ClaudeとWorkableを連携する方法 — 接続手順とできること
ClaudeとWorkableをつなぐと、候補者データや採用申請の操作をチャットの指示で行えます。claude.aiとClaude Codeでの接続手順、ツールの範囲、書き込み系の注意点を解説します。
Workable Connectorでできること
Workable ConnectorはClaudeとWorkableを直接つなぐコネクタです。候補者のパイプライン移動、レビューやコメントの追加、リクイジション(採用申請)とオファーの承認、従業員・HRデータの参照を、チャットの指示で実行できます。読み取りだけでなく書き込みにも対応します。
Claude Marketplaceの掲載ページには、カテゴリがProductivity、提供元がWorkable、認証が「Sign-in Required」、追加時期が2026年5月と載っています。状態は「Anthropic verified」です。接続先のURLは https://mcp.workable.com/mcp です。
求人については、読む操作に限られます。求人の一覧・詳細・応募フォーム・ステージ・担当メンバーを取得するツールはありますが、求人の作成や編集のツールは、掲載ページにもWorkableのドキュメントにもありません。「求人を新規作成して」という指示は、このコネクタでは実行できない前提で考えます。
Claude Codeから使う場合も、claude.aiやDesktopで使う場合も、つながる先は同じMCPサーバーです。
接続前に決めておくこと
最初に、どのプランで追加するかを確認します。リモートMCPのカスタムコネクタは、Free・Pro・Max・Team・Enterpriseの全プランで使えます。Freeは1件までです。
Team・Enterpriseでは、先に管理者が組織へ追加し、各メンバーが自分のアカウントで「Connect」する2段階です。追加できるのは、TeamならOwnerとPrimary Ownerです。Enterpriseは、この2つに加えて「Manage access to Libraries」を含むカスタムロールの人も追加できます。
もう1つは経路です。コネクタを追加すると、ClaudeはAnthropicのクラウド基盤からMCPサーバーへ接続します。claude.ai・Claude Desktop・Cowork・モバイルアプリのどれでも同じです。
ローカル端末のネットワークを通らないので、VPN内や社内限定のサーバーには届きません。その場合は、AnthropicのIPアドレス帯をファイアウォールで許可します。
Claudeが触れるのは、サインインしたWorkableアカウントが許されている範囲です。
カスタムコネクタの仕組みと、自前でリモートMCPサーバーを立てる方法は、Coworkカスタムコネクタ自作ガイドにあります。Workableは既存のサーバーにつなぐだけなので、自作は要りません。
claude.aiへの追加手順
掲載ページの「Add to Claude」から追加する方法と、URLを自分で入力する方法があります。どちらも接続先は同じURLです。URLを入力する場合の手順は、Team・Enterpriseの管理者なら次のとおりです。
管理者が組織にWorkableを追加する
- 1
Connectorsを開く
「Organization settings」の「Connectors」を開き、「Add」をクリックします。
- 2
Webのカスタムコネクタを選ぶ
「Custom」にカーソルを合わせ、「Web」を選びます。
- 3
名前とURLを入れる
メンバーの一覧に出る名前(例: Workable)と、
https://mcp.workable.com/mcpを入力します。 - 4
認証設定を確かめる
Claudeが検出した設定を見直し、「Continue」を押します。掲載ページの認証は「Sign-in Required」なので、「Authentication」では「No sign in」以外を選びます。「OAuth client」では、Claudeが認可サーバーに名乗る方法を選びます。選択肢は「Use Claude's published identity (Recommended)」「Register automatically」「Use your own OAuth client」です。動的クライアント登録に対応するWorkableでは、ここが判断点です。「Request headers」はAPIキーなど固定の認証情報を毎回送る設定で、OAuthで認証するWorkableでは使いません。
- 5
追加を確定する
「Add」をクリックします。
メンバーは、「Customize」の「Connectors」でWorkableを探して「Connect」を押し、Workableへサインインして権限を許可します。項目には「Custom」ラベルが付くことが多く、接続先のドメインがディレクトリの掲載先と一致するときは、Workableの名称とロゴで表示されます。
個人のPro・Maxプランでは組織側の作業がありません。「Customize」の「Connectors」で「+ Add」から「Add custom connector」を選び、名前とURLを入れて、上と同じ認証設定を見直します。
追加しただけでは会話では使われません。チャット画面左下の「+」から「Connectors」を開き、Workableのトグルをオンにします。有効化は会話ごとなので、候補者データを扱わない会話はオフのままにできます。
Claude Codeで使う2つの経路
Claude Codeからは、claude.aiで追加済みのコネクタをそのまま使う方法と、コマンドで直接追加する方法があります。
Claude CodeでWorkableを使う経路
claude.aiのコネクタを使う
claude.aiのアカウントでClaude Codeにログインしていれば、claude.aiで追加したコネクタが自動で使えます。認証はclaude.ai側で済ませ、Claude Codeでは /mcp で一覧と状態を見ます。サブスクリプションのログインが有効な認証方式であることが条件です。
claude mcp addで追加する
claude.aiの設定に触れずに、Claude Code単体でサーバーを足せます。認証が必要な状態で追加され、/mcp から認証を完了します。同じURLのコネクタがclaude.aiにもある場合は、こちらが優先されます。
コマンドで追加する場合は、HTTPトランスポートを指定します。
claude mcp add --transport http workable https://mcp.workable.com/mcpWorkableのMCPサーバーは、Streamable HTTPのステートレス構成で、SSEは使いません。OAuthの動的クライアント登録(RFC 7591)にも対応しているので、上のコマンドに --client-id は付けていません。v2.1.289の claude mcp add --help から、この記事に関係するオプションを抜き出します。
Usage: claude mcp add [options] <name> <commandOrUrl> [args...]
Options:
--callback-port <port> Fixed port for OAuth callback (for servers
requiring pre-registered redirect URIs)
--client-id <clientId> OAuth client ID for HTTP/SSE servers
--client-secret Prompt for OAuth client secret (or set
MCP_CLIENT_SECRET env var)
-H, --header <header...> Set headers for HTTP/SSE servers
-s, --scope <scope> Configuration scope (local, user, or project)
(default: "local")
-t, --transport <transport> Transport type (stdio, sse, http).--callback-port と --client-id は、事前登録のリダイレクトURIが必要なサーバー向けです。動的登録に対応するWorkableでは、通常は不要です。保存先は既定でlocalスコープです。チームで共有したい場合は、--scope project を付けるとプロジェクトルートの .mcp.json に書き出されます。候補者データを扱う接続を共有設定に載せるかどうかは、別に決めます。
追加後は claude mcp list で、各サーバーの状態を ✔ Connected・! Needs authentication・✘ Failed to connect のように確かめられます。
Claude Codeのドキュメントによると、claude.aiのコネクタが一覧に出ないときは、認証方式を疑います。ANTHROPIC_API_KEY・ANTHROPIC_AUTH_TOKEN・apiKeyHelper のいずれかが有効、BedrockなどのサードパーティプロバイダーやClaude Code用の長期トークン(claude setup-token)を使っている場合は、claude.aiのコネクタが読み込まれません。/status で認証方式を確かめ、/login でclaude.aiのアカウントを選び直します。
ツールは45本か94本か
掲載ページには「40+ tools」とあり、「Show all」を開くと45本が並びます。一方でWorkableのMCPサーバーのドキュメントは、カテゴリごとに合計94本のツールを載せています。
同じサーバーを指す2つのページ
Claude Marketplaceの掲載
45本
候補者・求人・オファー・採用申請・部門・従業員・休暇の参照など
Workableのドキュメント
94本
メンバー管理・勤怠・評価サイクルまで含む
書き込み系(掲載45本中)
15本
get_ で始まらない名前を数えた値
書き込み系(ドキュメント94本中)
39本
get_・search_・list_ 以外の名前を数えた値
掲載ページにあって、ドキュメントの94本にないツールはありません。差はドキュメント側の追加分です。掲載の45本に含まれない例は、メンバーの招待・ロール変更・無効化です。勤怠の打刻や、評価サイクルの提出と署名のツールも含まれません。
実際にClaudeの画面に並ぶのがどちらの範囲かは、接続後に /mcp(Claude Code)か会話の「Search and tools」メニューで確かめます。ドキュメントには、アカウントの指定方法も書かれています。まず get_accounts で一覧を取り、各ツールの account パラメーターにサブドメインを渡す仕様です。複数のアカウントに所属する人は、対象のアカウントを指示に入れておくと取り違えを避けられます。
取り消しにくい書き込みツール
書き込み系のうち、実行結果を元に戻しにくいものをWorkableのドキュメントの記述から拾うと、次のようになります。
| ツール | 実行されること | 掲載45本に含まれるか |
|---|---|---|
update_candidate_tags | 実行されること渡した配列で既存タグを全置換する。[] で全削除 | 掲載45本に含まれるか含まれない |
delete_department | 実行されることforce を付けると、データのある部門も削除する | 掲載45本に含まれるか含まれる |
invite_member | 実行されることロールに workable.superadmin を指定してメンバーを招待できる | 掲載45本に含まれるか含まれない |
delete_member | 実行されることメンバーを無効化する。enable_member で戻せ、完全削除ではない | 掲載45本に含まれるか含まれない |
submit_review / sign_review | 実行されること提出と署名は最終操作で、2回目の提出は失敗する | 掲載45本に含まれるか含まれない |
approve_offer / reject_offer | 実行されることオファーの承認・却下をWorkable側に反映する | 掲載45本に含まれるか含まれる |
mark_review_task_ready も、有効な評価サイクルでは以後フォームを編集できなくなる操作として、ドキュメントに「point of no return」と書かれています。
書き込みを絞る3つの手段
手段は3つあります。まず、会話の「Search and tools」メニューで、その会話で使わないツールを無効にします。サポート記事は、関係のないツールを無効にする使い方を案内しています。
次に、ツール呼び出しの承認です。サポート記事は「Allow always」を、信頼できるサーバーとツールを無人で動かす場合だけに限るよう案内しています。候補者のステージ移動やオファー承認は、Workableのデータを実際に書き換えます。
最後が組織の設定です。Team・Enterpriseの管理者は、コネクタのツールごとに ask(毎回承認)と blocked(隠す)を設定できます。Claude Codeでは、ask のツールは bypassPermissions モードでも毎回確認が出て、「次回から許可」の選択肢も出ません。ただし、デスクトップアプリのローカル・SSHセッションでは ask がClaude Codeに届かず、通常の権限ルールが適用されます。
Researchの機能は、コネクタのツールを承認なしで自動的に呼び出せます。サポート記事は、Researchで使うカスタムコネクタの書き込み系ツールを、事前に無効にするよう案内しています。
Workableのドキュメントは、求人と候補者の活動ログを取るツールを、監査と報告の用途として挙げています。操作のあとに状態を読み返す手段にもなります。
操作の記録は、Claudeコネクタの権限設定は監査ログでどこまで追えるかで扱っています。
症状別のつまずき
| 症状 | 原因と対処 |
|---|---|
| 追加したのに会話で使われない | 原因と対処追加と有効化は別の操作。「+」から「Connectors」を開いてトグルを確かめる |
| claude.aiのコネクタがClaude Codeで認証待ちになる | 原因と対処claude.ai側でWorkableに接続していない状態。認証はclaude.aiで済ませる。サインイン前のコネクタは「Show unused connectors」の中に畳まれる |
| 接続設定を直したい | 原因と対処編集機能はない。「Customize」の「Connectors」から削除して、あらためて追加する |
Claude Codeの /mcp にclaude.aiのコネクタがない | 原因と対処/status で認証方式を確認し、APIキー系の変数を外して /login する |
/mcp が session token rejected と出す | 原因と対処/login で入り直し、/mcp からコネクタを再接続する |
claude mcp add で足したサーバーを消したい | 原因と対処claude mcp remove で消すと、保存されたOAuthトークンと登録も削除される |
Claude Codeで足した同じURLのサーバーとclaude.aiのコネクタが並ぶと、コネクタ側は「hidden」と表示されます。どちらを使うかを決め、片方を外します。
Claude側の設定から決める運用
候補者の一覧確認やコメント追加だけなら、書き込み系を無効にした会話で足ります。要件照合やスコアリング、リクイジション承認を軸にした使い方は、Workableの一次スクリーニングで扱います。
メンバー管理や勤怠のツールが一覧に出る組織では、45本との差分を blocked にするかどうかが、管理者の判断点になります。