Granola・Circleback・Read AIの議事録コネクタを商談向けに使い分ける
Claudeに商談の記録を渡す3つの議事録コネクタを、渡せる内容・検索の粒度・プラン制限で比べます。次アクション抽出の向き不向きも比べます。
Granola・Circleback・Read AIはどれもClaudeのコネクタとして、会議の記録をClaudeの会話に持ち込めます。違いが出るのは、検索の入口が何かとプランによって何が取れるかの2点です。商談の次アクションを拾う用途なら、この2点で向き不向きがほぼ決まります。
3つとも、会議の録音と文字起こしを作る側のツールです。Claudeは会議に参加しません。乗り換えの判断はOtter・Firefliesが相手になる別の話で、Claudeの議事録ツール比較にまとめています。ここでは、すでにどれかを使っている人が、Claudeからどう引くかを比べます。
3つのコネクタは何を渡してくるか
コネクタの掲載ページにあるツール名を並べると、入口の違いが見えます。
| コネクタ | 掲載ページのツール名 | 入口の性格 |
|---|---|---|
| Granola | 掲載ページのツール名query_granola / list_meetings / get_meetings / get_meeting_transcript | 入口の性格質問(チャット)と一覧・取得 |
| Circleback | 掲載ページのツール名SearchMeetings / SearchTranscripts / GetTranscriptsForMeetings / ReadMeetingsほか | 入口の性格検索中心 |
| Read AI | 掲載ページのツール名get_meeting_by_id / list_meetings | 入口の性格一覧と個別取得 |
接続先のURLは、Granolaが https://mcp.granola.ai/mcp、Circlebackが https://circleback.ai/api/mcp、Read AIが https://api.read.ai/mcp です。3つともサインインが必要で、掲載ページ上の追加時期はGranolaとCirclebackが2026年1月、Read AIが2026年5月です。
掲載ページより、提供元のドキュメントのほうが広い
ここに落とし穴があります。マーケットプレイスの掲載ページに出るツール名は、提供元のドキュメントに載るツールの一部です。名前が食い違うものもあります。
掲載ページとドキュメントのずれ
Granola
掲載ページは4ツール。ヘルプセンターには、フォルダ一覧、会議に添付された画面の取得、接続中のアカウント確認、ワークスペース切り替えなどを含む表があります。掲載ページの
query_granolaは、ヘルプではquery_granola_meetingsの名前です。Circleback
掲載ページは9ツール。ドキュメントには、会議の名前やメモの更新、共有、アクション項目の作成・更新・削除、タグ操作が載っています。掲載ページの
FindDomainsは、ドキュメントではFindCompaniesです。Read AI
掲載ページは2ツール。サポート記事には、会議にエージェントを送る機能と、会議レポートを他の人に共有する機能が追加で載っています。
どちらが実際に動くツール一覧なのかは、接続したあとにClaudeの画面で見える権限の一覧が答えになります。書き込み系のツールは、記事を読んだ印象より広い権限を要求する場合があります。社内に展開する前に、掲載ページではなく提供元のドキュメントで読み書きの範囲を確かめてください。読み取りだけで始める考え方は業務SaaS連携は読み取り専用アクセスから始める理由にあります。
検索の粒度はこう違う
商談の記録は「あの顧客が価格に触れた回」のように、キーワードと相手から探すことが多くなります。入口ごとに探し方が変わります。
Circlebackは検索が主役です。SearchMeetingsはキーワード・日付範囲・タグ・参加者・ドメインで会議を探します。SearchTranscriptsは全文字起こしを横断して、言及された箇所をタイムスタンプ付きで返します。会議単位の取得(ReadMeetings)は、メモ、参加者、アクション項目、タグ、長さまで含みます。
Granolaは質問型です。query_granola_meetings は「Granolaとチャットする」ツールと説明され、list_meetings は会議ID・タイトル・日付・参加者を返します。個別の会議は get_meetings でメモ(自分のメモと要約)を読みます。逐語の引用が必要なときは、文字起こしを返す get_meeting_transcript を使います。
Read AIは一覧と個別取得の2本立てです。list_meetings は日付範囲で絞り、1ページ最大10件で返します。各会議の要約、章ごとの要約、アクション項目、重要な質問、トピック、文字起こし、指標が含まれます。サポート記事のツール一覧には、キーワード検索のツールは載っていません。「先月の会議を全部」のような日付単位の引き方が基本になります。
商談の次アクション抽出に向く入口
次アクションの抽出で見るのは、アクション項目が構造化して取れるかどうかです。
- Circleback: SearchActionItemsが、キーワード・状態(未完了か完了)・担当者・タグ・期間でアクション項目を探します。「未完了の自分宛て」を直接引けるのは、3つの中でここだけです。
- Read AI: アクション項目は、会議ごとのデータに含まれて返ります。会議を複数並べて持ってこさせ、Claudeに集約させる形になります。
- Granola: 公式の例題に「このプロジェクトで各人の残りのアクション項目は何か」があります。メモから抜く使い方で、専用のアクション項目検索のツールはありません。
商談の質問設計(MEDDICやBANTへの当てはめ)は別の手順です。入手した議事録の読み方は商談議事録をMEDDICとBANTに当てはめる手順を参照してください。
次のような依頼文が、3つに共通して使えます。公式の例題に沿った書き方で、出力はコネクタと会議の中身によって変わります。
先週のA社との商談を取得して、次を表にしてください。
- 合意した事項
- 先方が宿題として持ち帰った事項
- こちらの次アクション(担当・期限は記録にあるものだけ)
記録に書かれていない担当と期限は「記録なし」としてください。担当や期限を補わせない一文が、この依頼文の要点です。
プランと権限で取れる範囲が変わる
Granolaは、プランで読める範囲がはっきり分かれます。ヘルプセンターの記載は次のとおりです。
GranolaのMCPが返す範囲
Basic(無料)
直近30日
自分のノートのみ。一部のフォルダ・検索・文字起こしのツールは有料のみ
Business
自分+公開
個人ノートと、ワークスペース全員に見える公開ノート
Enterprise
管理者が設定
どちらのスコープも無効なら、メンバーは使えない
get_meeting_transcript は有料プランのみです。Enterpriseでは、管理者が「Meeting transcripts」をオフにすると、AIツールは文字起こしを読めなくなります。要約とノートは引き続き使えます。MCPは、Granolaアプリで選択中のワークスペースにしか追従しないため、複数のワークスペースを持つ人は切り替えてから質問します。
Circlebackは、更新系のツールに書き込み権限が要ります。接続時に権限を求められ、Claudeが変更のたびに確認を挟むこともあります。書き込み機能の追加前に接続した場合は、いったん切断して接続し直すと権限が付きます。
Read AIのMCPサーバーは、サポート記事で「オープンベータ」とされています。会議の録画をMP4でダウンロードするURLも返すため、録画の扱いを社内で決めてから使いたいところです。
接続のつまずきと切り分け
Claude Codeからの接続は、GranolaとCirclebackでそれぞれ次のコマンドです。
claude mcp add granola --transport http https://mcp.granola.ai/mcp
claude mcp add --transport http circleback \
https://circleback.ai/api/mcpどちらもClaude Codeのセッションで /mcp を開き、認証を進めます。Claudeのデスクトップやウェブでは、設定のコネクタから追加します。
Granolaでよく出るのは、次の3つです。
Granolaで会議が見つからないとき
- QClaudeに「どのGranolaアカウントでサインインしているか」を聞いたとき、期待のメールアドレスか?答えがアカウント違い答えがはい
ログアウトのリンクをClaudeに出させ、Granolaのセッションを消してから、主アカウントのメールで入り直します。通常の切断と再接続では、既存のセッションが残ってログイン画面を飛ばします。
- Qワークスペースは期待どおりか?答えがワークスペース違い答えがはい
Granolaアプリで正しいワークスペースに切り替えます。Claudeに「ワークスペースを切り替えて」と頼むこともできます。
- QBasicプランで、30日より前の会議を探していないか?答えが期間外答えがはい
Basicでは直近30日のみです。それより前の会議は、プランを上げない限り返りません。
それでも見つからない場合
「No tools available」と出ているなら、claude.aiのコネクタ設定からGranolaを切断し、ページを離れずに再接続します。デスクトップアプリ利用者も、この操作はウェブ側で行います。
商談向けの使い分け早見表
| 状況 | 向く入口 | 理由 |
|---|---|---|
| 顧客名や論点から過去の発言を探す | 向く入口Circleback | 理由文字起こし横断検索が専用ツールで用意されている |
| 未完了の次アクションを一覧にする | 向く入口Circleback | 理由アクション項目を状態・担当で検索できる |
| 日付範囲の会議を丸ごと渡して集約させる | 向く入口Read AI | 理由日付で絞った一覧に要約とアクション項目が付いて返る |
| ノートの文脈で質問し、必要なら逐語を引く | 向く入口Granola | 理由質問型の入口と文字起こし取得が分かれている |
| 無料のまま試す | 向く入口Granola(直近30日) | 理由Basicでも個人ノートを引ける。文字起こしは有料 |
すでに記録に使っているツールがあるなら、乗り換えるより、そのコネクタの入口の癖に依頼文を合わせるほうが早く済みます。Webex会議の記録ならClaude Webex連携、商談の進捗をCRM側から引くならSalesloft連携が別の入口になります。
まとめ
3つのコネクタは、Claudeに会議の記録を渡すという点では同じです。差は入口で、Circlebackは検索とアクション項目、Read AIは日付単位の一覧、Granolaは質問型とプラン別の範囲です。導入前に提供元のドキュメントで書き込みの範囲を確かめ、商談の記録に顧客の情報が入る点は社内の共有範囲に照らして決めてください。