに任せる手順 — g当たりの単価でそろえる

競合店のチラシ画像で価格調査をClaudeに任せる手順 — g当たりの単価でそろえる

競合店のチラシの写真やPDFをClaudeに読ませ、商品名・規格・特売価格を表にして自店の売価と並べる手順です。内容量が違う商品は100g当たりの単価で比べます。

競合店のチラシは、写真かPDFにしてClaudeに渡せば、商品名・規格・特売価格の表にできます。ただし特売の比較で肝心なのは読み取りよりも、その先の「規格をそろえる」作業です。自店は1000mlで198円、競合は900mlで178円という組み合わせは、見た目の値段だけでは比べられません。

この記事では、チラシ画像の読み取りから、自店の売価との単価比較、読み違いの見つけ方までを順に扱います。自店の価格表示そのものが適切かを点検する話は二重価格表示を景品表示法の観点でClaudeに点検させる手順にあります。ここでは競合の価格を拾って並べる側だけを扱います。

チラシの価格調査はどこまでClaudeに任せられるか

分担は三段に分けると崩れません。

  • 読み取り: 画像から商品名・内容量・価格・条件を、決まった列に書き起こす(Claude)
  • 単価の計算: 価格を内容量で割り、100g当たりなどにそろえる(表計算の式、またはClaudeの出力を式で検算)
  • 商品の対応付け: 競合のどの商品が自店のどの商品に当たるかを決める(人)

読み取りを任せる理由は、画像理解に弱点がはっきり書かれているからです。低品質・回転した画像・200ピクセル未満の小さい画像では、誤読や作り話が起きうるとされています。物の数を数える出力も概算にとどまります。そのため、チラシの価格表のように数字が密集する画像は、読み取り結果を人が必ず見直す前提で使います。

画像かPDFか — 渡せる形式と上限

チラシの入手経路は、折り込み紙の撮影、店頭での撮影、電子チラシのPDF書き出しなどです。Claudeに渡せる形式は次のとおりです。

入手経路渡す形注意
紙のチラシを撮影渡す形JPEG / PNG / WebP注意スマートフォンのHEIC形式は対応形式にないため変換する
電子チラシ渡す形PDF注意100ページ以下なら文字と画像の両方を読む
画面のスクリーンショット渡す形PNG注意注記の文字が読める大きさで撮る

GIFは動かない1枚として使えますが、アニメーションは先頭の1コマしか使われません。

上限は、チャットでの添付なら1ファイル500MB、1チャット20ファイル、画像は8000×8000ピクセルまでです。PDFは1000ページまでで、101ページ以上になると文字だけの処理になり、画像や図は解析されません。チラシは数ページなので、PDFの上限に当たることはまずありません。

画像の枚数には、もう一点あります。ファイルのアップロードを説明するページは「1チャット20ファイル」、画像理解のページは「claude.aiでは1メッセージ20枚」と、数え方の単位が異なります。複数店舗のチラシを一度に読ませたいときは、1メッセージに詰め込まず、店ごとにメッセージを分けると、どちらの上限にも触れません。

読ませる前の撮影ルール

読み取りの精度は、渡す画像の質でほぼ決まります。推奨されているのは、1000×1000ピクセル以上の画像を使い、小さくて低解像度の画像を避けることです。撮影の約束事を次のようにそろえておくと、担当者が変わっても同じ質で集まります。

  • 1ページを1枚で、正面から撮る。斜めに撮ると文字が歪み、誤読の元になる
  • 特売価格の小さな注記(「税抜」「100g当たり」「1人1点」)が読める解像度にする
  • 全体を写した1枚に加え、細かい注記は拡大の別カットも撮る。拡大のために全体を切り取らない(商品がどのコーナーの何かという文脈が消えるため)
  • 圧縮を重ねない。強いJPEG圧縮は文字を読みにくくする
  • 画像の向きを直してから渡す

撮影日や撮影場所はClaudeに渡りません。画像のメタデータは読まれないためです。チラシの有効期間は紙面の「◯月◯日〜」の表記から読ませ、調査した日は自分で表に入れます。

表の列を先に決めて、書き起こしを依頼する

読み取りの依頼は、列を決めてから出します。内容量が商品名の中に混ざった1列のままだと、後で単価を計算できません。

手順

チラシから比較表を作る流れ

  1. 1

    列の定義を渡す

    商品名、メーカー・ブランド、内容量(数値)、単位、入数、価格、税込・税抜、条件、有効期間、読み取りの確信度を列にします。内容量と単位は列を分け、数値だけの列にします。

  2. 2

    チラシ画像を添付して書き起こさせる

    画像を先に添付し、指示文を後に置きます。複数ページなら「1ページ目」「2ページ目」と呼び方を指示文に書き、どのページの行かも列に残します。

  3. 3

    読めない箇所は空欄にさせる

    推測で埋めさせると、誤読が自然な数字に見えてしまいます。「判読できないセルは空欄にして、確信度に『要確認』と書く」と指示します。

  4. 4

    紙面と照らして読み取りを直す

    表の行を、元のチラシと見比べます。価格と内容量の二列は、全行を見ます。

指示文は、たとえば次の形になります。

添付したのは競合店A(◯◯店)の折り込みチラシ2ページです。
商品ごとに1行で、次の列のMarkdown表にしてください。
ページ / 商品名 / ブランド / 内容量(数値のみ) / 単位 / 入数 /
価格(数値のみ) / 税込・税抜 / 条件(1人1点・会員限定など) / 有効期間 / 確信度
- 紙面に書かれていないことは書かない。判読できない値は空欄にし、確信度に「要確認」と書く
- 「100g当たり」などの単価表記がチラシにある場合は、備考欄に原文のまま写す
- 価格の計算や単価の換算はまだしない

最後の一行は意図があります。読み取りと計算を同じ依頼でやらせると、数字が間違っていたときに、読み違いか計算違いかを切り分けられません。換算は次の段階に回します。

規格をそろえる — 100g当たりの単価で並べる

自店との比較は、内容量×入数で総量を出し、価格を総量で割って100g(または100ml、1個)当たりにそろえる形が基本です。表計算に載せるなら、列がC=価格、D=内容量、E=入数のとき、式は次のとおりです。

=ROUND(C2/(D2*E2)*100, 2)

次の表は、数字を例示した比較です(価格はすべて税抜。実在の店・商品ではありません)。

商品競合の規格と特売価格競合の単価自店の規格と売価自店の単価差
牛乳競合の規格と特売価格900ml・178円競合の単価19.78円/100ml自店の規格と売価1000ml・198円自店の単価19.80円/100ml差ほぼ同じ
ツナ缶競合の規格と特売価格70g×3缶・328円競合の単価156.19円/100g自店の規格と売価70g×1缶・118円自店の単価168.57円/100g差競合が約7%安い
卵競合の規格と特売価格10個・238円競合の単価23.80円/個自店の規格と売価10個・258円自店の単価25.80円/個差競合が約8%安い

牛乳は競合のほうが安く見えますが、単価にすると0.02円の差で、実質は同じです。ツナ缶は3缶パックと単品を比べているので、パック品同士か単品同士かで対応付けを変えると、見え方が変わります。

計算は表計算の式に任せ、Claudeの出力をそのまま信じない運用にします。Claudeに表を作らせたい場合も、出てきた単価を式で再計算して一致を確かめます。自店の売価表をXLSXで渡すなら、アカウントでコード実行とファイル作成を有効にしておく必要があります。CSVは対応形式の一覧にあり、XLSXのような注記は付いていません。

並べる前に人が決めること

  • 税込と税抜が混ざっていないか。チラシに「税込」とだけ小さく書かれている場合があるため、列に分けて残す
  • 特売価格と通常価格を混ぜない。競合の特売と、自店の通常売価の比較であることを表の見出しに書く
  • 条件つきの価格(会員限定・1人1点・先着)は、条件の列で絞れるようにする
  • 商品の対応付けは人が決める。チラシには商品コードがなく、「同等品」の判断はClaudeの推測に任せない

Projectsに列の定義を置いて、毎週同じ形で集める

競合チラシの調査は、週に一度などの繰り返しになります。Projectsは、資料を置く知識ベースと、プロジェクトごとの指示を持てます。列の定義、換算ルール、「読めない値は空欄」という約束は、プロジェクトの指示に置くと、毎回の依頼文が短くなります。

注意点が一つあります。プロジェクトに置いたファイルは、テキスト抽出が基本で、画像まで読めるのはマルチモーダル対応のPDFです。ファイルあたりの上限も30MBと、チャットの添付より小さくなっています。チラシの画像ファイルそのものをプロジェクトに入れた場合の読まれ方は、ページに記載がありません。チラシはその週のチャットに添付し、プロジェクトには指示と自店の価格表のようなテキスト系の資料を置く分け方が、無理がありません。

競合店の巡回の仕方はClaude in Chromeで競合の料金を比較表にする手順も参考になります。店頭のチラシではなくウェブページが相手のときは、そちらの流れが合います。

読み違いを見つける確認の順番

画像の読み取りは確率的なので、確認の順番を決めておきます。

  1. 全行の価格と内容量を紙面と照合する。特に「198」と「158」、「1」と「7」のような似た数字を見る
  2. 単価が自店と極端に離れた行を見る。内容量の桁の読み違い(300gを30gと読むなど)があると、単価が大きくずれる
  3. 有効期間が過ぎたチラシを混ぜていないか見る
  4. 確信度が「要確認」の行を、元画像の該当箇所で確かめる

読み取り精度をどう見極めるかは、Claude VisionでOCRした日本語PDFの精度をどう見極めるかに、日本語の文書を例にした見方があります。受領書の画像のように、読み取りと照合を分けて検証する流れは納品書の突合をClaudeで進める手順にまとめています。

つまずきやすい点

落とし穴

画像の枚数が多いと一部のページが抜ける

1メッセージに多数のページを入れると、どのページの行かが曖昧になります。ページごとに呼び名を付け、出力の「ページ」列で、全ページ分の行がそろっているかを数えます。

落とし穴

Claudeの出力する単価を、そのまま表に貼る

割り算の結果をClaudeの出力に頼ると、検算の手段がなくなります。単価は表計算の式で出し、Claudeの表は価格と規格の読み取りだけに使います。

落とし穴

チラシの写真をそのまま社内外に転載する

表に残すのは、商品名・規格・価格・期間といった比較に要る項目で十分です。チラシ画像そのものは、調査の入力として使うにとどめ、自店の販促物には載せない運用にしておきます。

まとめ

チラシの価格調査は、Claudeに「読む」仕事、表計算に「割る」仕事、人に「対応付ける」仕事を振り分けると、安定して回ります。比べるときは、価格ではなく100g・100ml・1個当たりの単価で並べます。画像は1000×1000ピクセル以上でまっすぐ撮り、読めない値は空欄にさせ、全行を紙面と照らします。この三点が守れていれば、特売の比較は週次の定例作業にできます。

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