Claude Opus 4.6の料金と仕様 — レガシーになった今のモデルIDと退役日
Claude Opus 4.6は1M・128K出力・$5/$25のレガシーモデルです。プラットフォーム別のモデルIDと退役日の下限は2027年2月5日以降で、Opus 5.5とは単価が2割違います。
Claude Opus 4.6は、2026年2月5日に公開されたOpusモデルです。コンテキストウィンドウは1Mトークン、最大出力は128Kトークン、料金は入力$5・出力$25(100万トークンあたり)。モデルIDはclaude-opus-4-6です。
Opus 5.5が現行のOpusになったため、公式のモデル概要ページはOpus 4.6を「Legacy」に分類し、5.5への移行を勧めています。ただしステータスは「Active (legacy)」で、今も呼び出せます。この記事では、4.6の仕様・料金・プラットフォーム別のID・退役日の下限を表にし、現行ラインナップとの差を示します。
Claude Opus 4.6の主な数字
コンテキスト
1M
最大出力は128K
料金(入力 / 出力)
$5 / $25
Batch APIは50%引き
キャッシュ読み取り
$0.50
入力単価の10%
退役
2027年2月5日以降
下限であり確定日ではない
Opus 4.6はいま何の位置にあるか
4.6は、Opus 4.7・4.8・5・5.5と続くラインの中で、現行から4世代前に当たります。公式のステータス表では、Opusの各モデルは次の状態です。
| モデルID | 現在の状態 | 退役日(公式の表記) |
|---|---|---|
claude-opus-5-5 | 現在の状態Active | 退役日(公式の表記)2027年9月22日より前にはしない |
claude-opus-5 | 現在の状態Active | 退役日(公式の表記)2027年7月24日より前にはしない |
claude-opus-4-8 | 現在の状態Active | 退役日(公式の表記)2027年5月28日より前にはしない |
claude-opus-4-7 | 現在の状態Active | 退役日(公式の表記)2027年4月16日より前にはしない |
claude-opus-4-6 | 現在の状態Active | 退役日(公式の表記)2027年2月5日より前にはしない |
claude-opus-4-5-20251101 | 現在の状態Active | 退役日(公式の表記)2026年11月24日より前にはしない |
claude-opus-4-1-20250805 | 現在の状態Retired | 退役日(公式の表記)2026年8月5日に退役済み |
4.6の下限日は、2026年2月5日の公開からちょうど1年後です。表の並びでは、4.5の次に早い退役候補になります。4.5の側の事情はClaude Opus 4.5の退役は2026年11月24日以降にあります。
仕様を一覧で確認する
公式の仕様表から、選定に効く項目を抜き出します。
| 項目 | Claude Opus 4.6 |
|---|---|
| コンテキストウィンドウ | Claude Opus 4.61Mトークン |
| 最大出力(同期のMessages API) | Claude Opus 4.6128Kトークン |
| 最大出力(Batch API、beta) | Claude Opus 4.6300Kトークン |
| thinking | Claude Opus 4.6Adaptive(extended thinkingは非推奨) |
| 既定のeffort | Claude Opus 4.6high |
| 入出力 | Claude Opus 4.6テキストと画像を入力、テキストを出力 |
| 信頼できる知識カットオフ | Claude Opus 4.62025年5月 |
| 学習データのカットオフ | Claude Opus 4.62025年8月 |
知識カットオフには2種類あります。「信頼できる」範囲は2025年5月、学習データそのものは2025年8月までです。2025年6月以降の出来事や新しいライブラリの版を前提にする用途では、情報を渡す設計が要ります。
1Mトークンという数字にも、換算の注意があります。公式は、1Mトークンを現行のトークナイザー(Opus 4.7で導入)でおよそ55万5千語としています。4.6はその前のトークナイザーなので、同じ1Mトークンに約75万語が入ります。トークン数が同じなら、4.6のほうが多くの文章を入れられる計算です。
モデルIDはプラットフォームごとに違う
同じ4.6でも、呼び出す面によって書くIDが変わります。
| プラットフォーム | モデルID |
|---|---|
| Claude API | モデルIDclaude-opus-4-6 |
| Amazon Bedrock(InvokeModel) | モデルIDanthropic.claude-opus-4-6-v1 |
| Claude Models on Google Cloud(Google managed) | モデルIDclaude-opus-4-6 |
| Microsoft Foundry | モデルIDclaude-opus-4-6 |
| Claude Platform on AWS | モデルIDclaude-opus-4-6 |
| Claude Models on Google Cloud(Anthropic managed) | モデルIDclaude-opus-4-6 |
Bedrockだけがanthropic.の接頭辞と-v1の接尾辞を持つ形です。Haiku 4.5のように日付付きのスナップショットIDとエイリアスが分かれているモデルとは違い、4.6のIDには日付が入りません。IDの読み方はClaudeモデルのid命名規則で解説しています。
料金はOpus 5.5と何が違うか
Opus 4.6の料金表は、すべて100万トークン(MTok)あたりです。
| 項目 | Opus 4.6 | Opus 5.5 |
|---|---|---|
| 入力 | Opus 4.6$5 | Opus 5.5$4 |
| 出力 | Opus 4.6$25 | Opus 5.5$20 |
| 5分キャッシュ書き込み | Opus 4.6$6.25 | Opus 5.5$5 |
| 1時間キャッシュ書き込み | Opus 4.6$10 | Opus 5.5$8 |
| キャッシュ読み取り | Opus 4.6$0.50 | Opus 5.5$0.20 |
| Batch API(入力 / 出力) | Opus 4.6$2.50 / $12.50 | Opus 5.5$2 / $10 |
単価だけを見ると、5.5は4.6より20%安くなっています。キャッシュ読み取りの差はもっと大きく、4.6は入力単価の10%($0.50)、5.5は5%($0.20)です。同じプロンプトを何度も送る処理ほど、5.5側の割引が効きます。
ただし、単価の比較だけで「5.5に替えれば2割安い」とは言えません。5.5は4.7以降の新しいトークナイザーを使い、同じ文章が4.6より多いトークンになります。移行ガイドは、前のトークナイザーに比べて1倍から1.35倍程度としています(増え方は内容で変わります)。
最悪側で試算すると、単価比0.8にトークン比1.35を掛けて、実効コストは4.6の約1.08倍です。つまり、5.5の単価の安さは、文章の種類によっては新しいトークナイザーで打ち消されます。トークンがほぼ増えない内容なら、実効は0.8倍です。自分の入力で/v1/messages/count_tokensを両方のモデルに当て、実測の比率を出してから見積もるのが確実です。移行後の見積もりの組み直しは、Opus 5.5の値下げとキャッシュヒット率にまとめています。
そのほかの料金の条件は次のとおりです。
- 長いコンテキスト: 4.6以降のモデル(Haiku 5.5を除く)は、1Mトークン全体が標準単価です。9kトークンのリクエストも900kトークンのリクエストも、トークンあたりの単価は変わりません
- データ所在地:
inference_geoでUS限定の推論を指定すると、全カテゴリの単価に1.1倍が掛かります。この倍率は4.6以降のモデルが対象です - fast mode: 公式の料金表でfast modeの対象とされているのは、Opus 5.5・Opus 5・Opus 4.8です。4.6は載っていません
4.6と5.5で変わる実装上の点
モデルIDを差し替えるだけでは動かない箇所が、公式の移行ガイドに挙がっています。4.6からの移行で効くものを抜き出します。
| 項目 | Opus 4.6 | Opus 5.5 |
|---|---|---|
| thinking | Opus 4.6adaptive。enabled+budget_tokensも受け付ける(非推奨) | Opus 5.5adaptiveが常時オン。budget_tokensは400 |
| サンプリング | Opus 4.6temperature / top_p / top_kを受け付ける | Opus 5.5省略が前提 |
| 既定のeffort | Opus 4.6high | Opus 5.5medium |
| thinkingの中身 | Opus 4.6既定で要約テキストを返す | Opus 5.5既定は空(displayで要約を選ぶ) |
| assistantプリフィル | Opus 4.6400エラー | Opus 5.5400エラー |
プリフィルは4.6の時点ですでに拒否されるので、4.6から5.5への移行で新しく壊れる箇所ではありません。新しく壊れるのは、budget_tokensとサンプリングパラメーターです。加えて、4.6が受け付ける強制tool_choice(any / tool)も、5.5では400になります。移行ガイドは、autoにstrict tool useか構造化出力を組み合わせる形への置き換えを案内しています。
4.6向けにbudget_tokensを使っているリクエストは、移行ガイドの例が次の形です。
{
"model": "claude-opus-4-6",
"max_tokens": 16000,
"thinking": { "type": "enabled", "budget_tokens": 10000 },
"messages": [{ "role": "user", "content": "..." }]
}5.5では、thinkingフィールドを送らないか、{"type": "adaptive"}を送ります。思考の深さはeffortパラメーターで決め、budget_tokensの値をそのまま換算するのではなく、自分の評価セットでeffortを振って選ぶ、というのが公式の案内です。
もう1つ、見落としやすい変更があります。thinkingのブロックは4.6では既定で要約テキストを含んでいましたが、4.7以降はthinkingフィールドが空で返ります。UIに思考の要約を出しているアプリは、thinking.displayを"summarized"にしないと表示が消えます。
4.7で入った挙動の変更は、APIが壊れる種類ではありませんが、足場のコードに効くものが3つあります。
- 進捗の更新: 長いエージェント処理の途中で、モデルが自分で進捗を伝えるようになりました。「ツール呼び出し3回ごとに要約を出す」といった強制の指示を足していたなら、外して試す余地があります。5.5ではこの更新が
thinkingブロックに入り、既定では空です - サイバー関連の安全機構: 禁止または高リスクの話題を含むリクエストは、拒否されることがあります。ペネトレーションテストや脆弱性調査など正当な用途は、Cyber Verification Programへの申請で制限の緩和を求められます
- 高解像度の画像: 長辺の上限が1,568ピクセルから2,576ピクセルに上がりました。画像のトークンは最大で約3倍になりえます。ポインティングや境界ボックスの座標は画像ピクセルと1対1になり、倍率の換算コードは不要です
両方式の違いはExtended thinkingとAdaptive thinkingの違いに、移行全体の見取り図はClaudeモデルの移行ガイドにあります。
退役日は「下限」であって確定日ではない
モデル廃止の表で、claude-opus-4-6のステータスは「Active」、非推奨の日付は「N/A」、退役日の欄は「Not sooner than February 5, 2027」です。
これは「2027年2月5日より早くは退役しない」という最低保証で、その日に止まるという意味ではありません。非推奨が発表されたモデルは、日付が確定します。たとえばOpus 4.1は2026年6月5日に非推奨となり、2026年8月5日に退役しました。発表から退役までは2か月です。4.6には、まだ非推奨の発表がありません。
実務では、次の2点が効きます。
- 非推奨の発表が出てから退役までの猶予は、過去の例(Opus 4.1とSonnet 4.5)ではどちらも2か月です。2027年2月が近づく前に、5.5への移行検証を済ませておくほうが余裕があります
- 4.6のIDには日付が入らず、エイリアスと固定IDの区別もありません。参照先が動く心配は少ない一方、退役後はそのIDへのリクエストが失敗します
エージェントの定義やCIにモデルIDを書き込んでいる場合は、固定かエイリアスかの判断が止まり方を左右します。バージョン固定とエイリアスの設計判断が詳しく扱っています。
4.6を使い続けてもよい場面
4.6のまま使い続けても、公式の案内上は問題ありません。向くのは次のような条件がそろうときです。
temperatureなどのサンプリング調整や、budget_tokensによる思考量の固定に、プロンプトや評価が依存している- 強制tool_choiceでツール呼び出しを固定する設計が、まだ書き換えられていない
- 検証の工数を、退役の下限日までに回せばよい
反対に、キャッシュ読み取りを多用して単価を下げたい、fast modeを使いたいといった場合は、5.5側の仕様が合います。Opus 5.5そのものの使い方はClaude Opus 5.5とはにまとめています。
なお、4.6の個別の不具合としてはjson_schemaで空コンテンツが返る問題が報告されています。構造化出力を使っているなら、移行検証の前に確認しておく価値があります。
まとめ
Opus 4.6は、1M・128K出力・$5/$25という仕様のまま、レガシーとして提供が続いています。退役日は2027年2月5日が下限で、確定日ではありません。5.5は単価が2割安く、キャッシュ読み取りはさらに安い一方、新しいトークナイザーで実効コストの差が縮むことがあります。移行で必ず手が入るのは、budget_tokens・サンプリング・強制tool_choiceの3点と、トークン数の見積もりの組み直しです。