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ClaudeとHoneybadgerを連携する方法 — 本番エラーとログを会話で調査する

ClaudeとHoneybadgerを連携する方法 — 本番エラーとログを会話で調査する

Honeybadger公式のコネクタで、エラーの検索からスタックトレース、BadgerQLのログクエリ、ダッシュボードとアラームの管理までClaudeに任せられます。接続手順、US/EUの違い、権限の絞り方をまとめます。

Claude Honeybadger連携とは — 本番の障害調査を会話に寄せる

HoneybadgerコネクタはHoneybadger自身が提供する公式のコネクタで、Claudeのコネクタディレクトリでは「Anthropic verified」と表示され、追加時期は2026年9月です。カテゴリは「Data & analytics」と「Developer tools」。サインインが必要です。

つなぐと、Claudeが本番のエラーデータを直接読めるようになります。エラー画面のURLを貼って「これを直して」と頼めば、プロジェクトとエラーの詳細を引き、スタックトレースのソースを開いて修正まで進める、というのが公式の想定する使い方です。

できることは、公式ドキュメントでは5分類に整理されています。

  • プロジェクト管理: 一覧、作成、更新、削除、プロジェクトレポートの取得
  • エラー調査: 検索と絞り込み、発生(occurrence)とスタックトレースの確認、影響を受けたユーザー、エラーのパターン分析
  • Insights: 自分たちのイベントデータへのBadgerQLクエリ
  • ダッシュボード: Insightsダッシュボードの一覧、作成、更新、削除
  • アラーム: Insightsアラームの一覧、作成、更新、削除、発火履歴の確認

コネクタのディレクトリページには、ほかにチェックイン(cronなど定期タスクの監視)の管理も挙がっています。説明文は「エラーの調査、ログのクエリ、ダッシュボードとアラームの管理」です。

同じ「業務データをClaudeに引かせる」型の連携は、Baremetricsの読み取り専用コネクタやAutomoxのパッチ状況にもあります。Honeybadgerが違うのは、読み取りだけでなく書き込み系のツールまで持つ点です。この差が、後半の権限設計の話につながります。

接続の前に決めること — USかEUか

Honeybadgerのアカウントはリージョンが分かれています。コネクタのURLもリージョンごとに別です。

くらべる

アカウントのリージョンで接続先が決まる

既定

USリージョン

https://mcp.honeybadger.io/mcp

EU

EUリージョン

https://eu-mcp.honeybadger.io/mcp

ドキュメントには「各エンドポイントは自分のリージョンのアカウントしか受け付けない」とあります。EUのアカウントでUSのURLに接続しても通りません。どちらのリージョンか分からないときは、Honeybadgerにログインしたときのアプリ側のURL(app.honeybadger.io か eu-app.honeybadger.io)で見分けられます。

USとEUの両方にアカウントを持つ場合は、別々の名前で2つ追加します。後述の自前サーバーの節にも、honeybadger-us と honeybadger-eu のように名前を分ける例が出てきます。

ClaudeのUIから接続する

ディレクトリからの追加は、他のコネクタと同じ流れです。

手順

Claudeからの接続手順

  1. 1

    ディレクトリでHoneybadgerを探す

    Claudeのコネクタディレクトリで「Honeybadger」を検索し、「Add to Claude」から追加します。Team・Enterpriseプランでは、先にOwnerが組織でコネクタを有効にする必要があります。

  2. 2

    ブラウザで認可する

    初回の接続時にブラウザの認可画面が開きます。ここで、どのアカウントへのアクセスを許すかと、読み取りと書き込みの両方を許すか読み取りのみかを選びます。APIトークンを手で発行して貼る作業はありません。

  3. 3

    会話で呼び出す

    認可が済めば、会話の中でHoneybadgerのツールが使われます。

Claudeの公式ヘルプによると、コネクタはClaude、Claude Desktop、Claude Codeで使え、ディレクトリにはそれぞれの読み取り・書き込み能力や提供状況が書かれています。Team・Enterpriseでは、組織のOwnerが読み取りだけを許して書き込みを止める、といった制限も組織単位でかけられます。

Claude Codeから接続する

ターミナルで調査からコード修正まで続けたいなら、Claude Codeに直接追加する方法が向いています。Honeybadgerのドキュメントにある手順は次の1行です。

claude mcp add --transport http honeybadger \
  "https://mcp.honeybadger.io/mcp"

EUリージョンなら、URLを https://eu-mcp.honeybadger.io/mcp に替えます。両方使うなら名前を変えて2回実行します。

claude mcp add --transport http honeybadger-us \
  "https://mcp.honeybadger.io/mcp"
claude mcp add --transport http honeybadger-eu \
  "https://eu-mcp.honeybadger.io/mcp"

追加したあとの初回接続で、ブラウザの認可画面が開く流れはUIからの接続と同じです。短命のトークンはバックグラウンドで自動更新され、認可は各クライアントにつき1回で済みます。何度も再認可を求められるクライアントは、更新トークンに対応していないのが原因だと説明されています。そのときはクライアントを更新するか、対応するクライアントを使います。

ドキュメントには、Cursor、Windsurf、Claude Desktop向けに mcpServers の下へ honeybadger を置き url にエンドポイントを書く設定例もあります。VS Codeなら code --add-mcp コマンドで追加する方法も案内されています。

管理設定でMCPの追加が制限されている環境では、claude mcp add 自体が止まることがあります。その原因と見分け方はclaude mcp addが失敗するときの説明にまとめています。

何を頼めるか — 公式の3つの調査パターン

公式ドキュメントは、試せるワークフローを3つ挙げています。以下は公式の例に沿った頼み方です。実際の返答はプロジェクトのデータで変わります。

エラーを調べて直す

Fix this error: https://app.honeybadger.io/projects/…/faults/…

エラーのURLを渡すと、プロジェクトとエラーの詳細を引き、スタックトレースに出てくるソースファイルを開いて修正まで進めます。直すのではなく説明だけ、原因の切り分けだけ、という頼み方もできます。

プロジェクトの状況を見る

What's happening with my Honeybadger projects?

プロジェクトの一覧、直近のエラーの動き、時間帯と環境で絞ったエラーの概況を返します。朝の確認や、障害対応のトリアージの入口に向く頼み方です。

推移をチャートにする

Create an interactive chart that shows error occurrences for
my "[project name]" Honeybadger project over time.

プロジェクトの時系列データを取り、エラー件数の推移をインタラクティブなチャートにします。

どれも公式が「必ず結果を確認してください。LLMは間違えることがあります」と添えている点は押さえておきます。とくに「直して」の依頼は、差分をレビューしてから取り込む前提で使います。

ログと数値を引く — BadgerQLとInsights

エラー調査と並ぶもう一つの柱が、Insightsへのクエリです。ディレクトリの説明どおり、BadgerQLでログとイベントを引けます。

GitHubのREADMEによれば、クエリ用のツール query_insights は次の引数を取ります。

引数意味
project_id意味対象プロジェクトのID(必須)
query意味BadgerQLのクエリ文字列(必須)
ts意味時間範囲。today、week、PT3H のようなISO 8601期間。省略時は PT3H
timezone意味タイムスタンプの解釈に使うIANAタイムゾーン
stream_ids意味対象をInsightsの特定ストリームに絞る。ストリームIDは list_streams で調べる

時間範囲を省くと直近3時間だけが対象になります。「昨日の夜に増えたエラー」を調べるなら、依頼文に期間を書いておくほうが確実です。ストリームを絞らなければ全ストリームが対象になります。

BadgerQLの書き方はClaudeに覚えさせる必要がありません。サーバーには get_reference というツールがあり、BadgerQL、クエリの基礎、チャート、ダッシュボード、アラーム、エラー検索の各リファレンスを、必要になったときに取りに行きます。通常はセッションに1回で、最初のクエリやダッシュボード操作の前に参照が挟まるのが見えるはずです。長い会話で履歴が圧縮されると、取得済みの指示が落ちて、途中でもう一度参照が走ることがあります。これは正常な動作です。

エラー側の検索も、list_faults が検索文字列 q、作成・発生の時刻による絞り込み、並び順(recent か frequent)を受け取ります。1回に返るのは最大25件で、ページ指定で続きを取ります。「頻度順の上位を出して」と頼めば、並び順の指定にそのまま対応します。

権限の設計 — 読み取りだけにするか

Honeybadgerコネクタは書き込みツールを多く持ちます。ディレクトリ上のツールは39個で、プロジェクトの削除、ダッシュボードの削除、アラームの作成・削除、エラーへのコメントの作成・削除などが含まれます。

認可画面で「読み取りのみ」を選ぶと、create_project、update_project、delete_project などの書き込み系ツールは、ツール一覧から取り除かれます。Claudeがそれらを呼ぼうとして断られるのではなく、そもそも見えません。与えられる権限はあなた自身の権限の部分集合で、あなたが見られないものや変えられないものには届きません。

落とし穴

削除系ツールは2回の呼び出しで動く

READMEによると、delete_project、delete_dashboard、delete_alarm、delete_check_in、delete_fault_comment は、1回目の呼び出しでは何も消さず、削除対象のプレビューと確認用の confirm トークンを返します。同じ引数とトークンで再度呼ぶと実行されます。トークンの有効期限は10分で、同じリソースと呼び出し元にしか通用しません。ただしトークンは1回限りではありません。ユーザーが削除を断った場合でも、期限内はそのトークンが有効なままです。承認の確認画面を過信せず、書き込み権限を与える範囲を最初から絞るほうが安全です。

運用の目安としては、障害調査やトリアージが目的なら読み取りのみで足ります。アラームやダッシュボードをClaudeに作らせたい場合に限って、読み書き両方を許す、という分け方になります。

Claude Codeを使うなら、クライアント側でも絞れます。Claude Codeの権限ルールは、MCPツールを mcp__<サーバー名>__<ツール名> の形で指定でき、ツール名の部分にだけワイルドカードを使えます。たとえば次のようにすると、削除系のツールだけを拒否できます。例は honeybadger の名前で追加した場合のものです。

{
  "permissions": {
    "deny": [
      "mcp__honeybadger__delete_*"
    ]
  }
}

サーバー側の認可(読み取りのみ)とクライアント側の拒否ルールは、重ねがけできます。認可画面で書き込みを許してしまった接続でも、手元の設定で削除だけ止めておけば、誤操作の最悪ケースを狭められます。

自前のサーバーを動かす場合

通常はホスト版で足ります。READMEでも、ホスト版はOAuthでサインインでき、Dockerイメージも個人用トークンも更新作業も不要なので、ほとんどの人に推奨と書かれています。自前で動かす(セルフホスト)のは、リモートMCPに接続できないクライアントや、サーバー自体の開発をする場合です。

セルフホスト版はDockerで動かし、Honeybadgerのユーザー設定の「Authentication」タブにある個人用認証トークンで認証します。環境変数 HONEYBADGER_PERSONAL_AUTH_TOKEN にトークンを渡します。

セルフホストでは次の点がホスト版と違います。

  • 既定は読み取り専用です。書き込みツールを出すには HONEYBADGER_READ_ONLY=false を設定します。プロジェクトの削除のような破壊的な操作も通るようになるため、公式も注意を促しています
  • 既定の接続先はUSのAPI(https://app.honeybadger.io)です。EUリージョンのアカウントなら、HONEYBADGER_API_URL を https://eu-app.honeybadger.io にし、EUのユーザー設定で発行した個人用トークンを使います
  • USのトークンはEUで、EUのトークンはUSで認証されません。Dockerで動かすときは、設定の args にも -e HONEYBADGER_API_URL を足して、値を引き渡します

両リージョンを使うなら、ここでも honeybadger-us と honeybadger-eu のように別名で2つ置きます。

うまくいかないときの切り分け

切り分け

接続や認可が詰まったときの順番

  1. QアカウントのリージョンとURLが一致しているか
    答えがいいえのとき

    EUのアカウントなら eu-mcp.honeybadger.io を使います。USのURLでは受け付けられません。

    答えがはい
  2. Q何度も再認可を求められていないか
    答えがいいえのとき

    クライアントが更新トークンに対応していない可能性があります。クライアントを更新するか、対応するクライアントに替えます。

    答えがはい
  3. Q書き込み系のツールが見当たらないのは想定外か
    答えがいいえのとき

    認可画面で読み取りのみを選んでいると、書き込みツールは一覧から消えます。接続を取り消して、読み書きを許して認可し直します。

    Team・Enterpriseでは、組織のOwnerがコネクタの有効化や書き込みの制限をかけている場合があります。

接続を取り消したいときは、Honeybadgerのユーザー設定の「API Access」で行います。アカウント管理者は、アカウントのAPI Accessページから、メンバーの接続も取り消せます。取り消しは即時に効きます。

使い始める前の確認事項

コネクタのディレクトリには、「信頼できる開発元のコネクタだけを使うこと」という注意が出ています。Anthropicは開発元が提供するツールを管理しておらず、期待どおりに動くことも、後から変わらないことも保証できません。

Honeybadgerのデータには、スタックトレースや影響を受けたユーザーの情報が入ります。それがClaudeの会話に流れ込むため、組織のデータ取り扱いの方針と合っているかを、接続前に見ておくと安心です。接続するときのアクセス権の範囲は、Claudeのヘルプでも「あなたのアカウント権限に基づいて、データの参照と変更を許可する操作」と説明されています。

よくある質問

Claudeが直接アラームを作ってくれますか

作れます。ただし書き込み権限が必要です。create_alarm はBadgerQLクエリ、評価間隔、発火条件(trigger_config)、データ到着を待つ遅延(lookback_lag)を取ります。ホスト版で読み取りのみを選んだ接続や、セルフホストの既定設定では、このツールは使えません。

エラーを解決済みにすることもできますか

READMEには update_fault があり、解決済み・無視・担当者・次回デプロイで解決のいずれかを変更できると説明されています。ディレクトリ上の39ツールの一覧は先頭の一部しか表示されないため、ホスト版で update_fault が使えるかは、接続後にツール一覧で確かめてください。

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