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Claudeでファイル作成・編集ができる範囲とセキュリティ設定

Claudeでファイル作成・編集ができる範囲とセキュリティ設定

ClaudeはExcel・PowerPoint・Word・PDFを会話から生成できます。PDFの編集の考え方、30MBの上限、ネットワークアクセスの安全設定を扱います。

Claudeのファイル作成・編集機能とは

先に要点です。ヘルプが明記している出力は、Excel(.xlsx)・PowerPoint(.pptx)・Word(.docx)・PDFの4種類です。PDFは新しく作れます。既存のPDFは、中身を取り出してExcelやWordに作り直す流れで扱えます。ファイルの上限は、アップロード・ダウンロードとも1つ30MBです。

Claudeはコードを実行できる仕組みを使って、会話の中で直接ファイルを作れます。特別なソフトウェアの知識がなくても、チャットの延長でドキュメント作成が完結します。「月次の経費トラッカーを作って」のように自然言語で頼むだけで、Excelスプレッドシート・PowerPointプレゼン資料・Word文書・PDFファイルを生成し、その場でダウンロードできます。

有効・無効の既定はプランで違います。Free / Pro / Maxは既定でオン、Teamは組織単位で既定オンですがオーナーが無効化できます。Enterpriseも新規組織では既定オンで、こちらもオーナーが無効化できます。個人設定は「Settings > Capabilities」、組織設定は「Organization settings > Capabilities」の「Code execution and file creation」トグルから切り替えます。モバイル版(iOS / Android)でも同じ設定項目があり、左サイドバーの名前をタップして開く設定画面の「Capabilities」から個別にオン・オフできます。

生成したファイルはダウンロードするほか、Googleドライブに直接保存することもできます。プランごとの有効化手順の全体像はClaudeでプレゼン資料を作るワークフローでも扱っているので、そちらもあわせて確認できます。

Excel・PowerPoint・Word・PDFの違い

4つのフォーマットは、それぞれ得意な用途が分かれます。同じ依頼文でも、どのフォーマットを指定するかで出力の構成そのものが変わります。

フォーマット得意な用途ダウンロード後によく使う流れ
Excel(.xlsx)得意な用途数式付きの集計・財務モデルダウンロード後によく使う流れ手元で追加計算やピボット集計
PowerPoint(.pptx)得意な用途資料・プレゼンのスライド化ダウンロード後によく使う流れそのまま配布、または直接編集
Word(.docx)得意な用途レポート・提案書・議事録ダウンロード後によく使う流れWordやGoogle Docsで最終調整
PDF得意な用途共有・印刷用の固定レイアウト文書ダウンロード後によく使う流れメール添付や印刷でそのまま共有

数式を多用するExcel運用はClaude Excel関数の書き方、スライド作成の工程はClaudeでプレゼン資料を作るワークフローで個別に深掘りしています。Word文書とPDFは共通する使い方が多いため、次の項でまとめて扱います。

Word文書とPDFを頼むときに依頼文へ入れる要素

Word文書とPDFは、手元のデータを渡してレポートにまとめる使い方が中心です。ヘルプは、依頼文に構成・内容・書式を具体的に書くよう案内しています。出力を確かめて手直しを重ねる前提で、最初から細かく書いておくと修正の回数が減ります。飲食店の衛生管理計画やメニュー原価計算を下書きさせる具体例はClaudeでHACCP衛生管理計画とメニュー原価計算を下書きする方法にあります。

添付のCSVから四半期の売上レポートをWord形式で作ってください。
章立ては「概要」「商品別の推移」「課題と提案」の3つにして、
推移がわかるグラフを2点入れてください。

この例では、形式(Word)、構成(3章)、内容(推移のグラフ)を依頼文で指定しています。Claudeはデータを分析したうえで、グラフ・インサイト・整形済みのレイアウトを含むWord文書またはPDFを作ります。施工体制台帳のように法定の記載事項が細かく決まった書類では、施工体制台帳・安全書類の作成にClaudeはどこまで使えるかが使える範囲を扱っています。

フォーマット変換も1回の依頼で済みます。ExcelをWordの解説レポートにする、Word文書をプレゼン資料にする、といった依頼です。複数回の変換をまとめて頼むこともできます。CSVをアップロードして財務モデルを作らせ、その要点をまとめたメモを書かせ、最後にPowerPointとして共有資料を作らせる、という一続きの依頼も1つの会話で成立します。

PDFを起点にする場合は、表や帳票のデータを抽出させます。「このPDFの表をExcelにまとめて、要約のグラフも付けてください」と頼めば、データの抽出、スプレッドシートへの整理、グラフ化まで進みます。PDFの読み込み・アップロード側の上限や画像解析の扱いはClaudeのPDF読み込み・画像解析の使い方にまとまっています。ここで扱っているのはPDFを出力として作る側という違いがあります。

ファイル作成の仕組みは、claude.ai内に用意された専用の計算環境です。ClaudeがPythonやJavaScriptのコードを書いて実行し、一般的なコードパッケージで文書・スプレッドシート・スライドを作ります。この環境は、データ分析やコードの動作確認、GIF作成のような用途にも使えます。

PDFを編集したいときの進め方

ヘルプが説明しているのは「作成」「別形式への変換」「表や帳票の抽出」です。アップロード済みのPDFを元のレイアウトのまま書き換える機能は載っていません。

文面を直したい場合は、ヘルプにある抽出とPDF作成を組み合わせると、次の流れで直せます。

手順

PDFの内容を直して出し直す流れ

  1. 1

    PDFをアップロードして中身を取り出す

    「このPDFの本文と表を抜き出して」と頼みます。表や帳票はExcelに、文章はWordにまとめさせると、後の編集が楽になります。

  2. 2

    Word形式やExcel形式で修正する

    直したい箇所を会話で指示します。手元のWordで直接直してもかまいません。

  3. 3

    PDFとして出力し直す

    「修正後の内容をPDFで出力して」と頼みます。固定レイアウトの文書として、そのままダウンロードできます。

元の見た目を完全に保ったまま差し替えたい書類(押印済みの申請書など)では、この流れだと版面が変わることがあります。そうした書類は、PDF編集用のソフトで直接直す選択肢もあります。

30MBを超えるPDFも、コンピューティング環境を通して処理できます。読み込みの上限や画像の扱いはClaudeのPDF読み込み・画像解析の使い方にまとめています。

データ分析・可視化・機械学習まで頼めること

ファイル作成の裏側にあるのは同じコード実行環境なので、書類作成にとどまらない依頼もこなせます。CSVやTSVをアップロードしてのデータ分析、Pythonスクリプトによる集計処理、PNG形式でのグラフ・可視化の生成、そして機械学習モデルの構築まで対応します。予測したい指標を含むCSVを渡してモデルを作らせ、精度や結果を説明するレポートも同時に出力させる、という依頼も可能です。

Projects内のファイルも、このコード実行環境から直接参照できます。プロジェクトの文脈を保ったまま計算やファイル生成に使えるため、Projectsに蓄積した資料を土台にしたレポート作成がしやすくなっています。

コード実行やファイル作成を多用する会話向けに、扱えるコンテキストウィンドウも拡張されています。生成するファイル・UIの言語は日本語を含む複数言語に対応し、書式や地域表記も整えて出力されます。1つのチャットで複数のファイルを扱えるため、レポートと元データの変換結果をまとめて作らせ、会話が続くあいだ各ファイルをダウンロードできます。

ネットワークアクセスの既定は、プランと公式ページの箇所で食い違う

ファイル作成はサンドボックス化されたコンピューティング環境の中で動き、外部と通信できる範囲はネットワークアクセス(公式UIの表記は「Allow network egress」)の設定で決まります。ここで読者がつまずきやすいのが、TeamとEnterpriseの既定値です。同じヘルプ記事の中で、箇所によって書き方が割れています。

ヘルプ記事の箇所Teamの記述Enterpriseの記述
AvailabilityTeamの記述ネットワークアクセスは既定でオフ、オーナーがオンにできるEnterpriseの記述既定でオフ、オーナーがオンにできる
How to get startedTeamの記述Allow network egressがオンで、パッケージマネージャーのみEnterpriseの記述新規組織ではオフ
設定オプションの一覧Teamの記述「package managers only」に「(default)」の表記Enterpriseの記述一覧はTeam / Enterprise共通の見出しの下にあり、「(default)」はEnterpriseにも掛かるように読める

Free / Pro / MaxはAvailabilityで、ネットワークアクセスが有効で承認済みのソースからパッケージをインストールできると書かれています。Enterpriseの新規組織がオフで始まる点は、AvailabilityとHow to get startedで一致しています。Teamは3箇所で割れます。設定一覧の「(default)」は、Enterpriseについても読み方が分かれます。

くらべる

プラン別の確認先

個人

Free / Pro / Max

組織設定がないため、管理者に確認する必要はありません。設定画面の「Capabilities」でコード実行とファイル作成のトグルを見れば足ります。

組織

Team / Enterprise

画面の実際の状態が正です。「Organization settings > Capabilities」でAllow network egressがどの段階になっているかをオーナーに見てもらいます。

ネットワークアクセスの4段階とできること

設定は次の4段階です。上ほど安全で、下ほど柔軟になります。

  • ネットワークアクセスなし: 事前インストール済みのパッケージのみで動作します。外部との通信が発生せず、最もセキュリティ水準が高い設定です。ファイル作成やコード実行はこの設定でも使えます
  • パッケージマネージャーのみ許可: npm・PyPIなど承認済みのパッケージマネージャーへのアクセスを許可し、必要なパッケージのインストールを可能にします
  • 特定ドメインを追加許可: パッケージマネージャーに加えて、業務で必要なドメインを1件ずつ許可リストに追加します
  • 全ドメイン許可: Anthropicの法的ブロックリストを除く全インターネットにアクセスできます。柔軟性は最大ですが、リスクも最も高い設定です

パッケージマネージャーを許可した場合にアクセスできるドメインは、GitHub(github.com)、NPM(registry.npmjs.orgほか)、Python(pypi.orgほか)、Rust(crates.ioほか)、Ubuntu(archive.ubuntu.comほか)、Yarn(yarnpkg.comほか)、そしてAnthropic Services系(api.anthropic.com、statsig.anthropic.com)です。

MCPには別の注意があります。MCP連携を有効にしていると、ネットワークアクセスの設定にかかわらず、その接続を通じた通信は残ります。ネットワークアクセスをオフにしても、MCPコネクタの設定は別に見直す必要があります。

外部ファイル経由のプロンプトインジェクションと公式の対策

公式が挙げている緩和策は8項目あり、誰が動かせるかで3つに分かれます。

区分公式が挙げる対策自組織での扱い
利用者が操作できる公式が挙げる対策オン・オフの切り替え、作業内容の要約表示と停止、サンドボックス内の操作の確認・監査自組織での扱い作業中に要約を見て、想定外のデータ参照があれば止める
Anthropic側で固定公式が挙げる対策タスクの長さとコンテナ利用時間の上限、ユーザー間で共有しないサンドボックス、リソースの意図的な制限、プロンプト操作の分類器自組織での扱いオーナーの制御項目には挙がっていないので、残るリスクは別に見る
プランで変わる公式が挙げる対策Free / Pro / Maxでは、ファイル成果物を含む会話の公開共有が無効自組織での扱いTeam / Enterpriseの扱いは、この項に記述がない

漏えいの範囲についても注記があります。Claudeが誤って外部へ送れるのは、個人のプロンプト・プロジェクト・有効にした接続を通じて、会話の中で触れられるデータに限られます。ファイル作成を使う会話にどの接続や資料を持ち込むかが、そのまま漏えいしうるデータの範囲になります。公式はこの機能を使う会話の監視を推奨し、問題は画面のサムズダウンから報告するよう案内しています。

Team / Enterpriseのオーナーは、機能の有効・無効、ネットワークアクセスの範囲、ドメインの許可リストを管理画面から制御できます。ネットワークアクセスをオフにすれば、サンドボックスから外へデータが出る経路そのものがなくなります。ただしMCPの接続は別経路なので、前節のとおり別に点検します。

手順

ネットワークアクセスを段階的に広げる進め方

  1. 1

    オフで始める

    慎重に進めたい組織向けに、公式が最初の設定として挙げているのは、ネットワークアクセスをオフにした状態です。Claudeはコードを実行してファイルを作れますが、外部とは通信できません。まずどんな依頼がどう処理されるかを見ます。

  2. 2

    パッケージマネージャーを許可する

    pipやnpmによる依存関係のインストールが使えるようになり、作れるものが大きく広がります。

  3. 3

    必要なドメインだけ追加する

    業務上どうしても外部ドメインが要るときに、許可リストへ個別に足します。何が許可されているかを管理画面で把握し続けられる状態を保ちます。

公式は、この順序だと万一サンドボックスに脆弱性があったり、プロンプトインジェクションが成功したりしても、無効のネットワークが最後の防壁として働くと説明しています。

よくあるつまずき

  • Team / Enterpriseで外部データやパッケージが取得できない: ネットワークアクセスが無効の組織では、プリインストール済みのパッケージだけで動きます。ファイル作成そのものはできるので、外部データの参照やパッケージの追加が必要な依頼に限って、管理者に許可範囲を確認してもらいます
  • モバイルでダウンロードした後の挙動が分からない: iOS / Androidで「Download」をタップすると、システムのプレビューか対応アプリ(.docxならWordアプリなど)で開きます
  • Artifactsの見た目や動きがいつもと違う: ファイル作成が有効な状態でも、HTML・Reactアプリ・Markdown・Mermaid図・SVGなどのArtifactsは作れます。ただしArtifactsもこのコンピューティング環境を使って作られるようになっており、体験がやや変わることがあります
  • 想定より早く利用上限に達する: ファイル作成は通常のチャットと同じプランの利用上限から消費され、通常のチャットより多く使います。複数ファイルの一括生成を連発すると、上限に届きやすくなります。条例の改め文と新旧対照表のように検算まで頼む使い方はClaudeで条例の改め文と新旧対照表を作る手順にあります

まとめ

ファイル作成はExcel・PowerPoint・Word・PDFの生成に加え、Pythonでの分析や機械学習まで同じコード実行環境が担います。機密データを扱う組織は、導入前にネットワークアクセスをどの段階で許すかを決めておくと、使い始めてからの設定変更を避けられます。ファイルサイズ・アップロード周りの上限を製品横断で確認したい場合はClaudeファイル上限の一覧も参考になります。

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